新築マンションは現在、価格がどんどん上がってきていることから中古マンションの購入を検討する人も増えてきました。
中古マンションを購入しようと検討している人の中には、中古マンションでも新築マンションと同様にローンを借りることは可能なのか心配に思う人も少なくないでしょう。
そこで今回は、中古マンション購入でもローンを借りることは可能なのか、事前にローンシミュレーションをするメリット、中古マンションのローンシミュレーション前に確認しておきたいポイントをご紹介していきます。
目次
中古マンションでも組める住宅ローン
新築マンションと同様に、中古マンション購入時でも住宅ローンを組むことは可能です。
実は、中古マンションであっても基本的に区別されることはありません。
そのため、どの金融機関でも中古や新築を問わずにどちらも同じ方法でローンを組むことができるのです。
ただし、住宅ローンでよく聞く「フラット35」に関しては住宅ローンの条件として技術的な基準が設けられています。
新築であれば問題はないですが、中古マンションの場合には耐震評価基準が問題となってしまうこともあります。
現在の耐震基準が定められたのは、1981年6月1日です。つまり1981年6月1日以降に建てられた中古マンションであれば、耐震評価基準は満たしているため問題ありません。
それ以前に建てられた中古マンションだった場合、耐震評価基準に適合せずフラット35は認められないこととなります。
あくまでもフラット35の場合に限るものなので、民間の金融機関であれば問題なく住宅ローンを組めるでしょう。
築25年以内なら住宅ローン控除も利用できる
中古マンションとなると、住宅ローン控除が利用できるのか、利用できないのではないかと不安に思う人もいるでしょう。
中古マンションであっても、一定の条件を満たしていれば住宅ローン控除を利用することは可能です。
その条件としては、以下の3点が挙げられます。
・築25年以内であること
・床面積50㎡以上、そのうちの1/2以上が居住用であること
・築25年以上であれば、耐震基準適合証明を受けていること
新しい耐震基準に適合している中古マンションでも、築25年以上経過していると耐震基準適合証明は必要となります。
証明は所定の手続きを行えば受けることが可能です。
中古マンションが築25年以内であれば住宅ローン控除が利用できることも覚えておくと良いでしょう。
返済能力によって借入金・返済期間が制限付きになることも
中古マンションであっても住宅ローンを利用することは可能ですが、個人の年収や住宅ローン以外の借入状況などの返済能力によっては借入金や返済期間に制限が設けられてしまうことがあります。
審査基準は利用する金融機関によって異なっているので、現在の自身の返済能力を考慮しつつ金融機関を選びましょう。
返済能力以外にも借入金額や返済期間に制限が設けられてしまうことがあります。
これには物件の担保評価が関わってきます。
中古マンションは、新築マンションよりも金融機関からの担保評価が低くなってしまうため、借入可能額が低く設定されてしまうことがあるのです。
さらに、返済期間に関しても築年数によっては物件自体の耐久性が考慮されてしまい、新築マンション購入時よりも返済期間が短く設定される場合もあるでしょう。
ローンをシミュレーションするメリット
住宅ローンを借りる前には、各金融機関での住宅ローンシミュレーションを活用してみることをおすすめします。
住宅ローンは、家を購入する際にはほとんどの人が利用しているものですが、実際に自分が今どれだけ借りることができるのか、毎月の返済額はいくらになるのかなどローンしミュレーションョンで事前に把握しておくことができます。
ここからは、ローンを事前にシミュレーションしておくメリットについて解説していきます。
大まかな概算を把握できて物件選びにも役立つ
住宅ローンシミュレーションでは、住宅ローンの試算ができるツールです。
ローンをシミュレーションしておくことができれば、大まかな概算を把握することにつながり、中古マンション選びにも役立つことになります。
最近では中古マンションを購入するにあたって、購入する中古マンションのリフォームやリノベーションをする人も増えてきています。
それらの諸費用や工事費用などもまとめて借りるとどのくらい返済額・返済期間となるのかもシミュレーションしておくことをおすすめします。
住宅ローンを利用するにあたって、最も重要だとされているのが毎月の返済金額です。
住宅ローンが借りられるからと言って、無理な返済額をあまり考えずに設定してしまうと生活の質を落とさなければいけなかったり、今まで買えていたものも買えなくなったりする場合もあります。
ローンシミュレーションで大まかな概算を把握して無理のない物件、または返済計画を立てるようにしましょう。
逆に月々返済できる金額から借入金を試算できる
住宅ローンは、借りられる金額よりも返せる金額であるかどうかが重要となります。
いくらシミュレーションで借りられる金額の最大がわかったとしても、それを今後毎月返済していけるのかどうかに焦点を当ててみてください。
現在の年収から借入可能な金額のシミュレーションではなく、月々返済できる金額から借入金を試算することができるツールも存在しています。
毎月ローンを返済しても余裕のある生活ができるかどうかを念頭に置いて、シミュレーションツールを活用してみましょう。
シミュレーションする前に、諸費用も把握しておこう
住宅ローンのシミュレーションをする前には、必ず諸費用について把握しておくようにしてください。
住宅を購入するとなれば、中古マンションの物件価格だけでなく各種登記費用や収入印紙代、事務手数料、各種保険料、各種税金などの諸費用が掛かります。諸費用は中古マンションの価格に対して10%ほど必要となってくるケースが多いです。
意外とかかる項目なので、あらかじめ把握して準備しておきましょう。
まとめ
中古マンションを購入する際には、住宅ローンはもちろん条件を満たしていれば住宅ローン控除を利用することも可能です。
どのような物件を購入するかによっても借入金額や返済金額は変動してきてしまいますが、事前にシミュレーションをしておくことで物件の選び方も変わってきます。
ローンシミュレーションでは、毎月の返済可能金額から借入金を試算できるものもあるため、無理のない返済計画が立てられ、それもまた物件選びに役立つでしょう。
ぜひ住宅ローンシミュレーションを上手く利用してみてください。