セルフリノベーションで自分の理想の住まい作りにチャレンジする人が増えています。
テレビ番組などでもセルフリノベーションが取り上げられ、見ていると簡単で楽しそうに感じてしまいがちです。
しかし、実際に自分でセルフリノベーションを始めてみて挫折してしまうケースもあります。
そこで今回は、セルフリノベーションの特徴からメリットとデメリットまでご紹介していきます。
自宅や不動産投資物件の資産価値を上げるリノベーションだからこそ、作業に取り掛かる前に、まずはセルフリノベーションについての理解を深めて失敗を未然に防ぎましょう。
目次
セルフリノベーションとは?
古い間取りの住まいは今のライフスタイルに合っていないなど、そのままでは住みにくい場合があります。
単純に設備が古いだけではなく、生活の場としての使い勝手そのものを変えるにはリノベーションが有効です。
セルフリノベーションとは、住まいを快適にレベルアップさせる工事の全てを自分自身の手で行うことを指します。
自らリノベーションしていくこと
通常のリノベーションは、工務店や内装業者などのプロに依頼して行います。
間取りの変更、和室を洋室に変える、建材の変更、塗装し直しなどリノベーションには様々な工程があります。
設計から施工、仕上げまでの全ての行程を自分自身で行う、あるいは工程の一部のみをプロに依頼するのがセルフリノベーションです。
DIY好きも注目!
DIYが好きな人にとって、自分の手で自分の住空間を快適に変えていく作業は魅力的でしょう。
セルフリノベーションでは、自分の予算内・時間内で自分のレベルでDIYを楽しめます。
作り付けの棚を作ったり、床や壁を張り替えたり、壁を抜いて間取りを変えたりすることも可能です。
自分のDIYスキルを活かして、自分だけの空間を作り上げるので住まいに対する愛着もひとしおなので注目されています。
セルフリノベーションによるメリット
自分自身で生活空間を仕上げていくセルフリノベーションのメリットを挙げてみましょう。
費用を格安に抑えられる
まずは、業者に任せるよりも圧倒的に費用が抑えられる点がメリットとなります。
リノベーションをプロに任せれば、材料費以外に人件費や設計費用などが必要です。
作業をする職人さんの人件費や、設計士に支払う設計費用などは金額がかさみ、工事の範囲や内容によっては数百万円ほど必要になることもあるでしょう。
その点、セルフリノベーションなら木材や壁紙、塗料などの材料費だけで済むため、費用を格安に抑えられます。
DIYの知識や技術を活かせる
自分でリノベーションをする場合、DIYの知識をフル活用できます。
せっかくDIYの知識や技術を持っていても、活かす場所がなくて物足りなさを感じているならセルフリノベーションにチャレンジしてみても良いでしょう。
もちろん、実際のリノベーションの行程では初心者にとっては知識不足・経験不足が起きる可能性は高いです。
だからこそ、リノベーションに必要な部材の選定や技術などを習得しながら、DIYのレベルも底上げ可能と言えます。
将来的にメンテナンスが必要となった時も、自分自身の手で作り上げた住まいなら補修も自分の手で行えるでしょう。
プロのように上手に仕上げられなくても、自分の住まいへの愛着度はますます高まっていくというメリットもあります。
セルフリノベーションのデメリットは?
費用を抑えながら自分のDIYスキルを活かせるセルフリノベーションにもデメリットはあります。
デメリットを無視して見切り発車的にスタートしてしまえば、セルフリノベーションに挫折、失敗する可能性は高いです。
どこにデメリットがあるかは事前にチェックしておきましょう。
体力が必要
テレビ番組などで紹介されるセルフリノベーションでは、基本的に施工前と施工後に焦点が当てられています。
作業を行う様子については、タレントが一人で行っている場面をメインで放送するので、実際の作業がどのくらい地味で根気がいるかまでは番組からは伝わりにくいです。
リノベーションの作業は想像以上に体力が必要で、やるべき力仕事がたくさんあります。
特にリフォームと違ってリノベーションは作業の範囲が広がります。知識や技術はもちろん、全ての行程をやりきる体力も必要な点は覚悟しておきましょう。
自分一人の作業で時間がかかる
リノベーションでは、大きなガラス戸や重量のある木材などを運び、位置を定めて固定するなど、2人以上ですべき仕事もあります。
自分1人で無理をすれば、時間がかかったり、材料を傷つけたり、場合によっては自分自身がケガをしたりするなどの可能性もあるでしょう。
セルフリノベーションと言っても、全ての作業を自分だけでできるわけではないことは理解しておいてください。
スケルトンリノベーションなどの大規模な施工は業者でないと難しい
リノベーションの規模によっては自分だけではできないこ特に、建物を構造体だけの状態にしてから全体を改修するスケルトンリノベーションなど、大規模な工事をする場合はプロに任せなければ難しいでしょう。
建物は建築基準法を守らなければならず、申請などの手続きも必要です。
住宅の耐震基準を満たすために抜いてはいけない壁もあり、法律で定められた基準に沿わない工事をすれば、解体などの行政命令を受ける可能性もあります。
大規模施工では電気・水道工事、壁や床の下地施工など、専門知識や資格が必要な作業も伴います。難易度の高い作業も規模が大きくなれば増えるので、セルフリノベーションでは大規模施工はできないと考えてください。
まとめ
セルフリノベーションは、どうしても費用を抑えたい人で、DIYの知識・経験が豊富な人ならチャレンジする価値があります。
しかし、DIYが得意と言ってもプロと同じ高品質の仕上がりは期待できないと考えましょう。
つまり、セルフリノベーション物件はプロではなく素人の仕上げた物件にすぎず、資産価値という意味ではリノベーション物件としての高い評価は得られません。
もし、所有物件の資産価値を上げておくためにリノベーションを行うなら、プロの手に任せることをおすすめします。