進学や就職を機に独り暮らしを始めることになると、期待と不安で胸がいっぱいになります。
その際に、緊急かつ重要な問題が住まい探しなのではないでしょうか。
通常は賃貸住宅を探すことになりますが、物件探しに慣れていないと確認すべきポイントを見落とし、住んでみてから後悔する人も見受けられます。
そうならないためにも、筆者の経験を踏まえ、幾つかのポイントをお伝えします。
目次
内見時のポイント
まず、必須となるのが不動産仲介人と一緒に現地を訪れ、部屋を見学する内見です。
「百聞は一見に如かず」というように、実際に自分の目で物件を確認することは非常に重要となります。
水回り
一人暮らしを初めて経験する人によくある失敗がこれです。
台所の蛇口が長すぎて食器を洗うとシンクから水が飛び散り、床が水浸しになったり、シンクに鍋が入らなかったり…。
一人暮らし用のお部屋でよくあるのが幅1メートルに満たないミニキッチン。シンクのサイズには注意が必要です。シンクの縦の直径に対して蛇口の長さが2/3近くもあったら、水が跳ね出すのも当然ですよね。
家事を普段からしている人なら気づくことことも多いので、できれば家事初心者は母親などと一緒に物件探しをした方がよいかもしれません。
陽当たり
陽の当たらない部屋は湿気がこもり、カビが生えやすく健康面に影響がでます。
また、陽の光が入らない部屋に居ると、精神面でも鬱状態に陥りやすくなる傾向もあるのです。
陽当たりを重視したい人は、日中陽が射す南側にベランダや窓などがある部屋を条件として探してみるのが良いでしょう。ただし、南向きの部屋は人気物件のためすぐになくなってしまうことを予め覚悟しましょう。
遮音性
騒音に悩まされると、快適な生活を送ることができません。遮音性は重要なポイントです。隣同士・上下階の部屋から生活音が聞こえてくると、知らず知らずのうちにストレスになるものです。
遮音性を重視したい人は「建物の構造」に注目し、、木造や軽量鉄骨造は避け、鉄筋コンクリート造の物件に的をしぼって探してみるのが良いでしょう。
また、最上階や角部屋といった条件の部屋であればさらに快適に過ごせますね。
メジャーで採寸を!
元の住居から家具や家電を持ち込む場合には、事前に手持ちの物の寸法を計測しておきましょう。そして、内見時に置くためのスペースを確認し、こちらも寸法を計測しておきます。
実際に引っ越しの日になる前に、家具レイアウトのイメージをしておくことで、引っ越し作業もスムーズになりますね。
採寸用のメジャーは必ず持参しましょう!
周辺環境
コンビニやスーパーが近いか
駅からの距離なども利便性に大きく影響しますが、加えて確認しておきたいのが近くにコンビニやスーパーがあるかどうかです。
一人暮らしの場合、病気になると食事は自力で用意するしかなくて、耐え難い寂しさを感じる…という話はよく聞かれます。高熱にうなされながら遠方まで車や自転車で買い出しに行くのは本当に辛いですし、何よりも危険です。
そんなときの食糧確保のしやすさも頭に入れて、事前に立地を確認しておきましょう。
住人層
社会人の場合、学生の入居者が多い賃貸物件では深夜まで大勢で騒ぐことがあるため、オススメできません。
また、最近は日本語学校に通うための留学生や職探しのために、アジアの人々が多数来日しています。
一人ひとりは悪い人でないことがほとんどですが、金銭的な問題から集団で入居するケースもあります。大人数になると大声で騒ぐなど近隣住民とトラブルになる可能性が高くなるので、やはり注意が必要です。
そして、一番の問題は文化や習慣の違いです。
特に、ゴミ出しは深刻な問題で可燃ゴミと不燃ゴミの分別をしなかったり、収集日を無視して何日も前から出すことで、カラスや野犬に荒らされ道路にまで生ゴミが散乱してしまったりする光景もみられます。
できれば、朝昼晩の各時間帯に、何度か現地の事前訪問してみると良いでしょう。時間帯によってそこで過ごす人は変わるものですから、それぞれの雰囲気などが掴めるでしょう。
まとめ
実家暮らしをしていると普段何気なく過ごすうちに、当たり前だと思っていることが多々あります。いざ独り暮らしを始めると、それは決して当たり前ではなく、全て親が快適に暮らすための環境を整えていたことに気付くのです。
住まい探しは両親を含めた経験者の知恵を借りながら、事前に下調べをして慎重に行ってみてはいかがでしょうか。
きっとそのことが、あなたの快適な暮らしをサポートし、新たな門出を祝うことになるはずです。