継続して安定した収益を得られる不動産投資は副業としても人気があります。
しかし、興味はあっても投資に回せる資金の工面ができない、不動産の管理や運営の知識がないなど、不安要素があるために踏み出せないという人もいるかもしれません。
そんな人におすすめなのが、少ない資金で始められる少額不動産投資です。
中には月々数万円程度の投資で済むものもあり、投資初心者や管理にかけられる時間が取れない人などにも人気です。
そこで今回は少額不動産について、種類や特徴をご紹介しましょう。
目次
少額不動産投資の種類や特徴
まずは少額不動産投資として人気の高いREIT(不動産投資信託)、不動産小口化商品、クラウドファンディング、現物不動産投資の4つについて特徴をみていきます。
REIT(不動産投資信託)
REIT(不動産投資信託)とは、不動産を対象とした投資信託です。
出資者から集めた資金を基に不動産投資会社が不動産を運用し、物件の売却益や家賃収入を配当として分配します。
投資額の相場は数万円と、比較的少額から始められるので人気があります。
REITの特徴は、出資をしてもオーナーになることはなく、物件管理や資産管理をすべて不動産投資会社に任せられるという点です。
多くの資金を集められるためマンションなどの賃貸物件にとどまらず、商業施設やホテルなど幅広い不動産運用ができるという点もREITの魅力です。
不動産小口化商品
一つの不動産を複数人の出資者が共同所有する形態が不動産小口化商品です。
これにより個人では手が出にくい高額のビルやマンションでも投資が可能になります。
出資者は口数単位で購入するのでREITと似ていると感じる人もいるでしょう。
REITとの大きな違いは、不動産小口化商品の出資者は全員が物件のオーナーとなる点です。
物件の管理や運営は管理会社に任せるものの、オーナー全員が所有者であるため、不動産取得税や固定資産税、都市計画税が課され、相続税対策として利用する投資家も少なくありません。
資金の目安としては100万円ほどになります。
クラウドファンディング
クラウドファンディングとは、資金を要する個人や団体がインターネット上のサイトにて、不特定多数の出資者を募る投資方法です。
あらかじめ目標額を定めて募集を行い、目標額に達すると初めてプロジェクトがスタートする仕組みです。
巨額の資金が必要となるプロジェクトなどによく活用されますが、不動産投資のついてのクラウドファンディングでは、不動産投資会社に出資をすることになります。
不動産投資会社は集まった資金を基に不動産を運用し、運用益を出資者へ分配します。
不動産小口化商品と似ていますが、クラウドファンディングではサイト上で購入できる点や、プロジェクト単位での出資となる点が大きく異なります。
現物不動産投資
これまでご紹介した投資方法ではいずれも、不動産に対する単独の所有権がありません。
不動産を手にして実際の所有権を得たい場合は現物不動産投資がおすすめです。
区分所有マンション投資であれば、月1万円程度の費用でもスタートできます。
ただし、初期費用がある程度かかるため、100万円程度の資金は用意しておきましょう。
少額不動産投資にはどんなメリットがある?
少ない資金で始められる少額不動産投資ですが、その他にはどんなメリットがあるのでしょうか?
投資を手軽に始めることができる
ご紹介した少額不動産投資の中には数万円程度から始められるものもあり、ローンを組む必要もないため、投資のハードルが随分と下がります。
不動産投資といえば物件を購入し、オーナーとして管理や運用を行わなければならないため資金はもちろん、ある程度の知識が必要です。
少額不動産投資のほとんどは出資者がオーナーになることはなく、不動産投資会社に任せることができるので手軽に始められるというメリットがあります。
少しずつ投資額を増やせる
不動産投資は物件を購入できるだけの資金を用意できなければ始まりません。
物件を所有すれば管理と運用だけでなく、責任や義務も発生します。
少額不動産投資であれば数万円程度から始められるものも多く、スタートしやすいうえに、慣れてきたら投資額を増やしてみるといった調整も可能です。
運用や管理を行うことはないので投資額を増やしても手間が増えることはありません。
節税効果が期待できる
本業で得た収入は給与所得となりますが、不動産投資で得た収益は「不動産所得」、出資によって得た収益は「雑所得」と区別されます。
副業として不動産投資を行う場合これらをすべて合わせた額を基に所得税を算出するため、不動産投資で損失が出るとその分控除される仕組みです。
投資で赤字になっても節税効果が期待できるというのは大きなメリットといえるでしょう。
少額とはいえリスクがあることを忘れずに!
少額不動産投資なら手軽に始められ、運用管理などの必要がないものも多いため、本格的な投資の足掛かりになります。
少額であっても一つひとつはしっかりとした商品なので投資の雰囲気や市場の動きなどもつかめてくるでしょう。
しかし、当然ながら投資にはリスクがつきもので、それは少額商品であっても同様です。
少額商品はその手軽さから、投資先に制限が設けられていることが多いです。
人気の物件や高額の物件は少額商品の対象とならないため、投資したくてもできないといったケースもあります。
また、運用を不動産投資会社に一任できるREITは投資信託です。
元本や利益の保証はなく、利益が出た場合でも手数料の支払いが発生するため、収益率はそんなに高くありません。
収益を増やすにはそれなりの投資が必要になることを頭に入れておく必要があるでしょう。
まとめ
今回は投資のハードルを下げてくれる少額不動産投資について、種類や特徴などをご紹介しました。
少ない資金で始められる少額不動産投資は手軽なうえに自分のペースで投資額の調整ができるので、これから投資をスタートさせたいと考えている人におすすめです。
しかし、当然ながらリスクも付いて回るため、収益を得るというよりは資産を殖やすことを目的として投資を行うという認識を持つといいでしょう。