マンションを売却予定の方必見!不動産価格指数について解説

不動産価格

マンションの売却を予定する時に重要となるのが、「いつマンションを売却するのか」です。
資産価値の高いマンションを売却する場合には、特にマンションの売り時が価格に関わるため、重視しなければなりません。
その際に役立つのが「不動産価格指数」という指標になります。
不動産価格指数とは、具体的にどのような指数のことを指すのでしょうか?
今回は、マンションの売却に役立つ不動産価格指数について詳しく解説していきます。
マンション売却予定で、ベストなタイミングを見定めたい人や不動産価格指数を詳しく知りたいという人はぜひ参考にしてみてください。

不動産価格指数とは?

不動産価格

不動産価格指数とは、どのような指数のことを指しているのでしょうか?
まずは不動産価格指数について詳しく解説していきます。

不動産価格の変動を数値化したデータ

不動産価格指数とは、不動産価格の動向を表す指数のことです。
2012年8月から国土交通省が統計データを毎月公表しており、年間30万件にもおよぶ不動産取引価格情報をもとに作成されています。
この指数は、経済・金融危機の際にIMF(国際通貨基金)から要請を受け、作成・公開される信頼できるデータです。
なお、不動産価格指数の対象となっているのは住宅用の場合だと、更地・建物付きの土地・マンションの3つになります。
2021年8月時点のデータでは、全国におけるマンション(区分所有)の指数は168.9となっており前月比と比べて0.9%増えています。
これはマンション需要が増加しており、取引が活発に行われていることが示唆できます。
10年前の2011年8月時点は102.6だったことを考えると、年々需要が高まっていることが分かります。

全国の不動産価格データ化されグラフで示されている

全国の不動産価格指数は、データ化されてグラフで示されています。
住宅用の不動産と商業用の不動産が指数化されており、全国・地域ごとに詳細の指数を知ることが可能です。
登記移動情報や物件を売買した人によるアンケート、不動産鑑定士による現地調査などによりデータ化されています。

国土交通省のホームページで閲覧可能

詳しい内容や最新データなどの数値はすべて国土交通省のホームページ から閲覧することが可能です。
住宅用のデータを閲覧したい場合には「不動産価格指数(住宅)」、商業用のデータを閲覧したい場合には「不動産価格指数(商業用不動産)」をチェックしてみてください。

住宅用の土地・建物付きの土地・マンションなど、用途別の詳しい不動産価格指数を確認できるようになっています。

不動産価格指数の運用が始まった理由

不動産価格

不動産価格指数の運用が始まった理由は、世界経済に多大な影響を与えた2007年に起こった「サブプライムローン問題」が発端です。
このサブプライムローン問題は、不動産価格の変動情報が不十分だったことが原因の1つとされています。
こういった問題が発生しないために、不動産価格の動向を国際的に共有する動きが見られるようになったのです。
2009年にIMFなどが住宅用の不動産価格指数を公表することをG20諸国に要請しました。
こうしてIMF・欧州委員会統計局を中心として国際指針が作成されたのです。
日本では、2012年8月から住宅用の不動産価格指数が開発されて、2015年3月には本格的な運用がスタートしました。
大手銀行が破綻したり大手企業が投資による大きな損失を防いだり、サブプライムローン問題のようなことが起こらないようにするために、不動産価格指数が作られたのです。

不動産価格指数の算出方法は様々

不動産価格

不動産価格指数を算出するには、様々な方法があります。
不動産価格指数における3つの算出方法について詳しく解説します。

不動産鑑定士が現地を調査

算出方法の1つ目は、不動産鑑定士が現地を調査する方法です。
土地の種類・不動産調査・周辺環境調査が行われ、過去のデータに専門家の意見を反映させながらデータが作成されます。

最寄り駅からの距離や不動産の売買価格、築年数や面積などが不動産価格指数に算出されます。

アンケートの結果

算出方法の2つ目は、アンケートの結果によるものです。
実際に住宅の売買を行った人を対象にアンケート調査を行い、そのデータをもとに不動産価格指数が算出されます

この方法では、不動産の取引価格情報提供制度が活用されています。
平成17年からの120万件以上のデータベースをもとに算出されており、各都道府県でどういった取引が行われたのかを調べることが可能です。

登記異動情報

算出方法の3つ目は、登記異動情報をもとにした方法です。
法務省が行っている有料サービスの登記異動情報を利用することで、その物件の場所・取引内容を知ることができます。

この方法を利用することで、不動産価格指数を算出することが可能です。

不動産価格指数からマンション売却タイミングを図ろう

不動産価格

不動産価格指数は、マンションの売却タイミングによっては価格が大きく変動する可能性があります。
そのため、マンションの売却を予定しているのであれば、不動産価格指数をあらかじめ調べておくことも大切です。
国土交通省のホームページで公開されている不動産価格指数が上昇している場合には、強気な価格でマンションを売り出しても売れる可能性が高くなります。
逆に、売りたいマンションがある地域の不動産価格指数が下がっている場合は売り時ではありません。
このように、売りたいマンションがある地域の不動産指数のグラフがどうなっているのかをチェックしてみてください。
不動産価格指数を知ることで、合理的に意思決定をくだしてマンションを売買しやすくなります。
日本の住宅情報や経済情報・災害や気候も考慮しながら不動産価格指数を見て分析してみてください。

まとめ

今回は不動産価格指数についてご紹介してきました。
元々サブプライムローンの影響を受けて世界的に公表されることになったデータであり、国土交通省が毎月公表しているため非常に信頼のおける数値となっています。
直近の取引状況や市場の状態はどうなっているのか知ることで、冷静な物件の売買にもつながるでしょう。
ぜひマンションなど物件の売買を検討している際には、不動産価格指数を活用してみてください。