テナント料で収入を得ようと物件を購入したものの、いつまでもテナントが決まらない、そんな経験のある人もいるでしょう。
テナント募集にはいくつかポイントがあり、ノウハウが必要なため、テナント募集会社へ依頼するのが確実です。
今回はテナント募集を行う際に知っておきたいポイントをご紹介しましょう。
目次
テナント募集をする際の方法
物件管理のノウハウを持った不動産会社が行っていることの多いテナント募集会社ですが、一般的に行うテナント募集方法は大きく分けて2つあります。
顧客への営業
まずは、自社の顧客に営業をかける方法です。
多店舗展開している飲食店や多くの拠点を抱える企業、事業拡大を計画している企業などに対してテナント物件を案内し、営業を行います。
これは充実のデータを持つテナント募集会社ならではの方法で、日ごろの情報収集だけでなく正確で効率的なデータベース化がものをいいます。
また、顧客の数が多くなければマッチング率も下がってしまうため、地道な営業活動が欠かせません。
物件情報サイト等への掲載
自社サイトや物件情報サイトへテナント募集物件を掲載し、広くテナント募集を行う方法です。
アパートやマンションといった賃貸物件同様に、テナント物件もネット検索できる環境が整っているため、より多くの人の目に留まりやすく、効果的です。
また、より広い世代にアプローチするために情報誌やチラシといった紙媒体にも掲載し、テナント募集を行います。
テナント募集会社を探す際のポイント
テナント募集はノウハウを持った不動産会社に任せるのが得策です。
とはいえ、多くの不動産会社がある中でどこに依頼したらいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。
テナント募集会社を探す際のポイントをみていきましょう。
テナント募集に注力している会社を選ぶ
賃貸経営による不動産投資を行ううえで重要なのがテナント募集をしてくれる会社選びです。
テナント募集会社の中には“テナント募集中”の張り紙を貼るだけで終わらせてしまうところもあるため、注意が必要です。
複数のテナント募集会社が利用するポータルサイトへの掲載はもちろん、自社サイトの運営に力を入れているかどうか、募集に向けた具体的な戦略を低産してくれるかどうかといった営業力のある会社を選びましょう。
テナントが決まるかどうかは物件の条件だけでなく、テナント募集会社の業務姿勢によっても変わってきます。
建物がどのような状況になっているか把握しておく
テナント募集を依頼する前にまずしておく必要があるのが「建物の現状把握」です。
やみくもに「テナント募集したい」といっても、どんな立地で、どんな業種に向いている建物なのか、類似物件との違いはどこなのかをきちんと把握できていないとアピールも弱くなってしまいます。
築年数や共用部分の設備といった建物自体はもちろん、次のことも事前に把握しておきましょう。
・立地やアクセスの良し悪し
・一般相場と比べた際のテナント料
・周辺にどれくらい競合物件があるか
・競合物件と比べた際の設備の良し悪し
・テナント入居が予想される業種
実績があるテナント募集会社を選ぶ
テナント募集会社を選ぶ際にポイントになるのが実績の有無です。
テナント募集を依頼した際に、自社の営業実績を紹介してもらいましょう。
類似物件があればテナント契約を結んだ後の運営なども教えてもらえますし、契約内容についてもアドバイスしてもらえます。
また、自社サイトの運用も大切ですが、実際に顧客の元へ通って営業をかける“営業力”も必要です。
どのようなノウハウがあるのか、どれだけの顧客がいるのかといった点もチェックしましょう。
広告を出す前に確認したいポイント
テナント募集会社と戦略を練り、いざテナント募集広告を出す前に、確認しておかなくてはならないポイントがあります。
テナント料を確認する
所有している物件のテナント料つまり賃料が適正かどうか確認しましょう。
通常、賃貸物件の多くは築年数に応じて賃料が安くなっていきます。
所有している物件が古くなれば家賃を下げる、設備を入れ替えるなどの対策を取る必要がありますが、テナント物件の場合は住居ではありません。
テナント物件とは多くがそこで事業を行うため、立地やアクセスの良さが重要視されます。
多少、築年数が古くても人が訪れやすい立地だったり、事業を行いやすい設備が整っていたりといった好物件はテナント料を据え置いても問題ないといえるでしょう。
所有物件に合う広告を選択する
テナント募集広告はアピールしたい客層に向けて様々な形態が存在します。
小さなチャンスも逃さないためには多くの客層へ向けた広告を行いたいものですが、それには多額の費用がかかります。
コストをかけずに効果的なアプローチを行うには物件に合った広告を出さなくてはなりません。
所有する物件の立地やアクセス、設備や間取りなどからマッチする客層を見極めることが大切です。
しかし、物件所有者が行うことはあまり現実的ではないので、テナント募集会社へ任せるのが確実でしょう。
契約は不動産会社に依頼する
不動産ポータルサイトへの掲載や情報誌、新聞の折り込みチラシなど、より効果的な広告にするためにあらゆる手段を利用することは珍しくありません。
しかし、どんな小さな広告であっても費用が発生する限りはしっかりとした契約が必要です。
この時、面倒だからと適当に済ませてしまわずに、テナント募集会社である不動産会社へ依頼し、きちんと法的効力のある契約書を取り交わしておくといいでしょう。
契約時には双方で内容を確認することで行き違いなどのトラブルを防ぐことができます。
まとめ
今回はテナント募集をする際に知っておきたいポイントをご紹介しました。
賃貸経営による不動産投資は安定した賃料収入が得られる点が魅力です。
しかし、計画的な募集を行わないといつまで経ってもテナントが決まらず収入が得られないといった事態にも陥りかねません。
テナント物件は立地や設備が整っていれば、アパートやマンションといった住居用の物件よりも賃料が下がりにくいといったメリットもありますが、物件に合った募集方法でないとコストばかりがかさんでしまいます。
効果的なテナント募集を行いたい場合は、テナント募集に注力し、営業ノウハウのあるテナント募集会社を選ぶことが肝要です。