テナントの意味を理解して誘致を成功させよう!

テナント

投資をしたくて物件を購入したけどテナントの募集方法がわからない、相続した不動産があるから有効利用したい、そんな時はテナント誘致を行いましょう。
所有する物件の特性を理解すれば、テナント誘致は難しいものではありません。
そこで今回はテナントの意味や概要、効果的な誘致方法やポイントを解説していきます。

テナントってどんな意味?

テナント

テナントとは本来、土地や建物を借りている人を指す言葉でしたが、近ごろは物件に入居しているお店や会社についても使われるようになりました。
日本語でいう「店子(たなこ)」と同義語だと考えると理解しやすいでしょう。
そのため、空き物件などについて“テナント募集”との表示があった場合は、借りてくれる人だけでなく営業してくれるお店についても募集しているという解釈ができます。

テナントには3つの形態がある

テナント

テナントには3つの形態があり、それぞれ適した条件が異なります。
テナント誘致を検討している場合は所有する物件の特性に合わせ、どの形態が適しているか見極めるところから始めるとスムースです。
では、3つの形態について詳しくみていきましょう。

店舗

不特定多数の来客を想定した物件の形態が店舗です。
レストランやカフェなどの飲食店や、アパレルや雑貨などの物販店、クリニックや美容院などのサロンが挙げられます。
店舗のジャンルや客層によって適した立地や面積が異なります。

オフィス

会社や事務所のような使い方をする物件の形態がオフィスです。
用途がスタッフの事務作業だけであれば、店舗のような不特定多数の来客を想定した造りをしていなくても問題ありません。
しかし、不動産会社や旅行会社などの場合はある程度の来客を想定した造りや立地が求められます。

倉庫

商品の在庫を貯蔵したり、オフシーズンの備品などを保管したりするために使われる物件の形態が倉庫です。
そのため、個人ではなく企業がテナントとなることが多く、保管期間も一時的なものから長期的なものまであります。

路面店とどう違う?

路面店

テナントと似たようなものに路面店というものがあります。
どちらも賃貸契約を結ぶことで店舗の出店や運営などが可能になりますが、決定的な違いも存在します。

店舗の運営面

テナントは一つの建物の中に複数の店舗が入居していることが多く、ショッピングモールなどの商業施設をイメージするとわかりやすいでしょう。
建物全体で営業時間や運営方針が定められている傾向が高く、施設のイメージに沿った運営が求められます。
一方、路面店は店舗として独立しているので自由な運営が可能です。
ただし、テナントであれば顧客からのクレームやトラブルなどは専門部門が対応してくれるので心強いといった側面もあります。

賃料

テナントと路面店では賃料についてもその算出方法が違う場合があります。
路面店であれば賃料は固定なのが一般的で、売上を上げればその分、利益を得られます。
ところがテナントの場合は売上歩率にて賃料を徴収するケースも少なくありません。

売上歩率とは、月の売上に対してあらかじめ設定された利率を掛けて算出する方法で、売上歩合方式と呼ばれます。
テナント誘致を行う際は賃料の徴収方法についても検討しておく必要があるでしょう。

テナント誘致にはどんな方法がある?

テナント

テナントの誘致方法はいくつかありますが、保有する物件の特性によって効果やかかる費用が変わります。
ここでは代表的な4つの方法をみていきましょう。

レインズに登録する

レインズとは会員である不動産会社だけが閲覧することのできる物件情報システムです。
現在市場に出ている販売物件を一元化して見ることができるので、物件を登録すると多くの不動産会社が見てくれるので成約の確立が高くなります。

不動産サイトに掲載依頼をする

レインズへの登録で不動産会社の目には留まりますが、一般の人へのアプローチも必要です。
不動産サイトへの掲載を依頼することでテナント物件を探す人との接点を持てます。
掲載を依頼する際はテナント物件を多く扱うサイトを選ぶとより効果的です。

Web広告を出す

ネット上に掲載されるWeb広告も効果が期待できます。
不動産関連のサイトに表示させたり、不動産情報を検索した際に表示させたり、ピンポイントで情報発信ができるので費用対効果も高いです。

チラシやポスターの作成

新聞の折り込みなど、チラシによるテナント誘致は昔ながらの手法ですがデザインに工夫すれば一定の効果が期待できます。
また、物件周辺にポスターを設置すれば通る人の目に留まるので直接的なテナント誘致ができるでしょう。
ただし、不特定多数の人の目に留まる分、不快な思いをさせないよう、デザインには配慮が必要です。

テナント誘致を成功させるポイントは?

テナント

やみくもに広告を出しても費用ばかりがかさんでしまい効果が得られないおそれもあります。
テナント誘致を成功させるポイントはどこにあるのでしょうか?

用途に適した誘致方法を考える

所有する物件の特性を把握しないまま誘致を行っても効果は薄いものです。
立地やアクセス、面積や造りなどから募集すべきテナントの形態を割り出しましょう。
また、周辺環境の把握は誘致成功の一因となります。
商圏のリサーチをしっかり行い、店舗がいいのかオフィスが向いているのかといった判断をしましょう。
「できれば大手チェーン店がいい」といったテナントに対する要望があるかもしれません。
しかし、あまりイメージを持ちすぎると優良なテナントを見過ごしてしまうおそれもあるので、あまり条件を絞らずに誘致を行うのも大切です。

物件の魅力を伝える資料を作成する

物件を探している人の目に留まるには魅力的な物件情報をアピールする必要があります。
テナント募集は毎日のように更新され、その量は膨大です。
画一的で無難な物件情報では誰の目にも止まることなく埋もれてしまいます。
物件のアピールポイントを的確に伝える資料を作ることがテナント誘致の成功を左右します。
そのためにも改めて物件についてよく知ることから始めるといいでしょう。

まとめ

今回はテナント誘致について、その概要や効果的な誘致方法、成功のポイントなどをご紹介しました。
優良なテナントが見つかれば継続して賃料を得られるだけでなく、物件自体の価値も上げられます。
費用をかけなくてもテナント誘致は可能です。
まずはリサーチを行い、物件への理解を深めていきましょう。