駐車場経営として投資の一つに挙げられるコインパーキング経営は今、多くの人が参入を決めている投資ジャンルです。
必要とされる設備が少ない故に可能な初期投資の安さは大変魅力的ではありますが、ほとんどの人がいくらの初期投資をしなければいけないのか、詳しい初期投資事情を知らない現状にあります。
そこで今回は、コインパーキング経営の初期費用を細かくご紹介していきます。
経営スタイルによっても変わってくるので、後に経営することも踏まえて、ぜひ最後までご注目下さい。
目次
コインパーキングの経営スタイルは2通り
コインパーキングの経営スタイルは大まかに分けて2通りあります。
まずは初期投資の金額を大きく左右する経営スタイル2つをそれぞれ説明していきましょう。
自営業
1つ目は自営業としてコインパーキングを経営する方法です。
自分自身でコインパーキングの経営に必要な機械は実費で注文して設置し、経営を始めていきます。基本的には初期費用が高くなる傾向にあります。
一括借り上げ
一括借り上げ方式では専門の駐車場管理会社に依頼することによって経営が始められる方法です。
土地活用の一つとして専門会社と契約を結んで、自身で機械や照明などを設置せずとも専門会社が全てを担って経営と管理を行います。
自営業よりも初期費用の高さに悩むことはなく、さらには設備の設置といった面倒なことにも任せた経営スタートとなるので、初心者に向いていると言えます。
自営業で経営する場合の初期費用
ここからは、自営業としてコインパーキング経営する時の初期費用を見ていきましょう。
はたして何もかも自分で賄う自営業はどれほどの初期投資をしなければいけないのでしょうか?
ロック式かゲート式か、駐車可能台数で設備を選ぶ
そもそもコインパーキングの経営の設備にはロック式とゲート式の2つがあることはご存じでしょうか?
自営業で運営していくにはまずこの2つの違いによって初期投資が大きく異なることを理解しなくてはなりません。
ちなみにロック式とはフラップ版と呼ばれる板が駐車スペースに設置されており、自動車を駐車後にセンサーが駐車されていると感知するとフラップ版が上がって料金の発生とともに精算しなければその場から出られないようになっています。
一方でゲート式とはコインパーキングの出入り口にゲートを設け、駐車場に入る際に駐車券を取り、出庫の際に駐車券を精算機に入れて料金を支払うようになっています。
30台ぐらいまでの小さなパーキングでは、現在ロック式が多いです。
大規模なコインパーキングではゲート式が多く、駐車スペース一か所一か所にフラップ版を置くことなく費用を抑えられる傾向にあります。
目安はおよそ300万円必要
資金の目安としては300万円です。
土地整備の工事に機械や照明などの購入・設置、これらを踏まえると300万円程度になることが予想されます。
特に機器設備設置費に関してはかなり高くなるでしょう。
精算機はもちろんのことフラップ版やゲート機、さらには防犯カメラにコインパーキング全体を囲むフェンスなど、多くのものが必要となることを覚えておいてください。
自営業のメリット
それを踏まえた上での自営業のメリットとしては、売り上げに連動して収入も変動しやすいことが挙げられます。
他の業者に委託することなく運営するのですから、売上全ては自身に直接入ってきます。
そのため予想以上に売り上げが伸びる場合も存分にあると言えるでしょう。
もし売り上げが好調である場合には初期費用回収までの時間は短くなり、どんどん収益化していけます。
自営業のデメリット
デメリットとしては、経営する場所の近くに出現したライバルによって売り上げがかなり落ち込む可能性があるといったことが挙げられます。
メリットでは収益が高くなる可能性があると言いましたが、一方でデメリットには収益が落ち込む可能性があると言ったように、自営業だと収益の差が開きやすいのがネックだと言えるでしょう。
また初期投資が重くなりがちなこともデメリットの一つに当てはまります。
一括借り上げで経営する場合の初期費用
それでは一括借り上げの場合の初期費用を見ていきましょう。
自営業とは違ってどれほどの初期費用を必要とするのでしょうか?
自前の土地を持っていれば初期費用はゼロ円の場合も
一括借り上げを選択する場合、自身で土地を所有しているケースでは初期費用がゼロ円になる可能性が高いです。
その理由は一括借り上げ独自の特徴で、駐車場管理会社に依頼することで機械代に看板代、設置工事費、フラップ版代などといったあらゆる必要なものを初期段階ではタダで揃えてもらえます。
つまりかかる初期投資としては土地のみで、土地をすでに持っているのであれば初期投資はかからないのです。
かかったとしてもアスファルトの舗装費用だけに留まります。
一括借り上げのメリット
そんな一括借り上げは土地を貸して運営してもらうことになるので固定賃料として毎月安定した収益が見込めるようになっています。
自営業ではライバルの出現により売り上げが落ち込めばそのまま収入も落ちるはずですが、一括借り上げの場合には売り上げの増減で頭を大きく抱えることはなくなるでしょう。
また、管理やトラブルに関しては専門会社にお願いすることができます。
面倒を省いてオーナーとして経営できるので非常に便利です。
一括借り上げのデメリット
一括借り上げのデメリットとしては収益性が自営業よりも低いことがデメリットになるでしょう。
専門会社の取り分によって得られる収入は少なくなってしまう点が投資としては不十分に感じてしまう人もいるかもしれません。
まとめ
ご紹介してきたように、コインパーキングの経営は経営スタイルによって大きく異なるのを知ることができたと思います。
どちらもメリット・デメリットが自営業は初期費用がかかるものの、上手くいけばすぐに初期費用を回収して収益性を高められます。
一括借り上げになると初期費用はかからず、さらには設備の設置に携わったり、運用中の管理を行ったりすることなく自由度の高いオーナーとして経営できます。
しかしながら収益性に伸び悩む可能性もゼロではないため、これらの点を踏まえてよく考えてから、どういった経営スタイルでいくのかを決断しましょう。