新しい部屋への入居が決まると、荷造りや引っ越しの準備で慌ただしくなることでしょう。
スムーズに引っ越しを進める上ではもちろん、新居へ搬入する荷物の準備は大切です。
しかし、そこにもうひと手間加えることで、入居後の生活をより快適にできたり、退去時の費用の負担が抑えられたりするのです。
そこで今回は、気持ち良く新生活をスタートさせるために、入居前にやっておくべきことをご紹介していきます。
記事の後半では、入居前にやるべき手続きも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
入居前の掃除を行うタイミング
一般的に、賃貸物件の場合は、前の住人が退去した後にハウスクリーニングが入ります。
そのため、入居前に掃除を行う必要があるのか疑問に思う方もいるでしょう。
しかし、ハウスクリーニングが入ってから入居するまでに期間が空くと、ホコリや湿気が溜まってしまいます。
また、入居前の掃除を行うことで、内見の時には気付かなかった傷や不具合が見つかることもあります。
ハウスクリーニングが入っているからと油断せず、部屋の細かなチェックも兼ねてすべての箇所を徹底的に掃除しておいた方が安心です。
入居前の掃除を行うタイミングは、スケジュール的に余裕がある場合なら入居の1週間~数日前までがおすすめです。
もし新居が遠かったり忙しくて時間が取れなかったりする場合は、入居当日の引っ越し荷物を搬入する前のタイミングで行っても良いでしょう。
荷物を搬入してからだと隅々まで掃除することができなくなるため、引っ越し業者が搬入する予定時刻の2~3時間前には到着し、掃除を済ませておくようにしてください。
当日にバタバタしたくないという方は、契約日に掃除を行って翌日に引っ越しをするなど、日を分けて計画を立てれば時間的にも体力的にも余裕を持てます。
入居前にやること①部屋の写真撮影・不具合のチェック
新居の鍵を受け取ったら真っ先にすべきことが、部屋の現状確認です。
入居中に付けた傷や汚れ、日焼けなどは、退去時に修繕費として敷金から差し引かれますが、入居前の現状確認をしておかないと、元からあったものなのか自分が付けたものなのか判断できません。
居住時や退去時のトラブルを防ぐためにも、部屋の隅々まで入念にチェックして、少しでも気になる箇所を見つけた時は、写真で撮影し証拠として保存しておくことが重要です。
その際は、携帯の待ち受け画面など、日付がわかるものと一緒に撮影してください。
具体的なチェックポイントは以下のとおりです。
傷や汚れ、日焼け箇所の撮影
室内すべての壁や床に、傷・汚れ・日焼け・凹み・剥離などがないか確認します。
盲点となりがちな窓や窓枠、サッシ、建具などの開口部も、日焼けや結露で傷みやすい箇所なので、チェックを忘れずに住み始めの状態をしっかり記録しておいてください。
また、ポストやエアコンの室外機、換気口なども、台風などにより被害が出ることがあるため、室内だけでなく外観の確認も必要です。
もし、気になる箇所を見つけた場合は、サイズや状態がわかるようにアップで撮影します。
設備の不具合チェック
水回りは、カビや水垢汚れ、配管の水漏れ跡がないかなどをチェックします。
なにか気になる箇所を見つけた時は、やはりサイズや状態がわかるようにアップで撮影します。
水の流れに問題がある場合は、動画撮影が有効です。
すぐに、大家さんか管理会社に連絡して早めに対処してもらいましょう。
連絡ツールには、メールを使うと記録として残せるのでおすすめです。
ガスコンロや給湯器、エアコンなどの付帯設備も、経年劣化で壊れることがあるため、正常に作動するかどうか、入居前に必ず確認しておきましょう。
入居前にやること②床や壁を掃除する
傷や汚れ、日焼け、設備の不具合などの確認が済んだら、続いては床や壁の掃除を行います。
荷物を搬入した後では、壁や床の一部が隠れてしまい隅々まで掃除できません。
入居前に掃除することで、きれいな状態を長期間にわたってキープできるのです。
ワイパーを使って拭き掃除
新築の物件であったとしても、ハウスクリーニングが行われていたとしても、少し時間が経過しただけでホコリは溜まってしまいます。
そのため、入居時に掃除をしないまま荷物を搬入すると、家具や部屋が汚れた状態で暮らすことになってしまいます。
気持ち良く新居での生活をスタートさせるためにも、入居前にワイパーを使って壁や床の拭き掃除をしておきましょう。
また、掃除をする時は上から下の順で行うのがポイントです。
壁の上側から下側にかけて拭いていき、最後に仕上げとして床を拭くようにします。
掃除の前に、すべての扉や窓を開けて換気も忘れずに行ってください。
家具・家電用の保護マットも準備
賃貸物件では、退去時に原状回復義務が発生します。
原状回復にかかる費用は、賃貸契約を結ぶ際に支払う敷金から相殺されることが多いですが、傷や破損の程度によっては工事費が高額になり、別途支払いが必要になるケースもあります。
そのため、テーブルやソファ、冷蔵庫など、大型の家具・家電を置く場所には、あらかじめ保護マットを敷いておくことが大切です。
床の傷を防ぐには、柔らかい素材でできた保護マットが効果的です。
また、椅子のように日頃よく動かす家具には、保護マットの代わりとしてクッションフェルトを装着すると、引きずった時に床が傷つくのを防げます。
入居前にやること③お風呂の保護・除菌
入居前にやることの中でも重要な項目の一つが、お風呂の保護・除菌です。
お風呂場は特にカビや水垢が発生しやすい場所であるため、新居での快適な暮らしには入居前の対策が欠かせません。
コーティング剤・曇り止めの使用
入居前にお風呂で必要な対策として、浴槽のコーティングを行いましょう。
浴槽専用のコーティング剤を使用すると、傷や汚れが付きにくくなります。
商品によって効果や価格は幅広く、持続期間が1ヶ月程度と短いものから、3年程度と長いものまであります。
中には、浴槽だけでなく浴室内の床や壁も一緒にコーティングできるものもあるので、コーティング剤は慎重に比較・検討して選びましょう。
お風呂場では、浴槽のコーティングに加えて、鏡の曇り対策も忘れてはいけません。
鏡に曇り止め剤を塗っておくことで、湯気で鏡が曇るのを防止できるだけでなく、ウロコ汚れを防ぐ効果も得られます。
液剤を塗りつけたりスプレーで吹きかけたりするタイプと、フィルムを貼るタイプが販売されているので、お好みで選んでください。
防カビ用の燻煙剤を使用
お風呂場のカビ対策として、防カビ用の燻煙剤を使用するのも有効です。
煙を焚くことで防カビ剤を隅々まで浸透させることができ、一度使うと2ヶ月程度効果が持続するものもあります。
その場合、入居後にまず1回使用して、その後も定期的に使い続けるのがおすすめです。
カビは一度できてしまったら、完全に除去することは困難です。
入居前に市販品を上手く活用してカビ対策をしておけば、その後の手入れや掃除が楽になりますし、長い間きれいな状態を保てます。
排水溝にネットの取り付け
お風呂の排水溝は、髪の毛や石鹸カスなどが溜まりやすく、掃除を苦手とする方も多い場所です。
掃除をさぼってしまうと、排水溝が詰まって水たまりができたり、蓋に頑固な汚れがついたりして、さらに掃除が大変になります。
入居前にお風呂の排水溝にネットを取り付けておけば、掃除の時はネットを取り外してまとめて捨てるだけの簡単な作業で済むので、お風呂掃除が楽になります。
その場ですぐに捨てられるよう、お風呂場にゴミ受けを設置しておくのも良いでしょう。
入居前にやること④キッチンの保護・汚れ対策
キッチンも、シンクのカビや水垢、換気扇や排気口の汚れなど、掃除が大変になりがちな場所です。
しかし、入居前にしっかり対策しておくことで、汚れが防止できて掃除の手間が減らせます。
換気扇・排気口にフィルターを設置
キッチン掃除の中でも厄介なのが、油汚れでベトベトになった換気扇や排気口です。
日頃、料理をする時に付着する油汚れは、徐々に換気扇にこびりつき、長い間放置すると簡単には落ちない頑固な汚れとなってしまいます。
場合によっては、プロの技術に頼らなくてはいけなくなることもあります。
この頑固な油汚れを大きく軽減するには、専用のフィルターを貼ることが効果的です。
汚れたら新しいフィルターに張り替えるだけなので、手軽に清潔な状態をキープできます。
また、コンロやIHの奥の方に設置されている排気口にも、調理クズや油汚れが蓄積しやすいです。
そこで、市販の排気口専用のカバーを使用すると、掃除の手間を減らせます。
凹凸が少ないフラットタイプのものから、調味料などの小物が置けるラック付のものまで、様々なサイズやデザインがあるので、使い勝手や好みに合わせて選べます。
シンクにコーティング剤を使用
シンクは使用頻度が高いこともあって、少し気を抜いただけですぐに汚れが目立ってきてしまいます。
入居前にシンク用のコーティング剤を塗っておくと、水を弾きやすくなりカビや水垢、油汚れなどが付きにくくなります。
もし汚れが付いたとしても、中性洗剤を付けた柔らかいスポンジでサッとなでれば簡単にピカピカになります。
ただし、新築物件や交換したばかりの新品のシンクの場合は、既にコーティングが施されていることもあるので、事前に確認してみてください。
冷蔵庫の設置場所にマットを敷く
家電の中でも、特に重量があるものが冷蔵庫です。
そのため、床に直接置くと傷が付いたり凹んだりしてしまうことがあります。
基本的に、冷蔵庫は一度設置したら動かさないので、運び込む前に冷蔵庫マットを敷いて床への負担を軽減させましょう。
冷蔵庫マットにも豊富な種類があり、防振効果のあるマットなら地震対策にもつながります。
ただし、素材によっては長期間敷いたままにすると、床に張り付いたり色移りしてしまったりすることもあります。
特にゴム製の冷蔵庫マットを使用する時は注意が必要です。
入居前にやること⑤トイレや洗面台の保護・汚れ対策
トイレや洗面台も、利用頻度が高くて汚れやすい場所です。
日常的に行う掃除の手間を最小限に抑えるためにも、下記を参考に入居前の汚れ対策をしっかり行っておきましょう。
トイレ・洗面台にコーティング剤を使用
トイレの便器は、ごくわずかな傷や表面の凹凸に汚れや菌が付着することで、カビの原因になったり汚れが残りやすくなったりします。
トイレ専用のコーティング剤には、便器表面の傷を埋めるようにして密着し、皮膜を作る働きがあります。
コーティング剤を使用して膜を覆った便器は、水を流した時にスムーズに流れるため汚れや菌が付きにくい状態になるのです。
一度のコーティングで一定期間効果が持続するので、普段の掃除は水洗いのみで済ませられます。
液体タイプとスプレータイプ、スタンプタイプの3種類があって、このうち液体タイプは最もコーティング作業に手間がかかりますが、その分持続期間も1~3年と一番長いです。
また、コーティング剤によっては、古いトイレでも輝きをよみがえらせることが可能です。
さらに、コーティング剤には洗面台専用のアイテムも存在します。
洗面台専用のコーティング剤は表面をフッ素やシリコンでできた樹脂で覆うことによって、撥水性を高め水や汚れを弾きやすくなる製品です。
水が洗面台の表面に留まりにくくなるため、水垢ができづらく使用後にサッと拭くだけできれいに水分を取り除けます。
トイレのコーティング剤と同様に、液体タイプや布タイプは塗り直しがきかず慎重な作業が必要ですが、撥水効果の持続期間は約3年と長期にわたります。
ただし、設備管理が厳しい物件の場合、長期間コーティングが禁止されていることがあるので、使用前に必ず確認してください。
スプレーを吹き付けるだけのスプレータイプでも、撥水効果は約1ヶ月持続します。
液体タイプの使用に不安がある方や、手軽にコーティング剤を試したい方にはスプレータイプがおすすめです。
換気扇にフィルターを設置
トイレや洗面台の換気扇もホコリが非常に溜まりやすい部分ですが、普段の掃除では見落としがちです。
長い間掃除を怠って、気付いた時には換気扇の内部がホコリだらけになっていることもあります。
入居前に、トイレや洗面台の換気扇にもフィルターを貼って、掃除の手間を減らしましょう。
交換の目安は商品や使用状況によっても異なりますが、多くの場合2~3ヶ月ごとに汚れたら捨てて、新しいものと交換します。
汚れたら交換時期を知らせるサインが浮き出るものなら、最後にいつ交換したか覚えておく必要がないので便利です。
入居前にやること⑥害虫対策
害虫対策は入居後に行うことが難しい場合があります。
大きな家具や家電を設置する前に済ませておくと良いでしょう。
小さな子どもやペットがいる方も入居前の害虫対策がおすすめです。
ゴキブリ対策に毒餌剤を設置
ゴキブリは家の隙間から侵入するので、侵入経路を塞ぐことが大切です。
しかし、引っ越し前から既に部屋に住んでいる場合もあります。
入居後すぐにゴキブリが出た場合、せっかくの新居でのスタートも台無しです。
入居前にゴキブリ用の毒餌剤を使用して対策をしておきましょう。
ゴキブリが好む場所は、湿気がある暖かい場所です。
キッチンであれば、コンロ下、流し台の下、キッチン棚の中へゴキブリ毒餌剤を設置します。
また、ベランダや玄関、室外機付近などもゴキブリが侵入しやすい場所です。
外部からの侵入を防ぐためにも併せて設置しておくと良いでしょう。
ゴキブリの発生を防ぐには、設置後も定期的な毒餌剤の交換が必要です。
冷蔵庫や引き出しの奥などゴキブリが隠れそうな場所へ毒餌剤を設置しましょう。
子どもがいて心配な場合は、天然成分を含む比較的優しいタイプの毒餌剤の使用がおすすめです。
エアコンの排水ホースを塞ぐ
エアコンの配管は家の外とつながっています。
そのため、ゴキブリなどの害虫が侵入する経路にもなるので対策が必要です。
害虫の侵入を防ぐために、室外機のそばにあるエアコンの排水ホースを防虫キャップで塞ぎましょう。
防虫キャップには、薬剤が練り込まれています。
大きな害虫はキャップによって侵入を防ぎ、小さな虫は薬剤によってブロックします。
ホースのサイズがメーカーによって異なる可能性があるので、配管サイズをチェックし入居前に購入しておくと良いでしょう。
もしキャップがなければ、ネットを被せて対応することも可能です。
その場合、エアコンホースはエアコン内部の結露を防ぐためにあるので、完全に塞がないよう注意しましょう。
また、ホースを地面につけた状態で設置していると、そこから虫が入りやすくなります。
可能であればホースを地面から5cmほど浮かせた状態にしておくとさらに安心です。
防虫用の燻煙剤を使用
水回りで手の届かない裏側や狭い隙間などに潜む害虫には燻煙剤が効果的です。
煙や霧が部屋の隅々まで行き渡るので害虫をまとめて駆除できます。
燻煙剤は、基本的に室内に人がいる状態では使えません。
また、使用の際は植物などに影響が出ないようカバーを被せたり、家電も煙から保護したりする必要があります。
食器類も煙に当たらないように仕舞っておかなければなりません。
そういった点からも、燻煙剤の使用は入居前がおすすめです。
子どもやペットがいる家庭は特に入居前に済ませておくと安心でしょう。
なお、火災報知器の真下で燻煙剤を使用すると、感知して警報音が作動してしまう場合があります。
火災報知器にカバーをかけるか、近くでの使用を避けるよう気を付けましょう。
また、燻煙剤を焚く時は、効果が広範囲に行き渡るように部屋の中心へ設置することがポイントになります。
その際、キッチンの換気口、部屋の窓などはきっちりと閉じて、押入れや棚などの扉は開けておきましょう。
もし、燻煙剤の使用に抵抗があり、もう少し手軽に使用したいのであればスプレー型も販売しています。
燻煙剤は、煙タイプ・水タイプ・霧タイプと3種に分かれているので、駆除したい害虫や使用環境に応じて選択すると良いでしょう。
配管の隙間をパテで埋める
エアコン、キッチンや洗面所などの配管も虫の経路になりやすい場所です。
水回りの下はパイプを設置するために穴を開けるので、隙間ができている場合があります。
害虫の侵入を防ぐために配管の隙間をパテで埋めていきましょう。
隙間を埋めることで臭い対策にも効果が期待できます。
また、室外の配管も同様に隙間ができている可能性が高いのでパテで埋めましょう。
パテで隙間を埋めても、時間の経過とともに穴が広がっていく場合があります。
配管周りを定期的に確認して、穴が広がっているのであれば、隙間をパテで埋めていきましょう。
パテはホームセンターで入手可能です。
賃貸契約している部屋であれば、原状回復も考慮して剥がせるシールタイプのものを使用すると良いでしょう。
入居前にやること⑦その他
その他にも入居前にやっておいた方が良いことをご紹介します。
入居前はやることが多くて大変ですが、事前に済ませておけば段取り良く準備ができ、スムーズな新居生活がスタートできるでしょう。
カーテンレールの採寸
カーテンは、引っ越し直後から必要となるアイテムです。
カーテンがない状態では外から部屋が丸見えになるので、入居するまでに手配しておきましょう。
以前使用していたカーテンをそのまま使うつもりでいても、サイズが異なり使えないことも多いです。
丈や幅が足りない古いカーテンを取り付けても、結局新しいカーテンと取り換える作業が発生するのでおすすめできません。
また、入居後に新しいカーテンを発注した場合、手に入るまで時間がかかるかもしれません。
少しでも無駄な労力をかけないためにも新居が決まった段階で、窓のサイズを測りカーテンを注文しておきましょう。
家具・家電をどこに置くか決める
新居が決まったら、どの部屋のどの場所に家具や家電を置くかを決めましょう。
入居後の生活や動線をイメージして決定していけば後々の作業も楽になります。
また、あらかじめ場所を決めておくことで、引っ越し業者も作業しやすくなり、大きな家電などを正しい場所へ設置してくれるでしょう。
その際、部屋の間取り図にコンセントの位置を記入しておくと配置イメージがしやすくなるため作業が捗ります。
また、サイズが大きい家具や家電も引っ越し業者へ事前に伝えておくようにしましょう。
部屋の入口によっては、搬入が難しい場合があるからです。
当日、引っ越し作業をスムーズに進めるためにも家具や家電についてはあらかじめどうするのかを決めておくことをおすすめします。
窓の隙間をテープで埋める
もし、築年数を重ねた古い物件に住む場合、経年劣化で窓に隙間ができている可能性があります。
入居前に窓から隙間風が入らないかを確認しておくと良いでしょう。
隙間風が入ってくる場合、暖房器具の効果も弱く、室温を上げようとすれば光熱費がかさみます。
隙間風を防ぐために、まずは窓ガラスとサッシの間を隙間用テープで埋めていきましょう。
隙間テープとは隙間風対策のためのアイテムで、スポンジ状の素材の片面に粘着テープが付いたものを指します。
スポンジ、ゴム、モヘヤといった素材のものがあり、中でもスポンジやモヘヤなどは防寒対策として効果が期待できるでしょう。
隙間風を防ぐためには、正しい場所にしっかりと隙間テープを貼る必要があります。
効果を最大限発揮させるためにも、作業する前に掃除を済ませておくことが重要です。
せっかく隙間シールを貼ってもしっかり貼られていなければ、また貼り直しが必要になるからです。
汚れやホコリなどをしっかり除去して重要箇所に隙間用シールを貼りましょう。
コンセントガードの設置
あらかじめ家具や家電の配置場所が決まっていれば、コンセントガードの設置場所も把握できるでしょう。
大きな家具を設置して、使う機会がないコンセントがあればコンセントガードで塞いでおくことをおすすめします。
長期にわたって家具を動かさない場合、コンセントにホコリが溜まってしまう場合があるからです。
ホコリが原因でコンセントから発火するトラッキング火災を予防するためにも、大きな家具を設置する前にコンセントガードでコンセントを塞いでおきましょう。
入居前にやるべき手続きもチェックしておこう
入居前にすることは引っ越し作業や荷造りだけではありません。
引っ越しに伴い、入居前にやらなければならない手続きもあります。
引っ越し前に慌てないためにも何が必要になるのか事前にチェックしておきましょう。
引っ越し業者の比較・選定
入居先が決まったら、引っ越し業者の比較・選定を行います。
直前に問い合わせても引っ越し業者が埋まっていたり、希望の業者に依頼できず料金が高くついたりしてしまう場合もあるので注意が必要です。
各業者によって特色やサービスプランは異なります。
価格やサービスを比較して自分に合った引っ越し業者を選定すると良いでしょう。
引っ越し業者の繁忙期は1~4月とされており、閑散期に比べて料金が高いです。
また、入学や転勤の時期とも重なるため、希望の日時が先まで埋まっているケースも多いでしょう。
入居日が決まったらなるべく早い段階で、引っ越し業者に予約を入れることをおすすめします。
退去手続き
引っ越しの準備が整ったら、退去・解約の手続きを行いましょう。
解約の連絡を「誰に・いつまでに・どのように」するのかを賃貸借契約書で確認します。
一般的に、賃貸物件の退去申告は原則1ヶ月前までとされています。
入居日が決まったら、早めに管理会社へ連絡して退去手続きを進めていきましょう。
もし駐車場や駐輪場を契約している場合は解約手続きが必要になるので、忘れないよう併せて行ってください。
利用しているサービスの住所変更
引っ越しが迫るにつれて後回しになりがちですが、住所変更も入居前にしておきたい手続きの1つです。
郵便局への転送依頼だけではすべてをカバーしきれません。
通信サービスや衛星放送など住所変更を行わなかったために、引っ越し後に利用できない場合もあります。
地域サービスやネットショップなども住所変更を行っておかないと、旧住所へ郵便物が配送されてしまうでしょう。
転出の手続き
引っ越しをする1ヶ月~1週間前に役所へ行き、転出手続きを行います。
旧居の役所で転出届を提出して転出証明書を受けとりましょう。
転出手続きをしなかった場合、新住所で転入手続きが行えないので注意が必要です。
引っ越し後、手続きのためだけに戻る必要がないよう、余裕を持って手続きを済ませておきましょう。
ライフラインの手続き
ガス・電気・水道といったライフラインの手続きも入居前にしておく手続きです。
遅くても入居日の1~2週間前までに済ませておくと安心でしょう。
開通の手続きは、契約会社によっても異なります。
事前にWebサイトで流れを確認して手続きを済ませておきましょう。
また、ガスの開通に関しては、立ち会いが必要になります。
入居後、ガス会社の立ち会いのもと開栓を行い、安全確認をした上で利用がスタートします。
入居当日に立ち会ってもらえるか予定を調整しておくと良いでしょう。
学校・勤務先の手続き
引っ越し後に学校が変わる場合には、転校手続きが必要になります。
引っ越しの1ヶ月~1週間前までに手続きを進めておきましょう。
通っている学校に転校する旨を伝え、在学証明書・教科書給付証明書を発行してもらいます。
例えば私立の学校への転校を希望する場合、希望校または都道府県私学協会の窓口へ連絡し、転校を受け付けているか確認してみてください。
郵便局に転送届を提出
最寄りの郵便物へ転送届を提出しましょう。
時間がない場合は、ホームページからでも手続きが可能です。
転送届を提出すれば、自分宛ての郵便物を無料で自動的に新しい住所へ転送してくれます。
転送サービスの期限は1年間です。
申請してから適用されるまでは4日~1週間程度の時間がかかるので、早めに済ませておきましょう。
ネット回線の契約
入居先にネット回線が必要であれば、事前にインターネット回線の契約をしておきましょう。
契約してから実際に利用するまでに、2~3週間ほど時間を要します。
入居後すぐに利用したい場合には、1ヶ月前には申し込み手続きをしておく必要があるでしょう。
今回は、入居後スムーズな生活を送るために、入居前にやることについて重要なポイントを紹介しました。
余裕を持って引っ越し作業に取り組んでいても、引っ越しに伴う準備や手続きは多いため思うように進まないケースが多いです。
この記事を参考に、少しでも無駄な作業がなくなるよう、できることから始めていきましょう。
入居日が決まったら逆算して「いつまでに何をするのか」の予定を立てて、計画的に進めていくことをおすすめします。