盛土工事を検討していて、費用がどのくらいかかるか知りたい人は多いのではないでしょうか?
土地の造成工事を行う場合、盛土だけでなく整地や土止などが必要になる場合もあります。
また、盛土そのものの費用についてよくわからない人も多いかもしれません。
盛土の工事費用については、土地の状態や相場、追加工事などで変動します。
そこで今回は、盛土工事にかかる費用についてご紹介します。
目次
盛土の工事費用は土地の状態で異なる
盛土の工事費用は、土地の状態によって異なるのが実態です。
例えば、盛土を検討している土地の高低差がどのくらいあるか、また傾斜があるかどうかも費用に影響してきます。
高低差が大きい場合や傾斜地である場合は、工事費用が高くなる可能性があります。
また、盛土工事をする際には大雨の影響で崩れるのを防止するため、「土止」と呼ばれる補強工事も必要です。
高低差があれば、その分盛土の費用も上がってしまうでしょう。
さらに、中間マージンも盛土の工事費用に影響します。
中間マージンは、盛土工事を行うまでに複数の会社が関わっていることを言います。
盛土工事の依頼先がハウスメーカーだったとしても、工事を手掛けるのはその下請け業者であるケースは多いです。
つまり、中間マージンで加わる会社が増えれば増えるほど費用が高くなるということです。
土地の状態や中間マージンなどで費用の相場も変わってくるので、自分の土地がどのような土地なのか把握するようにしましょう。
工事費用の相場
では、相場でみると工事費用はどのくらいかかるものなのか見ていきましょう。
盛土を行う場合には、整地や切土、土止などの工事も必要になります。
これらを踏まえると、相場は次のようになっています。
・整地費(伐採伐根費・地盤改良費含む):78,100円/㎡
・盛土費:50,300円/㎡
・土止費:55,000円/㎡
盛土費だけでみると50,300円/平米がだいたいの相場ですが、これは平坦地での目安です。
高低差がある場合や傾斜地はこれ以上の費用を考えておきましょう。
また、工事費用は東日本・西日本でも相場が異なります。
東日本の場合
東日本では、札幌・仙台・関東信越・東京・金沢・名古屋の各国税局ごとに宅地造成費の金額表が提示されています。
盛土費用の相場を見ると、下記のようになっています。
・札幌:3,700円/㎡
・仙台:4,600円/㎡
・関東信越:4,100円/㎡
・東京:4,200円/㎡
・金沢:4,000円/㎡
・名古屋:4,100円/㎡
西日本の場合
西日本でも、大阪・広島・高島・福岡・熊本・沖縄の各国税局ごとに金額表が提示されています。
盛土費用相場は下記の通りです。
・大阪:4,000円/㎡
・広島:3,900円/㎡
・高島(四国):4,000円/㎡
・福岡:3,800円/㎡
・熊本:3,900円/㎡
・沖縄:4,300円/㎡
工事費用がプラスされるケースも
先にも触れましたが、盛土の工事費用は土地造成として整地費用や切土などの費用がプラスされるケースが多いです。
ここでは、具体的にどのような工事費用がプラスされるかご紹介します。
森林伐採が必要
対象となる土地に生えている木々の伐採や伐根が必要な場合、この費用がプラスされます。
特に樹木に関しては、伐根を行わずにいると後に生えてくる可能性があるため、しっかり行っておくことが大切です。
整地が必要
整地は土地を綺麗にするために必要な工事です。
構造物や資材など、不要なものは整地で撤去し、土地を平らにして地固めする工事となります。
地盤改良が必要
長い間宅地として使用していなかった土地や、地盤が弱い可能性がある場合には地盤完了が必要です。
地盤改良甘かったり怠ったりすると、大雨や災害時などで地盤が緩んでしまう可能性があるので、しっかり行っておいて損はありません。
残土処分の有無
予定していた盛土工事で残土が出た場合、その処分費用が発生します。
土地が狭く残土処理が難しいケースでは、処分費用を多めに見積もっておかなければなりません。
擁壁の有無
擁壁は、周辺の道路に土砂が流れ出ないようにする工事です。
必ずしも必要な工事ではありませんが、擁壁工事が必要と判断された場合はこの費用もプラスされます。
盛土の工事費用を抑えるには?
盛土の工事費用はそこまで高くなくても、土地造成費用としてプラスされれば、大きな負担になるでしょう。
では、少しでも工事費用を抑えるにはどうすれば良いのでしょうか?
業者を比較する
工事費用は、依頼する業者によって異なります。
少しでも費用を抑えたいなら、いくつかの業者を比較してなるべく安い所を選ぶのも方法の1つです。
ただ、費用の安さだけで選ぶと、十分な工事が行われない悪徳業者に遭遇してしまう恐れもあります。
費用面だけでなく、信頼できる業者を選ぶことも重要なポイントです。
話し合いをしっかり行う
盛土工事に着工する前段階では、業者との話し合いを密に行いましょう。
地盤改良の必要性や土止の有無など、細かな所も確認し費用についても話し合うことが大切です。
全部を業者任せにすれば、相場を遥かに超えた費用が請求される可能性もあります。
最低限でも、見積書はよく確認して工事内容と費用がどのように記載されているか把握しましょう。
残土処分費用の確認
残土が出てしまった場合、その費用が追加として請求されます。
そもそも、残土は処分方法が決まっているほか、その土の質によって処分費用が異なると言われています。
対象となる土地の性質によっては、処分費用が高くなってしまうケースも少なくありません。
工事着工前は残土の有無がわかりませんが、あらかじめ考慮して費用を計算しておくと安心です。
まとめ
ここまで、盛土工事にかかる費用についてまとめてきました。
盛土工事は、土地の状態・相場・また追加費用の有無などによって費用が変わってきます。
まずは対象の土地となる地域がどの国税局の管轄か把握し、相場を基に複数の業者から見積りを出してもらいましょう。
いくつかの業者を比較すれば、少しでも費用を抑えることができます。
盛土工事には、床上浸水のリスクを下げたり、通行者の視線を遮ったりなど多くのメリットがあります。
費用だけで考えるのではなく、長期的な目線でみて、業者と造成内容をよく話し合うことが大切です。
不安なく工事を行うためにも、話し合いを密にするようにしてください。