これから60坪を目安に注文住宅を建てたいと考えた場合、大体どれくらいの広さになるのかイメージが付きづらい方は多いでしょう。
60坪というと一般的な戸建てよりも広めになってくるため、余計にイメージがしづらくなります。
そこで今回は60坪が何平米でどれくらいの広さになるのか、その目安と住まいのアイデア例をご紹介していきます。
60坪で家を建てたいと思っている方は、ぜひご参考ください。
目次
60坪は何平米?気になる家の広さ
坪数を言われてもどれくらいの広さかピンとこない方も多いです。まずは60坪が何平米で、どんな家が建てられるのかご紹介しましょう。
60坪は約200平米
60坪を平米(㎡)に換算すると、約200平米になります。
200m×200m分の面積の中で生活できることになるため、非常に広く使えることが分かります。
住宅金融支援機構が発表している「2020年度フラット35利用者調査」では、注文住宅の延床面積は全国平均で124.4平米です。
建売住宅の床面積が全国平均で101.1平米になるため、約200平米は現在売られている建売住宅の2倍近い広さを誇っていることが分かります。
60坪の家なら大所帯でも暮らせる
国土交通省はどれくらいの住宅面積だと快適に生活できるかという目安(誘導居住面積水準)を示しています。
都市部以外の戸建て住宅なら世帯人数4人で約38坪、5人で約45坪であることを発表しています。
7人の場合は約61坪なので、7人が住んでも快適に生活できる住宅面積だと言えるでしょう。
なお、この水準は大人1人あたりで想定されているため、小さな子どもがいる家庭ならもっと空間に余裕を持たせながら生活することも可能です。
60坪の土地で実際に建てられる家とは?
一般的な戸建て住宅より広々とした住環境が得られることが分かりました。
ただし、60坪でも色々と制限があったり、建ぺい率との兼ね合いが合ったりします。
続いて60坪の土地で実際に建てられる家について解説していきましょう。
建築制限で建てられる家の大きさは変わってくる
60坪の土地を保有しているからと言って、その土地に建てられる家の面積を自由に決めていいわけではありません。
建築基準法により様々な建築制限がかけられています。
この建築制限によって建てられる家の大きさが変わってしまうのです。
・建ぺい率
建ぺい率は、土地を上から見た時に敷地面積に対して建築面積がどれくらいあるのか割合を示したものになります。
この建ぺい率は地域ごとに上限が決まっており、30~80%と設けられています。
例えば60坪の土地にその地域の建ぺい率上限が50%だった場合、建築面積は30坪です。
・容積率
容積率は、敷地面積に対して延床面積がどれくらいあるのか割合を示したものです。
延床面積とは各階の面積をすべて足したものを指します。
容積率も地域ごとに上限が決まっており、50~200%に設定されている場合が多いです。
例えば60坪の土地で100%の容積率だった場合、延床面積60坪の家が建てられます。
ただし、2階建てを考えた場合は1階+2階の延床面積が60坪なら建てられると理解しておかなくてはなりません。
建ぺい率と容積率は1:2が理想的
住宅を建てる際に注意したいのは、建ぺい率・容積率の双方を見た時のバランスです。
例えば1階と2階の面積がほぼ等しい総2階建ての住宅を建てようとした場合、建ぺい率と比べて容積率が低いと総2階建ての建築は難しくなります。
2階を無理やり作ろうとすると、1階に比べて2階の面積が小さくなってしまうでしょう。
一般的に、理想的なバランスは建ぺい率1:容積率2です。
基本戸建てが集まりやすい住宅地は1:2のバランスであることが多いですが、念のため建ぺい率・容積率がどれくらいなのかチェックしておきましょう。
60坪の土地で建てられる家のアイデア例
60坪の土地で建てられる家は、建ぺい率と容積率のバランスによって異なります。
そこでどんな家が建てられるのか、いくつかアイデア例をご紹介していきます。
こちらを目安にどんな家を建てたいかイメージしていきましょう。
親子二世代が快適に暮らせる完全分離型の二世帯住宅
60坪の二世帯住宅を建てたい場合、その広さを活かして完全分離型にすることが可能です。
完全分離型の二世帯住宅となると、1つの家の中に2ヶ所玄関を設け、間取りも分けてそれぞれの世帯で生活できるようになります。
親世帯と別々の家で暮らすよりも税金面で優遇措置を取れる二世帯住宅は魅力的ですが、どうしても親世帯との生活時間にズレが生じたり、干渉してほしくないところで干渉されたりする場合もあるでしょう。
親子二世代が快適に暮らすためにも、完全分離型の二世帯住宅は非常におすすめです。
20畳以上の広々としたLDK
1世帯で考えるなら、60坪は非常に広々とした家を建築できます。
例えば、20畳以上のLDKを設けるのもおすすめです。
20畳ともなれば開放感も得やすく、家具も自由にレイアウトしやすくなります。
大人数の来客があってもゆとりを持ちやすいため、ホームパーティーを開くこともできます。
部屋が多くて贅沢な6LDKの家
設計次第ではありますが、60坪もあれば6LDKの住まいを作ることも可能です。
4人家族で6LDKに設計する場合、家族が集まるLDKに加えて夫婦の寝室と子ども部屋が2部屋、仕事ができる書斎、さらに和室と洋室を1部屋ずつ設けられます。
家族分や来客用のスペースを確保した駐車場
家は平均的な広さの30坪にして屋外のスペースを広めにとることも可能です。
屋外のスペースが広いと、家族や来客があった時に車を停めやすい駐車場も確保できます。
30坪もあれば普通自動車を2~3台置けるようになるため、車社会の地域では駐車場スペースも考慮して設計を考えましょう。
家庭菜園やBBQを楽しめる広い庭や中庭
駐車場もそれほど広くなくても良い場合は、広めの庭を作ってみましょう。
庭を広くとれば家庭菜園で色んな花や野菜を育てられますし、家族や友達も集めてBBQを楽しむこともできます。
また、中庭を設けることで光が家の中に差し込みやすくなり、プライバシーを確保しつつ開放感のある我が家を目指せます。
収納スペースがたっぷりある家
面積が広ければその分収納スペースもたっぷりと設けることができます。
玄関にはシューズインクローゼットを設置し、キッチンには広めのパントリー、さらに各部屋へウォークインクローゼットも設けられるでしょう。
特にコレクションが多い方は、そのコレクションしているものに合わせて、最適な環境の収納スペースを設置することも可能です。
まとめ
今回は60坪がどれくらいの広さなのか、また60坪で家を建てた時にどんな家を建てられるのかアイデア例をご紹介してきました。
60坪は約200平米にあたり、一般的な戸建て住宅に比べてかなり広々とした住環境が得られます。
建ぺい率や容積率のバランスによって建てられる家も変わってきますが、基本的には広い家を建てられるでしょう。
今回ご紹介したアイデア例を参考に、理想的な家づくりを目指してみてください。