マイホームを考えた時に気になるのは、やはり建築費用についてでしょう。
マイホームを検討する前に建築費用の内訳を覚えておくと、予算がスムーズに決められるのでおすすめです。
また、どのくらいの予算があれば、希望を盛り込んだ家を注文できるのかもチェックしておくと良いかもしれません。
今回は、マイホームの建築費用の内訳や建築費別の特徴をご紹介します。
目次
建築費用の内訳は?
建築費用は、いくつかの種類に分けられ、それぞれに大体の目安があります。
ここでは、建築費別の特徴をご紹介します。
土地代
マイホームを建てるためには、家を建築する場所の確保が必須です。
その場所の確保に必要なのが土地代となります。
土地代は、広さや形状だけでなく、地域や利便性の高さなどによって価格が変わってくるのが特徴です。
公益財団法人全国宅地建物取引業協会の「土地・住宅に関する消費者アンケート調査(2017年)」では、土地購入費用の全国平均が1,600万円程度となっています。
首都圏になると2,680万円程度とかなり高額になります。
一方で中部圏や近畿圏の平均には、全国平均とそこまでの差はありません。
マイホームを建てる際は、土地代の予算を決めておくのも非常に重要な項目の1つです。
本体工事費
名前の通り、家を建てる工事にかかる費用を本体工事費と言います。
マイホームを建てるための費用(土地代を除く)の約7割が本体工事費となることが多いです。
しかし、建物の広さはもちろん、複雑な設計や高級な建材を使用した場合は7割を超えることもあります。
また、注文住宅の依頼先によっても費用に差があるので注意しましょう。
費用を抑えたい場合は、中小建築会社や街の工務店などに依頼するのがおすすめです。
本体工事費は、「躯体工事費」「仕上げ工事費」「設備工事費」の3つに分けることができます。
躯体工事は仮設工事・基礎工事・木工事、仕上げ工事は、外装工事・内装工事、設備工事はキッチンや浴室などの設備関連の工事になります。
付帯工事費
別途工事費とも言われ、駐車場や庭を作るための工事、ガス工事やエアコン設置工事など、建物本体に関わらない工事にかかる費用です。
他にも外堀工事や地盤補強工事など、マイホームに安心して居住するための工事の費用も付帯工事費に含まれます。
マイホームを建てるための費用(土地代を除く)の約2割が付帯工事費になると言われています。
諸費用
マイホームを建てる際、土地や建物の持ち主を明確化させるための手続きとなる「不動産登記」を行わなければなりません。
不動産登記手続きには、登録免許税や司法書士報酬、登記事項証明書取得費用などがかかります。
他にも、印紙税や住宅ローンの手続き費用、保険料や地鎮祭などの費用が必要です。
諸費用は、これら全てを含めた費用のことを言います。
本体工事費と別途工事費を除いたその他の費用と考えて良いでしょう。
1000万円代の家の特徴
無駄がなくシンプルなのが特徴で、住宅の設備も最低限のもののみとなります。
建物の形状についても、真上から見た時に長方形もしくは正方形になるような設計が採用されます。
屋根の設計については、片方の方向だけに勾配がついている片流れ屋根が使われることが多いです。
片流れ屋根は、建築コストを抑えられる屋根の1つなのです。
とはいえ、床の延べ面積が約90~110平米となることがほとんどですので、3~4人暮らしに向いているでしょう。
さらに、シンプルな住宅となるため、一般的な注文住宅よりも早い完成が期待できます。
この価格帯の注文住宅は、街の工務店へ発注することがほとんどです。
2000万円代の家の特徴
予算が2000万円代になると、外壁や設備などをこだわることができます。
最新の設備を導入したり、窓の数を増やしたりできるため、1000万円代の家よりも個性のある住宅となります。
また、1部であれば建材や部材の素材を選ぶことも可能になるため、満足度も高くなるでしょう。
しかし、希望する全ての設備や設計を実現するのは難しいため、注文する際は取り入れたいものの優先順位を決めておくと良いかもしれません。
2000万円代クラスになると、街の工務店だけでなく中小企業の建築会社にも発注することが出来ます。
3000万円代の家の特徴
注文住宅の全国平均予算は3000万円代と言われています。
そのため、予算が3000万円代になると大手ハウスメーカーへの受注も可能になってきます。
また、3000万円程度あればほとんどの希望が叶えられるため、比較的満足度が高い価格帯になっているのです。
特徴的な敷地の形状であっても、複雑な設計が可能になるため、敷地の有効活用も可能です。
屋根や外壁はもちろん、塀や柵などを導入することもできます。
予算3000万円代であれば、床暖房を取り入れられる可能性もでてきます。
なるべく希望通りの住宅を作りたい、最新の設備を導入したいという場合は、最低でも予算は3000万円程度が必要になるでしょう。
4000万円代の家の特徴
予算が4000万円代になると平均よりも高水準であるため、かなりこだわりを盛り込んだ家が実現できます。
中庭を設置したり、手間とコストが大きい漆喰などの自然素材を使用したりと、1000万円代では叶えられない住宅が建てられるのです。
もちろん、こだわりたい部分をとことんこだわって、その他にあまり費用を割かないなどの注文も可能です。
建物の形状にこだわりたい、素材にこだわりたいなどの場合は、予算4000万円程度と考えておきましょう。
しかし、土地代が高くなりがちな首都圏では、注文住宅の平均コストが5000万円近くなっています。
首都圏に注文住宅を建てたい場合は、全ての希望を盛り込めない可能性も少なくありません。
まとめ
今回は、マイホームを建てる時にかかる費用や建築費別の特徴をご紹介してきました。
注文住宅を依頼する時には、建物本体の建築代だけでなく、住宅に関する工事や諸費用が必要です。
特に忘れがちな土地代や諸費用についても、しっかりと予算に組み込んでおくようにしましょう。
また、予算が高いほど自分の希望を盛り込んだ住宅の注文が可能です。
もちろん、予算1000万円代でも立派な住宅を手に入れることができます。
しかし、ある程度の希望を叶えたい場合は、最低でも3000万円前後は用意しておくと良いかもしれません。
コストを抑えながら希望を盛り込みたい場合は、街の工務店や中小企業の建築会社に依頼するなどの工夫もおすすめです。
ぜひ今回ご紹介した建築費別の特徴を参考にしてみてください。