「現在の家を解体して新しい家を建てたい」、「実家が空き家になるため解体したい」などで家を解体しようと考えた時、費用がどれくらいかかるのか気になるものです。
そこで今回は、50坪の家を例に解体費用がどれくらいかかるのかご紹介します。
また、できるだけ解体費用を安く抑えるためのポイントも解説していくので、これから解体工事をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
目次
50坪の家にかかる解体費用の相場
まずは50坪の家を解体する際にかかる費用相場をご紹介します。
解体工事は家の構造によって相場が異なってきます。
今回は木造・鉄骨造・RC造(鉄筋コンクリート造)で異なる費用相場を解説していきましょう。
木造の場合
50坪の木造住宅を解体した場合、費用は約125万円~175万円(坪単価約25,000円~35,000円)になります。
木造住宅の解体では重機による解体と手解体が行われ、重機と手解体を組み合わせて工事を進める場合も多いです。
重機を使用すると手解体に比べてスピーディに解体作業が行えて、人件費も抑えられるため手解体よりも3~5割程度コストが安く抑えられます。
ただし、重機が入らない狭小の住宅街だと手解体がメインとなります。
鉄骨造の場合
50坪の鉄骨造住宅を解体した場合、費用は約200万円~250万円(坪単価約4万~5万円)になります。
木造に比べて鉄骨造の方が頑丈な造りになっており、解体する際にも時間と手間がかかってしまうためその分費用もかかってしまいます。
また、古い建物だとアスベストなどが含まれていることで手解体による作業比率が上がってしまい、場合によっては300万円近く解体費用が必要になるケースもあります。
RC造の場合
50坪のRC造住宅を解体した場合、費用は約250万円~400万円(坪単価約5万円~8万円)になります。
RC造は鉄骨よりもさらに強度を高めた構造になるため、解体工事の費用相場は全国的に高い傾向です。
酸素バーナーなどを使った解体工事だとさらに費用が高額になってくる可能性もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
地域によっても相場は変動する
ここまででご紹介した相場は全国的な平均値となりますが、地域によって価格が大きく変動します。
例えば東京都でRC造の解体を行おうとすると坪単価6万円~8万円はかかってしまいますが、地方だと4~5万円にまで坪単価は下がるところもあります。
解体したい建物がどの地域にあるかで費用相場も異なるため、詳しい解体費用を知りたい方は必ず見積りをとるようにしましょう。
家の解体だけじゃない!解体に関わる費用とは
家を解体する際にかかる費用は、あらかじめ見積り書から内訳を確認することができます。
見積りの内訳を見てみると、解体工事以外にも費用がかかっているケースがあります。
続いては、解体工事の見積りで見られる費用項目について解説していきましょう。
付帯工事費
50坪の家を解体する場合、家だけでなく周りにあるものも撤去しなくてはいけない場合があります。
例えば庭にある石や木、カーポートや門扉、ブロック塀などの外構・エクステリア、ガレージなどです。
これらがすべて解体工事費に含まれる場合もありますが、付帯工事費用として別途見積りの項目に記載されることもあります。
解体するものが多ければ多いほど、その分全体の費用も高額になってしまうので注意しましょう。
埋没物撤去費
50坪の家を撤去する際に、地中に埋没物や障害物などが埋まっている場合は撤去が必要となります。
例えば地中にゴミや廃棄物が埋まっていたり、井戸・浄化槽を地中に設置したりしている場合は取り除かなくてはなりません。
施主も埋まっていることに気付かなかった・分からなかったというケースも少なくありません。
実際に解体工事の最中に埋没物が発見され、撤去費がプラスされてしまうこともあります。
そのままで問題ない場合もありますが、解体後に土地活用を考えており悪影響につながる恐れがある場合は撤去を検討した方が良いでしょう。
アスベスト除去費
建物にアスベストが含まれている場合、解体工事とは別で「アスベスト除去費」が請求される場合もあります。
古い建物は事前にアスベストが含まれていないか調査を実施し、万が一含まれていれば解体前に除去作業が行われます。
アスベストを正しく除去するためには職場教育・研修を受けている人材しか対応できないため、人件費が高くついてしまうでしょう。
アスベスト除去費だけでも数十万円~数百万円の費用がかかってしまう恐れがあります。
解体費用を安く抑えるためのポイント
家を解体するだけでもかなりの費用がかかってしまいます。
少しでも解体費用を安く抑えるにはどうすれば良いのでしょうか?
複数見積りをとる
まず簡単にできる方法として、複数見積もりをとる方法が挙げられます。
地域には解体工事を手掛ける業者がいくつも存在していますが、その中から信頼できてなおかつ費用も安く抑える業者を見つけようとした場合に複数見積りをとるのがおすすめです。
業者によっては見積りをとるところまで無料で対応してもらえるところも多いです。
ただし、相場よりも極端に安い業者には注意しなくてはなりません。
以前、廃材を不法投棄することで値段を安く抑えていた業者がいたこともあります。
もしも相場より安い場合はなぜ安く抑えられているのかを確認しておくと良いでしょう。
家財道具などは撤去・処分しておく
家の中や外(庭など)に家財道具やゴミなどが残っていると残置物として扱われます。
解体業者に依頼して処分してもらうことも可能ですが、残置物の処分費用として別途お金がかかってしまい、かなりの高額になってしまう恐れもあるでしょう。
できるだけコストを抑えたいのであれば、業者には頼まず自分で家財道具などを撤去・処分しておきましょう。
自治体の助成金・補助金を活用する
家の解体工事において、自治体の助成金・補助金を利用できる場合があります。
自治体によって異なりますが、申請して条件をクリアできていれば数十万円分お得になるかもしれません。
解体工事の前に、自治体の窓口や解体業者に利用できる助成金・補助金があるか確認してみましょう。
まとめ
今回は50坪の家を解体した場合の相場や費用内訳、安く抑えるためのポイントを解説してきました。
解体工事は住宅の構造や地域によって費用は異なるものの、数十万円~数百万円かかってしまうことも少なくありません。
できるだけ費用を抑えるためにも、今回ご紹介した方法をぜひ活用してみてください。