床は無垢材?集成材?両方経験して分かった無垢材の良さ

「無垢材」って、最近よく耳にしますよね。おしゃれな宿泊施設とか、おしゃれなカフェとか、感じの良いお店で使われていることが多いけど、実際どんなものなの?と思われているかもしれません。

実際に住んでみたときの体感も踏まえつつ、無垢材を住宅に使用した場合の使い心地について解説します。無垢材にして良かった点や感想、知ってもらいたい点についてご紹介しますね。

無垢材の特徴、気に入るポイントとは?

「ぬくもり」がある

無垢材は、丸太から切り出した材木です。化学素材や複数の木の組み合わせでなく、自然の木そのまま、1枚ものの材木ということです。肌触りが良く、冬でも冷たくならないと言われています。

実際のところ、

『冬にはやはり冷たくなってしまうものの、「底冷え」はせず、寒さが軽減されている感じがする。』

『以前のマンションの時は厚底スリッパでも寒かったですが、今は普通のスリッパで十分です。「足元だけ寒い」ということもなくなりました。』

と、温度は温度でも「体感温度」に違いが表れるといった声が聞かれます。「断熱」というほどの強い効果ではないかもしれませんが、肌では感じられるぬくもりがあるのは無垢材の特徴です。

傷が目立たず気にならない

もう一つよく聞かれる声は、「床に傷がついても、あまり気にならない」です。

一般的なフローリング材は表面が傷つくと下地が見えてしまい、周囲と異なる色の線やくぼみができて明らかに分かるような傷がついてしまいますよね。
無垢材の場合は、「表面のその下」もずっと同じ「木」なので、色も質感も変わらず傷が目立ちません。

ぴかぴかの床に線が入ってしまうと、インテリア熱も下降気味になりますが、無垢材だとあまり目立たず「まあ、これも味かな」と割り切れます。特に、子供がいらっしゃる家庭では、傷、ヘコミは不可避ですので、「気にならない」のは大きなメリットですね。

よく心配されるポイントと使ってみた感想

木材の変形

無垢材のデメリットとして、「反る」「隙間があく」といった自然素材ならではものがあります。木材が「反る」「縮む」のは、水分量の急激な変化が起きたとき。環境の変化に伴って木材に含まれる水分は増えたり減ったりするため、注意して扱う必要があります。とはいえ、十分な乾燥を前提とした水拭き掃除程度なら問題ありませんし、床板の隙間にゴミが入り込んだとしても掃除機による掃除で十分に汚れを取り除くことができます。

また、多少膨らんだり縮んだりしても問題が出ないよう、「適切な隙間」を空けて施工することも重要です。無垢材の工事をお願いする際は、経験ある業者さんに頼むのがよいでしょう。

材料と施工の価格

無垢材は、集成材と比較して「高い」とも言われます。比べると確かに高いのですが、家を造るとしたらそれは一生の買い物。
床材は家の印象や日々の暮らしに大きく関わること。優先順位を高くつけ、お金をかけても良いと思えるかどうかを、しっかり納得できるまで考えてみましょう。日々の暮らしで感じられる肌触りやあたたかさは、きっと代えがたいものがありますよ。

ヴィンテージ(アンティーク)フローリングの紹介

それでもやっぱり、「傷は気になる…」「高価なものだから手を出しにくい…」と思われる方におすすめなのはヴィンテージフローリングです。

本当の古材を使っているのではなく、「古材風」に加工しているタイプのフローリングです。使い込まれた風合いが特徴となりますが、一方で、加工されていない新品の無垢フローリングと比べると傷、ヘコミが気にならずとてもおすすめです。むしろ、傷やヘコミに愛着が湧いてくるような感じもするのです。

床は傷つくもの、汚れるものと割り切って、最初からアンティーク風にしてしまうのも一つの方法です。ご使用のスタイル、インテリアとの相性など、ほかの条件と照らし合わせてぜひ検討候補の一つにしてみてください。

まとめ

経年劣化が「それも我が家らしさ」と感じられる無垢材の床は、長く暮らしていく家には良い選択肢だと思います。新品でさらりとした床の色の変化を楽しむもよし、古材風加工がされた床をさらに使い込むもよし、いろんな楽しみ方ができるのが無垢材のよいところですね。まずはショールームや材木屋さんで体感してみることをおすすめします!