マンションは、人生で大きな買い物の中のひとつに例えられることがあります。
高いお金を支払うため、できるだけ満足できるものを買いたいと誰もが考えることでしょう。
実際によく考えて購入したマンションであっても、のちに後悔や失敗したと感じてしまうケースがあります。
この記事では、マンション購入で失敗しないためによくある事例をいくつかご紹介します。
また、失敗から学ぶ解決策についても解説していくので、マンション購入を成功させたい方は参考にしてみてください。
目次
マンション購入で失敗した事例

ここでは、実際にマンション購入で失敗した事例をご紹介します。
これからマンション購入を検討している方は参考にしてみてください。
失敗例①物件選びの問題
マンション購入で後悔する内容として、物件選びなどマンション購入に関しての悩みや問題を抱えるケースがあります。
見学しすぎてわからなくなった
できるだけ条件に合うマンションを探そうとあれこれ見学した結果、何が良くて何が良くないのかわからなくなるケースです。
最初は「キッチンが広いものがいい」「日当たりと景色が良い環境に住みたい」などの希望があったものの、次第に何を基準にしていいかわからなくなることがあります。
子どもが増えて部屋がなくなった
結婚をきっかけにマンションを購入したものの、子どもが予定した人数以上になってしまったため、部屋がなくなったというケースです。
最初は、子どもが2人できてもいいように十分な部屋数を考えていたものの、結果的に自分自身の部屋もなくなり、子ども部屋の数も足りなくなることもあるようです。
テレワークで仕事部屋が必要になった
結婚した時は十分な部屋があって快適だったものの、テレワークの導入をきっかけに部屋が必要になったというケースです。
仕事に集中できる環境がないと業務が進まず、家族も気を遣う状況になります。
不動産会社の言うことを鵜吞みにしすぎた
マンション購入前に見学した際には、大きなバルコニーで鉢植えなどのガーデニングができると聞いていたが、入居したらバルコニーに物を置かないと言われてしまったケースです。
他にも、ゴミ出しの時間は24時間いつでもできると聞いていたものの、実際は夜の10時までといったマンション内のルールを不動産会社が把握しきれていなかったというものです。
失敗例②周辺環境の問題
マンション購入時に周辺の環境問題を知らずに購入してしまい、結果的に失敗と感じるケースも多くあります。
立地が不安
マンション購入時に周辺の環境についてきちんと調べなかった結果、大雨の時に周辺の川が氾濫してしまい、マンション内に水が浸水してきたというケースです。
事前に予想できるものではありませんが、天候の悪化でこのような事態に遭遇することもあります。
利用しやすい施設が近くにない
マンション購入後に一番利用していた施設が無くなってしまったり、価格や景観を気にし過ぎてしまったりした結果、想像以上に不便さを感じることがあります。
マンション購入後の事態の場合、仕方ないことかもしれませんが、やはり失敗したと後悔することがあるようです。
治安が悪い
マンション周辺地域の治安については、安全で快適な生活を送るために欠かせないものです。
しかし、見学した際には静かで良い環境だったものの、夜は昼間と全く違う様子で酔っ払いが多かったり、落書きがされていたりと気になることが増えたという内容です。
マンションまでの道が暗い
実際に住んでみて気が付くことが多いのが、駅やバス停からマンションまでの道のりが暗いことです。
昼間は暗さを感じないものの、夜になって実際に歩いてから気が付くこともあり、あまりの暗さに不安感が募るケースもあります。
失敗例③駐車場問題
マンション購入時に、駐車場も一緒に借りられると考える方もいますが、実際に駐車場問題で悩んでいる方がいます。
駐車場がない
マンションには駐車場を併設している所がありますが、駐車場や駐輪場に関しては台数が限定されてしまうため、購入した時すでに駐車場がないケースです。
この場合、新たに他の駐車場を探す必要があり、予定外の出費になることがあります。
駐車場はあるのに駐車できない
マンションの駐車場では、まれに駐車できる車種を限定している場合があります。
このようなケースでは、一般的な普通車や軽自動車などは駐車できますが、車高の高い車は駐車できないなどのルールがあり、結果的に新しい駐車場を探すことになります。
駐車場が機械式だった
駐車場は設けられているものの、機械式の駐車場だったことで不便さを感じることがあります。
機械式の場合、自分のタイミングですぐ駐車場から車が出せず、荷物の運び入れにも苦労します。
失敗例④金銭的な問題
マンション購入を失敗した例として、金銭的な問題も大きく関係しているようです。
転職で収入が変わって返済が大変
マンション購入時には一生働こうと決めていた仕事でしたが、会社が業績不振になってしまい、転職したら収入が減ったため毎月の返済が苦しいという後悔です。
マンション購入時には、このような不安な点もなく、予定通りなら順調に返済できると考えていたものの予定が変わったということです。
頭金0円で購入し、苦労が絶えない
頭金なしでマンションを購入し、返済計画も無理なくできると考えていたものの、借入額の多さで常に苦労が絶えないという失敗です。
年々アップする管理費や修繕積立金が予想外
マンションの場合、固定費として管理費や修繕積立金があります。
それ以外にも個人で支払う固定資産税や火災保険料などもありますが、修繕積立金などが年々値上げされていき、最初の予定と変わったことで失敗と感じることがあるようです。
失敗例⑤騒音問題
いくら新しいマンションであっても、近くの通りの音や上階、隣室の生活音が聞こえることを失敗だと感じやすいです。
子どもの足音や動く音が気になる
マンションを購入した際には気が付かなかったものの、生活してみると子どもの足音や扉を閉める音が頻繁に聞こえてくることがあります。
自分とは異なるライフスタイルを相手が送っている場合、音によるストレスも感じやすく購入を後悔しやすいです。
聞いていた内容と異なる
マンションを購入した時に、近隣の住民と騒音トラブルになりたくなかったため、防音に対する説明を聞いていたものの、実際はそれでも音の響きがあり、聞いていた内容との相違を感じて失敗だと後悔することがあります。
特に二重床と聞いていたので安心していたら、下の階の音が聞こえてきたため、買って失敗だったと考えるようです。
利便性の高い環境だからこそ騒音が気になる
マンションそのものは二重窓など騒音に対する設備を整えていますが、ちょっと窓を開けていると電車の音や国道を行き交う車の音に悩まされることがあります。
利便性の高さを優先させた結果ですが、窓を開けるとテレビの音が聞こえにくいくらいの音が聞こえるので失敗に感じるようです。
失敗例⑥ご近所問題
マンションには様々な人が住んでいますが、ここでもご近所問題が大きな失敗に感じるケースとなっています。
住民を監視している
人間には様々なタイプがいるように、マンションにも様々な人が生活しています。
お互いにお互いを思いやるような方ばかりではないのが現状であり、中にはマンションの見張り番のように住民を監視しているようなタイプも存在します。
その結果、常に見られているような気の抜けない感覚と不安で、マンション購入を失敗に感じてしまうのです。
ペット飼育に関する問題
近年、ペット飼育を許可するマンションが増えてきました。
このようなマンションへの引越しをきっかけにペットを飼い始める方もいるでしょう。
しかし、このペット飼育が問題で購入を失敗に感じるケースもあります。
ペット飼育ができるからといって住民全員が動物好きではありません。
それでも中には飼育ルールを守らない、ベランダに出しておくなどの決まりを守らないことで問題も起こっています。
隣人が個性的
マンションの隣人ともなれば、少しでも円満な関係性を築いていきたいと誰もが考えるでしょう。
しかし、マンションの隣人が個性的で根本から合わないと感じる場合は、付き合い方にも苦労してしまうものです。
例えば、何時でも平気で訪ねてきて帰らない、頻繁に訪れて会話をしてくるなど、生活リズムや個人の常識的な範囲が合わない場合は失敗したと感じやすいです。
マンション購入の失敗事例から学ぶ解決策

マンションの購入は、事前にたくさん考えて決めていくでしょうが、購入後に環境が変わったり生活を送る中で見えてきたりする点があります。
ここでは、マンション購入の失敗例から学べる解決策をご紹介します。
物件選びで失敗しないためには
マンション購入の際には必ず物件選びから始まります。
その際には、物件の内容をよく知ってからにしましょう。
マンションの間取りや設備を確認することを忘れないでください。
まれに、備え付け家具などに一目ぼれすることがありますが、備え付けの家具が壊れた場合は新しいものへの交換や撤去費用がかかります。
今だけでなく、その先にどのような出費が控えているのかも視野に入れておきましょう。
他にも物件選びで注目したいポイントは、日当たりや間取りです。
見学時には不便さを感じない場合でも、住んでみると予想外といったケースも少なくありません。
将来的なことも視野に入れておくと、違った部分が見えてきます。
マンションについて詳しくなるくらい、十分に考えておくと失敗と感じにくいでしょう。
周辺環境の問題は現地調査が必須
続いて、周辺環境についてです。
マンションの立地や治安、施設などの環境も購入を失敗に感じやすくなります。
周辺環境が整うことで、生活の利便性が向上して安全性が保たれます。
新築マンションの場合、周辺環境が同時に整備されることが多く、快適な環境での生活が予想できます。
中古マンションの場合は、何度も時間を変えて訪れることでマンション周辺の環境や雰囲気がわかりやすいでしょう。
下調べを入念にすることが失敗を回避できるポイントです。
駐車場問題は制限に注目
マンションの購入を成功させるには、駐車場問題についてもしっかり考えてみましょう。
「停める場所が確保できればいい」と考えていると、いざ購入した際に失敗する可能性が考えられます。
マンションの駐車場や駐輪場などは全ての個数分用意されているケースもあれば、各戸1台などの制限が設けられていることもあります。
また台数には問題がないものの、車高や重量などの制限で入りにくいなどのデメリットを感じるケースもあるでしょう。
このようなリスクのある駐輪場では、出入りの不自由さに加えて傷などのリスクもあります。
事前に駐車場についても確認しておきましょう。
金銭的な問題は先を見据えて回避
どうしても、マンション購入を失敗に感じやすいのが金銭的な問題です。
金銭的な問題に関しては、見定めることができない部分も多く、完全に失敗を回避できないケースもあるでしょう。
特に離婚、転職、子育て、介護などの出来事は予想できません。
できるだけ金銭的なリスクを減少したい場合は、余裕のある金額でのローンにしたり、売れる可能性があり資産性の高いマンションを検討したりするのがおすすめです。
他にも、修繕積立金や管理費についての負担が大きくならないように、マンションの修繕計画や整備についても把握しておくと安心でしょう。
大規模修繕は12年程度が目安なので、中古マンションの場合は既に行われているか、これから行うのかだけでも知っておくのが良いでしょう。
また、住宅ローンについては現在変動金利住宅ローンが過去最低基準になっていることから、その時点で最も安い住宅ローンを知ることも大切です。
騒音問題は防音対策に注目
生活しているとどうしても気になるのが騒音問題です。
実際に見学した時間帯やタイミングによって静かに感じた環境でも、生活してから音の大きさなどに気が付くこともあります。
マンション購入時に気にしたいのが、隣の部屋と戸境壁と床の厚さです。
音を減らすためには厚みのある壁が必要ですが、タワーマンションでは構造上の理由でコンクリートの使用ができません。
コンクリートが使用されているマンションであれば、音漏れのリスクが減少するのでおすすめです。
また、騒音については個人差があるのでこれらの対策を講じていても気になるケースもあるでしょう。
他にも、いくら音に気を付けていても隣人から注意されるケースも考えられます。
マンション購入時には、できるだけ自分と近い属性が多いマンションやエリアの選択が失敗を回避しやすいです。
ご近所問題は慎重に対応
マンションのような集合住宅では、ご近所問題を抱えるケースも少なくありません。
できるだけ問題を起こしたくないと考えていても、重なる出来事や問題に頭を悩ませるケースもあるでしょう。
ご近所トラブルが続くと、つい自分も「仕返ししたい」と考えるかもしれませんが絶対にやめましょう。
また、迷惑行為を直談判するのも危険です。
逆恨みされてしまうと執拗に嫌がらせされることもあるので、早急に管理会社や警察への連絡をするなど慎重に対応しましょう。
他にも、マンションそのものの管理や規約についてもチェックしておきましょう。
規約が多いとしっかりしている印象ですが、規約が原因で住みにくさを感じるケースもあります。
このような場合、過去にマンションで大きな問題が起こっており、その度に規約が追加されてきた可能性も考えられます。
今後も快適な生活を送りたいなら、一時的な感情で対応しないように気を付けましょう。
マンション購入で失敗につながりやすい要因

では、マンション購入で失敗につながりやすい要因とは何なのでしょうか。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
情報収集が足りない
マンション購入で失敗につながりやすい要因として挙げられるのは、情報収集が足りないということです。
ここでいう情報とは、建物自体に関する情報ではなく、管理会社や近隣住民の状況を指します。
それぞれなぜ失敗につながってしまうのか見てみましょう。
管理会社
分譲マンションの場合、マンションの管理の主体は住民(管理組合)になりますが、マンションの管理には専門的な知識が必要となるため、マンション管理会社に業務を委託するケースがほとんどです。
そのため、マンション管理業務をどのような管理会社に委託しているのかを確認する必要があるのです。
マンション管理会社は、国土交通省が定める「マンション管理業者登録簿」への登録が義務付けられています。
登録されていない場合は、不誠実な会社である可能性が高いため、入居後トラブルが起こってもスムーズに解決しない可能性があるでしょう。
マンション管理業者登録簿に登録されているかどうかは、ネットで検索すると確認できます。
実績がないマンション管理会社の場合も、清掃が雑・問い合わせへの回答が遅い・管理委託費の内訳が不明瞭などで不信感を抱き、失敗したと感じてしまうことがあります。
マンション住人の状況
マンションの場合、一戸建てと比べ、近隣部屋との距離が近いため、余計にトラブルが起きやすいと言われています。
そのため、マンション住人の状況確認を怠ることが失敗につながることがあるのです。
隣人や上階に住む人がトラブルを起こしやすい人だったり、クレーマーだったりすることもあるため、マンション住人の状況を知ることはマンションを購入する上で欠かせない項目だと言えます。
他にも、独身や年配の住人が多く子育て世帯として肩身が狭い・静かに暮らしたいのに子育て世帯ばかりだったなどの失敗にもつながります。
資金計画を詰めない
住宅の購入となると、間に合わせの資金計画では上手くいかないことが多いです。
特にマンションは、住宅ローンの支払いだけでなく、管理費・修繕積立費といった費用も支払い続けなければなりません。
マンション購入に必要な費用には、固定資産税や都市計画税も挙げられます。
これらの詳細をしっかりと把握しておかなければ、生活がカツカツになってしまったり、マイホーム売却の検討を余儀なくされたりする可能性があるのです。
資産価値減少について考えない
マンションを購入する際、将来的に売却し、住み替えを考えるケースがあります。
しかし、マンションは築年数が古くなるにつれて資産価値も減少するため、当時考えていた売却価格では売れない可能性があるのです。
売却価格が下がってしまう理由は、資産価値減少に加えて、不動産の価値が常に変動するところにもあります。
資産価値減少について考えずに購入してしまうと、希望するタイミングで住み替えられないなどの失敗につながってしまうでしょう。
ライフスタイルの変化を視野に入れない
仕事やライフスタイルによって、快適な間取り・環境は異なります。
そのため、住まいについても、ライフスタイルが変化するごとに変えていくことが望ましいです。
とはいえ、マンションを購入する場合、将来的な住み替えを検討しないケースは少なくありません。
しかし、突然の転勤、出産、介護などがあれば、検討していなかった住み替えについて考える必要が出てくるでしょう。
住み替えるための費用を用意できない・家族が増えて部屋が狭くなったなど、ライフスタイルの変化を視野に入れなかったために感じるマンションのデメリットは多いです。
長く住む前提でマンションを購入すること自体に問題はありませんが、ライフスタイルの変化を視野に入れた上で物件選びをすることは重要であると言えます。
失敗しやすいのは新築マンション?中古マンション?

マンションの購入とひと口に言っても、マンションには新築と中古、築浅の中古など、選択肢は幅広いです。
できるだけ失敗したくないからと、失敗しにくい方を選びたいという方は多いのではないでしょうか。
残念ながら、新築であっても中古であっても失敗する可能性をゼロにすることはできません。
しかし、それぞれ失敗しやすい要因が異なることから、上手く対処していくことで失敗をゼロに近づけることは可能でしょう。
ここからは、新築、中古、築浅中古で失敗しやすい原因をご紹介します。
【新築】購入を決定するのに情報が少なすぎる
新築は、完成前から購入を決めるケースが多いことから、次のようなリスクがあります。
・済むまで使い勝手・利便性が定かではない
・マンション住人の状況を把握できない
新築マンションは、中古マンションとは異なり、内覧ができません。
代表的な間取りのモデルルームの見学と希望する間取りの図面から購入するかどうかを決定します。
細かい使い勝手や利便性が分からないため、住んでから失敗したと感じることが多くあります。
つまり、情報が少なすぎて、購入時は納得していても、それが覆ってしまう可能性があるのです。
さらに、入居するまで隣の部屋や上階にどのような人が住むか分からないという運要素も強いです。
これらを踏まえると、設備や外観などにこだわりがない場合は、中古マンションの購入が手堅い選択だと言えるかもしれません。
【中古】入居後のコストが高くなるケースがある
中古マンションには、事前に住み心地を想像しやすいというメリットがあります。
一方で、設備が古いものだったり、消耗や劣化が激しかったりすることが失敗の要因になりやすいです。
そのまま使い続けるつもりで購入しても、現代のライフスタイルに合わないなどで、後悔するリスクがあるのです。
そういった場合は、設備を一新することを検討するでしょう。
ただし、設備を整えるのには、費用がかかります。
加えて、中古マンションの場合、マンションを購入すると避けられない修繕積立費も割高に設定されている可能性があります。
つまり、新築マンションよりも安く購入できるという利点があっても、設備の新調や修繕積立費などによって、入居後のコストが高くなるケースがあるのです。
入居後にコストがかかるなら、新築を購入すれば良かったと感じる場合もあるため、コストについても比較した上で検討することが大切です。
【築浅中古】新築に近い価格での購入となる
中古マンションの中には、新築同然の築浅中古マンションもあります。
築年数は浅いけれど、中古だから安く買えるはずと、築浅中古マンションを狙っている方もいるでしょう。
しかし実際は、「新築同然だから自分が購入した時と近い価格で売りたい」と考える売主が多く、中古でありながらも格安で購入できるケースは少ないです。
「中古だから安く買いたい」と考える買主との衝突で、なかなか話が進まないこともあります。
買主が折れた場合は、新築に近い価格での購入、つまり割高な買い物となってしまうことがあるため、注意が必要です。
失敗を防ぐモデルルーム見学の極意

新築マンションを購入する際は、モデルルームを見学することになります。
マンション購入は、モデルルーム見学のポイントを押さえておくことで失敗を減らせることもあります。
モデルルームは、次のポイントに注意して見学してみてください。
場所ごとにチェックするべきところを確認
玄関
玄関は、広さだけでなく、収納スペースのチェックが欠かせません。
今持っている靴は入るのか、今後増えた場合収納できるのかなどまで考えることが大切です。
子どもが小さい場合はベビーカーを置くスペース、アウトドアやゴルフなど趣味関連のアイテムを置くスペースなどについても見ておきます。
廊下
廊下では、ドアの取っ手が危険ではないか、幅が狭いなどで歩きづらいことはないかなどを見ます。
長く住むことを前提に購入を検討している場合は、車椅子での移動は可能かなどもチェックしておくのがおすすめです。
加えて、実際に廊下を歩いた時の響きやすさなども確認しておきましょう。
寝室
ネットやテレビをつなげるマルチメディアコンセントが備わっているか、通常のコンセントはベッドを置いても使いやすいかを見ておきます。
加えて、窓が睡眠の妨げにならない位置に設置されているかどうかも確認します。
朝日で目覚めたい場合は東向きの窓、夏もゆっくりおきたいという場合は西向きがおすすめです。
リビング・ダイニング
リビング・ダイニングでは、広さに加え、床暖房の面積やエアコンの位置、換気のしやすさなどの快適性に関わる部分をチェックします。
リビング・ダイニングは、家族がくつろぐ場所になるため、窓の位置や窓からの眺望も確認しましょう。
窓の位置によっては採光が悪かったり、開けると外から丸見えになってしまったりすることがあります。
ダイニングテーブルの設置を検討している場合は、希望する大きさのものが置けるかどうかも見ておくことが大切です。
キッチン
キッチンでは、動線が考えられているかどうか、機能性は高いか、手持ちの食器・調理器具・家電は収まるかなどを見ます。
キッチンの注意点は、天板の高さです。
一般的なキッチンは85cmですが、高すぎたり低すぎたりすることもあるかもしれません。
実際にキッチンの前に立ち、作業しやすいかどうか確認しましょう。
水回り
バス・トイレ・洗面所は、広さと収納量、そして使いやすさを確認します。
設備の性能は使いやすさに直結してくるため、給湯器や温水洗浄便座などの機能も見ておくことが大切です。
細かい部分にはなりますが、トイレの材質や紙巻器の仕様、換気扇の位置なども人によって好みが異なるため、把握しておくと良いでしょう。
バルコニー
洗濯物を干す以外の用途で使用する場合は、日当たりだけでなく、眺望も見ておくことが大切です。
通行人の目が気になる場所となると、用途が限られてきます。
小さな子どもがいる場合は、危険な設計になっていないかも確認しておかなければなりません。
収納
各部屋の収納だけでなく、単体で備わっている収納も確認しましょう。
各部屋の収納だけでは足りないことも多いため、廊下などのスペースが有効活用されているマンションが良いでしょう。
ちなみに、収納は間取りに対して10%~12%の収納率が望ましいと言われています。
設備の仕様を確認
モデルルームの設備は、標準仕様ではなく、グレードの高い仕様が備わっているケースが多いです。
そのため、モデルルームのような雰囲気を想像してマンションを購入すると、「思っていた部屋と違った」というギャップが生じてしまいます。
備わっている設備がどちらの仕様なのかをしっかり確認することで、勘違いを防げるでしょう。
見学の際は、標準仕様だとどのようなものが使われるのかなども併せて確認することが大切です。
希望のプランをイメージするための補足として捉える
お伝えした通り、モデルルーム通りの部屋を購入できるかどうかは人によって異なります。
希望のプラン・価格帯がある場合は、モデルルームを見学しつつ、希望のプランだとどのようになるのかを見極めることが欠かせません。
特に間取りに関しては、希望のプランをモデルルームで見学できるケースは少ないです。
希望の間取りの図面と見比べながら、逐一確認していくようにしましょう。
時間帯や曜日を変えて複数回見学する
マンション購入に限らず、新たな住まいを探す場合は、時間帯や曜日を変えて複数回見学するのがおすすめです。
理由は、時間帯や曜日によって物件の雰囲気や日当たり、交通量、騒音などが異なるからです。
特に入居後自宅に長くいる時間帯の見学は欠かせません。
見学した時間帯のマンションは気に入っていても、自宅にいる時間帯は騒音が激しくなる、交通量が増えるといったケースで失敗したと感じる方が少なくないのです。
今回は、実際に失敗した事例・解決方法やマンション購入で失敗しないためのポイントなどをご紹介しました。
マンション購入は人生の中でも大きな買い物となるため、慎重に検討する方は多いです。
とはいえ、どれだけ慎重に選んだとしても、失敗したと感じるケースは少なくありません。
失敗しないためのポイントを押さえたり、解決策を知っておいたりすることで、快適な暮らしを実現できる可能性が高まります。
今回ご紹介した事例やポイントを参考にしながら、マンション購入を進めてみてください。