賃貸物件を探している際に、「木造」や「鉄筋造」などの言葉を目にする機会があります。
これらは、建物が何で作られているかを表していますが、賃貸物件では構造に注目することで生活における快適さがアップできるのです。
この記事では、木造アパートの住みやすさ、メリットや注意点があるのかを中心に紹介していきます。
目次
木造アパートにはメリットがたくさんある!
木造アパートは柱や壁、床や梁などの構造部分に木材が使用されている建物です。
賃貸物件では、木造アパートというと2階建てがほとんどです。
木造アパートでは、木の温もりが感じられたり、実家のような落ち着きのある空間であったりするなど、住む方にとっても快適なことが多いでしょう。
他にも、木造アパートには様々なメリットがあるので紹介していきましょう。
家賃が抑えられている
木造アパートは、他の賃貸物件と比較した場合に家賃や管理費、共益費などの費用が抑えられている傾向です。
その理由は、木造アパートの多くが2階建て以下の小さな物件であること、階数がないので共有の管理部分が少ないこと、エレベーターなどが設置されていないことなどです。
鉄筋コンクリート造などの賃貸物件と比較した場合、建築コストも抑えられているため賃料も低い傾向です。
家具の設置がしやすい
鉄筋コンクリート造の物件の場合、建物の構造上、どうしても天井部分や部屋の角に飛び出てしまう柱や梁があります。
その一方で木造アパートは、室内に余計な梁がありません。
梁が飛び出ていない分、部屋のコーディネートがまとまりやすく、レイアウトもしやすいでしょう。
出ている部分を避ければ、背の高い家具も配置しやすいです。
通気性がいい
木造の住宅はアパートに限らず、通気性がいいのも特徴の1つです。
夏でも熱がこもりにくく、冬場は結露も出にくくなります。
特に6月頃は、通気性に関係なくカビの発生しやすい時期です。
このくらいの時期になると、湿度が高くて風も通りにいのですが、湿度が調節できる木材は通気性が良いので空気中の水分を吸い込みます。
夏の暑い時期や梅雨の際は空気中の水分を引き込み、冬などの乾燥する時期には蓄えていた水分を放出して快適に保ってくれます。
そのため、夏や冬でも快適に生活しやすいでしょう。
木造アパートにはどんな注意点がある?
ここまで、木造アパートを選んだ際の様々なメリットについて説明してきました。
しかし、木造アパートには注意点もあります。
冷暖房の効きに注意
木造アパートは、鉄筋コンクリート造と比較して空気が通りやすいので、通気性が高いとされています。
しかし、裏を返せば気密性が低いという意味になってしまうのです。
気密性の低い木造アパートは、隙間から空気が入ったり逃げたりしてしまうので、冷房や暖房などの効率も悪くなります。
鉄筋コンクリート造と比較すると、一定の空気を維持しにくいので光熱費がかさんでしまいます。
そのため、少しでも冷暖房の効きが気になった場合は、窓などの空気が通りやすい場所に断熱シートを使用する、足物が寒くなりやすい冬は暖かいラグなどを使用すると便利です。
遮音性に劣る
木造アパートの場合、鉄筋コンクリート造と比較して遮音性の低さが目立ちます。
建物の構造に関係してくる部分ですが、木造の場合は鉄筋コンクリート造よりも重量が軽く、話し声や足音、扉を閉めるなどの生活音が上下の住民に伝わりやすいのです。
最近は、木造住宅でも床部分にクッション性のある素材を使用したり、隣との壁に遮音材を多く入れたりなど様々な工夫がされています。
自分でクッションマットを使用すれば、気になる部分だけに使えます。
他にも厚手のカーペットなどを使用すると、寒い時期はより暖かく過ごせるのでおすすめです。
火災に弱い
木造アパートは鉄筋コンクリート造と比べると、どうしても火災のリスクが高くなってしまいます。
これは、木造アパートの主となる木そのものが燃えやすいということです。
総務省消防庁から発表されているデータによれば、建物火災の中でも木造住宅からの出火が40%程度あり、最も高くなっています。
このような言い方をしてしまうと、木造アパートは燃えて鉄筋コンクリート造は燃えないようなイメージかもしれません。
しかし、実際には火災が起こってしまえば両方燃えてしまいます。
ただ、木造の方が燃えやすいだけであり、全焼するまでの時間がかかってしまいます。
鉄筋コンクリート造であっても火災には勝つことができないため、家を持つ場合には火事に気を付けましょう。
遮音性は工夫によって対策可能!
木造アパートの遮音性ですが、周辺の住民との生活サイクルが合わない場合、時間によっては不便に感じる瞬間があるでしょう。
ここでは、音漏れに対してどのように対処すべきかを紹介します。
マットを敷く
遮音性を高めるには、最初に床に防音マットや吸音ボードなどを用意するのがおすすめです。
市販品でも様々な厚さや大きさがあり、どのような部分にマットが必要なのかを考えて選んでみましょう。
また、カーテンの見直しもマットと同様、遮音性を気にする方にはおすすめです。
家具の配置を見直す
木造アパートで隣の人と同じ作りの部屋だった場合、壁1枚挟んでテレビや生活音がそのまま隣に聞こえている可能性があります。
このような場合、テレビの位置を変えるなどして配置を見直すことで、費用をかけずに工夫できます。
2重サッシ
2重サッシの場合、遮音性をより高めることができます。
室内の音が外に響きにくく、さらにエアコンの効率を高めることも可能です。
木造アパートが道路沿いである場合、時間に関係なく常に車の音に悩まされる可能性があるだけでなく、生活音も外から聞こえている状態になっているのです。
この機会に窓が2重サッシの物件や、大家さんに相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は木造アパートの住みやすい点や注意したいポイントについてご紹介してきました。
木造アパートは住みやすい、通気性も良いので自然な風を室内に取り込んでくれます。
その一方で、どうしても遮音性が気になってしまい、あまり窓を空けることをしない方もいるでしょう。
しかし、この時期だからこそ気にしたいポイントを決めてから、部分的に直していきましょう。