新生活がスタートする時期に合わせて家探しを行う方も多いでしょう。
しかし、初めての家探しとなると、いつからスタートさせれば良いのか迷ってしまう方もいるはずです。
そこで今回は、家探しはいつから始めるべきか、おすすめのタイミングや具体的なスケジュール例を解説していきます。
併せて、家探しのために事前にやっておきたいことや始める際の注意点、内見時のチェックポイントなどもご紹介していくので、これから家探しを計画している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
家探しはいつからスタートさせるべき?
そもそも家探しはいつからスタートすれば良いのでしょうか?
家探しを始めるタイミングについて解説していきます。
引っ越しの1~2ヶ月前にスタートさせる
家探しを始めるタイミングとしておすすめなのが、引っ越しをする日から逆算して1~2ヶ月前です。
最低でも1ヶ月前にはスタートさせておかないと、余裕を持って家探しができなかったり、引っ越し・退去の手続きで慌ただしくなったりします。
もし4月から新生活をスタートさせることが決まっているのであれば、2月中には家探しを始めておきたいところです。
2ヶ月以上前から家探しを始めても良い?
あまりに早い段階から家探しを始めてしまうと、たとえいい物件を見つけられても仮押さえしてもらうことはできません。
絶対に確保したい場合は早めに契約をしておいて、家賃を多く支払うことになります。
そのため、2ヶ月以上前から本格的な家探しをスタートさせるのはあまり得策ではありません。
退去日の確認も重要
引っ越しする日の逆算をする時は、現在賃貸物件に住んでいる人は退去日の確認も忘れずに行いましょう。
契約内容によっても異なりますが、例えばすぐには退去できなかったり、更新月がもうすぐで1ヶ月長く住めば解約金がかからなかったりするケースもあります。
賃貸物件の多くは退去日の1ヶ月以上前に退去することを通告する必要があります。
例えば3月15日に「3月末に引っ越しするため退去します」と伝えても、4月15日まで日割りで家賃を請求されてしまう可能性が高いです。
また、引っ越し日と退去日はなるべく近い方が良いものの、同日にするのはあまり望ましくありません。
引っ越し日から退去日まで約3日~1週間程度余裕を空けておくと、万が一忘れ物があった場合でも取りに行けたり、後片付けに余裕を持たせられたりできます。
家探しを行うのに最適な時期は?
家探しを行うタイミングは引っ越し日の1~2ヶ月前が適していますが、月ごとに家探しに適しているかどうかも異なります。
家探しを行うのに最適な時期は一人ひとりの条件によっても違ってくるものです。
そこで、各月に家探しを行う特徴をご紹介していくので、自分はどの月に家探しを行うのが合っているのか確認してみましょう。
1~3月
1~3月は、春から進学や就職、転勤などの影響で家探しをする方が特に増える時期です。
引っ越しをする人も多くなりますが、それは退去する人も多くなると言えます。
賃貸物件の場合、退去予定日の1~2ヶ月前までには退去することを通告する必要があるため、3月末になると退去予定の物件から入居募集が一気に増えやすくなるのです。
そのため、実は1月は物件の選択肢が増えるというメリットがあります。
代わりにこの時期は入居希望者も増えてしまうため、早めに契約をしないと良い物件から埋まってしまったり、家賃交渉が難しかったりするので注意が必要です。
2月になると3月に入居を希望する人からの申し込み件数が増えます。
かなりのスピードで物件も決まっていくため、良い物件を取りたい時は早めの行動が肝心となります。
3月は2月に比べて物件情報が減ってきます。
しかし、家探しをする方はまだまだ多いため、不動産会社としては繁忙期にあたる時期です。
ゆっくりと自分の条件に合う家探しをすることは難しいので注意しましょう。
4~5月、9~10月
4~5月と9~10月は1~3月のピークに比べて落ち着いて物件を探せる時期に入ります。
ゴールデンウィークやシルバーウィークがある時期なので、長期休みを利用して家探しを行ってみるのも良いでしょう。
ピークの時期に比べると市場に出ている物件の数は減ってしまいます。
ただし、春・秋は結婚式を挙げるカップルが多く、カップル・ファミリー向けの新築物件が増える傾向にあるため、新居を探している家族やカップルにはおすすめの時期です。
また、9~10月は人事異動を実施する企業も多く、転勤シーズンに引っ越しをする人も増えます。
特に10月は新築物件が1年の中で最も増えやすい時期でもあるため、新築物件を狙っている方にとっては良い時期です。
6~8月
6月は梅雨時で雨になりやすく、引っ越しを避ける人が多い時期です。
また、7~8月の気温が高い時期に引っ越しを検討する人も少ないため、引っ越し業者にとっては閑散期に入ります。
閑散期ということは、繁忙期に比べてお得なキャンペーンを実施している可能性が高くなる時期でもあります。
家探しに関しても、家賃の値下げ交渉がしやすくなる時期でもあるため、6~8月はなるべくコストを抑えて引っ越しをしたい人におすすめの時期です。
11~12月
11~12月は繁忙期の1~3月に向けて賃貸物件の情報が増えていく時期になります。
情報は増えていくものの、ピーク時に比べれば不動産会社も空きが多く、引っ越し料金も安く設定されていることが多いです。
そのため、自分の希望に合う物件をじっくり探したい方にはピッタリな時期と言えます。
家探しの具体的なスケジュール例
家探しにおすすめの時期・タイミングについてご紹介してきましたが、具体的にはどのようなスケジュールで進めていくと良いのでしょうか?
ここでは、2ヶ月前からスタートした場合と1ヶ月前からスタートした場合の、引っ越しまでの具体的なスケジュール例をご紹介していきます。
【2ヶ月前からスタートした場合】2ヶ月前
引っ越し日が確定したら、逆算して2ヶ月前から家探しを進めていきます。
まずは自身がどんな家に住みたいのか、希望条件を明確にしておきましょう。
・引っ越し予定日
・家賃の上限
・間取り
・設備
・住む地域
・立地、アクセス
・周辺環境
いくつか希望を出していったら、優先順位を決めておきます。
優先順位を決めておかないと、いつまで経っても希望に合った物件を見つけられなくなってしまうので注意してください。
条件に優先順位をつけたら、不動産ポータルサイトや不動産会社に相談して物件情報を取得していきます。
【2ヶ月前からスタートした場合】1ヶ月半前
ある程度物件情報を収集できたら希望条件に合った物件を絞り込んでいきます。
何件か物件を絞り込んだら不動産会社に依頼して内見をしてもらいましょう。
内見は当日すぐに行えるケースもありますが、場合によっては事前の予約が必要です。
なお、内見は1日3~4件程度が見に行ける上限となるため、それ以上見たい方は数日確保しておく必要があります。
特に1~3月に家探しを行っている場合、繁忙期で不動産会社も混雑する時期なので、希望した日時に内見予約が取れない場合もあるでしょう。
このような事態を避けるためにも、何日か内見できる日を用意しておくことが大切です。
【2ヶ月前からスタートした場合】1ヶ月前
引っ越し日から1ヶ月前までには入居する物件を決めておき、申し込み手続きを進めていきます。
賃貸契約を結ぶためには入居審査にクリアしなくてはなりません。
入居審査は申し込み手続きをしてから3~10日ほどかかると言われています。
入居審査に通過すれば賃貸契約を結ぶことになります。
賃貸契約を結んだら、現在住んでいるアパート・マンションの不動産会社または大家さんに退去することを連絡しておきましょう。
【2ヶ月前からスタートした場合】3~4週間前
いよいよ引っ越しに向けて準備する時期に入ります。
引っ越し業者に依頼する場合は、この時期に手配を済ませておくようにしましょう。
引っ越し業者には現在の住所と新居の住所、さらに運搬してもらいたい荷物の量などを伝えます。
業者から段ボールなどの梱包資材が送られてくるケースもあるため、少しずつ引っ越しの準備を進めていきましょう。
また、ガスや電気、水道、インターネットなどに引っ越しをする連絡を行っておくことも忘れてはいけません。
同じ会社に契約するのであれば引っ越し手続きで問題ありませんが、会社を変えたい場合は契約解除と新規契約が必要になります。
【2ヶ月前からスタートした場合】1~2週間前
引っ越し日から1~2週間前までには引っ越しの準備を進めつつ、住所変更の手続きも進めておきましょう。
現在住んでいる自治体の役所に転出届を提出します。
手続きは引っ越し日の14日前から行うことが可能です。
ちなみに、同じ市町村内で引っ越しをする場合は転出届ではなく転居届を提出しましょう。
また、郵便局への転送手続きや免許証・マイナンバーカードの住所変更もこの時期に行っておきます。
【1ヶ月前からスタートした場合】1ヶ月前
1ヶ月前から家探しをスタートする場合、家探しにはあまり時間をかけられません。
引っ越し業者にも家探しを始めてからなるべく早く予約を取っておく必要があります。
【1ヶ月前からスタートした場合】3週間前
3週間前までには内見を行い、引っ越し先を決めていきます。
気になる物件があればすぐに不動産会社へ問い合わせ、早めに内見を行うようにしてください。
引っ越し先が決まったら手続きを進めていき、入居審査に移行します。
このタイミングで退去手続きも行っておくと良いでしょう。
【1ヶ月前からスタートした場合】2週間前
家が決まったら引っ越しの準備を進めていきます。
2週間で引っ越しの準備を完了させるのが難しい場合は、引っ越し業者のオプションで荷造りから対応してくれるところもあるため、利用を検討してみましょう。
引っ越しの挨拶状を送る場合は2週間前に手配しておきます。
また、郵便局の転送手続きも早めに準備しておくと安心です。
【1ヶ月前からスタートした場合】1週間前
1週間前までにライフラインの連絡や住所変更の手続きを進めていきます。
1ヶ月で家探しから引っ越しまで準備を進めるとなると非常に大変です。
一つひとつタスクをこなしていき、手続きなどを忘れないようにしておきましょう。
家探しのために事前にやっておきたいこと
家探しを始める前にやっておくと良いことがあります。
それは、インターネットを活用して情報収集を進めていくことです。
例えば住む場所が決まっている場合、家賃相場がどれくらいなのか知っておくと家探しの際に値段と間取り・設備とのバランスが吊り合っているか判断できるようになります。
また、物件の情報はインターネットだけでなく賃貸情報誌などからもチェックできます。
インターネットだと古い情報がそのまま残ってしまっているケースもあるため、定期的に更新される賃貸情報誌も活用すると良いでしょう。
なお、不動産会社に直接訪問すると非公開の物件情報が得られる場合もありますが、まだ下調べが十分でない状態で不動産会社に行ってしまうと、営業マンの口車にうまく乗せられてしまうケースもあります。
なるべく不動産会社に相談する前に、最低限の相場観を知り自分の条件を明確にしておくことが大切です。
家探しを始める際の注意点
実際に家探しをスタートさせると、戸惑うことも多く出てくることが予想されます。
そこで、家探しを始める前に以下のような準備をしておくことで、理想の物件を見つけやすくなります。
希望条件を決めておく
家探しを始める前に、大まかな希望条件や予算を決めておきます。
最低限決めておくべき条件は、次のとおりです。
・入居希望日
・住みたいエリア
・家賃
・間取りや設備
入居日は、「9月下旬」「入社日に間に合うように」など大体で構いません。
エリアは、通勤・通学時間が30分以内に収まることが望ましいです。
家賃は、新卒であれば手取りの3分の1程度を目安にし、間取りについては1人暮らしならワンルームや1Kでも十分快適に住めるでしょう。
さらに、希望条件に優先順位をつけておくと家探しがスムーズに進みます。
譲れない条件は5つまでに設定すると、選択肢が減りにくいです。
初期費用を把握しておく
物件を契約する際に必要となる初期費用についても、ある程度把握しておきましょう。
例えば、賃貸物件を借りる場合は、主に次の初期費用がかかります。
・敷金、礼金
・仲介手数料
・前家賃
・保険料
・鍵交換費用
これらをすべて含めた初期費用は家賃4~5ヶ月分が相場で、家賃6万円であれば24万~30万円が目安となります。
敷金や礼金が不要のケースもありますが、基本的にはあるものと想定しておくと予算オーバーを避けられます。
敷金、礼金
敷金とは、家賃の滞納があった場合の担保になったり、退去する際に原状回復費用として活用したりするためのお金です。
敷金の相場は地域によって異なりますが、家賃1~2ヶ月に設定されていることが多いです。
特に新築物件の場合はクリーニング代として高い敷金が設定されているケースもあります。
家探しをしていると、敷金がない物件もあるでしょう。
敷金がない物件でも退去時にはクリーニング代を別途支払わなくてはいけないので注意が必要です。
なお、原状回復費用がそれほどかからなかった場合は戻ってくる可能性があります。
礼金は、大家さんに対して契約を成立したことに対する謝礼として支払われるお金です。
敷金とは違い、あくまでも謝礼になるので賃貸借契約が終わったとしても戻ってくるお金ではありません。
一般的に家賃の1~2ヶ月分が相場となっていますが、近年は礼金なしの物件も増えているので初期費用をなるべく抑えたい方は、礼金なしの物件を探してみてください。
仲介手数料
仲介手数料は、不動産会社に対して支払う手数料を指します。
一般的には家賃の0.5~1ヶ月分となるケースが多いです。
前家賃
前家賃とは、新居の契約をした翌月分の家賃を事前に支払っておくことを指します。
前家賃は必ず発生するものではなく、物件によってかかる場合とかからない場合があります。
例えば月の後半に入居する場合は前家賃が発生するものの、月の前半に入居すれば発生しないケースもあるでしょう。
火災保険料
火災保険への加入はあくまでも任意となりますが、入居後のリスクを考えると加入しておいた方が安心です。
火災保険は火災のリスクだけでなく、落雷や爆発、風災、水害、雪害などの災害にも対応している場合もあります。
火災保険料は1万5,000~2万円程度です。
補償範囲と保険料が見合っているかチェックしてみましょう。
鍵の交換費用
入居する際に鍵の交換費用が必要になってきます。
鍵の交換も任意となりますが、防犯的にも原則交換した方が良いです。
鍵の交換費用は1~2万円ほどかかります。
不動産会社に家探しを相談する際に気を付けたいこと
では、実際に家探しを始めるとなった場合、まずは不動産会社へ相談に行くのが一般的ですが、その際にいくつか注意点があります。
具体的には、以下の点に気を付けてください。
予約をしてから行く
不動産会社を訪問する際は、できるだけ事前に予約をしておくのがおすすめです。
特に引っ越しシーズンのピークである1~3月は、人手不足に陥っている不動産会社も多いです。
予約をせずに訪問してしまうと、長時間待つことになったり対応を断られたりする可能性があります。
ただでさえ引っ越し前の忙しい時間を無駄にしないためにも、電話やネットで予約をしてから訪問するようにしましょう。
予約時に希望条件を伝えることで、条件に合う物件をいくつか用意しておいてくれるため、家探しがスムーズに進みます。
身だしなみを整えて行く
不動産会社は、これから賃貸契約を結ぶかもしれない相手がどんな人物であるかをチェックしています。
そのため、契約前であってもある程度、身だしなみを整えて行く必要があります。
スーツまでは着なくても良いですが、シンプルで清潔感のある服装を心掛けてください。
男性ならシャツの上にジャケットを羽織り、女性であればカットソーと膝丈ほどのスカートがおすすめです。
オフィスカジュアルを意識してみるとコーディネートもしやすくなるでしょう。
逆にジャージやスウェット、露出が多い服、サンダルなどはあまり良い印象を持たれません。
また、見た目だけでなく人柄もチェックされるため、言葉遣いにも注意して礼儀正しく接するようにしましょう。
内見の準備もしておく
訪問日時を予約しておくと、すぐに内見ができるように準備を整えておいてくれる不動産会社もあります。
予約せずに飛び込みで訪れた場合でも、比較的空いている時間帯であった場合、その場で内見を勧められるケースは少なくありません。
しかし、内見の準備や心構えができていないと、どこをチェックして良いかわからず、重要なポイントを見落としてしまう可能性もあるため、家探しで不動産会社へ行く時は、常に内見を想定しておきましょう。
どこをチェックしたら良いかは、以下でもご紹介する「内見時にチェックしたいポイント」を参考にしてみてください。
複数の不動産会社を比較する
長期間快適に住める家を見つけるためには、できるだけ複数の不動産会社に相談することが大切です。
不動産会社は他社との間で物件のデータベースを共有しているため、違う会社に相談しても同じ物件を紹介される可能性も高いです。
しかし、いくつかの不動産会社を巡る内に、より条件にピッタリの物件を紹介してもらえることもあります。
また、初期費用を安く設定していたり、お得なキャンペーンを実施したりしている不動産会社も存在します。
複数の不動産会社を訪問している時間がないという方は、一度に数社の不動産会社を比較できるサイトを活用すると良いでしょう。
内見時にチェックしたいポイント
不動産会社に相談して気になる物件が見つかったら、次は内見を行います。
内見時は、特に以下のポイントをチェックしておきましょう。
間取り
内見で間取りを確認する際に大切なのが、家具や家電を置いても十分な生活スペースとスムーズな生活動線が確保できるかということです。
あらかじめ搬入する家具が決まっていれば、事前に測定して大きさを把握しておくと、残りのスペースや間取りの使いやすさをイメージしやすくなります。
収納スペースは、自分が持っている服や荷物がきちんと収まるかチェックします。
もし備え付けの収納スペースだけでは足りない場合、別途収納用の家具が必要になり、生活スペースが狭くなる可能性もあるため注意してください。
日当たりや風通しの良さ
日当たりや風通しの良さは、図面だけではわからないことが多いです。
例えば、一般的に日当たりが良いと言われている南向きの物件でも、隣の建物に遮られて日光がほとんど入らないこともあるため、内見で実際の日の当たり具合をしっかりと確認しましょう。
風通しについては、ドアと窓または窓と窓の位置が一直線上にある物件の方が良い傾向にあります。
風通しが良いと湿気が溜まりにくくカビやダニの発生を防げるため、健康面でも安心です。
内見時は、ドアや窓を開けて風の流れをチェックしてみてください。
遮音性
遮音性に関しても、実際に内見してみないとわからないポイントです。
外の環境音や上下左右の部屋の生活音が、どれくらい聴こえるかを確認しましょう。
隣室の生活音をチェックしたい場合は、部屋に人がいる可能性が高い土日の10時~14時の間で内見すると、より参考になります。
壁を軽くノックした時に、中が空洞になっていたり、石膏ボードだけで隔てられていたりするような音がする場合は、隣室の生活音がそのまま聞こえやすいので注意が必要です。
汚れや傷、ニオイ
内見で汚れや傷を見つけた時は、その場で伝えることで入居前に修理してもらえるほか、家賃交渉の材料にもなります。
もし、内見時に見落としてしまうと入居後のストレスにつながるため、入念にチェックしてください。
特に壁紙の剥がれ、押し入れやクローゼット、水回りのカビ、カーペットのシミなどには注意が必要です。
部屋のニオイが気になる場合は、ハウスクリーニングが済んでいるか、または実施する予定があるかを担当者に質問してみましょう。
ただし、キッチンや浴室の排水溝から悪臭が発生している場合は、長期間使われていなかったことによるもので、しばらく水を流すと解消することが多いです。
コンセントやテレビ端子の数と位置
コンセントやテレビ端子の数は十分か、使い勝手の良い位置にあるかも確認します。
あらかじめ家具や家電の配置をある程度イメージしておくと、チェックしやすくなります。
併せて、電波状況も確認しておきましょう。
電波状況は周囲の建物、壁の位置や厚みなどで変わるため、リビングだけでなくキッチン、寝室など複数の場所での確認が必要です。
備え付けの設備
賃貸物件によってはすでに備え付けられている設備もあります。
例えばエアコンやコンロです。
エアコン
エアコンがすでに設置されていれば、わざわざ購入する必要もありませんし、なおかつ設置工事の費用と手間もかかりません。
ただし、エアコンのスペックや種類は選べないので、古い型のエアコンだと余計に電気代がかかってしまう可能性もあります。
また、退去する際にクリーニング代がかかってしまい、敷金から引かれる可能性も高いです。
内見時にはエアコンの有無だけでなく、状態もチェックしておくと良いでしょう。
コンロ
賃貸物件によっては、コンロが備え付けられているところもあります。
コンロはガスコンロとIHの2タイプがあり、物件によってどちらが備え付けられているかは異なります。
ガスコンロは加熱される範囲が大きく調理しやすいこと、停電した場合でも使える可能性が高いことなどが挙げられます。
一方でIHに比べて火傷・火災のリスクがあることを忘れてはいけません。
IHコンロは電気を使って熱を起こします。
長時間付けたままにしておくと自動的に電源を切ってくれる機能や、調理器具を乗せていない状態で電源を付けるとアラーム音が鳴るなどの機能が付いている場合もあり、安全に使用できるのがポイントです。
また、五徳などがなく平面になっていることから拭くだけで楽にお手入れができます。
ただし、調理器具はIHに対応したものを選ばなくてはなりません。
このように、備え付けのエアコンやコンロも内見時にチェックしておくことが大切です。
共用部分
アパートやマンションのように共用部分がある物件では、廊下やエントランス、ごみ収集所などの清掃や管理が行き届いているかを確認します。
他にも、駐車場や駐車場の利用状況など、共用部分は住民のマナーやモラルが現れる部分です。
マナーが守られていなかったり、汚れや損傷がそのままになっていたりする場合は、別の物件を検討しても良いかもしれません。
周辺環境
内見時にはお部屋の中だけでなく周辺環境のチェックも忘れずに行っておきましょう。
例えば近所に幹線道路がある場合、就寝時に車の走行音や振動が気になって眠れない可能性があります。
また、大型の商業施設や娯楽施設などが近くにあると人が集まりやすいため、騒音につながるケースも考えられるでしょう。
騒音以外には、アクセス面もチェックしておくと安心です。
不動産会社から「駅・バス停まで徒歩○分」と教えてもらうことはできますが、実際に歩いてみると違ってくる可能性もあります。
また、車での通勤を考えている場合、大通りに面していると便利なように思えますが、駐車場から出庫する際に交通量の多さからなかなか出られないという場面もあるかもしれません。
周辺環境は時間帯によって印象も大きく変わってきます。
朝や昼の時間帯は静かでも、夜になると騒音が気になってしまうケースもあります。
そのため、内見を行う際はできるだけ時間帯を変えて何度か訪れておくと良いでしょう。
賃貸物件ならいつから契約可能になる?
賃貸物件を探す場合は、いつから契約が可能になるのか気になる方もいるでしょう。
しかし、賃貸物件の契約時期については、「入居の○ヶ月前から可能」といった基準は、特に決まっていません。
気に入った物件が見つかって入居審査を申し込み、それに通過した時点で契約が可能です。
しかし、入居審査には3~10日ほどかかるケースが多く、審査に通過した後は2週間以内に入居日を決めるのが一般的です。
また、実際に住み始めていなくても、契約上の入居日から家賃が発生します。
引っ越しが入居日から遅れると、現在住んでいる部屋の家賃と新しい部屋の家賃を二重に支払わなければならなくなります。
余計な出費を抑えるためにも、新居の家賃が発生するタイミングを考慮した上で、契約日を決めることをおすすめします。
今回は、家探しのタイミングや具体的なスケジュール例、家探しを始める際のポイントなどをご紹介してきました。
自分の希望に合った家を探すのは時間がかかってしまうものですが、事前の準備次第でスムーズに進められる場合もあります。
まずは情報を収集し、適切なタイミングで家探しを始めてみましょう。