賃貸を借りるならお風呂もチェック!特徴・機能・マナーなどもまとめて解説

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賃貸物件を探す際、その人によって重要視する点は異なります。
中でも、比較するポイントに、賃料やセキュリティ設備・周辺環境などを挙げる方も多いでしょう。
もちろん、そのような部分も注目すべきではありますが、賃貸物件ではお風呂の種類や特徴についても確認しておくことをおすすめします。
お風呂にはいくつかの種類があり、広さや機能も異なるためです。
今回は、そんなお風呂の種類や賃貸物件におけるトレンド、あると嬉しい機能やお風呂で起きやすい問題点などを詳しくご紹介しましょう。

目次

賃貸物件で見られるお風呂の種類

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賃貸物件に設置されているお風呂の種類としては、3点ユニットバス・2点ユニットバス・1点ユニットバス・シャワールームの4つがあります。
ここでは、賃貸物件で見られるお風呂の種類をご紹介します。

3点ユニットバス

3点ユニットバスとは、浴槽・トイレ・洗面が1つの空間にあるユニットバスのことです。
宿泊施設でよく見られるタイプでもあります。
賃貸物件の場合、ワンルームをはじめとする単身世帯向けの物件に採用されるケースが多いです。
すべてが1つの空間にまとまっている分、掃除はしやすいですが、脱衣所がなく収納スペースも少ないといったデメリットもあります。

2点ユニットバス

2点ユニットバスは、浴槽と洗面が1つの空間にあるユニットバスを言います。
賃貸物件で「バス・トイレ別」と記載がある場合は、2点ユニットバスが採用されている可能性が高いです。
洗面が同じ空間にあるため、入浴後の歯磨きで洗面台のみ使用する場合、足が濡れてしまうことがあります。

トイレは別になっているという点では、お客さんを招いている時でも安心です。

1点ユニットバス

1点ユニットバスとは、浴槽と洗い場のみが1つの空間にまとまっているユニットバスを言います。
この場合、洗面台とトイレは別の場所に独立しているため、ファミリー層をターゲットにした賃貸物件に多く採用されています。
掃除は3ヶ所必要ですが、脱衣所や収納スペースがある分、使い勝手が良い点が魅力です。

シャワールーム

シャワールームとは、浴槽がなく、シャワーのみが付いている浴室のことです。
ワンルームのような単身世帯向けの小さな部屋に多く採用されています。

普段から浴槽を使用せず、入浴はシャワーで済ませているという方にとっては、掃除もしやすく便利なタイプです。

賃貸物件のお風呂はどれくらいの広さ?

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賃貸物件のお風呂はどのくらいの広さがあるのでしょうか?
ここでは、お風呂が広いことのメリットやユニットバスのサイズ感についてご紹介します。

広いお風呂のメリット

賃貸物件を探している方の中には、お風呂の広さまではこだわっていない方も多いでしょう。
しかし、広いお風呂には2つのメリットがあるのです。
1つが、足を伸ばしてゆったりと浸かれることです。

特に背が高い男性の場合、お風呂のサイズが小さいと足を伸ばして浸かれないことがあります。
しかし、広いサイズなら問題なく足を伸ばせますし、お風呂の時間でゆっくりリラックスしやすくなります。
2つ目は、家族でお風呂に入る場合に便利なことです。
子どもと一緒にお風呂に入る時には、一緒に浸かると狭く感じる場合もあります。
広いお風呂であれば、子どもが成長し大きくなっても一緒に浴槽に入ることができます。

ユニットバスのサイズ感

ユニットバスは、一定の規格サイズが設定され、それを基に造られています。
例えば、ワンルームのような単身世帯向けの賃貸物件の場合、1216サイズと呼ばれる120×160cmのサイズや、1317サイズの130×170cmが採用されます。
また、他にも賃貸物件では1418サイズの140×180cm・1616サイズの160×160cm・1618サイズの160×180cmなどが採用されますが、これらは2人暮らし~ファミリー向けの広さです。
特に家族連れの場合は、1216サイズでは狭さを感じてしまうので、1418サイズ以上のお風呂がおすすめです。

広く感じるサイズはどれくらい?

一般的に、広くて快適だと感じるユニットバスのサイズは、1人暮らしで使用するのか、夫婦やカップルで使用するのか、家族連れが使用するのかによって大きく異なります。
1人暮らしなら、前述したように1216サイズ~1317サイズでも十分なサイズです。
2人暮らしや家族連れなら、1418以上で広く感じられるでしょう。

バスタブが広い分、洗い場が広くなるため、複数人が一緒に入っても窮屈に感じないのです。

賃貸物件のお風呂にみられるトレンドとは?

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続いては、賃貸物件のお風呂にみられるトレンドについてご紹介します。
下記で紹介するタイプは、それぞれメリット・デメリットがあるので、比較して最適なものを選びましょう。

トイレ別脱衣所付きのお風呂

まず、トイレ別脱衣所付きのお風呂がトレンドになっています。
このタイプは、名前のとおりトイレが別になっていて脱衣所が付いたお風呂のことです。

2人以上で入居していて、3点ユニットバスの場合、誰かがトイレに入っていると他の人が洗面代やお風呂の使用ができません。
トイレとお風呂が同じ空間というのは、衛生面が気になる方も多いでしょう。
洗面台とお風呂が一緒になっていても、トイレは別が必須を条件にしている方もたくさんいます。
また、1人暮らしなら脱衣所がなくても我慢できますが、お客さんを招いたり2人以上で入居していたりする場合、脱衣所がないと着替え場所に困ってしまいます。
トイレ別脱衣所付きのお風呂なら、こうした点がすべて解消できますし、快適に過ごすことができるのです。

ただし、脱衣所を確保するにはそれに応じたスペースも必要です。
その分生活空間が狭くなってしまう可能性があることを理解しておきましょう。

オートバス機能付きのお風呂

次に、オートバス機能付きのお風呂です。
最近では、追い炊き機能が付いたお風呂が当たり前になってきています。
これに加えて、キッチンやリビングなどに備え付けられたパネルを操作することで、遠隔での自動給湯や追い炊きを可能としたのが、オートバス機能です。

オートバス機能があれば、お風呂のお湯が溜まったかどうかわざわざ確認に行く必要がなく、水道の使い過ぎも防げます。
また、フルオートバス機能が付いていれば、お湯を張った後、温度が下がらないようにするための自動保温機能があります。
セミオートバス機能の場合は湯温や湯量については手動でしなければなりません。
オートバス機能でも、フルオートバス機能かセミオートバス機能かによって機能は変わってきます。

便利な機能ではありますが、自動保温機能があるフルオートバス機能の場合、使用していない時間でもガス代がかかってしまうといったデメリットがあるため、その点は注意が必要です。

猫足バスタブ

猫足バスタブというのは、その名のとおり湾曲した猫足のような形状の脚下部が特徴で、丸みがある美しいバスタブでデザイン性が高くなっています。
入浴時間はリラックスやリフレッシュするための空間という考え方が最近のトレンドです。
デザイン性の高い猫足バスタブは、お風呂をおしゃれな空間にしたい方にとって注目されており、実際に猫足バスタブを採用した賃貸物件も登場しています。

猫足バスタブは、デザイン性だけでなく浴室の床と壁が一体になっていないため、通気性に優れている点がメリットです。
ただし、その分掃除がしにくく、浴槽の排水時に洗い場を通るタイプはカビや汚れの原因にもなりやすいといったデメリットもあります。

賃貸物件のお風呂にあると嬉しい8つの機能

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近年、お風呂には様々な機能が付くようになりました。
賃貸物件のお風呂にはどのような機能が付いていると便利なのでしょうか?

追い焚き機能

数ある機能の中でも、追い炊き機能はあると嬉しい機能の1つです。
追い焚きとは、冷めたお湯を温め直すことを指します。

特に夫婦やカップル、家族など、複数人で生活している場合は、お湯を張ってバラバラでお風呂に入ることで徐々にお湯が冷めてしまいます。
追い炊き機能が付いていれば、たとえお湯が冷めてしまってもボタン1つで温め直すことができるので、非常に便利な機能です。
ただし、追い炊き機能があるお風呂では使用できない入浴剤があるので、入浴剤を購入する際には使用できるかどうか事前に確認しましょう。

浴室乾燥機

賃貸物件の場合、ベランダやサンルームなど、洗濯物を干すスペースがないことも少なくありません。
そんな時に浴室乾燥機が重宝します。
浴室乾燥機には乾燥・換気・暖房機能などが付いているため、天候に関係なく干せますし、換気の効果でカビの発生も防いでくれます。

また、寒い季節でも暖房機能が付いていればヒートショックを防ぐことにもつながり、ドアを開けておけば脱衣所も温めておき、快適に使用できるでしょう。
しかし、浴室乾燥機は使用すればそれだけ光熱費がかかるので、使いすぎには注意が必要です。

保温機能

保温機能があれば、お風呂の温度を長時間キープしてくれます。
その分追い炊きやたし湯をする必要がなくなり、電気代や水道代の節約が可能です。

人数が少ないにしても、入浴の間隔が空いてしまう場合や、家族が多い場合は保温機能が役立ちます。
ただし、保温機能は他のお風呂に比べて設置費用が高くなる傾向があります。
賃貸物件は、設備に優れているとその分家賃に影響されるため、賃料の高さが気になってしまう方もいるかもしれません。
また、浴槽のフタを何度も開け閉めしたり、隙間風があったりする場合、保温機能の効果が期待できない可能性があるため、注意が必要です。

自動洗浄機能

浴槽の自動洗浄機能が付いているものもあります。
これは、市販の洗剤を投入しておけば、ボタン1つで浴槽を自動洗浄してくれる機能となっています。
毎日のお風呂掃除が格段に楽になるだけでなく、様々な浴槽での使用が可能です。
人造大理石の浴槽や、水滴や皮脂を弾く加工がされている浴槽でも使用できるのでお手入れがしやすくなるでしょう。
ただし、自動洗浄機能は浴槽のみなので、壁や床・鏡・細かな部分などは自分で掃除しなければなりません。

ミストサウナ

近年、サウナ好きの方に注目されているのが、ミストサウナ機能です。
ミストサウナ機能は、温水を霧状に噴霧して体を温める、サウナのような効果が得られる機能です。

40℃ほどの温度なので、サウナ特有の高温で息苦しさを感じるといった心配がありません。
サウナが苦手という方でも楽しみやすく、発汗作用や美容効果もあるためあると嬉しいと感じる機能の1つです。

霧状の温水を噴霧すれば、浴室全体に水滴が付着します。
その分カビや汚れの原因にもなりやすく、こまめな掃除や換気が必要となります。

また、ミストサウナを使えば光熱費もそれに応じてかかってしまうので、注意しましょう。

浴室テレビ

浴室テレビは、浴槽に入った状態で好きなテレビや動画を楽しめる便利なアイテムです。
半身浴や長風呂をする方や、お風呂に入りたがらない子どもがいる家庭などにもおすすめです。

15分以上の入浴は、心身ともに様々な効果をもたらします。
普段から、サッと浸かっただけですぐお風呂から出てしまう方にとっても、ゆっくりとお風呂に浸かるきっかけになります。
浴室テレビは電波が受信できなければ設置しても視聴できません。
電気配線やアンテナ工事が必要になる分、家賃が高くなってしまう可能性もあります。

床暖房

お風呂に床暖房機能があると、寒い時期でも常に足元が温かく快適に過ごせるようになります。
特にタイルや石材の床は季節関係なく冷たくなりやすいため、床暖房があると便利です。
浴槽と洗い場の温度差が緩和される分、ヒートショックも防げるでしょう。

シャワーで濡れた床も早く乾くため、カビや汚れの防止にもつながります。
ただし、浴室の床暖房は電気またはガスで熱を発生されるので、光熱費がかかります。
入浴後や使用しない時はこまめにスイッチを切って、節約する必要があるでしょう。

ジェットバス

ジェットバスは、浴槽の側面や底面などから気泡のようなお湯を噴射する機能です。
お湯を勢いよく噴射することで、血行促進やリラックス効果などが期待できます。

ホテルや温泉でみられる機能ですが、賃貸物件でも付いていることがあります。
ジェットバス機能は気泡の噴射口や給水口に汚れが溜まりやすいため、定期的な掃除が必須です。

また、振動や音が大きいため、長時間使用すれば近隣トラブルに発展する可能性があり、注意が必要となります。

賃貸物件のお風呂は勝手にリフォームしても良い?

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お風呂の経年による汚れや機能の低下は、リフォームにより改善できます。
しかし、賃貸物件のお風呂を勝手にリフォームしても良いのでしょうか?
ここで、賃貸物件のお風呂リフォームに関する注意点や費用についてご紹介します。

大家さんに黙ってリフォームするのはNG

賃貸物件の所有者は大家さんであり、入居者個人のものではありません。
そのため、入居者が好き勝手にリフォームすることはできず、また施工業者も無用なトラブルを避けるために依頼を断る可能性が高いです。
賃貸物件のお風呂をリフォームしたい場合は、必ず大家さんと交渉して許可を取ってください。

物件によっては、賃貸借契約書にリフォームを認める文言が記載されていることもあります。
その場合も、事前に大家さんや管理会社に確認するようにしましょう。
入居者が思い描くリフォームと大家さんや管理会社が認めているリフォームの許容範囲に食い違いがあると、後々トラブルが起きる可能性があります。
それを防ぐためにも、たとえリフォームが認められている物件でも事前に相談する必要があります。

「原状回復」について理解しよう

賃貸物件では、退去の際に原状回復工事が行われます。
原状回復工事とは、部屋を入居前の状態に戻すための工事です。
もしも、入居中にお風呂をリフォームした場合、入居時と同じ状態に戻さなければならないと考える人もいますが、その考えは間違いです。
実際の原状回復とは、その家で問題なく過ごせる状態に戻すことを意味します。
リフォームしたお風呂が問題なく使用できる状態であれば原状回復の対象にはなりません。

ただし、バスタブにひびが入っている、髪染料で壁が汚れているなど、予想外の破損や傷がある場合は、原状回復が必要です。
リフォームしたお風呂の原状回復は、大家さんや管理会社によって考え方も違うので、リフォームする前にその点を確認することも大切です。

リフォームした場合の費用負担は誰になる?

お風呂をリフォームでは費用が発生しますが、誰が負担するかはケースによります。
貸主負担になるケースと借主負担になるケースを両方みていきましょう。

貸主負担になる場合

経年劣化によりお風呂のリフォームが必要になった場合は、貸主負担が全額、もしくは一部費用を負担するのが基本です。
貸主負担となる経年劣化の症状には、以下のものが挙げられます。

・コーキングの汚れやカビがひどい状態
・コーキングが剥がれて防水性が低下している
・床や壁の汚れやカビがひどい状態
・排水管の劣化により排水溝から嫌な臭いが漂う
・換気扇の動作不良
・シャワーや給湯器の温度調整に不具合が生じやすい
・浴槽や給湯器が破損・故障している

掃除を怠ったことで汚れやカビが発生した、重いものを落とし浴槽や床、壁を破損したなど借主の過失で上記の状態が発生した場合は、経年劣化と認められないので注意してください。

借主負担になる場合

借主負担になるケースは、耐用年数とリフォームの理由によります。
建物に付随する設備の耐用年数は、木造住宅は22年、鉄骨鉄筋コンクリート造は47年と定められています。
この期間より大幅に短い期間で、さらに借主の過失によりリフォームが必要になると借主が費用を負担しなければなりません。
また、お風呂をリフォームする理由が「大きな浴槽に換えたい」、「もっと便利な給湯器に交換したい」など機能向上を目的にした場合も借主負担となります。

リフォームにかかる費用

賃貸住宅のお風呂をリフォームする際に気になる部分といえば費用です。
リフォームにかかる費用は工事内容や業者など様々な要因で変動しますが、具体的にどれくらいかかるのでしょうか。
ここで、お風呂リフォームの費用相場をみていきましょう。

お風呂全体のリフォームにかかる費用の相場

・ユニットバスの交換:50~150万円
・従来工法による浴槽のみの交換:10~50万円

ユニットバスは浴槽や床、天井、壁が一体化しているため、交換する際は新しいユニットバスの組み立てが必要です。
広さやグレード、オプションの有無によって費用は大幅に変わります。
従来工法で浴槽のみを交換する場合は、ユニットバスよりも比較的安いリフォーム費用で済みます。

部分的なリフォームにかかる費用相場

・浴室のドア交換:5~16万円
・壁や天井の張り替え:10~30万円
・床のシート張り:5~10万円
・浴室塗装:10~20万円

部分的なリフォームは、比較的安い費用で済みます。
浴室ドアの交換では、周辺が壁や下地の傷みが激しい場合は外枠の交換も必要となり、その場合は費用が高くつくので注意しましょう。

また、壁や床、天井に関するリフォームはまとめてやることで、別々に依頼する場合よりも総合的に費用は安く抑えることが可能です。
浴室塗装は浴室の広さ、使用する塗料のグレードによって費用は変動します。

給湯器や備品のリフォームにかかる費用

・給湯器の交換:10~40万円
・浴室乾燥機の交換:3~5万円
・浴室乾燥機の交換:6~15万円
・シャワーヘッド水栓の交換:2~4万円
・鏡の交換:2~5万円

給湯器や備品のリフォームも部分的なリフォームと同じく安価で済むものが多いです。
給湯器や乾燥機に関してはメーカーや機能性によって費用が大幅に変動します。
これらの工事は浴室の構造によってはできないケースもあるので、その点にも注意してリフォームを検討してください。

賃貸物件のお風呂にはマナーも存在!

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賃貸物件は多くの入居者が暮らしているので、マナーを守って生活しなければなりません。
実はお風呂に関してもマナーが存在します。
賃貸物件で暮らす上でも知っておきたいお風呂に関するマナーをご紹介します。

入浴時間は決まっている?

入浴時間に厳密な決まりはありません。
しかし、入浴は24時までに済ませておくことをおすすめします。
賃貸住宅の構造によっては音が響きやすく、他の部屋にシャワー音や排水溝から水が流れる音などが伝わってしまうことがあるのです。
他の入居者が睡眠中だった場合、水の音で睡眠を妨害してしまう可能性があります。
人によって生活リズムは異なるので入浴時間に決まったルールはありませんが、他の入居者の迷惑を考えて、早朝や深夜帯に入浴するのは極力避けましょう。

早朝・深夜でお風呂に入りたい場合の注意点

生活リズムの関係で早朝や深夜にお風呂に入りたい場合は、以下の注意点を意識して入浴しましょう。

シャワーの流しっぱなしはNG

早朝や深夜に入浴したい時は、シャワーでさっと済ませてしまうのが良いでしょう。
ただし、シャワーの流しっぱなしには注意してください。
シャワーを出している間、常にその音が発生するので、苦情につながってしまう可能性があります。

早朝・深夜のシャワーは、できるだけ使用時間を短時間に済ませましょう。

蛇口を急に閉めない

蛇口を急に閉めると、「ドーン」と衝撃音がすることがあります。
これはウォーターハンマーと呼ばれる現象で、水を急に止めたことで水道管の内壁に水がぶつかって衝撃音が発生します。
特に築年数が古い建物はウォーターハンマーが起きやすいので注意が必要です。

蛇口から流れる水を止める際は、ゆっくり閉めることでウォーターハンマーが発生するリスクを低減できます。

浴槽の残り湯は流さない

排水溝から水が流れる音は下の階に響きやすいので、早朝や深夜は迷惑がかかってしまいます。
浴槽から水が完全に抜けるまでそれなりに時間がかかるので、音が気になってしまう人は少なくありません。
毎回早朝や深夜に排水溝から水が流れる音がすると、下の階の入居者はストレスに感じてしまう可能性があるでしょう。
浴槽の残り湯は日中など他の入居者の迷惑にならない時間に行ってください。

お風呂で実践したい防音対策

他の入居者に迷惑をかけずお風呂を使いたい時は、個人的にできる防音対策を行うと良いでしょう。
ここで、浴室で実践できる防音対策を3つご紹介します。

床に浴室用マットを敷く

ホームセンターなどで売っている浴室用マットを床に敷くことで防音対策ができます。
洋室用マットには床に伝わる音を吸収し、軽減してくれる効果があります。

マットを敷くことで、シャワー音や足音、風呂椅子を引きずる音などを和らげることが可能です。
ただし、マットの敷きっぱなしは床やマットにカビが生える原因となるので、こまめな掃除や入浴後は乾燥させるようにしましょう。

シャワーの水圧を弱める

シャワー音が気になる場合は、水圧を弱めることで壁や床に当たった時の衝撃音を軽減できます。
シャワーを使う際は全開にせず、弱めの水圧で使いましょう。
また、シャワーヘッドの交換が可能なタイプであれば、静音タイプのヘッドに換えてしまうのもおすすめです。
元のシャワーヘッドは原状回復の際に必要なので、処分しないように大切に保管してください。

防音シートを窓に張り付ける

浴室に窓がある場合は、防音シートの使用がおすすめです。
実は壁よりも窓の方が音漏れしやすいので、気を付けて入浴していたつもりでも、他の入居者に迷惑がかかっている場合があります。

防音シートを張れば窓回りの防音性能が向上するので、外への音漏れを軽減する効果に期待できます。

賃貸物件のお風呂で起きやすい問題点

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賃貸物件のお風呂には、様々な問題点があります。
問題に対して対策を講じていくためにも、まずはどのような問題点があるのか把握することが大事です。
それでは、賃貸物件のお風呂で起きやすい問題点をご紹介します。

お風呂が故障してしまった

賃貸物件のお風呂では、以下の故障が発生することがあります。

・お湯が出ない
・お湯が温まらない
・給湯器から水漏れが発生している
・浴槽がひび割れた
・壁や浴槽の一部が剥がれる

給湯器の故障や不具合でお湯が出なかったり、追い焚き機能が使えなかったりすると入浴に不便が生じます。
また、浴槽がひび割れてしまい、破損個所が広がればケガをする可能性もあるでしょう。
経年劣化で壁や浴槽の剥がれてしまうこともあり、放置すれば深刻な劣化につながる恐れがあります。

脱衣所・浴室が寒い

賃貸住宅では、脱衣所や浴室が寒いことも多いです。
特に築年数が古く、断熱性や気密性が低下している賃貸住宅に多いです。
お風呂に入って体を温めても、脱衣所や浴室が寒いとすぐに体温が下がってしまう可能性があります。
また、急激な温度差は体に負担がかかりやすく、ヒートショック現象により血圧の低下、めまいや立ち眩みなどの不調を起こすリスクもあります。

カビが繁殖してしまう

湿気の多い浴室はカビの発生や繁殖リスクがあります。
特にユニットバスは調湿性の低い繊維強化プラスチックを使っていることが多く、換気扇を稼働した状態でも完全に湿気を取り除けない可能性があります。

日当たりや通気性の悪い浴室も湿気がこもりやすく、カビが繁殖しやすい環境なので要注意です。

賃貸物件のお風呂で起きる問題への対策方法

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発生する問題によってはお風呂が使えなくなってしまう恐れがあります。
毎日お風呂に安心して入れるように、お風呂で起きやすい問題への対策方法を確認し、実施していきましょう。

お風呂が故障した際の対策

お風呂が故障した際は、契約書を確認してください。
契約書には故障した時の対処法が記載されているので、そのとおりに対応しましょう。
また、修理を依頼する前に、大家さんや管理会社に相談することも大切です。
故障の理由によっては、修繕費が貸主負担となる可能性があります。
相談せずに修理するとすべて自己負担となってしまう可能性があるので、あらかじめ連絡しておきましょう。

脱衣所や浴室が寒い時の対策

脱衣所や浴室が寒い時は、個人的にできる寒さ対策を講じましょう。
例えば、窓に断熱シートを貼ることで、窓から伝わる冷えを軽減することができます。
ネジ穴を開けずに設置できるアルミ製のブラインドを導入する方法もあります。
他にも入浴中は換気扇を切る、浴室用マットを敷く、入浴前にシャワーを出して室内を温めるなどの対策で寒さを軽減することが可能です。

カビを繁殖させないための対策

カビの繁殖を防ぐためには、普段のお手入れと防湿対策が重要です。
浴室のお掃除はできる限りこまめに行いましょう。
カビは水をよく流す場所や人が触れる場所は意外と発生しにくく、手や空気が触れにくい場所に繁殖することが多いです。
そのため、念入りの掃除をたまに行うよりも、こまめな掃除で汚れや雑菌の蓄積を防いだ方がカビの繁殖防止につながります。

また、浴室は湿気がこもりやすいので、換気扇は24時間つけた状態にするのがおすすめです。
入浴後は体を拭くのに使ったタオルで床や壁を簡単に拭き、少しでも水気を取っておくと浴室内が乾く速度は早くなります。
浴室ドアや窓を開けて通気性を確保し、乾燥を早めるのも良いでしょう。

まとめ

お風呂が好きな人であれば、賃貸物件選びではお風呂にもこだわってみましょう。
賃貸住宅によってお風呂の種類や広さ、備わっている機能が異なるので、自分のニーズにマッチした物件を選ぶことが大事です。
お風呂に何か問題点があればリフォームで解決する方法もありますが、借主が勝手にリフォームすることはできないので注意してください。
また、賃貸住宅でお風呂に入る際は、他の入居者に迷惑をかけないようにマナーを守って使うことも心がけてください。