小規模宅地等の特例「家なき子特例」とは?

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相続問題に直面した際に、「家なき子特例」という言葉を聞いた人もいると思います。
家なき子特例とは、その名の通り小規模宅地等の特例ですが、詳しい内容までは知らないという人の方が多いと思います。
そこで今回は、家なき子特例の詳細や制度が作られた理由などをご紹介します。
同居していなかった相続人が対象の特例なので、相続問題を抱えている人は参考にしてみてください。

家なき子特例とは?

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相続税には様々なものがあり、相続人名義の持ち家に関しては課税価格が80%減額される小規模宅地等特例というものがありますが、対象となるのは配偶者または同居親族です。
一緒に住んでいない場合は対象外なので、別居親族が相続する場合には適用されませんが、家なき子特例の対象となれば減税可能です。
家なき子特例は、相続した土地の評価額を80%減額する小規模宅地等特例の1つであり、一定の条件が満たされていれば適用されます。
家なき子特例の主なポイントは、以下の通りです。

・適用には相続税の申告が必要となってくる
・持ち家のない相続人が家を引き継ぐことになる
・条件が満たされれば評価額が最大80%減額可能

相続税そのものは、相続した財産額に応じて10%~55%かかってきますが、特例の対象となれば大幅な減税が可能となってきます。
一緒に住んでいないと相続税で大幅に損をすると思われがちですが、特例などを知っておくと上手に減税ができるので活用してみましょう。

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小規模宅地等の特例、「家なき子特例」の条件

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小規模宅地等の特例となる「家なき子特例」には、いくつかの条件があります。
下記の条件に合った場合が対象です。

亡くなった人に配偶者がいない

家なき子特例が使用できる例として、被相続人に配偶者がいない場合です。
配偶者がいないという内容に該当するのは、離婚している、結婚していない(未婚など)、既に亡くなっているが該当となります。
配偶者がいれば、宅地は配偶者が取得して小規模宅地等の特例が使用できるので、家なき子特例は対象外となるからです。

亡くなった人は一人暮らしだった

被相続人に同居している配偶者や親族がいた場合、家なき子特例を使用せずに小規模宅地等の特例を受けることができます。
そのため、配偶者や同居親族がいれば家なき子特例は使えませんが、相続人ではない人と同居していた場合は、家なき子特例に該当してきます。

相続人が相続開始の3年前までに「自己または自己の配偶者」「自己の3親等内親族」「特別な関係にある法人」が所有する家屋に住んだことがない

相続が開始される3年以内に、自己または自己の配偶者、自己の3親等内親族、特別な関係にある法人が所有している家屋に住んだことがなければ家なき子特例の対象となります。
例えば、被相続人の娘が自宅を相続することになったが、自分自身は夫の持ち家に住んでいるという場合は特例の対象外になるということです。
この持ち家の判断は、3親等以内の親族で行うことが条件になるからです。
賃貸マンションや社宅、アパートや寮であれば問題なく家なき子特例が適用されます。

相続人は相続した家を過去に所有したことがない

相続人は過去に一度でも家屋を所有していた場合、家なき子特例は適用されなくなってしまいます。
以前の家なき子特例では、自分が所有していた家屋を親に買い取ってもらったり、自分で所有していた家屋を子どもに贈与したりして、自分自身が家なき子となって小規模宅地等の特例を適用することが可能でした。
しかし、これでは家なき子特例の趣旨とは変わってくるため、新たに改正項目に追加されました。

相続した家をすぐに売却しない

家なき子特例の趣旨は、被相続人と同居していない親族が、将来的にその家屋を所有したり住んだりすることが要件です。
そのため、相続が発生した日から10ヶ月間は相続した家屋を所有しているのが条件となります。
もし申告期限までに売却などで手放してしまった場合は、この家なき子特例が認められませんが、特例を受けるために売却期間をずらすのはおすすめできません。

相続人が日本国籍を持っている

基本的に相続人は、日本国籍を持っていることが条件です。
そのため、一時的に日本に住んでいる外国人や被相続人と相続人が海外移住して10年以上経過している場合は対象外となります。

家なき子特例はなぜ作られた?

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小規模宅地等の特例は、相続人が今後もそこに住み続けるにも関わらず、多額の相続税が課税される負担を軽減することを目的に作られたものです。
それなら、別居している親族が相続するのになぜ減税されるのかと思うかもしれません。
そこで、家なき子特例が作られた趣旨について説明していきます。

相続人を守るための制度

家なき子特例は、相続人を守るための制度とも呼ばれています。相続税は、本来であれば一括で支払わなければなりません。
しかし、相続税が多額な場合は自宅の売却を視野に入れなければならない場合もあるでしょう。
そこで小規模宅地等の特例により、相続人が相続税によって家を失わないようにと作られましたが、小規模宅地等の特例の対象とならなければ引き継いだ相続を失ってしまうため、家なき子特例によってさらに柔軟な対応ができるようになっています。

同居していなくても適用可能

これまでの小規模宅地等の特例では、被相続人と同居していることが条件でした。
しかし家なき子特例により、同居したいけどそれぞれの事情によって同居できなかった人も対象にすることができるのです。
例えば、父親が亡くなり母親を子どもで住んでいたものの、仕事の都合で地方に転勤となってしまったり、一時的に社宅での生活となってしまったりした場合、このタイミングで相続が発生したら減税の対象にはなりません。
しかし家なき子特例であれば、このようなやむを得ない事情であっても減税できます。
そのため、事情があって一緒に住んでいないかった相続人を守るための制度でもあるのです。

相続税の申告が必要

家なき子特例を活用するには、相続税の申告が必要となります。
家なき子特例があるから相続税が発生しないという意味ではなく、申告することで対象となるという意味なので、きちんと申告しましょう。
また家なき子特例を知らずに相続税を申告してしまうと、減額できたはずの相続税を多く納めてしまう場合もあります。
税務署は納めた税金が少ないと罰金を付けて取り立てますが、多く納めても返すことはありません。
家なき子特例の条件をよく確認してから申告しましょう。

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まとめ

小規模宅地等の特例である家なき子特例は、被相続人の子どもでなくても条件が満たされていれば使用できます。
被相続人の土地の評価額を80%減額できるので、相続税の節税が可能です。
しかし、いくつかの条件が満たされなければ対象にならないので事前に確認することをおすすめします。