アパート経営でかかる修繕費とは?相場やコストを抑えるポイントを解説

修繕費

アパート経営を行っている人やこれからアパート経営を考えている方にとって、建物の修繕費用は気になる項目です。
そもそも、修繕工事が必要になる箇所が分からない・どれくらいの費用がかかるのか見当もつかないという方も多いでしょう。
疑問を解決しないまま・不安を抱えたまま放置しておくと、修繕費の支払いが必要になった時に焦ってしまうかもしれません。
今回の記事では、アパート経営に必要な修繕費の目安についてご紹介します。
修繕の種類や費用の目安、修繕費を抑えるためのポイントについて詳しくご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

アパート経営に必要な修繕の種類と費用の目安

修繕費

アパートに限ったことではないですが、建物は建ててから時間が経てば経つほど、劣化や老朽化が進んでいきます。
また、災害や事故などが原因で故障や破損が起こりうる可能性も考えられるのです。
そういった事態に備えるためにも、アパート経営における修繕費について理解しておくことが重要です。
まずは、アパート経営に必要な修繕の種類と費用の目安についてご紹介していきましょう。

原状回復

原状回復とは、アパートの賃貸借契約が終わった後、入居者が退去した部屋を元の状態に戻すことを言います。
退去時に何もなければハウスクリーニングのみで完了となり、その費用は入居者がアパートに入るときに支払う敷金から差し引かれるようになっています。
しかし、室内に破損が見られたり、改造している箇所があったりすると入居者の負担で修繕を行う必要が出てくるのです。
原状回復については改正民法の「賃借人の原状回復義務」に明記されています。
これには貸主と借主が修繕すべきものについて書かれており、壁に貼ったポスターや絵画の跡・家具を設置した際のカーペットのへこみ・日照などによる畳やクロスの変色などは貸主が負担する項目となります。

破損個所の補修

補修は、賃借人が入居している間に物件の設備が壊れたり、不具合が発生したりした際に行う項目です。
キッチンやトイレ、浴室などの設備の故障から、災害や事故などによる修繕など、規模は様々です。
災害や事故などの突発的な要因の場合、補修費用の支出予定を立てることが難しくなります。
しかし、予防修繕や定期的なメンテナンスを行うことである程度は回避できるでしょう。

予防修繕

予防修繕は、大規模な修繕が発生しないために実施する修繕です。
不具合が発生する前や不具合が軽微なうちに修繕を行い、大規模な修繕にならないように対処します。
外壁塗装や屋根の葺き替えなどの大規模修繕、シロアリの検査・薬の散布なども予防修繕の1つとして考えられています。

最近では、空室対策のために室内のリフォームを行う物件も増えてきました。
これらの工事については、退去する際のタイミングで行うことが一般的とされています。

大規模修繕

大規模修繕は、修繕費の中でも最も費用が高くなります。
修繕箇所は屋根や外壁などの外郭部分で、屋根の塗装や葺き替え、外壁の塗装などが挙げられます。
この他にも、築年数が経っている物件の場合は耐震性能補強工事が必要になるケースもあるので理解しておきましょう。
また、それぞれ足場が必要になるため、工事の期間やコストも高くなりがちです。
大規模修繕は予防修繕の1つに該当するため、修繕費用が高くなることを予防するためにもな定期的にメンテナンスを行うようにしましょう。

修繕費を抑えるためのポイント

修繕費

最後に、修繕費を抑えるためのポイントについてご紹介していきましょう。

建築プランは修繕費も含めて検討する

修繕費を抑えるためのポイントとして挙げられるのが、建築プランの検討方法です。
建築を行う前に、修繕費について頭に入れながら建築プランを考えることが重要になってきます。
いざアパートを建築するとなると、建築費のことばかりで修繕費について考える方は少ないでしょう。
しかし、この時点で修繕費について考えることが今後にかかってくる修繕費に影響してくるのです。
アパートを建築する際は、修繕費を抑えるためにも複数のハウスメーカーに建築プランを出してもらうようにしてください。
建築プランには建築費の他に、修繕費のシミュレーションなども含まれるので、しっかりと比較するようにしましょう。

入居者の審査は重要

修繕費を抑えるためにも、入居審査をしっかりと行いましょう。
アパート経営を行っている方の中には、入居審査を怠ったことでマナーの悪い人を入居させてしまったというケースも少なくありません。
マナーの悪い人は掃除をしなかったり、クロスや床を汚したりするので、多くの修繕費がかかってしまうのです。

反対にマナーの良い人は部屋を綺麗に使ってくれるので、退去する際も綺麗な部屋のまま返してくれます。
マナーの良い入居者を選ぶことで、余計な修繕費がかかることを予防できます。
入居審査に失敗しないためにも、管理会社へ事前にマナーの悪い人は入居させないでほしいと念を押しておきましょう。

定期的に修繕を行う

最後にご紹介する修繕費を抑えるためのポイントは、定期的な修繕の実施です。
屋根や外壁などの大規模修繕は、目に見える損傷がないとしても今後のために行うことが重要です。
大規模修繕の場合はまだまだ使える状態で補修や交換を行うので、修繕の必要がないのでは疑問に感じる人も多いでしょう。
しかし、定期的なメンテナンスを怠ると、さらに高額な修繕費用が掛かってしまいます。
定期的に修繕を行うことで、全体的な費用を抑えることに繋がります。
資産価値を守るためにも、定期的な修繕を行うように心掛けてください。

まとめ

ここまで、アパート経営で必要な修繕費の目安についてご紹介してきました。
修繕が必要な箇所や、修繕費を抑えるためのポイントについては理解できましたか?
パート経営を行う上では、定期的に修繕を行うことが重要です。
定期的にメンテナンスを行うことで、トータル的な修繕費を抑えることができます。
また、アパートを建築する際は修繕費も視野に入れながらプランを検討するようにしましょう。
思わぬ修繕費がかかってしまった、といったことが起きないよう、日頃から修繕費についてしっかりと考えておくようにしてください。