野村総合研究所は世帯の純金融資産保有額に応じてマーケットを分類したものを公表しています。
2019年度は、資産規模3,000万円未満は最下層にあたるマス層であり、約4215万世帯が分類されています。
一方、5億円以上の資産規模を持つ超富裕層は約8万世帯、1億円以上5億円未満の富裕層は124万世帯です。
誰しもが富裕層や超富裕層に憧れを持ちますが、一代でこれほどの資産を形成するのはかなり難しいでしょう。
そこで目指したいのは、「準富裕層」です。
今回は、準富裕層を目指すためのポイントや準富裕層に近付ける不動産投資成功のポイントをご紹介します。
目次
準富裕層の基準とは?
準富裕層とは、具体的にどれくらいの純金融資産を保有する世帯層を指し、どのような職業に多く見られるのでしょうか?
まずは準富裕層の基準について解説しましょう。
保有する純金融資産額の目安
準富裕層に該当する世帯の純金融資産保有額は、5,000万円以上1億円未満です。
野村総合研究所の調査によると、2005年には約280万世帯だったのが、2019年には約341万世帯にまで拡大しています。
実は、超富裕層や富裕層も若干増減の波はあるものの、準富裕層世帯も含めて少しずつ増えているのです。
準富裕層に多い職業
準富裕層の世帯に多く見られる職業には、弁護士や公認会計士といった士業や外資系企業の経営幹部、金融・IT・経営のコンサルタントを務める専門家などが挙げられます。
準富裕層で見られる職業の多くは、専門的で高度な知識・技術を必要とし、独占的な仕事を手掛けている場合が多いです。
また、これらの仕事は激務となる傾向があったり、仕事に責任を伴うものも多かったりするため、お金を使う暇もない人やかえって仕事のストレスを発散させるために貯金がほとんどできない人もいます。
さらに、夫婦共働きで世帯年収が高い家庭でも退職金だけで5,000万円を受け取っているケースも少なくありません。
投資で資産を生み出す人も多い
準富裕層の中には、仕事で得た資産だけでなく、投資を行って総資産が5,000万円以上になった人もいます。
特に2011年~2020年の10年間で、日経平均株価は2.5倍に増加しています。
以前までは銀行口座に預けているだけで金利による利息でお金が貯まっていく時代でしたが、今の超低金利時代は銀行口座に預けるよりも投資でリターンを得た方が良いと考える人も増えてきました。
その結果、年収自体はそれほど高くないものの投資を続けていき、準富裕層に該当するようになったと考えられます。
不動産投資を成功させるポイント
できるだけ早く準富裕層にたどり着くためには、仕事だけで稼ぐのではなく投資を始めてお金にも働いてもらいましょう。
投資にも様々な種類がありますが、純資産を5,000万円に近付けるには不動産投資がおすすめです。
不動産投資は成功するとリターンも大きく、どんどん資産を増やしていくことも可能となります。
ただし、失敗してしまうリスクもあるため注意しなくてはなりません。
どうすれば不動産投資のリスクを最小限に抑えつつ成功させられるのか、7つのポイントをご紹介していきます。
情報収集に徹底する
不動産投資を始める前から情報収集を徹底して行うことが大切です。
不動産を探す中で、残念ながら詐欺に近い悪質な物件を掴まされてしまうこともあります。
しかし、正しい情報をたくさん得ていれば何が悪質なのかをきちんと見極めることができ、リスクを軽減できるのです。
また、不動産会社から提示された情報を「正しい」と認識して鵜呑みにしてしまうと、後悔する可能性もあります。
自分自身できちんと不動産に関する情報や相場の調査も行っていきましょう。
信頼できる不動産会社を見つける
不動産投資をする時は不動産会社と相談しながら、物件の売買を行います。
そのため、不動産投資を成功させるには信頼できる不動産会社を見つけておくことも重要なポイントとなります。
信頼できる不動産会社を見つけるためには、実際に話を聞くことも大切です。
複数の不動産会社から話を聞きながら、自分の目的や不動産投資のスタイルに合いそうな会社を見つけましょう。
立地や購入時期を見極める
投資物件を購入する際に重要なのは、建物の立地や購入時期です。
都心や駅近の物件は利用したいと考える人も多く、空室率の低下につながります。
一方、郊外にある物件は利回りが高いものの、入居者は集まりにくいです。
また、不動産の価格は時期によって変動する可能性もあるため、値上がりした時期に購入すればその分失敗してしまう可能性もあります。
物件を選ぶ際には利回りや購入価格とのバランスが取れた立地や、価格の推移を見ながら購入するタイミングを伺いましょう。
築年数も重視して物件を買う
築年数が高い物件は相場より安く購入できる場合もありますが、かえって修繕費が掛かってしまうリスクもあります。
最初から中古物件を購入し、リノベーションしてから賃貸に出すというプランを検討していれば問題ありませんが、「築年数の浅い物件はすぐに修繕費が掛かることも少ない」ということも把握しておきましょう。
出口戦略を考える
不動産投資は長期的に物件を保有することになりますが、立地が良ければある程度築年数が経っていても高値で不動産を売却できる可能性は高まります。
この出口戦略まで考えながら不動産投資を行えば、リタイアする時に準富裕層入りを果たせるかもしれません。
損切ルールを明確にしておく
不動産投資を含め、どの投資にも必ずリスクは存在します。
投資で失敗してしまった場合、再起不能に近い多額の損失を出さないためにも、損切ルールを設けておく必要があります。
不動産投資の場合、他の投資方法に比べて変動のスピードは緩やかで投資判断が付きやすいというメリットがあります。
ただし、逆に緩やかなせいで下落に気が付きにくく、気付いた時には手遅れになってしまうケースも少なくありません。
あらかじめ損切ルールを明確にしておき、対策を講じておきましょう。
分散投資でリスク回避
不動産投資に限らず、投資で重要となってくるのは「リスクを分散させること」です。
例えば、いくつか物件を保有していれば、1つの物件で損失が出ても他の物件から得た家賃収入でカバーできるなら、損失を補填することも可能です。
不動産投資の中で分散投資をするなら、地域を分散させたり、買うタイミングをずらしたりする方法もあります。
特に地域分散は、保有する物件の地価が下落しても、他の地域に物件を保有していれば損失をカバーしやすくなるためおすすめです。
まとめ
資産額が1億円以上の富裕層や5億円以上の超富裕層を目指すのはあまり現実的ではないものの、実は5,000万円以上1億円未満の準富裕層であれば多くの方が目指せるラインです。
仕事だけで到達するのは難しくても、不動産投資などを始めれば準富裕層の仲間入りを果たせる可能性もあるでしょう。
ただし、不動産投資を行えば必ず成功するわけではありません。
今回ご紹介した成功するためのポイントを参考にしつつ、不動産投資を始めてみてください。