一括借上はお得だけど注意点も!気を付けた方が良い4つのこと

借り上げ

不動産管理会社とオーナーの間に交わす契約の1つに、一括借上というものがあります。
一括借上は、マンションやアパートの不動産投資において空室や滞納時のリスクを背負わずに契約ができる方法で、お得な契約と言われています。
しかし、一括借上はただお得な契約という訳ではないため、契約時に注意しなければなりません。
どのようなことに注意をしたら良いのでしょうか?
この記事では、賃貸経営の際にコストを考慮して一括借上を検討しているが、少し不安に感じている人、気を付けた方が良いことがあれば知りたいと思い検索している人に向けて一括借上の注意点を4つ紹介します。

一括借上とは?

一括借り上げ

一括借上は、家賃が保証される不動産管理を委託できる方法です。
どのような仕組みとなっているのか、詳しく解説していきます。

一括借上の仕組み

一括借上はサブリースとも呼ばれており、賃貸住宅の管理を不動産会社に委託する方法の1つです。
不動産を管理する会社がマンションやアパートといった賃貸を一括借上し、入居者の募集や家賃の集金作業などの管理作業を行う仕組みです。
一括借上の契約では、マンションに空室があったとしても不動産会社からオーナーに家賃が支払われるので、空室のデメリットが解消されます。
また、滞納が発生した時にも家賃が支払われるので、住民が家賃を滞納した時のリスクもありません。
家賃から不動産を管理してもらうための手数料10~20%ほどを差し引いた80~90%の家賃を受け取れます。
そのため、空室や滞納を気にせずに不動産投資を行えます。

一括借上にすることで得られるメリット

一括借上では、様々なメリットを得られます。
管理委託の場合は、空室や家賃の滞納発生時に家賃が支払われないというリスクが付き物ですが、一括借上では空室や滞納リスクを減らせることが大きなメリットです。
空室や滞納が発生したとしても管理会社から家賃が支払われるので、そういった際に家賃収入が減ることはありません。
少ないリスクで安定した収入により家賃収入を得られます。
また、一括借上ではマンションやアパートの管理を不動産会社に委託できるので、自分で管理する必要がなく楽です。
資産運用では複数の不動産を運用することもあるため、自分で管理が難しい人や忙しくて管理まで手が回らないという人でも面倒なことがないこともメリットの1つでしょう。
入居者の募集や契約書の作成、家賃の回収やクレーム対応など様々な業務を委託できます。
更に、一括借上では減価償却費の算出にサポートが受けられるので、確定申告が楽になります。

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一括借上で気を付けた方が良い4つのこと

マンション

一括借上では、様々なお得な恩恵を受け取れます。
しかし、デメリットもあるので契約前にどのようなことに気を付けなければならないのかをしっかり確認することが大切です。
どのようなことに気を付けた方が良いのか、対処方法と一緒に合わせて4つ紹介いたします。

借上賃料の更新でトラブルが発生しやすい

2~10年ごとに家賃と管理内容が見直されることが一般的となっているため、建物や設備の劣化、競合物件の建設などにより家賃が見直される可能性があります。
もし、その家賃の見直し時に引き下げとなった際に、オーナーがその内容に合意をしないと管理会社から契約を解除されてしまう場合があり、トラブルが発生しやすいです。
資産運用時に新築時の家賃がずっと得られると考えていると、物件の返済が厳しくなる場合もあるので、一括借上時には更新トラブルのリスクも視野に入れておいた方が良いでしょう。
「家賃が下がる可能性がある」ということを契約時にきちんと説明してもらわないと、トラブルにつながりやすいです。

家賃収入が減ってしまう恐れがある

一括借上で契約を行った場合、新築時の家賃が一定で支払われる訳ではないため、家賃収入が減ってしまう恐れがあります。
契約期間に関係なく家賃が見直される可能性があるので、何年ごとに家賃の見直しがされるのかを事前に賃貸管理事業者に確認しておかなければなりません。
2016年9月より、一括借上においての注意事項をきちんと説明する義務が賃貸管理事業者に課されたため、その説明時にどのような仕組みになっているのか詳しく聞いておくと良いでしょう。

途中解約が難しい

資産運用するなかで、様々な事情から物件を売って手放したい時もあるでしょう。
しかし、一括借上の契約内容によっては、オーナー側の都合による途中解約は難しい場合があります。
なぜなら、賃貸借契約が成立することによって管理会社が法で守られているからです。
管理会社側が途中契約をすることは法により認められていますが、オーナー側からの途中解約は正当な理由がない限り行うことができません。
更に、途中解約をすることで違約金が発生する可能性もあるので、契約前に違約金が発生するのかも確認しておいた方が良いでしょう。

管理会社が倒産するリスク

一括借上では、管理会社が倒産してしまった場合のリスクがあることを忘れてはいけません。
もし管理会社が倒産してしまった場合、入居者への敷金返金義務がオーナーに移ります。
しかし、オーナーが入居者と契約を行っている訳ではないため、入居者の連絡先が分からずにトラブルになるケースがあります。
そのため、一括借上の際はその会社の状況や規模などをしっかりと把握して倒産リスクが少なそうな会社選びをすることが重要です。

まとめ

一括借上は、空室や滞納時のリスクを背負わずにマンションやアパートといった賃貸を委託運用できる方法です。
空室や滞納が発生しても家賃を得ることができることや管理を委託できることが大きなメリットの一括借上ですが、メリットだけではなくデメリットにも注意して契約を考えなければいけません。
借上賃料の更新ではトラブルが発生しやすいので、家賃の見直し時期や違約金の発生の有無を契約前にしっかりと確認してください。
また、管理会社が倒産してしまうとトラブルになり兼ねないため、倒産しにくそうな規模が大きく経営が安定している会社を選んでみてください。
一括借上にするか否かは、いくつかの不動産会社に相談をして実際にどのくらいの収益が得られるのかをシミュレーションすると良いでしょう。