家を購入する際にマンションがいいか、それとも一戸建てにすべきか迷う方もいるでしょう。
立地や条件、環境などにより、マンションか一戸建てかを選ぶ場合もありますが、多くのケースではそれぞれを比較して選ぶことが多いです。
そこで、この記事ではマンションや一戸建てのメリットに加えて、購入費用や資産価値などもご紹介します。
マンションと一戸建ての違いを知りたい方は、参考にしてみてください。
目次
マンションのメリット
マンションにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
まずはマンションに住むメリットをご紹介します。
共用部分は管理会社が管理してくれる
マンションは複数の世帯が暮らしているため、住人が便利になるように共用部分は管理会社が管轄していることが多いです。
共用の廊下、エントランス、玄関ホールなどは常に清掃されているので、快適な環境で生活を送れるのがメリットです。
これによって、共用部分の清掃などの煩わしさも軽減されます。
立地が良い
生活する以上、少しでも環境の良い立地に住みたいと誰もが考えるでしょう。
国土交通省の「令和2年度住宅市場動向調査」では、マンション購入者の69%以上が住宅を選んだ際に「住宅立地環境が良かった」と回答しています。
これは、分譲に限らず賃貸物件でも同じことが言えます。
マンションは、駅から近かったり利便性の良い環境にあったりすることがほとんどです。
そのため、マンションを選択すれば自然と立地の良い場所になります。
セキュリティ対策が万全
マンションは防犯上のメリットも豊富な建物です。
エントランス部分はオートロックが多く、不審者の侵入を防ぐ効果が期待できます。
出入り口に管理人が常駐しているため、人の目による防犯対策も取られています。
不審者が宅配業者になりすますケースもありますが、宅配ボックスの設置や警備会社との契約で24時間見守りしているマンションもあります。
共用部分にも防犯カメラが設置されていて、エレベーターの動きや各階に不審な人物が入り込んでいないか管理人室で確認できます。
エレベーターが訪問先でしか降りられないようになっているマンションもあり、セキュリティ対策の範囲は建物によって変わってくるでしょう。
複数箇所のオートロック機能、インターホンの録画機能などが搭載されているマンションもあり、充実したセキュリティ対策で安心して生活できるのがメリットです。
展望の良さや採光を取り入れた空間になりやすい
マンションの階数にもよりますが、中層階から高層階に向かっていくと周囲の建物が少なくなり、展望の良さや採光性の高さがメリットになります。
マンションの敷地が広い場合は、周囲の建物からの距離もあるので低層階でも室内に光が届き、明るくて風通しの良い部屋になるでしょう。
このような環境はマンションならではの特権と言えます。
設備やサービスが充実している
マンションによって異なりますが、多くの設備やサービスを取り入れているところもあります。
24時間利用できるゴミ捨て場、宅配ボックス、監視カメラなどのセキュリティ対策が取られているマンションも増えてきているため、戸建てやアパートと比較すると快適な生活を実現できます。
マンション内にコンシェルジュサービス、コワーキングスペース、フィットネスジム、ラウンジなどを併設している物件もあり、中にはマンション住民のみ無料で利用できるところもあるでしょう。
他にもカラオケルーム、岩盤浴、温泉などを併設するマンションもありますが、このような設備やサービスが充実している場合は総戸数が多い大規模マンションに見られます。
フラットで生活しやすい
マンションには上階・下階の2層でメゾネット式もありますが、ほとんどがワンフロアになっています。
築年数が経過しているマンションでは、給排水管が通っている関係で脱衣所や浴室に段差ができている場合もありますが、現在は段差のないフラットな床なので生活しやすいのも大きなメリットです。
バリアフリーな空間になっているので、子どもが走り回ってもつまずきにくく、足の悪い高齢者や車いすなどでも移動しやすいです。
段差がないので掃除しやすく、ロボット掃除機なども使用できます。
どの世代でも生活しやすい環境が整っているでしょう。
ネット環境も快適
マンションには、ネット環境が整っているところが多くあります。
Wi-Fi完備のマンションなら、入居後すぐにインターネットを利用することが可能です。
インターネット完備マンションなら回線が引き込まれているので、有線もしくは自身でWi-Fiを購入すれば使用できる状態となります。
インターネット対応マンションの場合、共用部までしか回線がないため、入居後に部屋に回線を引き込む工事が必要です。
これらの違いはあるものの、マンションという建物にインターネットが使える準備はされているのがほとんどなので、面倒な申し込みなどもせずに素早く利用できるでしょう。
一戸建てのメリット
マンションには多くのメリットがあることがわかりました。
一方、一戸建てにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
環境に恵まれている
一戸建ては、周辺の環境に恵まれているケースが多いです。
落ち着いた環境に建てられることが多く、のびのびとした環境で生活したい、静かな環境で穏やかに生活したいという方には戸建てが向いています。
敷地にゆとりがあれば周辺住宅との距離が保たれるので、プライバシーの確保もできるでしょう。
管理規約などの決まりがない
マンションだと管理組合などで規約が設けられており、住人同士で守らなくてはならない規則が存在します。
しかし、一戸建てには住んでいる町内会や自治体による決まりは存在しても、住んでいる部屋での決まりは特にありません。
自由度が高い
戸建て住宅の大きなメリットは、何よりも自由度の高さでしょう。
注文住宅であれば、より自由なプランで設計できるだけでなく、ライフスタイルに合わせた建築が可能です。
これは、注文住宅に限らず分譲住宅でもリノベーションやリフォームで自由に住まいを変えられます。
思いどおりの部屋や空間づくりによって、快適な生活ができるでしょう。
増築や減築ができる
戸建ての場合、分譲であっても敷地や設計に余裕があればいくらでも増築は可能です。
法律や設計上無理な増築はできませんが、工務店やハウスメーカーと相談すれば理想的な増築も夢ではありません。
その一方で、ライフステージに合わせて減築することも可能です。
家族が離れた、高齢になったという理由で2階建てを平屋に変えることもできるのが戸建ての魅力でしょう。
トラブルが起こりにくい
マンションでは、上下左右が他の住人と接している部分になり、防音されていたとしても音のトラブルが起こる可能性があります。
古いマンションは音が響きやすいので、生活音や足音が気になるケースも少なくありません。
しかし、戸建ての場合は住宅が密集していない限り、このような騒音トラブルが起こりにくいです。
現在は、二重サッシやペアガラスなどを使っている住宅が多く、これにより防音効果も高まります。
音などに気を付けるだけで、トラブル発生の可能性を抑制できるでしょう。
専用の空間が確保できる
一戸建ての魅力として専用の空間が確保できる点も挙げられます。
マンションにベランダなどはありますが、それほど広い空間ではありません。
また、共用部分であれば自分だけの敷地にならないため、花壇や家庭菜園などにも限りがあるでしょう。
戸建てなら、敷地内であれば庭を作ってガーデニングを楽しんだり、家庭菜園で様々な野菜を育てられたりできるだけでなく、洗濯物を周囲に気兼ねなく干すことも可能です。
自分たちだけの空間なので、周囲に配慮すればバーベキューなども楽しめます。
駐車場が確保できる
マンションの場合、部屋とは別に駐車場を借りる必要があり、場所によっては建物から離れた位置になるケースもあるでしょう。
しかし、戸建てなら家の隣や前に駐車場を設けられるので、荷物を室内に運び込むのも簡単です。
1階の一部をインナーガレージにすれば、天気の悪い日でも車からそのまま室内に入れます。
毎月の駐車場代を払うこともなく、専用の駐車場を持てるのは大きなメリットです。
資産として保有できる
戸建て住宅を購入した場合は、土地と建物が資産として保有できます。
建物は時間の経過と共に資産価値が下がってしまいますが、価値がなくなることはありません。
周辺の開発が進んだり、環境が整備されたりすることで価値が上がる場合もあり、将来の資産価値としてはある程度安定したものとなります。
子どもに資産を残して引き継ぐことも可能です。
戸建てとマンション、購入費用はどっちが高い?
賃貸物件としてマンションを選択した場合、住んでいたからこそマンションの良さに気が付くこともあります。
マンションに住んでいたことをきっかけに、今後購入を考える方もいるでしょう。
そこで注目したいのは、マンション購入と戸建て購入に関わる費用です。
ここでは、購入費用に関する内容をご紹介します。
戸建てとマンション購入時にチェックすることは?
戸建てとマンションを比較した場合、どのような点をチェックしておくと良いでしょうか?
チェックしておきたい点は、以下のとおりです。
【チェックしたい点】
・資産価値
・維持費
・購入費用
・生活のしやすいさ
・固定資産税
戸建てとマンションでは、何を重視したいかによって暮らしやすさや生活のしやすさが異なります。
マンションは、周辺の立地条件が良くて交通の便が整った環境にあります。
一方の戸建ての場合、駅近などの環境よりも自然なところに多く、自分の空間を広く確保しやすいです。
続いて、維持費についてですが、戸建てはすべて自分で維持や修繕をしていく必要があり、資金もその時にできる範囲で行っていく必要があります。
一方のマンションは、毎月修繕費を積み立てていき、住人が積み立てた修繕費から定期的に使っていく形です。
固定資産税は、戸建てとマンションでは土地と建物の比率が異なっているため、どの戸建てもマンションも同じではありませんが、マンションの方が負担も大きくなりがちです。
戸建ては土地も含めてとなりますが、マンションは土地全体から専有面積に応じた持ち分となるので比率が大きくなりやすいです。
また、戸建ては木造、マンションはRC造という造りの違いも固定資産税が変わる要因となります。
これらの点を踏まえると、戸建てとマンションは同じ住むということを目的にしていても、それぞれの環境や考え方など重視する点が異なっているため、どちらがいいとは一概に判断できません。
自分に合っているかどうかで比較してみるのがベストです。
戸建てとマンション、共通して必要な費用
戸建てとマンションでは、共通して必要な費用もあります。
【必要な費用】
・物件取得費用
・仲介手数料
・住宅ローン手数料
・火災保険
・登記費用
物件取得費用は、不動産取得時に必要な費用です。
さらに、不動産会社から仲介してもらう際には仲介手数料もかかってきます。
住宅ローン手数料、火災保険、登記費用は戸建てもマンションも必要です。
戸建ての購入費用は?
必要な費用に関しては前述しましたが、さらに戸建ての場合は以下の費用がかかります。
【戸建ての購入時に必要な費用】
・測量費用
・水道負担金
・つなぎ融資
測量費用は、購入する戸建ての確定測量が終わっていない場合に必要です。
多くは売主が確定測量後に売却することがほとんどですが、まれに終わっていないケースもあり、その場合は負担しなければなりません。
水道負担金は上下水道が敷地内に引き込まれていない、水道口径が少ない時にかかります。
金額は各自治体によって異なりますが、加入金や分担金、引き込み工事で数十万円程度必要です。
つなぎ融資は、注文住宅で着手金や中間金などの支払いが不足している場合に受けられるもので、数十万円程度の費用がかかります。
マンションの購入費用は?
続いて、マンションの購入費用をみていきましょう。
マンション購入時には、前述した費用に加えて修繕積立基金がかかります。
修繕積立基金は、将来大規模修繕を行う時用に備えるもので、数十万円必要になることが多いです。
新築・中古によって金額に差が生じますが、必要な費用です。
購入時にかかる費用は戸建ての方が高くなりやすい
これらの必要な費用を比較した場合、本体価格によって変わる部分もありますが、基本的には戸建ての費用が高くなります。
戸建ては仲介手数料が必要な物件が多く、火災保険も登録免許税もマンションより高い傾向です。
特約火災保険料も木造の戸建てでは30万円~40万円ですが、マンションなら鉄筋コンクリート造で数万円となり、ここでも大きな差が生じます。
マンションと一戸建て、資産価値が大きいのはどっち?
マンションの一戸建てではメリットや購入費用も異なりますが、資産価値の大きさにも違いがあることをご存知でしょうか?
ここでは、資産価値の評価基準を踏まえた上で、マンションと一戸建てではどちらの資産価値が高いのかご紹介します。
資産価値とは
資産価値とは、その名の通り物件の価値を表します。
マンションや一戸建てにかかわらず、不動産の資産価値は物件そのものを資産として評価した価格のことで、不動産価格を示す指標のひとつです。
例えば、マンションの購入価格が4,000万円だったとします。
諸経費や税金・維持費等を考慮することなく、その物件を20年後に売却した場合、売却価格とローン残債によって支出総額は異なってきます。
マンションや一戸建て購入時にはローンを組む人がほとんどです。
購入価格4,000万円を借入金額とし、金利が1.5%だった場合、20年間の返済総額は2,940万円の計算になります。(月々12万3,000円で返済した場合)
この時点でローンの残債は1,970万円となるため、20年間の支出総額が4,910万円となります。
仮にその物件を4,000万円で売却できたとすると、実質的なコストは910万円生じていることになります。
しかし、不動産は購入価格と同額で評価されるとは限りません。
4,000万円で購入したマンションが、20年後には2,000万円や1,000万円という売却価格となってしまうこともあるでしょう。
つまり、資産価値をできるだけ高く維持することが重要なのです。
資産価値の決まり方
マンションや一戸建てなどの資産価値は、立地や利便性、土地と建物の割合、間取り、管理・メンテナンス、希少性など、様々な要素で決められていきます。
特に大きく関わってくるのが、物件の耐用年数と売却のしやすさです。
耐用年数
物件の耐用年数は、税法上の評価基準をもとに決められています。
例えば、鉄筋コンクリート造のマンションは47年、木造一戸建ての場合は22年となっています。
これを基準に考えると、築50年のマンションや築25年の一戸建ては耐用年数を超えているため、資産価値がゼロになるはずです。
しかし、実際はマンションも一戸建ても維持管理によって耐用年数を延ばすことが可能です。
最近では、長期優良住宅として寿命100年以上の物件が販売されています。
税法上では明確な耐用年数が示されているものの、実際にはそれ以上に寿命が長い物件がほとんどです。
それでも資産価値を決める要素のひとつとなっているため、評価額が左右されることも事実です。
売却のしやすさ
売却のしやすさは、立地や利便性によって大きく変わってきます。
例えば、ターミナル駅が徒歩数分圏内にある物件は、利便性が高く購入当初よりも売却価格が上がる可能性があります。
都心までのアクセスや、マンションであれば駐車場の有無、周辺環境もまた売却価格を左右する要素です。
マンションの場合は駅まで徒歩10分以内が理想ですが、一戸建ての場合は駅まで15分以内の立地でも価格が高くなる傾向にあります。
また、管理が行き届いたマンションや一戸建ては、築年数が経過していてもニーズが高いです。
マンションと一戸建て、どちらの資産価値が高い?
では、マンションと一戸建てではどちらの資産価値が高いのでしょうか?
マンションと一戸建てで比較した場合、資産価値が高いのは一戸建ての可能性が高いでしょう。
なぜなら資産価値の減り方が異なるためです。
マンションは一戸あたりの土地の割合が少ないですが、一戸建てはその分土地の割合が大きくなります。
土地の割合が少ないマンションの方が、建物の築年数の経過によって資産価値は下がっていきます。
一戸建てもマンションと同様に建物の資産価値は下がっていくものの、土地の価格がゼロになることはありません。
そのため、たとえ建物の資産価値が0円になったとしても、土地の割合が大きい分、一戸建ての方が有利になるのです。
土地の価格は地価によって変動しますが、大きな変動が起こらない限りはほとんど一定で推移します。
築浅で売却する場合はマンションが有利になることもありますが、購入から20年後、30年後に売却する場合は、一戸建ての資産価値が高くなる傾向にあります。
また、資産価値は過去の推移や取引事例などからも把握することが可能です。
物件を購入する際には立地や取引価格、相場などを確認し、資産価値が落ちにくいところを選ぶようにしましょう。
今後は住宅の基本性能や災害リスク、行政サービス、街の将来性も資産価値を維持するための重要な要素となる可能性もあります。
不動産の資産価値は、あらゆる側面から重要視されているため、購入後に後悔しないようにプロに相談したり、その都度アドバイスを受けたりして検討を進めていくことが大切です。
マンションが向いているのはどんな人?
マンション・一戸建てにはそれぞれ特徴があり、どちらが自分に合っているかは重視したい条件が何かによっても変わってきます。
ここでは、マンションが適している人の特徴をご紹介します。
どちらを購入するか迷っている方は、以下に当てはまるかどうかチェックしてみてください。
利便性を重視している人
まずは、利便性を重視している人です。
マンションが立ち並ぶエリアは、駅が近く立地条件が良いケースがほとんどです。
特に新築マンションの場合、駅やバス停が近いだけでなく、周辺に商業施設や病院など、日々の生活がしやすい環境に建設されることも多いでしょう。
公共交通機関へのアクセスや周辺環境が良く、利便性が高いところを重視したい方にとっては、マンションが適しています。
設備やセキュリティ性能にこだわりたい人
中古マンションは設備も古いですが、新築マンションであれば最新の設備やセキュリティの高さが魅力となります。
水回りで挙げると、保温浴槽や浴室乾燥機、浄水器一体型水栓、食器洗い乾燥機などがあります。
他にも、玄関クロークやウォークインクローゼットなどもファミリーに適した設備です。
セキュリティ面では、モニター付きインターホンやオートロック、防犯カメラ、2ロック、エレベーター内カメラなどが挙げられます。
新築マンションは設備も最新のものを使用しているため、高機能で省エネ効果やセキュリティの高い物件に居住できます。
設備や機能、セキュリティなどにこだわりたい方にとっては、新築マンションがおすすめです。
共用施設を利用したい人
共用施設を利用したい人にとっても、マンションが最適です。
大きなマンションには、家族や友人の宿泊が可能なゲストルームや子どもの遊び場として使えるキッズルーム、フィットネスジム、ライブラリー、コワーキングスペース、託児所・保育園などが併設されていることがあります。
こうした共用施設が充実しているマンションでは、小さな子どもがいるファミリーなど、同じ境遇や世代の知人を作りやすいです。
特に保育施設が併設されていれば、保育園探しをする必要もなく、自宅と同じ環境で両親の帰りを待つことができるため、子どもの安心感にもつながります。
ロケーションにこだわりたい人
マンションは、一戸建てとは違い高層階の部屋を購入することが可能なため、ロケーションに優れています。
新築マンションは何度かに分けて各部屋を売り出しますが、早い段階なら階層や間取りの選択肢の幅が広がります。
ただし、ロケーションにこだわりたい人は新築マンションの部屋が売り出されるタイミングを見極めて、早めに行動しなければなりません。
中古マンションの場合、ロケーションが良い部屋を選べない可能性があるので注意しましょう。
それでも、2階建てが多い一戸建てよりもロケーションに優れていることが多いので、ロケーションにこだわりたい方は選択肢が広いマンションの方が適しています。
ご近所付き合いにハードルを感じている人
マンションは、ご近所付き合いのハードルが低いです。
一戸建ての場合、新興住宅地や分譲地でなければその地域でのコミュニティが既に形成された状態です。
ご近所付き合いもそれまでのつながりが深く、後からでは入りにくいケースもあるでしょう。
しかし、マンションは未入居の状態から入居者を求めるため、ご近所との関係も同じタイミングで新たに作っていくことができます。
ただし、ご近所付き合いのハードルが低くなるのは新築マンションに限ります。
中古マンションの場合は既に入居している人が多いので、コミュニティに入ることやご近所トラブルを抱えるリスクがゼロではありません。
一戸建てが向いているのはどんな人?
マンションよりも一戸建てが適しているのはどのような人なのでしょうか?
最後に、一戸建てが適している人の特徴をご紹介します。
資産価値を重視している人
一戸建ては建物だけでなく土地も資産価値となるため、建物の価値が下がっても土地の価格が残っているため、資産価値を重視している人に適しています。
仮に建物の価格が2,000万円、土地の価格が2,500万円だった場合、建物の資産価値が0円になったとしても土地の価格2,500万円は残る計算になるのです。
マンションの場合、建物の価格だけで判断されるケースも多いため、永住する場合は資産価値が低くなってしまうリスクがあります。
マンション購入後20年以内に売却するのであれば別ですが、それよりも長く住み続けるなら一戸建ての方がおすすめです。
マンションの方が管理費や修繕積立金、駐車場代などのランニングコストもかかってくるので、トータルコストで見ても一戸建ての方がお得です。
間取りや設備などを自由に決めたい人
一戸建ては土地を含めて所有でき、建物の外壁や建材、間取り、設備なども自由に決められます。
マンションはラインナップされている部屋の中から選択するしかありませんが、一戸建てなら無駄なスペースを作らず動線を考えた間取りを考えることができます。
戸建ての方がマンションよりも圧倒的に広いので、庭を作ったり設備を工夫したりして生活しやすい環境が作れるでしょう。
自宅でペットを飼いたいならペットに適した建具や床、壁にすることもできますし、楽器を使用する頻度が高いなら防音ルームを作ることも可能です。
また、全方位に窓が付けられるので、風通しも抜群です。
世帯人数が多い人
世帯人数が多い人にとっても、一戸建てが適しています。
一戸建てはマンションよりも広いため、世帯人数が多くても生活しやすく、窮屈さを感じることはありません。
また、マンションのように床や壁を通って建物内部の音が伝わり、近所の騒音が気になるといったこともありません。
子どもやペットが走り回ったり飛び跳ねたりしても近隣住民に迷惑をかける心配が少ないため、快適に過ごせます。
リノベーション・リフォームを検討している人
一戸建ての魅力は、中古住宅であっても自由にリノベーションやリフォームが行えることです。
マンションと違い自由な設計ができるため、間取りの幅も広がり自分の理想の家を実現しやすいでしょう。
また、2世帯・3世帯が一緒に住む場合は、間取りの変更や増築が必要になることも多いです。
広い専有面積で生活できる分、リノベーションやリフォームの幅も広がるのはもちろん、将来の建て替えも自由に行えます。
静かで落ち着いた環境で暮らしたい人
静かで落ち着いた環境で生活したい人にとっても、マンションより戸建てが適しています。
マンションは立地や利便性を重視しているため、駅近や繁華街に位置していることが多いです。
一戸建てもそのように利便性が高い環境に建てることも可能ですが、一方で郊外や閑静な住宅街などでのんびり暮らせる立地も選べます。
遊びに行くなら都心、住むなら郊外と言われているように、静かで落ち着いた環境で生活したいと思っている方は非常に多いです。
戸建てなら専有面積も広いので、必要な部屋数を確保してのんびりと暮らすことが可能です。
今回は、マンションと一戸建てのメリットや購入費用・資産価値の違いなどをご紹介しました。
マンションにも一戸建てにもそれぞれ魅力的なメリットが多いですが、購入費用や資産価値などで大きな違いもあります。
住まいに何を重視するかによって、マンションと一戸建てのどちらが適しているかも変わってきます。
大切なのは、目先のことだけ考えて比較するのではなく、長期的な視点から様々な側面を踏まえた上で検討することです。
メリット・デメリットを踏まえて物件を選ぶのも方法のひとつですが、自分たちのライフスタイルに合っている方を選択するようにしましょう。