庭付き賃貸物件に住みたい!メリット・デメリットや注意点を解説

専用庭

庭付きというと一戸建て住宅をイメージする方も多いかもしれませんが、アパートやマンションの中にも「専用庭」と呼ばれる庭が付いている物件があります。
そこで今回は、専用庭とはいったいどのようなものなのかを解説しつつ、メリット・デメリットや庭を使った楽しみ方、物件を選ぶ際の注意点などをご紹介します。
庭があることでトラブルにつながった事例や、後悔しないためのポイントも紹介していますので、庭付き物件を選ぶ際はぜひ参考にしてください。

目次

賃貸アパート・マンションに増えている「専用庭」とは?

専用庭

庭というと戸建て住宅のイメージが強いですが、最近では賃貸アパートやマンションにも「専用庭」を兼ね備えた物件が増えています。
まずは「専用庭」とはどのようなものか、詳しく解説していきます。

住民だけが使える庭

専用庭は、その名のとおり住民が専用で使える庭のことで、アパートやマンションの1階の併設されていることが多いです。
住民なら誰でも使えるというわけではなく、庭が併設されている部屋の所有者専用となります。
そのため、部屋の所有者であれば、戸建て住宅の庭のように自由に使うことが可能です。
ただし、専用庭はあくまでマンション全体の持ち物であるため、使うためには専用庭使用料を支払う必要があります。
分譲マンションの場合、物件の詳細に「専用庭使用料○○円」と記載されています。

「共用部分」に該当

専用庭はその部屋の所有者が専用で使えるスペースです。
しかし、専用庭はあくまで専有部分ではなく、共用部分という扱いになります。
通常はリビングやキッチン、寝室などの住居部分は専有部分といい、区分所有者が所有している部分になります。
区分所有者とは専有部分を所有する者のことで、一般的に各部屋のオーナーのことを指します。
一方でマンションやアパートの場合、エントランスや廊下、エレベーターなど住人なら誰でも使うところは共用部分です。
専有部分以外はすべて共用部分にあたり、区分所有者全体の持ち物となります。

庭付きの賃貸物件に住むメリット

専用庭

庭のある賃貸物件にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
ここでは庭付き賃貸物件の魅力について紹介します。

ガーデニング・家庭菜園が楽しめる

アパートやマンションでガーデニングや家庭菜園を行う場合、ベランダやテラスで育てるのが一般的です。
そのため、ベランダやテラスのスペースによっては、プランターを置ける場所も限られており、育てられる数も少ないです。
しかし、専用庭のようにちゃんとした庭があれば、スペースも広いため家庭菜園はもちろん季節の草花を育てて楽しむことも可能です。
また、ベランダやテラスとは違い、元々土のある場所のため、落ちた土や汚れを気にせず土いじりできるのもメリットです。

布団やシーツなど大きいものが干せる

専用庭はベランダやバルコニーよりもスペースが広いため、布団やシーツなど大きいものも場所を気にせず干すことが可能です。
アパートやマンションの場合、干す場所が確保できないとコインランドリーを利用する方も多く、実際併設しているところもあります。
しかし、専用庭があれば天気の良い日はコインランドリーに行かなくても洗濯ができます。
専用庭は日当たりが良いことが多く、乾きやすい点も魅力です。

気軽にピクニックやキャンプができる

天気の良い日は外で食事を楽しみたくなることもあるでしょう。
外で食べるご飯は開放的な気分を味わえ、気持ちの良いものですが、小さい子供を連れてピクニックやキャンプに行くのは準備も多く大変です。
しかし、専用庭があれば家にいながら気軽にピクニックやキャンプ気分を味わえます。
何気ない日常にちょっとした刺激をプラスできるのも専用庭の魅力です。
ただし、バーベキューは火を使い煙も出るため禁止されていることが多いです。

例え禁止されていなくても近所迷惑となりトラブルの原因となることもあるため、注意が必要です。

駐車場とセットの場合もある

物件によっては、専用庭と駐車場がセットになっており、戸建て住宅のような気分を味わえるところもあります。
さらに、専用庭に扉があるタイプであれば、エントランス以外からも居室に入れるため、外出時や荷物の出し入れに便利です。

子どもを安心して遊ばせることができる

外遊びが好きな子どもは多いですが、外に出たがるたびに毎回付き添っていては家のことが何もできず大変です。
しかし、庭付き物件であれば敷地内で子どもを自由に遊ばせられます。
フェンスがある庭なら、勝手に庭の外へ飛び出す心配もないため安心でしょう。
また、室内からも目の届く範囲なら、いざという時にもすぐに駆け付けられるのも助かるポイントの1つです。

庭を使った楽しみ方

専用庭

賃貸物件に庭が付いていると、ガーデニングや家庭菜園が楽しめたり、洗濯物を干すのに便利だったりするなどメリットも多いです。
続いては、さらに庭を使った楽しみ方を紹介していきます。

家庭菜園で自給自足をしてみる

専用庭ならではの広いスペースを活用し、家庭菜園で自給自足してみるのもおすすめです。
いくつかプランターを用意して色んな種類を育てたり、庭に畑を作ったりしてみましょう。
色んな種類の食べられる野菜を植えて育てれば、成長を楽しむことはもちろん、食費の節約にもつながります。

子どものいる家庭では、一緒に育てることで食育にもなり、子どもの好き嫌いをなくすきっかけにもなるかもしれません。
野菜の苗や種はホームセンターなどで購入できます。
トマトやきゅうり、大葉やナスなどは家庭菜園が始めての方でも比較的育てるのが簡単なのでおすすめです。

芝生マットやウッドデッキを設置する

庭といえば、手入れの行き届いた青々とした芝生に憧れを抱いている方も多いのではないでしょうか。
芝生を一から育てたり、管理したりするのは大変と諦めている方もいますが、芝生マットを使えば敷き詰めるだけで芝生のある庭を再現できます。
手入れするのが大変という方には、人工芝のマットもあります。
人工芝ならお手入れの必要もない上に、本物の芝生マットに比べて安価で施工できるためおすすめです。

さらに、敷き詰めた芝生の上にウッドデッキを設置すれば、おしゃれな空間が簡単に出来上がります。
窓から直接外に出られるウッドデッキなら、行き来も楽で使いやすいです。

テーブルやイスを置いてくつろげる空間に

テーブルやイスを設置すれば、そこに住む人だけが利用できるくつろぎの空間の完成です。
いつもと同じ朝ご飯でも、庭で食べるだけで特別な気分を味わえるでしょう。
天気の良い日は日光浴を楽しんだり、ティータイムをしたりするのも、楽しみ方の1つです。
テーブルやイスは庭用のおしゃれなものも素敵ですが、アウトドア用の簡単に設置でき片付けられるタイプの方が、天気の悪い日や使わない時にはすぐに片付けられるのでおすすめです。

屋外用の収納ボックス・棚を使う

キャンプ用品などのアウトドア用品や車のタイヤは、場所を取るため収納するのも大変です。
備え付けの収納スペースでは、納まりきらないこともあるでしょう。
そんな時は専用庭に屋外用の収納ボックスや棚を置き、収納スペースを確保するのもおすすめです。

屋外用の収納ボックスや棚は、安いものであれば数千円で手に入ります。
雨風にさらされず大切なものを保管できるため、収納場所の確保に困っている方は専用庭を活用してみましょう。

家族で雪遊びするのもおすすめ

雪の降る地域であれば、家族で雪遊びするのもおすすめです。
専用庭なので、せっかく作った雪だるまやかまくらを誰かに壊される心配もありません。
家族で思いっきり雪遊びを楽しみましょう。
小さい子どもとのお出かけは準備が大変ですが、専用庭ならトイレや着替え、天候の変化など、何かあってもすぐに家の中に戻れます。

いつでも気軽にお外遊びが楽しめるのも専用庭の魅力です。

庭付きの賃貸物件に住むデメリット

専用庭

メリットも多く色んな楽しみ方ができる専用庭ですが、デメリットも存在します。
続いては、庭付きの賃貸物件に住むデメリットをご紹介します。

雑草の手入れをする必要がある

共用部分である専用庭は、住人に管理義務が発生します。
そのため、雑草が生えてきた時には、草取りをするなど手入れを行う必要があります。
過去には、賃借人が雑草の処理を怠り、庭の木を枯らしてしまったのは適切な管理がされていなかったとする判決が出たこともあります。

専用庭のある賃貸物件では、どのように管理すべきか、対応の範囲についても契約書に明記されている場合があるため、事前にしっかり確認することが大切です。

虫が出やすい

そもそも1階は2階以上の部屋に比べて、虫に侵入されやすいというデメリットがあります。
専用庭があり、草や土があると、さらに虫が発生しやすくなるため、室内に虫が出る可能性が高まります。

また、庭で遊んでいると虫を目にする機会も多いため、苦手な方にとっては苦痛を感じるかもしれません。
庭付きの物件に住む際は虫の侵入ルートを塞いだり、薬剤を設置したりするなど、何かしらの対策が必要です。

費用がかかってしまう

専用庭のある物件は、家賃などとは別に使用料が設定されていることがあります。
物件によって金額は異なり、数百円のところもあれば数千円以上する場合もあります。
そこまで高額ではないことがほとんどですが、専用庭付きの物件は使う・使わないに限らず、借りる際は支払い義務が発生します。

付いていない物件に比べて費用がかかってしまうのがデメリットと言えるでしょう。

声が響きやすい

アパートやマンションの構造上、他の部屋まで声が届きやすいというデメリットがあります。
そのため、特に響きやすい大きな声や音はクレームにつながりやすいため、専用庭を使用する際は注意が必要です。

周囲の目が気になってしまうことも

1階の専用庭は、上階のベランダよりも突き出していることが多いです。
そのため、上の階から下をのぞき込めば丸見えです。
周囲の目が気になってしまう場合には、日よけやリゾート風のパラソルを活用し、見えにくい工夫をするのもおすすめです。

庭付き賃貸物件で起こり得るトラブル事例

専用庭

専用庭の使い方を巡って、近隣住民とトラブルになってしまったケースも存在します。
実際に起こったトラブル事例を参考に、どのようなトラブルが起こり得るのか把握しておきましょう。

バーベキューをしたらクレームが入った

専用庭でバーベキューをしたことで、近隣住民からクレームが入り、トラブルに発展した事例があります。
専用庭では、火気厳禁でバーベキューが禁止されていることが多いですが、マンションの管理規約や使用細則に書かれていなければ、してはいけないと決まっているわけではありません。

しかし、マンションなどの集合住宅では一戸建てに比べて隣との距離が近い上、真上にも部屋があります。
煙や臭いは上に向かいやすいこともあり、上階に迷惑をかける可能性が高いです。
例えバーベキューが禁止されていなくても、マンションでは他の部屋に迷惑をかける行為は禁止されています。

専用庭だからといって、何をしても良いわけではないことを覚えておく必要があります。

木が伸びすぎて上階の人からクレームが入った

伸びすぎた木を放置した結果、上階の人からクレームが入ったという事例があります。
マンションの共用庭であれば、手入れは管理組合が行いますが、専用庭に植えられた草木は、専用庭の付いている部屋を契約している住人がしなければいけません。

そのため、伸びすぎた木が上階にまで及んだ場合、剪定するなど何かしら対処する必要があります。
ただし、最初から植えられていた木などは、共用庭の管理とともに手入れしてもらえる場合もあります。
元々あった木に関しては、一度管理組合に確認してみることをおすすめします。

退去する際に原状回復するよう言われた

アパートやマンションには退去時に原状回復義務がありますが、専用庭に関しても同じです。
そもそも専用庭は物件の共用部分という扱いのため、勝手に改変することは認められていません。
もしも、専用庭に大きなものを設置したり、何かしたらリフォームしたりする場合には、事前に管理組合に相談しておきましょう。
また、管理規約に専用庭の使用に関する項目も用意されているため、きちんと確認しておくことが大切です。

庭付き賃貸物件を選ぶ際の注意点

専用庭

近年、人気が高まっている専用庭付きの賃貸物件を選ぶ際には、いくつか注意しなければいけないことがあります。
契約してから後悔することがないよう、あらかじめ注意すべきポイントを把握しておきましょう。

日々の掃除・管理が必要

専用庭は共用部分であるため、日々の掃除や管理が義務となっています。
共用部分ではありますが、専用使用権があることから掃除や管理は入居者自身で行わなければいけません。

そのため、手入れを面倒に感じる人も多いようです。
例えば、雑草が生い茂っている状態でそのまま放置していた場合、景観を損なう原因になる恐れがあるため、庭の手入れを怠るのはNGです。
庭を使っていなくても風で落ち葉や砂埃が飛んできたり、上階から洗濯物やハンガーが落ちてきたりするようなこともあります。
また、厄介なのが鳥害です。
鳥害には感覚被害、生活被害、景観被害、衛生・健康被害の4大被害があり、専用庭で問題となるのは糞による生活被害です。
実際に鳥の糞の頭を抱えている人は多いと言います。
鳥の糞は時間が経つと取れにくくなってしまうため、早めに掃除をする必要があります。

虫対策を講じる

一般的に専用庭はアパートやマンションの1階にあるため、虫が湧きやすいというデメリットがあります。
虫は土や草がある場所に発生しやすく、そのまま放っておくと虫が部屋の中に侵入してくる恐れがあります。
特に、夏場は虫の活動も活発になるため、注意しなければいけません。
また、マンションの場合、低層階は高層階よりも湿気が溜まりやすいことから、ジメジメした環境を好むハエやコバエ、ゴキブリなどが発生しやすくなります。
専用庭を快適に使用するためには虫対策を講じることが極めて重要です。
あらかじめ対策しておけば、虫に悩まされることもありません。

共用部分であることを忘れない

専用庭は共用部分でありながら、専用使用権が認められた場所です。
家庭菜園を楽しんだり、くつろげる空間として活用したりと、様々な用途で使用できる専用庭ですが、あくまでも共用部分であることを忘れてはいけません。
多くのアパート・マンションでは、火気厳禁、地植え禁止、倉庫・テントの設置禁止など、規制が設けられています。
戸建て住宅にある庭のように自由に使えるわけではないため、物件ごとに定められている規約を守った上で使用しましょう。
また、近隣住民への配慮も忘れてはいけません。
あらかじめ気を付けていればトラブルにつながるようなこともないはずです。

物件数が少なく比較しにくい

一般的な賃貸物件に比べて専用庭付きの物件は少ないため、比較しにくいのが難点です。
物件探しをする際はいくつか候補を出した上で、より自分の希望に近い条件の物件を選びます。
本来であればいくつか物件を比較するのが理想ですが、専用庭付きの物件は数に限りがあります。
元々の物件数が少ないため、比較対象がほとんどないケースもあるようです。
また、条件の良い物件はすぐに埋まってしまうので、専用庭付きの物件に入居したいのであれば、なるべく早めの段階で物件探しを始めましょう。
準備を始めるのが遅い場合、妥協して決めることになるかもしれません。

通常より賃料は高めに設定されている

上述したとおり専用庭付きの物件は数が少ないため、賃料が高めに設定されていることもあります。
実際に、庭が付いている1階の部屋と庭がついていない2階の部屋の賃料に差が生じている物件もあるようです。

過去に入居者の募集を行っていた都内のマンションでは、1階と2階で2万円の差が生じたという例もあります。
「専用庭があるから」という理由で賃料が高めに設定されていることもあるので、あらかじめ各部屋の賃料を比較した上で決めましょう。
また、専用庭の有無に関わらず、賃料が一律だった場合、使用料が発生する可能性もあります。
「月額○○円」と定額制になっていると、庭を使っていなくても料金を支払わなければいけません。
専用庭付きの物件を探す際は、必ず賃料や使用料をチェックしておきましょう。

庭付き賃貸物件で後悔しないポイント

専用庭

メリット・デメリットや注意点を踏まえた上で、庭付き物件を探すことが重要です。
後悔しない物件選びをするためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。

賃貸サイトを活用して物件をきちんと比較する

物件探しをする際は複数の物件を比較することが重要ですが、先ほども説明したとおり、専用庭付きの物件数が少ないため比較するのが難しいです。
そんな時に活用したいのが賃貸サイトになります。
賃貸サイトを使うことで、より多くの物件に目を通すことができるほか、広いエリアの物件をチェックできます。

専用庭が付いている物件をいくつか比較すれば、より条件の良い物件を探せるはずです。

おすすめの賃貸サイト

賃貸サイトによって、掲載されている情報は異なるため、サイトをいくつかチェックしておくのがおすすめです。
数ある賃貸サイトの中でおすすめなのは、圧倒的な物件数を誇る「SUUMO」や、検索しやすい「at home」です。

600万件以上と業界No.1の物件数を誇る「SUUMO」は物件の選択肢が豊富であるほか、検索する際に細かい条件を設定できます。
「at home」は検索のしやすさに関する満足度が高く、他のサイトよりも条件の合う物件を探しやすいのが特徴です。
この2つのサイトを活用していれば、希望するエリア内にあるほぼすべての庭付き物件に目を通せるでしょう。

不動産会社も比較しておく

物件を探す際は不動産会社も比較しておくとより希望に近い物件に出会えます。
口コミや評判を参考にするのも大切ですが、自分で複数社を比較することによって、良い不動産会社に巡り会えます。
営業マンの態度や対応などをチェックした上で比較しましょう。
契約を急かしてきたり、態度が悪かったりした場合、他の不動産会社を検討するのが望ましいです。

内覧は必ず行うこと

現地に直接足を運ぶことは物件探しをする上で欠かせないことです。
賃貸サイトや不動産会社からの説明など、事前に得られる情報も必要不可欠ですが、自分の目で見て確かめることで、細かい部分までチェックできます。
実際に物件を見て「想像していたイメージとは違う」と感じるようなこともあるため、必ず内見を行うようにしましょう。

また、部屋や庭だけではなく、周辺の環境や共用部分などの確認も行うのがおすすめです。
内見ができない物件だった場合は、間取りを見せてもらうようにしましょう。

知っておきたい庭の手入れについて

専用庭

快適に使用するためには、適切な方法で手入れをすることが大切です。
ここでは、庭付きの物件に住む上で知っておきたい庭の手入れ方法についてご紹介します。

手入れは賃借者が行わなくてはならない

庭を使用していなかったとしても「専用庭付き物件」となるため、賃借者には「善管注意義務」が発生します。
善管注意義務は正式名称を「善良な管理者の注意義務」と言い、賃借者の能力や社会的地位を踏まえた上で要求される注意を払う義務です。

これにより、借りている状態であれば使用の有無に関わらず、必要最低限の手入れをする必要があります。

手入れで発生した費用はどうなる?

アパートやマンションごとに規約や使用細則が設けられているため、そこに記載された内容に従いましょう。
ただし、庭の手入れを怠った場合、退去時に原状回復費用として費用を請求される可能性があります。

庭の手入れでやるべきこと

専用庭がある場合は、雑草を抜いたり、落ち葉を掃除したりしましょう。
庭に木がある場合は、敷地内からはみ出すことがないよう、定期的に木の枝を剪定しましょう。
物件全体の景観に関係するため、こまめに掃除、手入れをしておけば、住民から苦情やクレームが発生することはありません。

準備しておきたい道具

掃除をする際は竹ぼうきや熊手、テミ、軍手、鎌、枝切ばさみなどを用意しておきましょう。

その他にあると便利なのは、ブロワや草刈り機です。
このように便利な道具があると手入れの負担も軽減するため、庭の管理もしやすくなります。

庭掃除のやり方

厄介な雑草は砂利や防草シート、レンガを敷くのがおすすめです。
雑草の上に敷くことによって、日光が当たるのを防げるようになるため、雑草が増えないように対策できます。
砂利は防犯対策にもなるため、防犯性を重視する方にもおすすめです。
落ち葉を掃除する際は、葉っぱが乾いた状態で行うのが望ましいです。
乾いた状態であれば落ち葉を集めやすく、道具も汚れにくいので、晴れている日に行いましょう。

間違った手入れ方法に注意!

庭の雑草を手入れする際、間違った方法で行わないよう注意しなければいけません。
雑草を枯らすには塩や熱湯が効果的だと言われていますが、どのような効果が期待できるかよく確認しておきましょう。

塩を撒いてからしばらくすると雑草は枯れていきますが、周辺の植物まで枯れてしまいます。
また、塩は土中に分解されないため、土地の入れ替えをしない限り、半永久的に残ってしまいます。
新たに植物を植えたとしても塩の影響で育たない可能性があるので、十分注意しなければいけません。
また、熱湯には熱によって雑草を枯らす効果が期待できますが、やけどをする恐れがあるほか、雑草の根元に熱湯が届いていない場合、再び生えてきます。
雑草を手入れする際は適切な方法で行うようにしてください。

虫嫌い必見!庭の虫対策

専用庭

庭付きの賃貸物件だと、一般的な賃貸に比べて虫が発生しやすいという特徴もあります。
しかし、あらかじめ対策を講じておけばある程度虫の発生を抑えることも可能です。
具体的にどのような対策が可能なのか、ご紹介していきます。

虫が好む場所を知っておこう

虫が寄り付かない環境づくりをするためにも、虫がどのような場所を好むのか知っておきましょう。
まず、虫は湿気のある場所を好みます。
特に風通しが悪くジメジメしているところは注意が必要です。

例えば、日の当たらない塀の裏側、雨が降ると水が溜まる側溝や排水溝、植込みなどに虫が潜んでいることもあります。
また、虫のエサになるものが多い場所にも集まりやすいです。
花や実がなる植物がある花壇、落ち葉が溜まっている土壌などは、虫のエサも多くなるため、どうしても引き寄せてしまいます。

虫を発生しにくくするおすすめの対策方法

庭は虫が好む場所が多いことから、発生しやすくなっています。
では、どのような対策を講じると良いのでしょうか?

湿気対策を行う

まずは庭の水はけや風通し、日当たりを確認してみましょう。
もし雨が降ってからしばらく水たまりが残っている状況であれば、土を入れ替えて土壌改良を行ったり、排水桝を設置したりすることも検討してみてください。

また、風通しや日当たりを良くするには、庭木や雑草などを手入れする必要があります。
落ち葉も溜まり過ぎないよう、定期的に掃除することが大切です。

虫が嫌いなハーブを植える

植物や花をエサにする虫は多いですが、実はハーブはあまり好かれていません。
ハーブは料理にも使えるので、虫よけ対策としてぜひハーブを庭に植えてみてください。

特におすすめなのは、タイムやペパーミント、ローズマリー、ゼラニウムなどです。

農薬を活用する

既に庭木や植物に虫が発生している場合、農薬を散布することになります。
しかし、中には虫よけ効果が期待できる農薬もあります。
あらかじめ虫よけ効果が期待できる農薬を使用すれば、植物に虫がくっつくことも防げるのでぜひ活用してみてください。

虫よけの専用機器を使う

最近では虫よけ効果を発揮する専用機器も登場しています。
例えば屋外用電撃殺虫器は、UVライトによって虫を集めて近くに来た虫を電気ショックで退治します。
防水タイプもあるため、雨が降ってきたり水やりの時に間違えてかかったりした時も安心です。
他にも、虫が湧きやすい雑草の生えてくる場所に防草シートを貼ったり、砂利を敷いたりすることでも虫対策につながります。

まとめ

今回は、賃貸アパートやマンションに増えている専用庭のメリット・デメリット、注意点などについてご紹介しました。
専用庭付きの物件であれば、家庭菜園やガーデニングを楽しんだり、子どもの遊び場として使用したりと、戸建て住宅のような安らぎの場が設けられるようになります。
ただし、あくまでも共用部分であるため、日々の管理を徹底して行う必要があります。
専用庭付きの物件を選ぶ際は、必ずメリットとデメリットを加味した上で検討しましょう。