マンションを貸したい!そんな時に知っておきたいポイントとは?

マンション

転勤や実家に戻るなど、様々な理由で所有しているマンションを引っ越す人がいます。
その際問題になるのが、「マンションをどうするか」という点です。
戻る予定がないなら売却も視野にいれますが、戻ってくる予定があるなら「賃貸」にして家賃収入を得るのも1つの手です。
しかし、マンションを貸すためにはある程度の知識も必要となります。
そこで今回は、マンションを貸す際に知っておきたいポイントでもあるコストや注意点について解説していきます。
マンションを貸したい、家賃収入で生計を立てたいと考えている人はぜひ参考にしてください。

マンションを貸すためのコスト

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所有しているマンションを貸すためにはコストがかかります。
どの程度必要になるのかを把握しておき、準備を進めていきましょう。

貸す前にかかるコスト

新しく人に住んでもらうためには部屋の中を綺麗にしなければいけません。
自分が住んでいた部屋なので「綺麗だし大丈夫」だと考えていても、細かい部分まで見ると「実は汚れていた」というエピソードはよくあります。
後々トラブルになる可能性もあるので、必ず綺麗な状態にしてから貸し出すようにしましょう。
その際、自分で掃除をするのではなくプロに依頼し、ハウスクリーニングを行ってください。
プロによる掃除で自分ではできないような細かな部分まで綺麗な状態にしてくれます。
また、破れている壁紙や壁や床の凹み、古い設備の取り換えなど、リフォームが必要になるケースもあります。
綺麗な部屋の方が需要はあるので貸す前のコストは節約しないようにしましょう。

不動産会社に支払うコスト

マンションを貸し出す際には不動産会社を通して手続きを行います。
その際の費用も計算しておきましょう。
一般的には、交渉や手続きの報酬で家賃1ヶ月ほどが必要になります。

自身で用意することも可能ですが、賃貸マンションを契約した人からの礼金をそのまま不動産会社に支払うこともできます。
自分で用意できない場合には、礼金を使って仲介料を支払いましょう。

貸している間に発生するコスト

マンションを貸せば終わりではありません。
貸している間にも費用が発生します。
例えば、設備が故障した場合には修繕費用を払います。
固定資産税やマンションの管理費、修繕積立金などもあるので、支払いを忘れないようにしましょう。

また、不動産会社に入金などの管理やクレーム処理まで依頼している場合、家賃の5%ほどが費用として必要になります。
前もってどの程度必要になるのかを調べ、用意しておきましょう。

マンションを貸す時の注意点

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マンションを貸して後悔しないためにも、貸し出す際の注意点を解説します。
大切なマンションを守るためにも理解が必要です。

物件確認を怠らない

マンションを貸し出す際には物件の確認を怠らないようにしましょう。
入居する人物は1人とは限りません。
何度も入居や退去を繰り返す可能性もあります。
入退去が行われる際には、入念な物件確認が必要です。
特に「原状回復に関すること」は賃貸経営でよくあるトラブルの1つです。

原状回復とは、入居者が退去する際に入居前の状況に戻すことを指します。
しかし、完璧に綺麗に戻すのではなく、借主が原因で生まれた汚れや傷のみを戻します。
そのため、経年劣化や通常損耗は原状回復には含まれません。

・引越し作業途中に生じた傷
・借主が放置したことでできた壁のシミ
・タバコが原因の焦げ など

原状回復の対象は様々です。
元々あった傷や汚れに関しては修繕費用を回収できないので、貸し出しをする前に部屋の状況を写真に撮り、退去時と見比べることをおすすめします。

節税特例の適用期限の意識を念頭に置く

所有しているマンションを将来売却する可能性があれば、節税特例の適用期限を意識して貸し出しを行ってください。
マイホームとして活用していたマンションを売却する際、「3,000万円特別控除」を利用できるので節税が可能です。
「転居してから3年後の12月31日までに売却」が期限なので、それまでには貸し出しが終わるよう計画が必要です。

マンションを貸すメリット・デメリット

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最後にマンションを貸し出すメリットやデメリットを解説していきます。
悪い点も理解してからマンションを貸し出しましょう。

メリット

マンションを貸す最大のメリットが「家賃収入が得られる」点です。
固定資産税や火災保険など、所有しているだけでもマンションはお金がかかります。
しかし、貸し出せば家賃収入を得られ、これらの費用をまかなうこともできます。
多くの収入が得られれば生活も潤うでしょう。
また、「管理が必要ない」点も魅力です。
何らかの理由によってマンションを離れ、何もせずに放置をしては埃が溜まる、湿気が充満してカビが発生する、排水管から悪臭が発生するなど、あらゆるトラブルが起きる危険があります。
しかし、人が住んでいれば換気も通水もできるので、自然と管理ができます。
自分で管理をするために戻る必要もないので、移動費もかかりません。
また、転勤が引越しの理由であればまた戻ってくる可能性もあります。
その場合、マンションが残っていれば新しくマンションや家を見つける必要もないので大きな手間がかかりません。
経済的にもメリットがあるでしょう。

デメリット

マンションを貸すデメリットは、「トラブルの発生」です。
貸し出した際に何らかのトラブルがあればその対処をしなければいけません。
設備に関するクレームを受け、修繕費用を支払う必要が突発的に起きる可能性もゼロではありません。
退去時に傷のあり・なしで揉める可能性もあり、トラブルの発生によってマンションの貸し出しをやめる人もいます。
トラブルが起きることを見据えて対処法を事前に考える必要があります。
また、住宅ローン控除の再開時期にも影響があります。
通常、住宅ローンは自分が住むことで一定の期間に渡って所得税が控除されます。
そのため、自身が住まなくなると控除を受けることができなくなります。
貸し出さない場合は、再入居した年から住宅ローン控除を再開できますが、貸し出してしまうと控除の再開は再入居の翌年からです。
マンションを貸し出すだけで住宅ローン控除にも影響が出る点は、しっかりと理解しておきましょう。

まとめ

住まなくなったマンションは、自分がいない間だけ貸し出すことができます。
コストは発生しますが、家賃収入で補え、プラスになれば生活も潤います。
ただし、入退去時にトラブルが発生するなど、デメリットも存在します。
確定申告も必要になるので、ある程度の手間がかかる点は理解しておきましょう。
前もってメリットとデメリットを知り、マンションの貸し出しに役立ててください。