築40年以上の賃貸物件に住んでも大丈夫?気になるポイントを徹底解説

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賃貸物件を選ぶ際に重視するポイントの一つが、築年数です。
築年数が浅ければ設備や部屋が新しく、古いものはボロボロのイメージを持たれるのではないでしょうか。
しかし、築年数が浅い分家賃は高く、予算内で好みの物件を見つけるのは容易ではありません。
そこでおすすめなのが、築年数が古い物件です。
築年数が古くても快適な生活が送れる物件は多く、家賃も安いので月々の負担を減らせるというメリットもあります。
そこで今回は、築40年以上の賃貸物件に住むメリットとデメリット、選ぶ際のポイントについてご紹介してきます。
古い物件に住んでも大丈夫かなと心配な方は、ぜひ参考にしてみてください。

築40年以上の賃貸物件に住むメリット

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築年数が40年以上と聞くと抵抗を感じる人も多いですが、古いからこそのメリットもあります。
まずは、古い物件を借りるとどのような利点があるのかを見ていきましょう。

家賃が相場よりも安い場合が多い

住宅の資産価値は時間が経てば経つほど下がるもので、築年数が長い物件は相場より家賃が安いケースも多いです。
建築されてから40年以上が経つと価格が落ち着く傾向にあり、それ以上値下がりするケースはほとんどありません。
また、希望する家賃額の範囲内で築年数の浅い物件となると選択肢が限られますが、建てられてからの期間を気にしなければ選べる範囲がかなり増えます。
選択肢が多いほど良い物件に出会える可能性は高まるので、築年数にはこだわりすぎない方が良いでしょう。

ゆとりのある間取り

築40年以上の物件の場合は、ゆとりある設計がされています。
近年の価格高騰により住宅関連にも値上がりが見られ、一戸あたりの価格を下げるために専有面積が小さくなっている傾向があります。
一方で、土地が余っていた時代に建築された物件は現在よりも余裕を持って設計がされていることが多いです。
また、和室テイストであることが多いのも特徴の一つです。
畳のサイズは全て一緒だと思われがちですが、実は製造された時期や場所によって大きさが異なるのです。
昔に建築された和室の場合は大きいサイズの畳を使用しているケースもあり、同じ畳数でも少し広さのある賃貸物件もあります。
また、押し入れや天袋が付いた和室もあるので、収納スペースが必要な方にピッタリな物件です。

築40年以上の賃貸物件に住むデメリット

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古い物件だからこその魅力も多いですが、もちろんいくつかデメリットも存在します。
続いては、築年数が古い賃貸物件に住むデメリットについて見ていきましょう。

設備のグレードが低い

築年数が古い物件は新築に比べると設備の数が少なく、グレードも低いです。
しかし、築年数が古いからといって全ての設備が悪かったり部屋が汚かったりするわけではなく、物件によって異なります。
設備が充実していないのが気になる方は、まずは自分にとって何が必要なのかを考えてみると良いでしょう。

生活する上で欠かせない設備もあれば、別の機器で対応できるケースもあるので、設備がないからといって選択から外すのはもったいないです。
また、部屋の汚れ具合は内見時に直接見て、不動産会社にお部屋のリフォームや清掃が実施されるかどうかを確認してみましょう。

耐震性が劣っている場合もある

1981年の建築基準法改正前に建てられた建造物は、耐震性が低い場合もあります。
マンションやアパートなどの建造物は、建築基準法が定める基準をクリアした設計ではないと施工はできません。
建築基準法は地震災害で被害が出る度に見直しがされてきましたが、その中でも一番大きく変わったのが1981年の改正・新耐震基準です。
しかし、旧耐震基準で建てられたからとって耐震性が絶対に劣っているのではなく、地盤の強さや構造状態などによって建物の頑丈さは変わります。
どちらの基準で建てられたのかはただの目安だと考えておくのが良いでしょう。
耐震性の衰えは様々な原因があるので、築40年以上物件だから強度がないと判断するのは早いでしょう。

防音・断熱性能が低い

快適な暮らしを送るには、防音環境や断熱性能は必要となります。
しかし、古い物件の場合は、新築比べると隣接する部屋の住民の音が聞こえたり、暑すぎたり、寒すぎたりするかもしれません。
音が気になる場合は防音機能が付属したカーペットやシートなどを取り入れるのが良いでしょう。

取り外し可能なタイプを選べば退去時も安心でき、DIY感覚で色々なカラーや模様を楽しめます。
部屋の温度が気になるのなら窓にシートを貼ったり、遮熱と保湿効果のあるカーテンを取り入れたりすれば、寒さや暑さが気にならなくなるでしょう。

築40年以上の賃貸物件を選ぶ際のポイント

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最後に、築40年以上の賃貸物件を選ぶ際にチェックしておきたいポイントをご紹介していきます。
部屋の状態を把握して、安くて快適な賃貸物件を見つけましょう。

しっかりとメンテナンスされているか?

築40年であっても定期的なメンテナンスがされていれば、古さを感じさせない快適な暮らしができるでしょう。
新築物件の家賃よりも安いのに、ほぼ同じくらいの設備レベルや部屋のきれいさが整っている古い物件も存在しています。
逆に、メンテナンスがされていない物件は築年数を問わず汚れが目立ち、設備のトラブルも起きやすいです。
内見の際には隅々までチェックし、メンテナンスがしっかりされているかを確認しましょう。
床のきしみや汚れがないか、水回りは清潔ですぐに水が出るかなどを見て、メンテナンス状況を把握してください。

耐震工事が行われているか?

1981年より以前に建築された建物は旧耐震基準で着工されたため、耐震性には不安が残ります。
旧耐震基準で建築されたものであっても頑丈なものは多いですが、できれば耐震リフォームが行われた物件を選ぶのが良いでしょう。
たとえ築40年以上の物件だとしても、耐震工事が行われている物件であれば強度が増しているので安心です。

契約前に希望する物件に耐震工事が行われているか、もしまだの場合は実施される予定があるかを確認しましょう。

まとめ

今回は、築40年以上の賃貸物件のメリットとデメリットについてご紹介してきました。
古いからと言って候補から外すのではなく、実際に訪れて住居状態を見てから、借りるかどうかを決めるのが良いでしょう。
近年はあえて古い物件を借りて、ヴィンテージ感を楽しむ人も増えています。
築年数ばかり見るのではなく、メンテナンスがきちんとされているかどうかを確認して、良い物件を見つけてください。