【ハーブで手軽に楽しむ】和ハーブ代表ドクダミを薬用チンキに

ハーブの利用方法は、食べたり飲んだり浸かったり、それだけでは終わりません。蒸し暑いこの季節、寝苦しい夜に耳元で不快な羽音を立てる蚊に狙われて、かゆみと熱と苛立ちでいっぱいになってしまうことありますよね。
ハーブの中にはこうした虫除け、虫刺されに効果のある薬効成分をその体の中に溜めているものもあるんです。
今回はこうした薬効成分を抽出し、自家製のお薬(チンキ)を作る方法をご紹介します。

簡単自家製ドクダミチンキの作り方

瓶

今回使うのは「ドクダミ」。
小さい自分に雑草として引き抜いて、手に染みついてしまったあの匂いが記憶にある人も多く、いい印象のない方ももしかしたら多いのかもしれません。
しかし、ドクダミは和ハーブとして高名で、日本古来「十薬」と呼ばれ、その高い薬効成分から庭の裏に植えられて利用されてきました。
ジメジメした場所を好み、地下茎で殖えるので、近所の日陰に自生していることも多く、比較的手に入りやすいです。

さて、それでは実際の作り方を紹介しましょう。
【用意するもの】
・ドクダミ(瓶にぎっしり詰められる量。)
・ホワイトリカー(果実酒などに使う焼酎。)
・耐熱ガラスの保存用瓶

【手順】
1. 虫刺され消毒用のチンキですので、しっかり汚れがないようドクダミを水洗いします。
2. 水気を切り、乾かします。
3. 乾いたら瓶に入れる分、葉や茎を切ります。
4. 煮沸消毒しておいた耐熱ガラスの保存瓶にドクダミを詰めます。
5. ホワイトリカーを注ぎ込みます。
6. 2~3週間、そのままおいておきます。(1日1回、容器を振って軽くまぜてあげましょう。)
完成。

ハーブバスの時と似ていますが、今回は熱を使うのではなく、アルコールによる成分抽出作用を利用しています。
ドクダミの虫避け虫刺され成分は揮発性なので、乾燥させずに生葉のまま使うのが重要なようです。

実際のチンキ作り作業の様子

ドクダミ
刈り取ったドクダミ

ドクダミは群生しています。
殖えるのも早いので、しっかり刈り取って活用しましょう。
チンキに入りきらない分は、ハーブバスに回すも良し、乾燥させてドクダミ茶として飲むも良しです。
使いどころが多かったからこそ、沢山植えられて、各地に繁茂しているのかもしれませんね。

ドクダミを乾燥している様子
乾燥

ドクダミを水洗いした後は、陰干しして表面の水気がなくなるまで乾燥させる作業。
しかし、こちらとしては、できる限り早く作業をしたいもの。
今回は禁じ手、ドライヤーを使いました。
揮発性成分のことも考えると、陰干しが最も良いのでしょうが、手間をかけすぎて結局完成しないのでは元も子もなしということで、時間を優先しました。

どんなものでもそうですが、手間暇を惜しまずやれば、得られるクオリティはあがります。
しかし、ハーブの活用は日常生活を楽しく豊かにするためにあると私は思いますので、あまり時間がかけられないときは、その時なりのやり方でハーブを使ってしまったら良いと思います。
それでも有効成分はある程度抽出できますからね♪

ドクダミをホワイトリカーに浸している様子
ホワイトリカーに浸す

しっかり成分を抽出するため、多めに葉を浸せるように詰め込みましょう。ホワイトリカーはアルコール度数35%程度。
40~70%ぐらいがより抽出に向く度数のようですので、手に入るのであればより度数の高いものを検討しても良いと思います。

自家製チンキは効果抜群!

ドクダミチンキ

さて、毎日瓶をふりふりして二週間、ようやく完成です。

夏場は子どもの虫刺されも多く、かゆいかゆいと騒ぎ回ります。
ムヒなどの市販薬もいいですが、実際に目の前で手作りしてきた「チンキ」は・・・何というのでしょうか、説得力が違います。
勿論かゆみに効く有効成分が抽出されているのですが、「この液体は効きそうだ・・・!」と子どもにも伝わっているから、気持ちの面でも効果は高いです。
子どもにとっての絆創膏みたいな感覚でしょうか。
作り方は簡単ですから、子どもと一緒に作業をすると、効果が倍増すること間違いなしです。

保存はアルコールですから冷暗所で1年ほどできると言われています。
虫除け虫刺されのためスプレーボトルに入れてもいいですし、お風呂の入浴剤に垂らしたりする使い方もできるので、ぜひ一度お試しください。
他のハーブでのチンキ作りもしてみたくなるはずですよ♪