家づくりで主流の「長期優良住宅」にもデメリットはあるの?

長期優良住宅

最近の家づくりでは「長期優良住宅」が主流となっています。
「せっかく家づくりをするなら長く安心して住みたいから長期優良住宅にしたい」と考えている方も多いでしょう。
長期優良住宅はメリットももちろんありますが、デメリットも存在します。
今回は、長期優良住宅の特徴やメリットと併せて、デメリットについてもご紹介していきます。
新築で長期優良住宅を検討している方はぜひ最後までご一読ください。

長期優良住宅の特徴

長期優良住宅

皆さんは「長期優良住宅」がどのような特徴を持つ住宅なのかご存じでしょうか?
長期優良住宅とは、国が設定した長期優良住宅認定制度の基準に達している住宅を指します。
長期にわたって良い状態で過ごせるような設備が搭載された住宅かを法律に基づいて認定する制度です。
法律には認定基準が設けられているので、それに則って長期優良住宅の認定がなされています。
ここからは、長期優良住宅の特徴を3つの視点から見ていきましょう。

長く暮らせる住まいの認定基準

長期優良住宅は、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて認定されます。
長く暮らせる住まいとする基準を法律によって設定しているのです。
認定基準としては、長期に使用するための構造及び設備を有している・居住環境等への配慮を行っている・一定面積以上の住戸面積を有している・維持保全の期間、方法を定めていることとしています。
いくつかの項目に分けられていて、それぞれに必要な等級や基準値が決められています。
例えば、構造の安定という項目では耐震性が等級2もしくは条件付きの等級1であることが求められていたり、温熱環境という項目では断熱等性能等級4が必要であったりします。
これらを含めて7つの評価項目を満たすことで長期優良住宅の認定が受けられます。
それぞれの基準を見ていくとそこまで難しい基準ではありませんが、良い家であるという明確な基準です。

減税・住宅ローン金利の引き下げを受けられる

長期優良住宅は「良い家」とされる基準をクリアするために、設備への投資が必要となります。
その分、減税や住宅ローン金利の引き下げと言った特例が受けられる特徴があります。
減税としては、住宅ローン減税・不動産取得税控除・登録免許税の税率引き下げ・固定資産税の減税期間の延長が挙げられます。
住宅ローン金利は、フラット35Sが利用可能なので借入金利を初めの10年間は0.25%引き下げられます。
返済負担自体が減るのでコスト面で有利に働いてくれるでしょう。

補助金制度が利用できる

優れた性能を持つ長期優良住宅は、「地域型住宅グリーン化事業」による補助金制度も利用できます。
補助額の上限は110万円ですが、少しでもお得に新築を購入できる制度となっています。
いくつかの条件は付いていますが、地域経済への貢献や地球環境への負担軽減にもつながるので、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょう?

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長期優良住宅にもデメリットはある!

長期優良住宅

減税や住宅ローン金利の引き下げなど長期優良住宅には大きなメリットが多いですが、実はデメリットも存在しているのです。
人生において最も高い買い物だとされている家づくりは、メリットと同様にデメリットも把握しておく必要があります。
ここからは、長期優良住宅のデメリットをご紹介していきましょう。

申請手続きには手間と時間がかかる

長期優良住宅の申請手続きには、手間と時間がかかります。
申請時に必要な申請書類や添付資料などの準備を行わなくてはなりません。
これらはハウスメーカーや工務店にも依頼することはできますが、別途で手数料が発生することになります。
手続き自体が非常に手間で時間がかかることから手数料が発生してでも依頼したい方も多くいますが、せっかく減税や金利引き下げなどの恩恵を受けるのであれば、申請は自分で行ってみることをおすすめします。
また、長期優良住宅の申請は必ず着工前に行う必要があります。
着工してからでは申請ができなくなってしまうので、自身で申請する場合にはあらかじめ申請に必要な書類や添付資料などの準備をしておきましょう。
申請はただ書類を提出すれば終わりではなく、認定を受けるまで待たなくてはなりません。
認定を受けるまでにも時間がかかるので、スケジュールには余裕を持っておきましょう。
工事完了後にも所管行政庁への報告が必要なので、忘れないようにしてください。

一般的な住宅よりもコストが高い

長期優良住宅は認定を受けるために、構造や設備などの性能を上げる必要があります。
そのため、一般的な住宅に比べてコストが高くなってしまうでしょう。
ただし長期優良住宅の基準をクリアしていればそれだけ長く住める住宅にすることができますし、省エネ性能が高ければ節約になり、耐震性の高さから震災などの面でも安心な家だと言えるでしょう。

施工中のチェック体制が整っているわけではない

長期優良住宅の申請が済めば着工となりますが、施工は完全に業者任せとなります。
設計通りの施工がしっかりと為されていれば、性能も問題なく高い水準を保てるでしょう。
長期優良住宅は設計時に申請を行うだけで、施工中にチェックが入ることはありません。
そのため、せっかく高いコストを支払って購入しても後々施工不良が発覚する可能性があるのです。
近年の慢性的な人手不足による影響もあり、施工中の見落としや施工不良が出てしまうこともあり得ます。
施工品質の低下もデメリットの1つとして考えておく必要があるでしょう。

まとめ

今回は、長期優良住宅の特徴やメリット、デメリットについてご紹介してきました。
長期優良住宅は税制や金利などの面や、長く快適に住めることからもメリットに目が行きがちになりますが、長期優良住宅は申請に手間や時間、費用がかかってきてしまうことやコストが割高になること、施工中の不備から性能が低下するリスクなどのデメリットもあります。
あらかじめデメリットやリスクを知っておくことで、納得の家づくりができるようにもなります。
人生で1番大きな買い物でもある家づくりで失敗しないためにも、長期優良住宅のメリット・デメリットどちらも把握した上で検討してみましょう。