不動産経営者の悩みの1つとして、借主の家賃滞納が挙げられます。
家賃滞納されてしまった場合に内容証明郵便を送ろうと考える方も多いでしょう。
最近では、電子内容証明郵便というサービスもあることから内容証明郵便が利用しやすくなっています。
今回は、家賃滞納にも有効な電子内容証明郵便についてご紹介していきます。
今後、電子内容証明郵便を活用しようと検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
家賃滞納されたら「内容証明郵便」を出そう
家賃を滞納されてしまった場合、滞納者へ電話などで連絡を試みますがほとんどがつながらずに話すらできない状況に陥ります。
そんな時には内容証明郵便で家賃を請求する方法が有効となります。
まずは、なぜ内容証明郵便が有効なのか解説していきましょう。
内容証明郵便とは?
内容証明郵便とは、誰がいつどんな内容の文書を誰に送ったのかを郵便局が証明してくれる郵便です。
郵便局が証明してくれる郵便なので、公的に郵便物を送ったという証明にも使えるのです。
内容証明郵便を出す際には配達証明を付けて送ります。
配達証明を付ければ、送る郵便物に対して番号が付与され、郵便局のサイト上で配達証明の番号を入力すれば現在の配達状況が確認できます。
細かく○月○日○時に配達されたことも把握できるとともに、配達したことを証明することが可能です。
内容証明郵便を送るだけでトラブルが解消することも
内容証明郵便は送るだけでも家賃滞納トラブルが解消することがあります。
通常、内容証明郵便を送付するとなった場合、法的措置の前段階で用いられていることが多く、滞納者は内容証明郵便が届くと焦って支払いに応じてくれる場合があるのです。
ただし、内容証明郵便が届いたとしても家賃を滞納し続ける人もいるので、必ずしもトラブルが解消するわけではないことを認識しておきましょう。
時間がない時におすすめ!「電子内容証明郵便」
内容証明郵便を送るためには、まず内容証明郵便のひな型をダウンロードしてから形式に合わせて文書を作成する必要があります。
文書を作成する際には、賃貸借契約の特定や支払催告、契約解除の意思表示など様々な注意点に留意しながら行わなければならないため、慣れていない場合非常に手間と時間がかかります。
あまり時間が設けられない時には、電子内容証明郵便がおすすめです。
ここからは、そんな電子内容証明郵便について解説していきます。
電子内容証明郵便とは?
電子内容証明郵便は「e内容証明」とも呼ばれているサービスで、ネット上で簡単に内容証明郵便を出せるような仕組みとなっています。
わざわざ郵便局に出向かずとも、ネット上で完結できるので時間がない人でも内容証明郵便が出しやすくなります。
さらに、ネット上での手続きなので24時間受け付けており、都合の良い時にいつでも出せる便利な内容証明郵便と言えます。
配達に関しては通常の内容証明郵便を送る場合と同様に郵便局員が行います。
また、電子内容証明郵便は通常の内容証明郵便と異なり、細かい文字数制限などがなく手間がかかりにくいメリットがあります。
忙しい人にとっては嬉しいサービスだと言えるでしょう。
1通の文書につき5枚の制限がある
電子内容証明郵便の制限としては、1通の文書につき最大5枚の枚数制限が設けられています。
使用するソフトもMicrosoft Wordの2010・2013・2016と指定があり、文字ポイントサイズは10.5~145ポイント以下であること、用紙レイアウトや余白、利用できる文字の種類など細かく指定されています。
雛型のワードファイルも郵便局のサイト上に用意されているので、1つ1つ確認しながら作成することをおすすめします。
押印が不要なので信用度が低く見えてしまう
電子内容証明郵便は非常に便利なサービスであり、普段からインターネットやパソコンを使用している方であれば簡単に手続きできるものです。
しかし、電子であることから押印が不要である文書なので信用度は低く見られがちです。
日本で重要な文書が送られてくる際には、必ず押印がされていることがほとんどなので、信用度を高くしたいのであれば電子ではなく通常の内容証明郵便の方が効果的でしょう。
電子内容証明郵便を発送するまでの流れ
電子内容証明郵便は手間や時間がそうかからずに送れる便利な内容証明郵便です。
初めてでも使いやすいようになっていますが、分かりにくく感じる方も少なくないでしょう。
ここからは、電子内容証明郵便を発送するまでの流れをご紹介していきます。
サイトに新規登録する
まずは、インターネットで郵便局の電子内容証郵便(e内容証明)ページから新規利用登録をしてください。
事前に登録している場合には、メールアドレスとパスワードがあればログインすることが可能です。
ただし、アカウントは1年間使用しないでいると自動的に削除されてしまうので注意が必要です。
登録情報の入力では、メールアドレスを入力しパスワードの設定を行います。
仮登録内容確認で間違いがないことを確認したら、次へ進みましょう。
入力したメールアドレスに本登録するためのURLが送付されてきます。
本登録・クレジット情報の登録を済ませる
本登録用のメールが届いたら、そのままURLをクリックして本登録へ進みます。
設定したパスワードを入力し、次へ進むと氏名や住所など登録に必要な項目の入力画面に移ります。
必須項目は全て入力していき、次に進みます。
本登録確認画面となるので、間違いなければそのまま次に進みましょう。
本登録に続いてクレジットカードを登録していきます。
決済方式は個人であればクレジット決済を選択しておきましょう。
クレジットカード情報を登録すれば、電子内容証明郵便が利用できる状態となります。
文書の作成・アップロード
会員登録が済めば、会員専用のメニューから「かんたん差し出し」で文書ファイルをアップロードできるようになるので、文書をテンプレートから作成するようにしましょう。
文書が作成できれば、そのままWordファイルを選択しアップロードしていきます。
差出人・受取人登録
ファイルがアップロードできれば次へ進み、そのまま差出人情報を入力していきます。
差出人登録時に差出人の氏名、住所を自動入力するかしないかのチェックがあるので、する方にチェックを入れておきましょう。
次に受取人登録で受取人の情報を入力してください。
配達証明を付与するかどうかもチェックできるので、料金は少しかかってしまいますができるだけ配達証明は付与するようにしておくことをおすすめします。
登録内容や文書を確認したら発送される
最後に、登録内容や文書を確認して登録したクレジットカードでの支払いが出来れば郵便局から電子内容証明郵便が発送されます。
発送した日付は、サイト上で「発送」をクリックした日になります。
まとめ
今回は、家賃滞納に有効な電子内容証明郵便についてご紹介してきました。
内容証明郵便は送るだけでも滞納者への精神的なプレッシャーにもなるので、そのままトラブル解決に至ることも少なくありません。
ただし、あくまでも公的な証明なので支払いを強制できる文書ではないので、その後も支払いがなければ法的手段に移行することも視野に入れておく必要があります。
電子内容証明郵便は初めてでも簡単に内容証明郵便を送れる便利なサービスなので、時間に余裕がない場合には積極的に活用してみてください。