平屋の住宅を建てる場合、2階建てと同じだけの床面積にしようとすると敷地がかなり必要になってしまいます。
そのため、平屋だと価格が高くなってしまうのではないかと思われることが多いです。
確かにそれも価格を左右するポイントになりますが、それだけで決まるわけではありません。
今回は、平屋の住宅の価格はどのくらいになるのか、予算を抑えるためのポイントにはどのような点が挙げられるのか、コストを抑えたおすすめの間取りにはどのようものがあるのかといった点について解説していきます。
目次
平屋の住宅の価格はどのくらい?
最初に、平屋の住宅はどのくらいのかかくになるのかという点から見ていくことにしましょう。
グレードなどによって大幅に変わる
平屋住宅に限ったことではありませんが、住宅の価格はグレードなどによって大幅に変わります。
注文住宅で複雑な間取りにした場合は設計のプランを考えるためのコストがよりかかってしまいますし、建材にかかる費用や設備にかかる費用によっても差が出てきます。
住宅メーカーが用意している標準プランに準拠した住宅を建てたとしても、設備のグレードを高くすれば価格は総じて高くなってしまうでしょう。
このことから、一概にいくらで建てられるとは言い切れないことが分かるはずです。
住宅メーカーでは幅広いグレードの標準プランを用意しているケースがほとんどなので、どのプランを選ぶかによっても変わってしまうことを念頭においておく必要があります。
2階建てより高くなることもある
平屋住宅は、2階建てより高くなることもあるという点も知っておく必要があります。
なぜなら2階建てと同じくらいの延べ床面積の住宅を作ろうとした場合、屋根や基礎部分の面積が広くなってしまいます。
そうなると、工事にかかるコストが高くなってしまうのでトータルで見た時の価格は平屋の方が高くなってしまう可能性があるのです。
それだけではなく、平屋の方が広い土地を必要とするため、土地の購入価格も高くなってしまうでしょう。
相場を知っておくことが大事
平屋住宅を建てようと考えているのであれば、相場はどのくらいなのか把握しておく事も重要になります。
実例を交えながら相場がどのくらいになるのかチェックしていきましょう。
・延べ床面積が22坪の平屋住宅
平屋ならではのシンプルさやコンパクトさを活かした延べ床面積が22坪の住宅は、2,000万円~2,500万円ほどが相場になります。
予算内に納めるために、坪数が少ない土地を選ぶといった工夫を凝らしました。
その結果、理想的な平屋住宅を手に入れることができたという事例になります。
・延べ床面積が30坪の平屋住宅
もともと平屋を建てることを検討していた事例で、旗竿状の土地を購入することでコストの削減を試みました。
この事例のように土地選びから工夫すれば1,000万円台でマイホームを手に入れることもできます。
ローコストな平屋住宅ではありますが、念願の中庭も実現しています。
平屋ならではのメリットを詰め込みながらも、コストを抑えた家づくりができることを証明してくれた事例だと言えるでしょう。
・延べ床面積が33坪の平屋住宅
平屋住宅に中には、スキップフロアを活用し、空間を活かしている事例もあります。
そのような住宅の相場は、2,500万円ほどとなっています。
平屋はライフスタイルの変化に応じて部屋の使い方を柔軟に変えやすいという特長を持ち合わせているため、それを活かした住宅でもあると言えるでしょう。
予算を抑えるには
平屋住宅は延べ床面積を確保しようとするとどうしても価格が高くなりがちです。
可能であれば、少しでも価格を抑えたマイホームを手に入れたいと思う人が多いでしょう。
平屋住宅の価格を抑えるためには、シンプルな設計にすること、設備などのグレードを抑えること、平屋住宅の実績を多く有している会社に依頼することが重要になります。
設計は複雑になればなるほど人件費や材料費が高くなってしまうため、結果的に予算オーバーになってしまう可能性が高いです。
また設備に関しても、グレードが高いものを選択すればその分総額が高くなってしまうでしょう。
また、大手メーカーに依頼すると仲介手数料などが高くついてしまうことがあるので、あえて大手ではなく平屋住宅の実績を多く有している会社に依頼することもコスト削減のポイントになるので、平屋住宅を建てたいならぜひ覚えておいてください。
コストを抑えたおすすめの間取り
平屋住宅を建てるなら、少しでもコストを抑えたいと思う人は少なくないはずです。
最後に、コストを抑えたおすすめの間取りを2つピックアップしてご紹介します。
コンパクトで快適な暮らしを手に入れる間取り
1つ目は、コンパクトで快適な暮らしを手に入れる間取りです。
キッチンやお風呂、トイレ、洗面所などを中心におき、家事の動線に気を使った間取りを考えることが重要になります。
平屋住宅は、フラットな間取りなのでそれを活かした生活動線を作り出せるようにすると、快適な暮らしを手に入れやすくなります。
延べ床面積にもよりますが、リビングダイニング以外に2部屋くらい作ることができると、家族のプライベート空間も実現しやすくなるでしょう。
収納を中心とした間取り
2つ目は、収納を中心とした間取りです。
広い収納スペースを中心とした間取りにすると、リビングが片付いてスッキリとした空間になります。
平屋だと収納スペースにも限りがあると思われがちですが、設計時にきちんと考えていればそのようなデメリットを感じることはありません。
収納部分の扉を開けておけばリビングを広く使えるようになりますし、閉めておけば個室の収納として活用できます。
家事をしやすいように動線にも配慮した間取りにすれば、快適な住空間を作り出すことができる間取りだと言えるでしょう。
まとめ
平屋の住宅は、2階建てと比べてみると価格が高くなってしまいことが多いです。
それは、延べ床面積が影響しています。
部屋数などを確保するための延べ床面積を広くする場合、平屋だとどうしても基礎部分や屋根が広くなってしまうので、その分の工賃や材料費が高くなってしまうのです。
また、グレードや設備によっても価格が大幅に変わるため、グレードや設備にこだわってしまうとそれだけで一気に価格が高くなってしまう可能性もあります。
少しでも価格を抑えたいのであれば、今回の記事で紹介したポイントや間取りなどを押さえておくのがおすすめです。