新型コロナウイルスが流行している今、生活の中でできる感染症予防対策に関心が高まっています。外出の機会も増してくる中で心配な、インフルエンザや風邪などの感染症、花粉症、アレルギー喘息などについて、日々のくらしで役に立つ予防方法をご紹介します。実践できそうな部分は、ぜひ参考にしてください。
目次
ウイルスや細菌を持ち込まない
そもそも、ウイルスや細菌と触れ合う機会がなければ、感染して体調を崩すことはありません。
私たちは、外に出て様々な場所に行き、色んな人に出会います。このとき、空気中のちりや花粉・飛沫によって、細菌やウイルスが服やバッグ、靴などに付着しています。そのため、それを家の中に持ち込まないようにすることが大切です。
そのためには、玄関で上着を脱ぐ、帰宅後はすぐに服を脱ぎ部屋着に着替える、バッグ置き場を作るなどの方法があります。感染症が流行している時期は玄関や洗面所のドアノブなど、帰宅し、手洗いをする前に触れた可能性のある場所も定期的に消毒することもおすすめです。
帰宅後には手洗いも大切ですよね。手洗いはただ洗うだけでなく、手の部位をしっかり意識して洗うことが重要です。特に汚れが残りやすい指先、爪、指の間、親指のまわり、手首も忘れずに、30秒程度時間をかけてしっかりと洗いましょう。
また、触れる機会の多いもの、例えばスマートフォンなどは、帰宅時にも消毒することをおすすめします。電子機器類は水拭きしてしまうと壊れる恐れがあるので、濡らした布をかたく絞ったものか、アルコールで消毒をします。
先日、玄関から入ってすぐの場所に、ハンガーラックや洗面所を設置しているお家に出会いました。そこに住む子どもたちは、帰ってすぐ上着を脱ぎ、手を洗う習慣が身についていて、システムは大事だなと改めて思います。ウイルスや細菌を持ち込みにくい環境づくりも重要です。
物は収納し、清潔なお部屋に
家の中のホコリにも、病気を引き起こすウイルスや細菌、カビなどは付着します。ホコリは人が吸い込んでしまったり、風に乗って別の場所へ拡散したりしてしまったりするため、まずはホコリを溜めないことが重要です。上手に掃除をする工夫が必要になってきます。
ホコリは物に付着しやすいので、物をごちゃごちゃ置かずにすっきりとしたインテリアを心がけることがおすすめです。収納場所を確保するなどの工夫で、ホコリが集まる場所が減り、掃除も楽になりますよ!
また、ホコリは非常に軽く、人や物の動きで起こる気流に乗り、部屋中を飛散、移動するため、壁際や家具の周り、廊下の隅などは溜まりやすくなっています。ほかにも、換気扇のある場所、エアコンの下、静電気を帯びたテレビなどの電化製品のまわりなど、集まりやすい場所はだいたい決まってきます。こうした場所を意識しながら掃除を行うことで、効率よくホコリを取り除くことができるので、まずは観察をしてみて狙いを定めるのがよいかもしれませんね。
掃除にはタイミングも重要です。起床後や帰宅後など、人が動かない時間がしばらくあったあとに掃除すると、ホコリが舞うことなく集めやすいです。消毒するときにも、油やホコリなどの汚れがついている場合、殺菌力が弱くなってしまいます。ホコリを溜めにくい部屋づくり、掃除を心がけてみて下さい。
空気をこまめに入れ換える
カビや細菌、ダニ、ほこり、ホルムアルデヒドなど、家の空気が汚れる原因はたくさんあります。そのため、まめに窓を開け、空気を入れ換えることが大事です。空気の通り道をつくるため、2か所の窓、対角線上の窓を開けると効率よく換気できると言われています。家具の配置や間取りによっても変わってきますので、空気の通り道を想像しながら試してみましょう。
家の空気をきれいに保つために、家の中で工夫できることもあります。例えば、炭。炭の成分を使用した除湿剤なども存在しますが、素材そのもので湿気をコントロールできるのが炭です。
湿気が強くなりすぎるとカビやダニが発生しやすくなり、喘息をはじめとした呼吸器系等の健康被害の原因となります。炭は部屋の湿度に応じて吸湿と放湿を切り替えるので、ほどよく調湿してくれます。季節に限らず、部屋に置いておくだけで効果が得られるのは手軽で良いですね。加えて、化学物質を吸着することで空気を清浄する効果もあります。
塗り壁に使用されることのある漆喰も、「呼吸する壁」といわれ、カビや細菌の発生・増殖を予防できます。家の中に自然素材を取り入れることで、より気持ちの良い空気に変わるはずです。
免疫力を高く保つ過ごし方
ウイルスや細菌に負けないために重要なのが免疫力。夏バテによる体力の低下やビタミン、ミネラルの不足は免疫力を低下させます。冬になり体温が低下することも免疫力の低下につながります。また、免疫機能を正常に維持するためには自律神経を整えることが大切なポイントです。適度な運動、バランスのよい食事、十分な睡眠、そして、ストレスの多い現代人には、リラックスできる時間をつくることがとても重要となります。照明を落とし、ラベンダーやヒノキの香りが漂う空間で、読書やストレッチなど好きなことをする、そういった副交感神経が優位になり、ゆっくりと体が休まるような空間づくり、時間づくりが大切です。
いかがでしたでしょうか。日々の暮らしのちょっとした工夫で、安心して暮らせる家づくりができることをご紹介してきました。なんとなく調子が悪いなぁ…そんな日が続いたときには、ぜひ何か試してみてくださいね。