不動産投資はインフレ対策になるって本当?その理由とは?

インフレーション

資産の構築を目指しているのなら、インフレに強い投資を選ばなくては意味がありません。
そこで、インフレとは何かを解説すると共に、インフレ対策に有効と言われている投資の種類についてもみていきましょう。

そもそもインフレとは?

インフレーション

ものやサービスの値段が上がることでお金の価値が下がることをインフレ(インフレーション)と言います。
例えば、いつも100円で購入できていたジュースがある日200円になったとします。
内容量も味も変わらないジュースが以前と比較すると2倍になったので、お金の価値が1/2に減ったということになります。
なぜ、インフレになるのかその原因のひとつが、景気の上振れと下振れです。
景気が上振れすることで起こるインフレは、日本でも起こっており、1986年から1992年にはバブル経済化のインフレが発生し、2003年から2006年にかけてはアメリカの不動産バブル化のインフレなどが挙げられます。
これらは、需要が急激に上昇したことで供給が間に合わなくなり、それと共に投機的な思惑が市場に介入したことで物価を押し上げたと言われています。
また、経済の下振れで起こされるインフレは天災や人災による世界規模での経済危機です。
需要があるにも関わらずものが不足している状態です。
過去には世界大戦後に多くの国でインフレが発生したのです。

そして、通貨の供給量が過剰になることが2つ目の原因として挙げられます。
市場に多くのお金を投入することで景気を刺激しようとした結果、一時的に市場にあるお金の量がものの量を超える状態となることで物価が上昇するのです。
ちなみに、インフレの逆のデフレ(デフレーション)は、ものやサービスの値段が下がる現象のことを言います。
お金の資産価値が上がるので企業の利益が減少するため、倒産やリストラといったことが危惧されるのです。

なぜ不動産投資がインフレ対策になるのか?

不動産投資

日本での物価の上昇率は年に2~4%と言われています。
インフレが進み過ぎたことで起こるハイパーインフレの状態になれば、物価の上昇率が10%を超えることも考えなければいけません。
こうした場合、現金や預貯金といった金融資産は、貨幣価値が下がる可能性があります。
しかし、不動産投資であれば物価が上昇することで不動産価格も上昇していくため資産価値が下がることは考えにくいのです。
こうしたことから不動産投資はインフレ対策に有効と言われています。

インフレに強い資産の種類

インフレーション

インフレリスクに強い資産をいくつかご紹介していきましょう。

株式

インフレになると物価が上昇します。
その結果、企業の利益も上昇し株価までもが押し上げられるのです。
しかし、人件費の高騰などを受けたとすれば利益が上昇しない可能性もあります。
業績のいい企業を見定める力が必要となるでしょう。

不動産

インフレが起きて物価が上昇すると、家賃の値上がりにつながります。
家賃が増加すれば不動産の価値もアップするため、インフレに最も強い投資と言われているのです。

価値のある資産として金は信用されています。
インフレによってお金の価値は下がるので何らかの影響を受けると考える人もいるでしょうが、お金の価値と金はまったく関係がありません。
例えお金の価値が下がったとしても、金の価値は金そのものの価値で決まるので所有している金の価値はインフレが起こったとしても、そのまま残ります。

投資信託

インフレ対策のために株式投資を始めようとしても、個別株への投資はしっかりとした知識を持っていなければ難しいでしょう。
そのため、投資のプロでもあるファンドマネジャーに資産の運用を任せることも検討してください。
投資信託ではリスクを負わないためにも分散投資が行われます。
複数の銘柄に投資を行うため、1つの銘柄の価値が下がったとしても他の銘柄が値上がりすればカバーすることが可能なのです。
ただし、手数料や信託報酬などが必要になるため、個別株を自身で運用するよりも利益が少なくなることを覚えておきましょう。

不動産投資がインフレの影響を受けにくいのはなぜか

不動産

なぜ不動産投資がインフレの影響を受けにくいのか、その2つの理由をご紹介していきます。

不景気になっても賃料に大きな変動が起こることはめったにないから

インフレになるとものの価値が上昇しますが、預金などの価値は下がってしまいます。
不動産はものなのでインフレが起こることで、その価値を上げていくのです。
しかし、デフレになってしまうとものの価値が下がるので不動産の価値も下がってしまいます。
デフレになった時のことを考えると不動産投資にもリスクがあると考えてしまうでしょうが、それほど問題でもないのです。
その答えとしては、不動産の賃料が関係しています。
不動産投資では毎月発生する賃料が利益となりますが、景気が悪くなったからといって賃料が下がることは少ないでしょう。
例えば、購入したマンションを月に8万円で提供していた場合、住んでいる人たちから急に「家賃を1万円値引いてください」といった要望が来ることは、あまり考えられません。
空室になったとしても、家賃を大幅に下げないと入居者がやってこないといった状況になることも考えられないため、インフレによる影響が受けにくいと考えられます。

投資対象として安定しているから

株式投資は景気の影響を受けやすいです。
リーマンショック後には、一時的に最高値から約56%も値を下げたのですが、不動産投資に関しては最高値から約24%の下落に留まりました。
値動きによって利益に大きく影響を与える株式とは違い、不動産投資は景気の上がり下がりの影響を大幅に受けることなく、賃料の下落も考えにくいので投資対象として安定しているのです。
空室が増えない限り収入が減少することは少ないので、インフレやデフレが心配なのであれば、不動産投資を行うことを検討してみましょう。

まとめ

日本では、バブルやリーマンショックなどが起こり、資産に大きな影響を与えてきました。
今後も新型コロナウイルスやオリンピックの影響によって景気には様々な変化が訪れるはずです。
しかし、現金などとは違い、不動産投資であれば大きな影響を受けることなく資産の運用を続けられるので、将来のためや子どものために投資を検討しているのであれば、不動産投資をスタートさせてみましょう。
リスクを抑えながら資産の構築ができるのではないでしょうか。