ビルの屋上には一般的に室外機などの設備が置かれていることも少なくありません。
しかし、空調設備などの改修を行うと省スペース化され、屋上には大きく余ったスペースができてしまいます。
せっかくのスペースだから生かしたいと考える方も多いでしょう。
そこで、今回はビルの屋上を活用したい方向けに、おすすめの事例を5つご紹介していきます。
また、有意義なスペースへと変えるメリットについてもご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ビルの屋上を有意義なスペースに変えるメリットとは?
ビルの屋上を活用したいと考えていても、実際にどのようなメリットがあるのか知っておかないとせっかくのスペースが無駄になってしまう可能性もあるでしょう。
まずは有意義なスペースへと変えるメリットについてご紹介していきます。
コミュニティを作りやすくなる
オフィスビルの場合、いくつもの企業が入っていても接点がなければ関わりを持つことも基本的にはありません。
しかし、屋上という共用スペースを例えばちょっとした休憩ができるスペースに変えてみると、色んな企業の人たちが集まるようになり、そこで新しいコミュニティが形成される可能性があります。
これは1つの企業でも同じことが言えます。
他の部署の人と話す機会がなくても、屋上のスペースを活用し社員全員が使えるようにすれば、そこから新しいコミュニティが形成され、企画や仕事につながっていくことも考えられるでしょう。
居心地の良い空間を作れて、労働環境の向上につながる
屋上は晴れていれば風も通り、快適で癒される空間にもなり得ます。
屋上の改修によって居心地の良い空間を作れれば、従業員の憩いの場として活用できるでしょう。
しっかりと休憩を取れると仕事とのメリハリもつき、集中力や効率性が向上する可能性もあります。
自分のパフォーマンスを十二分に発揮できるような素敵な労働環境なら、従業員の離職率も低下させられます。
入居者の満足度が上がりやすい
ニーズに合わせて共用スペースである屋上を変えれば、入居者の満足度は上がりやすくなります。
屋上はあくまでも共用スペースであり、ここをリフォームしたからと言って誰かから賃料がもらえるわけではありません。
しかし、入居者の満足度が向上すれば、長期間の入居にもつながりやすくなるのです。
入居者がずっと契約していたくなる物件にしていくことが、空室率を抑えるポイントにもなります。
賃料アップにもつながる
共用スペースなので賃料自体はもらえませんが、他のビルにはない独自性のある屋上に作り変えることで、賃貸部分の賃料アップも図れます。
必ず賃料アップができるというわけではないものの、他のビルと差別化させたいという人にはおすすめです。
ビルの屋上を活用したおすすめ事例5選
現在、都心を含め様々なビルで屋上の活用が増えてきています。
主にどのような活用をしているのか、事例として5つご紹介しましょう。
屋上に庭園を造り、緑豊かなスペースに
都市部のビルで特におすすめなのが、「屋上庭園」です。
屋上庭園では植物を取り入れ、多くの人が休憩に訪れられるスペースを作っていきます。
屋上庭園を造るメリットの1つに、ヒートアイランド現象を抑制できるという点が挙げられます。
ヒートアイランド現象とは、郊外よりも都市部の気温が上がりやすい現象で、人口排熱や地面のコンクリート・建築物による大気加熱、ビルが立ち並ぶことで風の通り道が少ないといったことが要因になってきます。
ヒートアイランド現象がさらに悪化すれば、気温上昇による熱中症などの健康被害を及ぼす可能性も高いでしょう。
屋上庭園は少しでもこのような現象を改善するために取り入れるメリットがあります。
もちろん、上記でも述べたように自然と触れ合えるような憩いの場を作ることで、従業員にも良い影響をもたらしてくれます。
太陽光発電を設置して、電気代節約&収益に
「安全面を考えると人が立ち入るスペースにしたくない」と考えるオーナーもいらっしゃるでしょう。
確かに、ビルの屋上を開放してしまうと安全面も強化しておかなくてはなりません。
それでも屋上の余ったスペースを活用する方法はあります。それが、太陽光発電パネルの設置です。
太陽光パネルを設置すれば微量でもビルの電気代節約につながりますし、余った電力は売ってしまうことで収益にもつながります。
初期投資と定期的なメンテナンスを必要としますが、少しでも利益を上げたい方にはおすすめです。
貸しスペースとして開放
屋上を貸しスペースとして開放し、収益を得るのも良いでしょう。
近年は都会でもバーベキューができるように、屋上スペースを活用する事例も増えてきています。
貸しスペースは入居者に限定する形を取るのか、一般に開放するのかも決めておいた方が良いでしょう。
携帯のアンテナ基地局を立てる
屋上はあるものの、それほどスペースが大きくないという場合は、携帯のアンテナ基地局を立てるのがおすすめです。
携帯のアンテナ基地局を立てることで、場合によっては月10万円ほど利益を上げられます。
ただし、注意点としては自分ではアンテナ基地局を立てたいと思っていても、そのタイミングで設置することができません。
携帯のキャリア会社から依頼があった時だけ可能なので、依頼があった時に備えて設置できる環境かどうか確認しておきましょう。
屋上で稲作体験までできる?!
屋上に本格的な畑や農園を設置するケースも増えてきています。
通常の緑化とは異なるため、専門的な知識を必要としますが、畑や農園ができればそこでできた野菜などを販売することもできますし、都心部で生活する子どもたちの食育活動にもつながるでしょう。
中には、屋上で水田を形成し、稲刈り体験までできる事例もあります。
このように、ビルの屋上はアイディア次第で様々な活用方法があるのです。
まとめ
今回はビルの屋上を活用するメリットと5つの事例についてご紹介してきました。
事例はあくまでも一例であり、独自のアイディアを思い付けばその活用方法は無限に広がっていくでしょう。
もちろん、今回ご紹介した事例を参考にするのも良いでしょう。
ぜひ余った屋上のスペースを有意義なスペースへと変えてみてはいかがでしょうか?