マンションコミュニティには参加すべき?メリット・デメリットや活動事例を解説

マンションコミュニティ

マンションコミュニティは面倒、必要ないといったネガティブなイメージを持っている方は多いでしょう。
しかし、マンションコミュニティの種類によっては必ず参加しなければならないもの、参加すると多くのメリットが得られるものなどがあります。
今回は、マンションコミュニティの種類、マンションコミュニティのメリットやデメリット、活動事例などについてご紹介します。
健全なマンションコミュニティを選びたいという方も、ぜひ最後までご覧ください。

目次

マンションコミュニティとは?

マンションコミュニティ

マンションコミュニティは、そのマンションに住んでいる人とのつながり、関係性などを意味します。
隣人はもちろん、自治会や町内会、マンションの管理組合とのつながりもマンションコミュニティと言えます。
マンションコミュニティが持つ役割について詳しく見ていきましょう。

マンションの維持や管理する上で必要な組織

管理組合は、マンションの維持や管理を行う重要な役割を持っています。
とはいえ、管理規約の改正・改良、補修や建て替えを行う場合は、そのマンションの住民から合意を得なければなりません。
補修をする場合は3/4以上、建て替えをする場合は4/5以上の賛成が必要になります。
日頃から住民同士のコミュニケーションが取れていると、合意を得やすくなったり、話し合いがスムーズになったりします。
このようにマンションコミュニティは、マンションの維持や管理を円滑に行っていくために欠かせない組織なのです。

交流・イベントを図ることも

マンションコミュニティの一環として交流・イベントを活発に行っているマンションもあります。
子どもを持った家族が多いマンションでは、住民が協同して子ども向けの交流・イベントを行うこともあります。
いわゆる子ども会は、親だけでなく子どもの交友関係を広げてくれるということで、加入する人も多いです。
親同士でコミュニケーションを取ることによって、安心して住めるほか、見守りが強化されるなどのメリットもあります。

マンションコミュニティの価値観は年代で異なる

年配の方は、マンションコミュニティに積極的なことが多いです。
時間にゆとりがあるだけでなく、人との交流の場としてマンションコミュニティを大切にしているという傾向があります。

総会や理事会などの管理組合運営活動、消防避難訓練などのイベントにも意欲的です。
対して若い世代の住民は、仕事に加えて育児などで忙しくしていることが多いため、マンションコミュニティに参加しない人も少なくありません。

チャット、LINEにてお部屋探しが出来る点が特徴。仲介手数料は賃料0.5ヶ月分!(対象地域:東京、神奈川県、埼玉県、千葉県)
すまいをもっと自由に、もっとたのしくタウンマップ!

» チャットやLINEで、カンタン部屋探し! » 記事一覧を見る

マンションコミュニティをタイプ別に分類

マンションコミュニティ

マンションコミュニティのタイプは、管理組合活動、近所付き合い・挨拶、防災活動、交流イベントの4つに分けられます。
それぞれどのような特徴・メリットがあるのかを見ていきましょう。

管理組合活動

管理組合活動は、区分所有法によって加入が欠かせないマンションコミュニティです。
先ほどもご紹介した通り、管理組合はマンションの維持や管理に関わる組織であるため、より安心・安全に住むためになくてはならない存在なのです。

様々な人が住むマンションでは、管理組合がなければ秩序を保つことも難しくなってしまいます。
管理組合があることで住民同士のトラブル防止にもなり、より快適な住環境を維持することができます。

近所付き合い・挨拶

挨拶などのちょっとしたコミュニケーションだけでも、マンションコミュニティと言えます。
しかし、管理組合活動のような強力さはありません。
近所付き合い・挨拶は、災害などの緊急時に助け合えることや、地域情報などが知れるなどのメリットがあるため、最低限は行っておくと良いでしょう。
特に子どもがいる場合は、不審者などの情報共有にもつながり、見守り強化が期待できるので積極的にコミュニケーションを取っておくのがおすすめです。

防災活動

災害などが起きた時は、必然的にマンションの住民同士で助け合う必要が出てきます。
そういったことが起こる前に、万が一の時にスムーズに対応できるよう、防災活動を行っているマンションもあります。
これに関しても、強制参加ではなく任意参加になることがほとんどです。
しかし、しっかりと参加しておくことによって、いざという時にお互いに助け合えるというのは大きなメリットになるでしょう。

交流イベント

子ども会などの住民が協同して行う交流イベントです。
夏祭りやクリスマスパーティー、ハロウィンなどの季節のイベントはもちろん、ビンゴ大会などを行うマンションもあります。
挨拶を超えるコミュニケーションのきっかけとなり、表面上だけでなく、価値観でのつながりも深められるマンションコミュニティです。

近所付き合いでより良い関係を作っていきたいと考えている場合は、積極的に参加するのがおすすめです。

マンションの形態で異なるコミュニティの特徴

マンションコミュニティ

マンションコミュニティは、マンションの形態によって特徴が異なります。
マンションの形態は、小規模マンション、中層・高層マンション、超高層マンション、団地型マンションの4つに分けられます。
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

小規模マンション

1棟で6階以下、18階以下で50戸以下の小規模マンションでは、マンションコミュニティが少ない傾向にあります。
イベントはもちろん、近所付き合いや挨拶などのコミュニケーションも少なく、深くつながる住民もあまり見られません。
共用施設が設置されていないことも多いため、イベントなどの行事が実施しづらいというのが理由の1つです。

中層・高層マンション

7階以上18階以下で51戸以上の中層・高層マンションは、挨拶などのコミュニケーションが往々にして見られます。
集会室や会議室が設置されていることから、コミュニティ活動自体は活発に行われていることが多いです。

超高層マンション

19階以上の超高層マンションでは、挨拶などのコミュニケーションが活発に行われています。
マンション内に子ども向けのスペースやラウンジが設置されていることもあり、親だけでなく子ども同士の交流も多い傾向があります。

超高層マンションになってくると、子ども会や主婦向けのサークルなどを形成しているマンションも出てくるため、自然なコミュニケーションが取りやすいというメリットがあります。
しかし、周辺地域とのコミュニケーションが少ない傾向にあるため、地域情報を獲得しづらいデメリットもあります。

団地型マンション

2棟以上で6階以下、18階以下で50戸以下の団地型マンションは、高齢者の割合が多く、深いつながりを持つ住民も少なくありません。
どのタイプのマンションよりコミュニティが活発で、地域とのコミュニケーションも重要視しています。

デメリットとしては、住民の高齢化によって管理組合活動が不活性化してしまう可能性があるという点が挙げられます。

チャット、LINEにてお部屋探しが出来る点が特徴。仲介手数料は賃料0.5ヶ月分!(対象地域:東京、神奈川県、埼玉県、千葉県)
すまいをもっと自由に、もっとたのしくタウンマップ!

» チャットやLINEで、カンタン部屋探し! » 記事一覧を見る

管理組合と自治体の違い

マンションコミュニティ

管理組合と自治体を混同してしまっている人は少なくありません。
実は、管理組合と自治体は運営元だけでなく、目的も全く異なるのです。
管理組合と自治体の違いを解説していきます。

管理組合とは?

管理組合は、共有財産であるマンションを管理する団体のことを言います。
区分所有者によって行われる資産管理が目的となっているため、コミュニティ活動は建物内で行われることがほとんどです。
地域でコミュニティ活動を行いたい場合は、管理組合活動だけでは不十分かもしれません。

自治体とは?

自治会は、地域コミュニティから生まれた団体のことで、任意で作られたものです。
生活の質を高めることが目的となっており、防災や子育てを通じて地域に住む人々の親交を深めていく活動を行っています。
自治会活動は市が支援を行っていることもあり、地域の情報が得やすいことも自治会のメリットと言えます。

双方で連携する必要がある

管理組合と自治体はそれぞれ異なる目的があるため、生活の向上を図るには双方で連携してコミュニティ活動を行っていく必要があります。
自治体の活動への参加は任意ですが、より安心・安全に生活していくためには、加入を検討するのがおすすめです。

マンションによっては、管理組合の他に自治会を形成しているケースや、管理組合の中に自治会のような部門を設けているケースがあります。
マンション全体で地域の自治会に加入していることもあります。
まずは、自分のマンションがどのような形態になっているのかを確認してみましょう。

マンションコミュニティに参加するメリット

マンションコミュニティ

マンションコミュニティに実際に参加することで得られるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

情報交換や悩みを相談できる場が増える

マンションコミュニティに参加するメリットには、情報交換や悩み相談などができる場所が増えるというものが挙げられます。
特に子育て世代向けのイベントなどは多く開催される傾向があるため、子育てについて話しやすい場所を確保したい方はおすすめです。

子育てサークルでは、幼稚園・保育園や学校の情報に加えて、公園や児童館などの遊び場についての情報も共有できます。
他にも、シニア世代同士で関わり合えるイベント、サークルなどを形成するマンションがあります。
コミュニティが活発なマンションでは、シニア世代が子育て世代のサポートを行うといった活動も見られるのです。

周りに頼れる人があまりいないという家庭でも、子育ての大先輩であるシニア世代に頼りやすい環境作りができれば、生活への不安も一気に解消されます。

犯罪の予防につながる

子どもやお互いの顔を知っておくことで、見守りが強化されるため、犯罪予防が期待できます。
万が一行方がわからなくなってしまっても、目撃情報などが入手しやすくなるというのもメリットと言えます。
住民同士が活発にコミュニケーションを取っていると、犯罪者が近づきづらいというのも犯罪予防につながる理由です。

コミュニティが活発であれば部外者がわかりやすくなり、すぐに情報を共有して安全に努めるなど、様々な対策ができます。
逆にコミュニケーションが少ないマンションでは、住民と部外者の見分けがつきません。
安心・安全な環境を作るためにも、マンションコミュティへの参加は欠かせないと言えるでしょう。

災害時に助け合える

地震が多い日本では、マンションコミュニティの重要性は非常に高いです。
理由は、災害が起こった時に住民同士で助け合っていく必要があるからです。
マンションの建物自体は災害に強いと言われていますが、コミュニティの面では住民の努力が不可欠になります。
管理組合では緊急時の連絡先を回収するなど、災害時に備えた取り組みも多く行っています。

しかし、それだけでは不安と思う方も多いでしょう。
万が一災害が起こった時に助け合うためにも、普段からコミュニケーションを取っておくことが大切です。
住民同士のつながりを深めておくことで、被災した時でもより安心・安全に生活しやすくなります。

社会的孤立を防げる

家族や人との関わりがほとんどない状態である「社会的孤立」は、マンションコミュニティに参加することによって防げます。
特に高齢者は退職後に人とのつながりがなくなってしまうことが多く、社会的孤立に陥ってしまう恐れがあります。

また、人とコミュニケーションを取る機会・場所が少ないことも社会的孤立の原因です。
マンションコミュニティが仲間づくりの場や外出の機会が増えるなど、多くのメリットが得られます。

合意形成がしやすくなる

マンションは修繕や建て替え、管理費の値上げなどを行う時、住民の合意が必要です。
こういった重大な話し合いで収拾がつかなくなってしまうことケースはよくありますが、原因はコミュニケーション不足だと言われています。
コミュニティが活発であれば、異なる意見が多く出てきてもしっかりと話し合いが進められるため、スムーズに合意形成がしやすくなるのです。
逆に、挨拶といったコミュニケーションもないマンションは、合意形成ができないだけでなく、相手を誹謗してしまうケースも少なくありません。
資産管理を行い、長く安心・安全に暮らしていくためにも、マンションコミュニティに参加することは大切です。

マンションコミュニティに参加するデメリットはある?

マンションコミュニティ

マンションコミュニティへの参加は、メリットも多い一方でデメリットも存在します。
ここでは、マンションコミュニティに参加するデメリットを見ていきましょう。

ストレスが増える可能性もある

元々近所の方と深い付き合いを求めていない場合、マンションコミュニティに参加することでストレスに感じてしまう可能性があります。
家族構成や生活環境などお互いのことを知ることで、必要以上に詮索されることも増えるでしょう。
また、イベントや懇親会の企画・開催を巡って、住民同士が対立したり、トラブルが起こったりすることも有り得ます。
近所の方とは程よい距離感を保ちたい、人付き合いが苦手という方にとっては、マンションコミュニティへの参加は、デメリットに感じやすいです。

プライベートに立ち入られる

子ども同士が同世代のコミュニティに入った場合、子育てに協力し合ったり、家族同然の付き合いを要求されたりする可能性があります。
日頃から濃い付き合いをしていると、プライベートに立ち入られることも増え、ストレスに感じてしまうかもしれません。

コミュニティから抜けられないこともある

「コミュニティを抜けたい」「違うコミュニティに参加したい」と思っても、いつ顔を合わせるかわからない環境では、気まずさから行動に移せないことも少なくありません。
同じ住まいに住み続ける限り、コミュニティから抜けるのは難しいです。

少しずつフェードアウトするのも難しいため、嫌だと思いながらも付き合いを続けるしかありません。

健全なマンションコミュニティかどうかをチェックしてみよう

マンションコミュニティ

住み始めてから後悔を感じることのないよう、事前に健全なマンションコミュニティかどうか確認しておくと安心です。
ここでは、マンションコミュニティが健全かどうかを判断するためのポイントをご紹介します。

管理規約の内容を確認する

マンションを購入する前に、管理規約の内容を確認しましょう。
購入前であっても、管理規約案や修繕契約は閲覧することが可能です。

新築マンションの場合、管理規約は分譲時に作成されています。
とはいえ、管理が始まるのは入居後であり、どのようなコミュニティが作られるかは入居者によって左右されることもあるので、完全に予想するのは難しい部分があります。
そのため、新築マンションを購入する際は、自分達でより良いコミュニティを作り上げていくという覚悟が必要です。
一方、中古マンションの場合、既に管理規約は運用されており、コミュニティも形成されているので、気になる点は不動産会社に確認すると良いでしょう。

長期修繕計画がスムーズに進んでいるか確認する

マンションを購入する際は、長期修繕計画も確認しておきましょう。
特に中古マンションの場合、決算資料を見れば赤字になっていないかがわかります。
さらに、今後計画されている修繕の内容や、実施できるだけの積立金があるかどうかも確認できます。

これらは、マンションが適切に管理・維持されているかを判断する上で重要な情報となります。
もしも気になる点があるのなら、購入前に不動産会社や管理会社に確認することをおすすめします。

共用部に問題がないか確認する

マンションの共用部を確認することで、管理が適切に行われているかはもちろん、コミュニティが健全に形成されているかがわかります。
最近は、プールやジム、カフェなどの共用施設を併設している新築マンションも増えています。
多様な共用施設は一見非常に魅力的ですが、実際にはほとんど使われないこともあるので注意が必要です。

例えば、プールは維持や管理にかかる費用が膨大です。
そのため、プールの水を抜いて管理維持費を削減したというケースも珍しくありません。
また、カフェは人件費削減のため、自動販売機に変更したという事例もあるので注意が必要です。
一方、中古マンションの場合、自転車置き場をチェックすることで、管理の質を判断できます。

乱雑な印象を受ける場合、管理会社や管理人の運営に問題があると推測できます。
また、マンション住民がその状況を許しているとも言えます。
もちろん、住民の多くは整理整頓されている方が良いと考えているはずです。
しかし、現状はその声が届いていないので、コミュニティが健全ではない可能性が高いです。

マンションコミュニティに参加する際のポイント

マンションコミュニティ

続いては、マンションコミュニティに参加する際のポイントをご紹介します。
「活動に積極的に取り組む」「コミュニティの雰囲気があっているか事前に確認する」「自分の価値観を押し付けず距離感を大切にする」これら3つのポイントを押さえることで、暮らしやすさはもちろん、資産価値の維持にもつながります。

活動には積極的に取り組む

マンションコミュニティに参加する際は、活動に積極的に取り組むことが大切です。
管理組合での活動は任意ではなくマンションに住む人の義務です。

自ら理事や会長など責任ある立場をやろうとする人は少ないですが、きちんとしたコミュニティを運営することは、マンションという資産価値の維持につながります。
自身の持つ資産価値を良好な状態で保ちたいなら、活動に率先して取り組みましょう。

コミュニティの雰囲気があっているか事前に確認する

マンションによって、コミュニティの雰囲気や形式は異なります。
マンションを選ぶ際は、コミュニティの雰囲気が自分に合うかどうかも重視して決めることが大切です。

購入前は修繕計画や積立金など維持・管理の状況だけでなく、どのようなイベントが実施されているか、住んでいる方の年代や家族構成、参加率なども不動産会社に確認しておくと良いでしょう。

自分の価値観を押し付けず距離感を大切にする

管理組合の活動は義務であっても、開催するイベントへの参加は任意です。
価値観や働き方が多様化する昨今、住民の中には事情によりイベントやサークルに参加できない人もいるでしょう。
しかし、だからといって参加しない人を「無関心」「非協力」で片付けてしまってはいけません。
マンションコミュニティに参加する際はお互いの意見を尊重すること、自分の価値観を押し付けず距離感を大切にすることが重要です。

マンションコミュニティにおける課題と対策

マンションコミュニティ

健全なマンションコミュニティを形成するには、マンションコミュニティにおける課題を把握することが大切です。
ここでは、マンションコミュニティに起こりやすい課題とその対策についてお伝えします。

理事を務めてくれる人がいない

分譲マンションでは、所有者で管理組合を結成し、自分たちのマンションを管理することになります。
管理組合には、代表として維持管理を進める理事会があります。
マンションの管理業務は共用部の清掃から設備の保守点検、大規模修繕の計画など多岐にわたります。
管理組合が専門の管理会社に管理業務を委託するケースも多いものの、理事になれば理事会に出席したり、それぞれの担当する業務をこなしたりと負担も大きいです。
そのため、理事になりたい、やりたいと積極的に活動する人は少ないのが実情です。
しかし理事を務めてくれる人がいなければ、健全なマンションコミュニティの形成は難しいでしょう。
この問題を解決するためには、高齢者の多いマンションでは理事のなり手がいないと諦めるのではなく、高齢者を人生経験豊富で時間の自由も利く人材と考え、管理組合活動への参加を促し、積極的に役割を担ってもらうなどの対策が有効です。

コミュニティへの関心の低い人が多い

マンションコミュニティの活動は一部の人がやっている活動と捉え、関心の低い人が増えていることが問題視されています。
このような課題に対応するには、イベント実行委員や広報紙の編集など比較的負担が少なく、楽しい活動に参加してもらいましょう。

そして、これらの活動を通して管理組合活動とはどのようなものか必要性などを理解してもらうことが効果的です。
また、管理組合の役員はネームプレートを付け、住民に積極的に話しかけることで、隠れている問題を発掘できることがあります。
発掘した問題の解決に向けてプロセスを“見せる化”することで、管理組合とは身近なものだと住民に関心を持ってもらうきっかけを作れます。

入居者同士でトラブルが発生している

マンションでは、騒音やペットの飼育マナーなど、入居者同士のトラブルも少なくありません。
騒音に関する問題は、上下階で起こることがほとんどのため、上下階の懇親会を開催するなど、住民同士がコミュニケーションを取れるきっかけを作るのも良いでしょう。
どんな人が住んでいるのか、相手の顔がわかることでお互いの事情を理解し、トラブルを未然に防ぐ効果が期待できます。

高齢者の単身世帯が多い

高齢者の単身世帯が多いマンションでは、日常生活の安全性や緊急時の対応をどうするかが課題となっています。
このようなケースでは、管理組合に福祉に関する専門委員会を設置し、マンション内に気軽に利用できる談話室をオープンしたことで、高齢者の閉じこもり防止に効果が期待できます。
また、希望する高齢者を対象に、安否確認できるシステムを作ることで、お互いの生活を支え合っているマンションコミュニティもあります。

マンションコミュニティで行われる活動事例を紹介

マンションコミュニティ

最後に、実際にマンションコミュニティで行われている活動事例をご紹介します。
防災や見守りに関する活動をはじめ、趣味や交流会、イベントの実施など活動内容は多岐にわたります。

防災に関する活動

マンションコミュニティの活動の一環として、防災意識の高い住民の呼びかけにより、防災に関する活動が積極的に行われているケースがあります。
この活動では、毎月会合を開き、防災に関する設備を購入・設置したり、防災訓練を開催したりしています。
最近は、ゲリラ豪雨や台風の影響により、建物が浸水したり、水道が止まったりしてしまうケースが多発しています。
さらに、電気が止まればエレベーターが使えなくなり、高層階の人は自宅への帰宅が困難になる可能性もあるでしょう。
マンションに起こり得るリスクに合わせた防災活動を行うことで、有事の際はお互いを助け合う「共助」の意識を持つことにつながります。

見守りに関する活動

子どもの登下校や高齢者を見守る活動をしているマンションコミュニティもあります。
子どもたちの通学路を見守り挨拶活動を行うことは、事故の発生を防ぐとともに、防犯面でも高い効果を発揮します。
また、万が一不審者が入ってきたとしても、すぐに異変を察知できるでしょう。

趣味に関する活動

趣味に関する活動を行っているマンションコミュニティもあります。
住民同士共通の趣味を持ち活動することは、良好なコミュニケーション作りにもつながります。
住民同士の関係が良くなれば、トラブルも起こりにくく、暮らしやすい環境を実現できます。

交流会・懇親会

住民同士のコミュニケーションの一環として、定期的に交流会や懇親会を開催しているマンションコミュニティもあります。
子どもたち向けのゲーム大会を開催することで、知らない子同士でも盛り上がり、終了後は新しい友達ができるなど、新たなコミュニティを作るきっかけになります。

また、お菓子やジュースを飲みながら住民同士会話を楽しむことで、同じマンションに暮らす人との交流を深められるでしょう。

季節ごとのイベント

花見やハロウィン、クリスマスなど季節ごとのイベントを開催することで、住民同士のコミュニケーションを活発に取っているマンションもあります。
中でも、大規模な夏祭りを開催しているマンションは、住民一人ひとりの意識がとても高く、理事会をはじめ、修繕委員会やイベント実行委員など様々な委員会が活動しています。

今回は、マンションコミュニティについて、お伝えしました。
マンションコミュニティとは、マンションを維持・管理するために欠かせない組織です。
参加することで、情報交換や悩みを相談できたり、災害時に助け合えたり、犯罪の予防につながったりと様々なメリットを享受できます。
しかし、その一方で、人付き合いが苦手な方にとってストレスが増えたり、プライベートに立ち入られたりとデメリットを感じることもあるでしょう。
マンションコミュニティは、マンションによって特徴も大きく異なるため、購入時は今回紹介した内容を参考に、健全なマンションコミュニティかどうかチェックすることをおすすめします。