下駄履きマンションとは?メリットやデメリットなどをご紹介!

テナント

下駄履きマンションという言葉を聞いたことはあるでしょうか。
あまり耳馴染みのない単語ですが、マンションやアパートの1階に店舗や事務所といったテナントが入り、上階が住居になっている建物と言われれば思い浮かぶ人も多いでしょう。
今回は下駄履きマンションとはどのようなものなのか、メリットやデメリットも交えながら詳しく解説していきたいと思います。

下駄履きマンションとは?

飲食店

1階や2階に店舗や事務所などが入居し、その上が居住スペースとなっているマンションを下駄履きマンションといいますが、その由来はテナント用の1階が柱や壁などしかないため、下駄の歯のように見えるとのことから、このように呼ばれるようになりました。
また、店舗や事務所だけでなく、1階部分が駐車場のマンションも含まれています。

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下駄履きマンションならではのリスク

マンション

テナントスペースと住居スペースが混在している下駄履きマンションならではのリスクについて詳しく解説していきましょう。

構造に関するリスク

1階部分が店舗や事務所といったテナントスペースになる場合、住居に比べて広いスペースを確保したいことから柱や壁量が少なくなる場合が多いです。
また、駐車場にする場合にはピロティ形式と呼ばれる1階部分に耐力壁のない独立柱のみの空間である建築形式であるため、そうでない建物に比べて地震被害に対するリスクが高いと言われています。
特に1981年以前に旧耐震基準を基に建てられた下駄履きマンションには、注意する必要があります。

空室に関するリスク

下駄履きマンションでは1階や2階を家賃の高いテナントスペースにすることで、より安定した収益を目的として得ることを目的としています。
しかし、そもそもニーズの乏しい立地で入居したいと考える店舗が少ない場合、空室のリスクが高くなります。
また、店舗ではお客様に合わせた設計や内装が求められますが、多くの場合下駄履きマンションの所有者はそこまでお金を掛けずに済むスケルトンを選択します。
そうなると、テナント側もそのような物件に入りたいと思わないことから、さらに空室が埋まらないといった悪循環に陥ってしまいます。

入居者トラブルに関するリスク

下駄履きマンションは店舗や事務所などの非住居スペースと、住居スペースが混在していることから、入居者間あるいは入居者とオーナー間でトラブルやクレームが発生することがあります。
例えば1階に飲食店が入っている場合、ゴミの捨て方や管理の仕方に問題があるとゴキブリやネズミなどが発生してしまう可能性があります。
また、コンビニなど人が不特定多数の人が多く集まる店舗の場合、セキュリティの心配や騒音に対するクレームに繋がることが多々あります。

下駄履きマンションのメリットとデメリット

マンション

非住居用スペースと住居用スペースのどちらもある下駄履きマンションにあるメリットとデメリットとはどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。

メリット

下駄履きマンションは、通常であれば会社や商業施設しか建てることのできないエリアに住むことができるというメリットがあります。
また、マンションやアパートなどの賃貸物件において、1階は防犯やプライバシーの面から、敬遠される傾向にあります。
しかし、店舗などの賃貸では1階スペースが集客性や視認性の高さから人気があるのです。
そのため、立地により差異はあるものの、1階部分を需要の高いテナントスペースにし、上階を居住スペースとすることでどちらも高い収益につながります。
それだけでなく、一般的にテナントスペースは居住用に比べて賃料が高い傾向にあるため、あまり人気がなく空室リスクも高くなる居住用スペースよりも需要の高い店舗や事務所に入ってもらうことで、より高い収益性を実現できるのです。
住居スペースの入居者にとっても階下に店舗があることは非常にメリットが多く、物件を選ぶ際の決め手となることも多いでしょう。
特に一人暮らしをしている際に、すぐにコンビニに行ける環境はとても便利だと感じることが多いでしょう。
公共料金などの支払いがすぐできるだけでなく、今は宅配の受け取りも可能です。
また階下に店舗がある場合、警備会社と契約していることが多いため、防犯面で優れています。
更に何かあった際にすぐに助けを求められる環境であることも、安心材料の一つです。

デメリット

リスクでも説明したように、下駄履きマンションの耐震性のリスクや空室に関するリスク、はたまた入居者のトラブルに関するリスクは、そのままデメリットとしても挙げられるでしょう。
特に1階が飲食店の中でも重飲食に分類される居酒屋や焼き肉店、焼き鳥店といった排気量の多い飲食店では騒音やゴミ、臭いなどさまざまなトラブルやクレームにつながる確率が高くなります。
そのため、こうしたリスクを少しでも避けたいのであれば事前に「重飲食のお店は入居不可」としておくことをおすすめします。
下駄履きマンションは、非住居と住居が混在することで収益性が高くなるメリットがあることを説明しましたが、もしトラブルが発生してしまえば、入居者は減り、入居を考えていた人達からも敬遠されてしまう可能性があります。
そうなると、資産価値が下がってしまうこともあり得るのです。
そうならないためにも、非住居と住居どちらの住人も快適に過ごすことのできるよう、徹底した管理が必要です。

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まとめ

ここまで下駄履きマンションのメリットやデメリットについて、詳しく解説してきました。
住んでいるマンションの階下にコンビニや飲食店があれば、生活する上でとても便利ですし、それらの店舗を目当てに入居者が増えることもあるでしょう。
しかし、一方で店舗によっては騒音や臭気などの問題からクレームやトラブルに発展してしまう可能性もゼロではありません。
また、新しい物件であればきちんと耐震基準に沿っているとはいえ、全てが居住スペースのマンションに比べて脆弱であることは否定できません。
下駄履きマンションの購入や建築を検討している場合には、そうしたリスクも検討する必要があります。
後悔のない選択ができるよう、ぜひ当記事で紹介したものを参考にしてみてください。