換気扇の電気代はいくらかかる?24時間つけっぱなしでも問題ないか解説

換気扇

最近は、24時間換気システムを完備している賃貸物件も増えてきました。
しかし、昨今の急激な電気代の高騰で、「24時間換気なんて電気代がもったいないのでは?」と感じる方もいるでしょう。
そこで今回は、そもそもなぜ電気代が高騰しているのかというところから、換気扇の種類や24時間換気扇をつけっぱなしにした場合の電気代、換気扇の電気代を節約するコツまで、詳しく解説していきます。
自宅の換気扇の電気代が気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

2023年も電気代が高騰!その原因は?

換気扇

電気代の急激な高騰は、日本中の家計に大きな打撃を与えています。
なぜこんなにも電気代が高騰しているのか、まずはその大きな要因からみていきましょう。

燃料価格の高騰

電気代高騰の大きな要因の1つが、天然ガスや石炭などの燃料価格の高騰です。
天然ガスと石炭の値段は共に、2020年より急激に高騰し始めました。
日本での為替を考慮した天然ガスの価格推移を見てみると、2020年9月は671円/mmbtuだったのが、2022年9月は3,106円/mmbtuと、2年間で約5倍にまで上昇しています。
石炭価格もオーストラリアでの価格を日本円に換算した推移では2020年9月は5.77円/kgですが、2022年9月は61.67円/kgと約10倍もの上昇率です。
天然ガスと石炭価格はいずれも2023年9月では高騰傾向もやや落ち着いていますが、未だに高水準のままです。
燃料価格が高騰している大きな要因には、以下のことが挙げられます。

・脱炭素化に向けた世界的な流れ
世界中で温室効果ガスである二酸化炭素の排出をなくす、脱炭素化に向けた動きが活発になっています。
そうした動きの中、天然ガスは他の化石燃料に比べて燃焼時の二酸化炭素の排出量が少ないことで注目を集め、天然ガスの需要が高まったことが燃料価格の上昇につながっています。

・新型コロナウイルスの影響
新型コロナウイルスの影響で停滞した経済の回復を試みる規制緩和によって、2020年4月に化石燃料の価格が一時的に下落しました。
しかし、そのことで今度は電力需要が増加し、供給が追い付かない状態となったことも燃料価格が上昇した要因の1つです。

・ウクライナ情勢
2022年から始まったロシアのウクライナ侵攻も燃料価格の高騰に影響しています。
国家収入の多くを化石燃料に依存するロシアに対して経済制裁を加えるために、各国がロシアからの輸入を制限しています。
その結果、天然ガスをはじめとするエネルギー源がひっ迫する事態となり、燃料価格の高騰が続いているのです。

国内の電力供給不足

昨今の電気代高騰には、日本国内の電力供給不足も影響しています。
国内の電力供給量が減少している主な原因は、2011年の東日本大震災によって原子力発電所の停止が相次いだことです。
2010年は日本の発電全体の25%を原子力発電が占めていましたが、2020年には3.9%まで低下しています。
また、電力自由化による電気料金競争の激化で、採算の合わない古い火力発電所を停止させる動きや、再生可能エネルギーへの切り替えで火力発電所が縮小傾向にあることも国内の電力供給量不足を招き、電気代の高騰につながっています。

再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上げ

毎月の電気料金には、電力会社が買い取った再生可能エネルギーの費用の一部を電力受給者が負担する「再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下:再エネ賦課金)」が含まれています。
2012年の再エネ賦課金の単価は0.22円/kWhでしたが、2022年には3.45円/kWhに上昇しています。
再エネ賦課金は原則として電力使用量に応じて支払うため、単価で見ると大差ないように感じても、年間では大きな違いが生じる家庭もあるでしょう。

電気代の高騰がいつまで続くかはわかりませんが、上記の要因が解消されない限り、2023年以降もしばらく続く可能性は十分に考えられます。
少しでも家庭の電気代を抑えるためには、節電への工夫が必要です。

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自宅に設置された換気扇の種類・タイプを知っておこう

換気扇

換気扇には性能や羽の形状、設置場所などによって様々な種類があり、この違いをしっかり理解しておくことが、最適な換気扇の選択に役立ちます。
ここからは、主な換気扇の種類を詳しくご紹介していきます。

換気扇は3つのタイプに分けられる

換気扇は、電気式シャッター・連動式シャッター・風圧式シャッターの3つのタイプに大きく分けられます。
それぞれの特徴は、以下のとおりです。

・電気式シャッター
電気式シャッターは、スイッチを入れると電動でシャッターが開き、それと同時にプロペラが回り出して換気を行います。
紹介する中では、最も機能に優れた換気扇です。

・連動式シャッター
連動式シャッターは、シャッターとプロペラの動きが連動しておりスイッチが入ります。
換気扇についている紐を引っ張るとシャッターが開き、同時にプロペラも回り出します。
この換気扇は、窓や壁につけるタイプに多いです。

・風圧式シャッター
風圧式シャッターは、換気扇のプロペラの風圧によってシャッターが開閉する仕組みの換気扇です。
非常にシンプルな作りで、シャッターというよりも薄い鉄板が吊るされているような見た目です。

さらに詳細な換気扇の種類

換気扇の種類は、形状や構造、設置場所などによって、さらに細かく分類されます。

・一般換気扇
「筐体」といわれる四角形の本体に、ファンが取り付けられている換気扇です。
電気式、連動式、風圧式のいずれのタイプもあります。
これまでは、オン・オフのみの換気扇が中心でしたが、最近は、2段階調整が可能な「調整式」や排出に加えて吸気もできる「及排式」も展開されています。

・窓用換気扇
小型の窓に取り付けるための換気扇で、窓用エアコンと同じように扱われます。
利用時は、換気扇を取り付けた部分の窓を開けて使います。
大きさは15~25cm程度で、リビングやキッチンの他、超小型のものはトイレにも取り付けられます。
窓との干渉を防ぐため、基本的には背面シャッターがありません。

・空調換気扇
排気だけでなく、空調機能も兼ね備えた換気扇です。
フィルターが取り付けてあるので、花粉やホコリがブロックされ、汚れた空気を外に出すのと同時に新鮮な空気を供給できます。
熱交換器で熱を調整して室温に近づけてくれるため、常時換気しても冷暖房の効率を落とすことなく使えます。

・ダクト用換気扇
浴室やトイレ、アイランドキッチンなどの外気に面していない部屋で、天井裏に通したダクトを使って換気するタイプです。
昭和43年から集合住宅向けとして販売されるようになりました。
「ダクト用」や「天井埋込型」など、メーカーによって呼称に違いはありますが、基本的に用途は同じです。

・パイプ用ファン
非常に狭いスペースに取り付けることを目的として作られた換気扇で、トイレなどに埋め込んだパイプに差し込んで設置します。
トイレでは100mm、浴室などでは150mmパイプ用のものが多く使われています。
人感センサーや湿気センサーなどが付いており、24時間換気に対応しているタイプも展開されています。

・レンジフードファン
コンロ上のカバーとファンが一体化した、システムキッチンに付随している換気扇です。
排気専用と強制給排気、熱交換の3タイプがあります。
運転を停止した際の冷気の侵入を防ぐために、電動シャッターを連動させるなど、高気密住宅に対応したものも登場してきています。
フードの構造や形状、フィルターのお手入れのしやすさなどによって、バリエーションが豊富です。

換気扇の羽にも違いがある

換気扇の羽には、プロペラファン・シロッコファン・ターボファンといった種類があります。

・プロペラファン
扇風機の羽のような形状で、主にキッチンのコンロ周辺の壁に取り付けて使用されます。
外に直結していることから風に影響されやすく、強風を受けると風量が低下してしまうため、高気密住宅や高層階に設置されることは少ないです。

・シロッコファン
筒の中に換気扇が付いた構造で、ダクト用換気扇に使われます。
プロペラファンとは違って外部と直結していないので、強風の影響を受けにくく、風量も安定させやすくいため設置場所を選びません。
高気密住宅や高層住宅、壁から離れているアイランドキッチンにも用いられます。

・ターボファン
形状はシロッコファンに近いですが、羽が大きくて枚数が少ない点が異なります。
性能は、プロペラファンとシロッコファンの中間的な位置付けで、換気効率の良さではプロペラファンを上回ります。
ダクトを使用するので、場所にとらわれず設置できるのも魅力です。

24時間換気システムと換気扇、何が違う?

換気扇

比較的築年数の浅い賃貸物件で、24時間換気システムという設備がついているのを目にしたことがある方もいるでしょう。
続いては、この24時間換気システムについて、通常の換気扇との違いや種類を解説していきます。

24時間換気システムと換気扇の違い

24時間換気システムと一般的な換気扇では、役割が全く異なります。
一般的な換気扇の役割は、短時間で空気を入れ替えることです。

例えば、キッチンの換気扇なら、料理をする時に動かして、室内に嫌なニオイがこもらないようにします。
また、浴室の換気扇であれば、入浴中や入浴後にスイッチを入れて、湿気を外に逃がすことでカビの発生を防ぎます。
このように、特定の部屋に設置して必要な時に必要な時間だけ動かすのが換気扇です。
一方、24時間換気システムの役割は、室内の空気を循環させてシックハウスや結露などを防ぐことです。
そのためには、常時稼働させる必要があるのです。

24時間換気システムの種類

24時間換気システムには、大きく分けて3種類の方式があります。

・第一種換気
第一種換気は、給気と換気の両方に換気扇などの機器を付けて、家中に空気の流れを作る換気方式です。
メリットは、扉や窓の開閉の影響を受けにくく、換気ユニットやダクトを取り付ければ、確実に各部屋の換気が行えるところです。
一方で、他の方式よりも電気代がかかることがデメリットです。

・第二種換気
第二種換気は、給気を機械的に行うことで自然排気させる換気方式で、一般的な住宅ではほとんど導入されていません。
換気扇などの機器が給気側だけなので、電気代が安く済むのがメリットですが、給気と排気の位置関係によっては確実な換気が難しいというデメリットもあります。

・第三種換気
第三種換気は、排気のみを機械的に行い自然給気によって空気を循環させる換気方式です。
室内の空気が滞留しにくく結露が発生しづらいため、現代の住宅では最も多く取り入れられています。
他の方式よりもコスト面で優れている点がメリットです。
デメリットは、高気密住宅の場合は、窓を開けると各部屋の換気がしにくくなるところです。

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トイレ・浴室・キッチンにある換気扇の気になる電気代

換気扇

換気扇は家電製品の中でも使用頻度が高い上、複数ヶ所に設置されていることから、電気代が気になる方もいるでしょう。
しかし実は、換気扇の電気代は他の家電と比べると圧倒的に安い傾向にあります。
ここでは、家の中でも特に使用頻度の高い、トイレ・浴室・キッチンの換気扇について1ヶ月の電気代をご紹介します。
なお、1kWhあたりの電力量料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価である31円(税込み)として計算しています。

トイレにある換気扇の電気代

一般的にトイレの換気扇には、パイプ用ファンかダクト用換気扇が使われます。
パイプファンの運転モードを「強」にして連続使用した場合の電気料金は、1ヶ月で約42円になります。
また、同じくダクト用換気扇を「強」で連続使用した場合は、1ヶ月で約51円です。
基本的にトイレの換気扇は、小型で換気力もそれほど強くありません。

消費電力は1時間あたり3W程度で、1ヶ月つけっぱなしにしていても電気代の平均は約67円です。
トイレは使用頻度が高く、窓がなかったり小さかったりすることも多いため、室内にニオイがこもりがちです。
ニオイをしっかり排出するために換気扇を常時つけていたとしても、この程度の電気代であれば心配ないでしょう。

浴室にある換気扇の電気代

浴室に設置される換気扇は、主に壁取付形乾燥機と天井埋込型換気乾燥機の2種類です。
浴室の換気扇の消費電力は1時間あたり13~20W程度で、1ヶ月つけっぱなしにしていた場合の電気代は約290円~446円です。
浴室は湿気がこもりやすく、換気扇の使用時間が長くなる場所です。
とはいえ、電気代を節約しようと浴室の換気扇の使用を控えると、カビが発生して呼吸器官系の疾患やアレルギーを発症する恐れがあります。

24時間換気モードが搭載された最新の換気扇を選ぶことで、カビの発生を防ぎつつ電気料金を安く抑えられます。

キッチンにある換気扇の電気代

キッチンに設置される換気扇は、主にレンジフードファンとプロペラファンの2種類です。
レンジフードファンを運転モード「強」で連続使用した場合の1ヶ月の電気代は、約636円です。
また、プロペラファンを連続使用した場合の1ヶ月の電気代は、約446円です。
キッチンの換気扇の消費電力は、1時間あたり30W程度です。
仮に、1ヶ月間つけっぱなしにした場合の電気代は、約670円が目安となります。
常時換気モードを搭載した換気扇であれば消費電力は5W前後のため、1ヶ月の電気代は約112円と、大幅な節約になります。
キッチンの換気扇は、料理中のニオイを排出するために必要不可欠な存在です。

常に清潔な空気を保ちたい方は、常時換気モードを搭載した換気扇の導入もおすすめです。

換気扇はつけっぱなしの方が良いとされる理由

換気扇

電気代が高騰する中でも、換気扇はつけっぱなしにすることが望ましいです。
理由は、つけっぱなしにすることで得られるメリットが多い・電気代がそこまでかからないという点が挙げられます。
ここでは、つけっぱなしの方が良いとされる理由について見ていきます。

結露を防ぐ

家にカビが発生する原因の1つとなるのは結露です。
結露はカビが好む条件のすべてを持ち合わせているため、カビを発生させない環境を作るには結露を防がなければなりません。
部屋の湿度が高いことによって、窓際などの温度が低い場所が結露しやすくなります。
換気扇は古い空気を屋外に排出するという役割を持っていますが、実は室内にこもった湿気も一緒に排出してくれるのです。

常に換気扇を付けておけば室内の湿度をコントロールしやすくなり、カビの原因となる結露も防ぐことができます。

カビやダニの予防になる

家にカビが発生すると気持ち良く過ごせないだけでなく、健康被害をもたらす可能性もあります。
感染症や下痢、嘔吐などを引き起こす恐れがあります。
また、カビが発生することによって、カビをエサにするダニが集まってくる可能性も高いです。
カビはもちろん、そういった虫の死骸やフンはアレルギー疾患の原因になり、シックハウス症候群やアトピー、アレルギー性皮膚炎といった症状が出てくることもあります。
カビの影響は健康被害に止まらず、退去費用アップにもつながるので注意が必要です。
カビは原状回復の対象となるため、すべてのカビをきれいにしなければならないのです。
もちろん退去時に掃除をすればそこまで高額な費用が請求されることはありませんが、カビの掃除には手間がかかります。
スムーズに退去するためにも、日頃から換気扇をつけっぱなしにし、カビが繁殖しにくい環境を作っておくことが大切です。

ニオイ対策になる

換気扇は、古い空気や湿気と共に、部屋にこもりやすい嫌なニオイも排出してくれます。
ニオイについては、日頃の掃除だけではどうにもならないことがほとんどです。
嫌なニオイを放置していると、カーテンやソファ、洋服などにニオイが染み付いてしまう可能性があります。
部屋のニオイが気になる方はもちろん、ニオイを定着させたくないという方は一度つけっぱなしにしてみるのがおすすめです。

空気の入れ替えができる

最近の住宅は気密性が高いことから、通気性には優れていないことが多いです。
そのため、窓を開けるだけでは十分に換気できないと言われています。
換気扇はその名のとおり換気に特化しているため、常に回し続けることで部屋の中を新鮮な空気で満たしてくれます。
窓を開けることなくしっかりと換気できるため、寒さや暑さを気にすることなく過ごせるのも換気扇の特徴と言えるでしょう。

換気扇をつけっぱなしにすることで起こり得るリスク

換気扇

換気扇はつけっぱなしにしておくのが望ましいですが、回し続けることによって起こるリスクもあります。
ただし、工夫や対策をしておくことで避けられるものばかりであるため、そこまで心配する必要はないと言えます。
では、つけっぱなしにすることで起こり得るリスクを見ていきましょう。

換気扇が汚れやすくなる

換気扇をつけっぱなしにすると、部屋の空気を排出し、外に取り込む状態が続きます。
その分、多くのホコリを排出することになるため、換気扇に付着する汚れも増えるということです。
きれいな状態を保つには掃除する頻度も増やさなければなりません。
さらに換気扇は脚立などを使う必要があるため、とても手間がかかります。
日頃の家事に手間のかかる換気扇の掃除が加わると、面倒に感じたり、サボりがちになってしまったりするかもしれません。
換気扇を汚れにくくする工夫や、掃除が楽になるようなアイテムを取り入れるのが大切です。

エアコンが効きにくくなる

換気扇を回し続けていると、エアコンの効きが悪く感じることがあります。
その理由は、空気を入れ替える役割の換気扇が、エアコンの冷気や暖気も排出してしまうからです。

なかなか快適な室温にならないため、エアコンがフル稼働する時間が長くなり、電気代も上がる可能性があります。
換気扇の近くにエアコンがある場合は、運転方法などを工夫する必要があるでしょう。

うるさく感じることも

換気扇はファンを回転させることによって空気を排出しているため、ファンが回転する音や風切り音が生じます。
換気扇の音が耳障りに感じる方にとっては、つけっぱなしにすることにストレスを抱えてしまうかもしれません。
特に劣化が激しい換気扇は騒音が発生しやすいです。

あまりにも騒音が発生する場合は、掃除をすることで改善する可能性があります。

少しでも換気扇の電気代を抑えるには?

換気扇

そもそも換気扇の電気代は24時間つけっぱなしにしておいてもそこまで高くはなりません。
とはいえ、電気代が高騰している現代において、少しでも節約したいと考える方は多いでしょう。
ここからは、少しでも換気扇の電気代を抑えるためのポイントについてご紹介します。

窓やドアを閉めて運転する

換気扇はトイレ・浴室・キッチンと、ニオイや湿気がこもりやすい場所に設置されています。
それぞれの換気扇がその場所のニオイ・湿気を排出してくれるため、窓やドアを閉めて運転するとより効果的に空気の入れ替えができるようになります。

逆に窓やドアを開けたまま回してしまうと、空気があちこちに逃げてしまい、換気効率が悪くなってしまうのです。
換気効率が悪くなると自然と消費電力も増え、電気代が上がりやすくなります。
換気扇をつける時は空気が逃げられないように密室状態を作り、最小限の消費電力で換気できるようにしましょう。

こまめに掃除を行う

換気扇をつけっぱなしにしていると、より多くのホコリ・汚れを排出するため、汚れが溜まりやすいです。
換気扇は汚れたまま使い続けると換気の力が弱まり、付けていてもあまり意味がなくなってしまいます。
汚れを放置して使っていると、最悪の場合、換気扇自体が壊れてしまう恐れもあります。
換気扇の掃除を楽にするためには、フィルターを活用するのがおすすめです。

換気扇にフィルターを貼り、汚れたら取り替えるという作業になるため、時間もかかりません。
1日の終わりにサッと油汚れを拭き取るなども効果的です。
トイレや浴室の換気扇は、定期的に掃除機でホコリを除去するのが手軽でおすすめです。

換気扇を「弱」で運転する

先ほどもご紹介したとおり、換気扇とエアコンは相性が悪いため、同時につける時は工夫が必要です。
換気扇の近くにあるエアコンをつける時は、換気扇を弱運転にすると電気代の節約になります。

弱運転にすることで、冷暖房効率への影響を抑えられるのです。
しかし、逆に換気効率が悪くなって消費電力が上がってしまうのでは?と心配になる方もいるでしょう。
特にキッチンに設置されている換気扇は比較的大きな換気扇であるため、弱運転でも十分に換気できると考えられます。

エアコンを使用していない時でもニオイや湿気が気にならない時は、弱運転にするとより節約に効果的です。

劣化した換気扇は交換する

こまめに掃除をしていても、耐用年数を超えて使用している場合は換気効率が悪くなることも多いです。
換気扇が劣化すると、騒音が発生するといった効率以外の問題も出てきます。
掃除をしても直らない場合は業者に点検を依頼し、必要であれば交換・修理を行いましょう。

新しい換気扇は機能性が高くなっていることがほとんどであるため、換気効率アップが期待できるはずです。
そもそもの消費電力が少ない仕様の製品もあります。
ちなみに、換気扇の耐用年数は15年程度と言われているため、15年以上使用されている場合は交換を視野に入れるのが望ましいです。

換気扇以外で電気代を節約するコツ

換気扇

換気扇は24時間つけっぱなしにすることで快適に暮らせるほか、退去時にかかる費用も抑えられる可能性が高いです。
そのため、換気扇を消す以外の節約方法を考えなければなりません。
ここからは、換気扇以外で電気代を節約するコツについてご紹介します。

電力会社や基本料金を見直す

電力会社や基本料金を見直すのもおすすめです。
電力会社の中には、ライフスタイルに合ったプランを用意している会社もあるため、一度チェックしてみましょう。

基本料金についても電力会社によっては、0円で契約できることもあります。
一般的には、使う分に合わせて電気量(アンペア数)を選択し、基本料金を払います。
10~60Aと幅広いアンペア数が用意されており、数字が大きくなるほど基本料金も高くなるので注意が必要です。
使う電気量が少ない場合は、アンペア数を見直してみるのも電気代の節約になるので、ぜひチェックしてみてください。

支払い方法によっては割引されることも

電力会社や基本料金を見直す時は、支払い方法を変更することで適用される割引についても確認しておきましょう。
振込から口座振替にすると割引が適用されるケースは特に多いです。

クレジットカードで支払っている場合は、口座振替の割引額よりもポイント還元率の方がお得な可能性があるため注意してください。

省エネ仕様の電化製品を取り入れる

換気扇と同様、新しい電化製品は消費電力が少ない仕様になっていることから、電化製品の買い替えが節電につながることが多いです。
10年前の製品と現在の製品を比べた時、80%以上消費電力が抑えられる製品もあります。

特に照明となると、約86%の節電効果が期待できると言われており、中には1年で2万円近くの節約になったケースがあります。
初期費用はかかってしまうものの、長い目で見ると、古い電化製品を使い続けるよりも新しい製品に買い替える方がお得になるケースもあるでしょう。

窓周辺の断熱性を上げる

窓の断熱性を上げるには、サッシを樹脂製のものやトリプルガラスに変えるなどの方法があります。
しかし、賃貸ではサッシを変えることは難しいでしょう。
手軽に窓の断熱性を上げたい場合は、断熱カーテンを取り入れるのがおすすめです。

断熱カーテンは、熱が室内を出入りするのを防いでくれるため、冷暖房効率がアップし、節電につながります。
似たようなアイテムに遮熱カーテンがありますが、これは日差しの強い夏に大きな効果を発揮するため、冬には物足りなさを感じるかもしれません。
最近では断熱と遮熱、両方の効果を併せ持った特殊なカーテンも出てきているため、目的に合ったものを選べるよう、幅広くチェックしてみましょう。

電源やスイッチをつけっぱなしにしない

電化製品は、使用していなくてもプラグが挿さっているだけで電力が消費されてしまいます。
そのため、こまめにプラグを抜く・電源をオフするなどが節電につながるのです。
とはいえ、エアコンなどはプラグの抜き差しが頻繁に行われると不具合が起きる可能性があるため、電化製品によっては注意が必要です。
使っていない部屋の照明は消すといった簡単なことから始めてみてください。

ピークタイムには外出する

電気代が高くなる時間帯がある場合は、その時間を買い物などに使うのも電気代の節約につながります。
ピークタイムを知りたい場合は、契約内容を確認してみましょう。
夜から早朝まで安いもの、朝の時間帯が安いものなど、様々なプランを用意している電力会社もあります。

ライフスタイルは変わることもあるため、その都度プランの見直しをするのも大切です。

電力使用量を把握する

月々の電力使用量を把握し、世帯人数・季節などの平均と比較してみましょう。
電力使用量は、電気料金の検針票でチェックできます。
人数が多い世帯よりも使用量が多い場合は、節約できるところが多いかもしれません。
使用量が平均であれば、ご紹介した節電方法を実践し、どれくらいの効果が得られるのか試してみるのがおすすめです。

今回は、換気扇にかかる電気代や節電方法についてご紹介しました。
換気扇は基本的に消費電力が少ないため、電気代に大きな影響は与えません。
しかし、換気扇が古かったり汚れたまま使用したりしていると、消費電力が平均を上回ってしまう可能性があります。
換気扇の手入れをしっかりと行い、換気効率が下がらないようにしましょう。
また、換気扇以外でも節電できる箇所は多くあるため、できるだけたくさんの節約術を取り入れるのがおすすめです。
とはいえ、節電のことばかりを気にしていると快適な暮らしができなくなることもあるため、ストレスにならない程度に気を付けてみてください。