日本で最も値段が高い土地はどこかご存知ですか?
地価は場所によって大きく異なりますが、注文住宅を計画しなければ地価について詳しく調べる人も少ないかもしれません。
今回は、日本で一番値段が高い土地をご紹介します。
地価公示や安い土地との比較についても解説しているので、地価について知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
目次
日本で一番土地が高いのは銀座
日本で一番と土地が高いのは、東京都中央区銀座です。
国土交通省の「公示価格後順位表(全国)」によれば、銀座の土地の価格は最も高い場所で5,300万円/㎡となっています。
東京都中央区銀座は完全な土地バブル状態になっていると言われており、銀座の土地取引に注目が集まっています。
銀座の土地が高い理由は、商業地としての需要が高いためです。
リーマンショック以降、不動産市場は一時低迷していましたが、近年は回復傾向にあり東京五輪に向けて上昇が続きました。
1位:東京都中央区銀座4丁目
銀座でも最も高いのが、銀座4丁目です。
特に銀座4丁目5番地の山野楽器銀座本店が高いエリアになっています。
このエリアは、銀座ブランドとしての物価の高さも特徴であり、それに伴って土地の価格も上昇しています。
冒頭でもご紹介したように、このエリアの土地の価格は5,300万円/㎡です。
2位:東京都中央区銀座5丁目
2位は、東京都中央区銀座5丁目です。
特に5丁目4番地の対鶴館ビルの土地価格が高くなっており、価格は4,550万円/㎡となっています。
3位:東京都中央区銀座2丁目
3位は、こちらも東京都中央区銀座で、2丁目6番地の明治屋銀座ビルの土地が高くなっています。
この土地の価格は3,910万円/㎡となっています。
このように、日本で土地の価格が高いエリアは、東京都中央区銀座が上位3位を独占しています。
土地が持つブランドは、地価を決定する基準として重要なポイントになっているのです。
地価が最も低いのは?
逆に土地の価格が最も低いのはどのエリアなのでしょうか?
2022年1月時点の公示地価ランキングによると、最も地価が低いのは北海道滝上町となっています。
このエリアは、土地の価格が6,280円/㎡です。
滝上町は滝上公園の芝桜が有名な、北海道の豊かな自然が魅力のエリアです。
広大な土地を活かし、林業や農業が盛んなエリアでもあります。
土地の価格差の理由は地価の動きに関係する
なぜ銀座と滝上町でこれほど土地の価格差が生まれてしまうのでしょうか?
土地の価格差は、地価の動きが大きく関係します。
国内では、全国約26,000地点を対象に地価公示が実施されます。
地価公示では、土地の面積だけでなく、利用価値の高い立地がどうか・需要の高さなどあらゆる要素を考慮していることが特徴です。
利便性が高いこと、人気のエリアであることも土地の価格に影響します。
日本でも最も高い土地である銀座は、ブランド力が根強いことが物価にも表れています。
利便性や観光地としての魅力・人気の高さも申し分ありません。
日本の誰もが知るエリアであることも魅力の1つになっています。
土地の価格は地価公示で発表される
土地の価格は、地価公示で発表されます。
地価公示は、新聞やメディアで取り上げられることが多いので、知っている人も多いでしょう。
地価公示は、適正な地価を形成することを目的としています。
毎年国土交通省が発表しており、適正価格を公表しその価格を基に土地取引が行えるよう指標を示しているのです。
例えば、新たに道路や公共施設などを作る場合、地主から土地を買い取らなければなりません。
国や地方公共団体が土地を購入する時、高すぎる価格に税金を使うと問題になり、逆に安すぎても公平でないと問題視されてしまいます。
公平な買取価格の指標があることで、こうした不公平が生じなくなり、適正で公平な取引が可能になるのです。
また、地価調査でも土地の価格が毎年発表されますが、こちらは国土交通省ではなく都道府県が秋に発表するものです。
国土交通省の地価公示と、都道府県の地価調査をどちらも確認すると、半年ごとの土地の値動きが把握できます。
地価公示の特徴
地価公示は、毎年見直しされ国土交通省より発表されます。
次に地価公示の特徴を見ていきましょう。
発表地点が多い
まず、地価公示の発表地点は全国約26,000地点あります。
この発表地点は毎年ほとんど変わることはありませんが、毎年見直しされます。
土地の適正価格を明確にするためには、地価公示を毎年見直す必要があるのです。
単価は、1㎡当たりの単価で表示される仕組みです。
一般的な正常価格
地価公示は、正常な価格として発表されるのが大きな特徴です。
正常な価格というのは、自由な土地取引が行われる際に、通常であれば成立する価格という意味です。
例えば、付加価値や、売り急ぎ・買い進みなど特殊な事情があると、一般的な価格を上回ることがあります。
こうした特殊な事情がないのが、正常な価格です。
更地の価格
毎年発表される公示地価は、建物の敷地になっているケースがほとんどです。
上記でご紹介した東京都中央区銀座や北海道滝上町の地価も、既に建物があるエリアです。
しかし、実際は建物がない更地の状態での価格が公表されています。
更地の状態の価格で地価を決定することで、より取引がしやすくなるようにしています。
不動産鑑定によって決まる
全国約26,000もの地点は、非常に膨大な数であり、どのように鑑定しているのか気になる人もいるかもしれません。
実際には、地価は不動産鑑定士がそれぞれ鑑定評価を行っています。
不動産鑑定によって決められた価格は、最終的に国土交通省の土地鑑定委員会が審査し、そこで初めて公示価格が決定されます。
決定された公示地価は、国土交通省のWebサイトや全国地価マップなどで確認可能です。
まとめ
今回は、日本で一番高い土地や価格差がある理由、地価公示の目的や特徴などをご紹介しました。
土地の価格は、利用価値や需要の高さを考慮して不動産鑑定士と国土交通省によって決定されます。
近年は、全国的に不動産価格が高騰しており、2022年3月時点では全国全用途平均の地価公示が0.6%上昇しています。
注文住宅を検討する際には、こうした土地の価格を示す地価公示にも注目してみてはいかがでしょうか?