駐車場経営は、土地活用方法の1つとして注目されています。
所有しているけど使っていない土地を有効活用できる方法なのですが、駐車場経営をする予定なのであれば、ありがちなトラブルについて把握しておく必要があります。
今回は、駐車場経営でありがちなトラブルや回避する方法についてご紹介しましょう。
目次
料金に関するトラブル
1つ目は、料金に関するトラブルです。
月極の場合とコインパーキングの場合で起こりやすいトラブルが違うため、それぞれご紹介します。
月極の場合
月極の場合に多いトラブルは、支払期日まで支払ってもらえなかったり、数ヶ月料金を滞納されてしまったりというものです。
マンションやアパートを経営していても家賃の支払いが滞ってしまうことはありますが、駐車場経営にも同じことが言えます。
個人で経営している月極駐車場の場合は、料金の支払いを滞納するというトラブルが目立ちやすくなっています。
なぜかというと、駐車場は契約時の与信管理を行っていなかったり、保証人を求めたりしないケースが多いからだと考えられます。
コインパーキングの場合
コインパーキングで多いトラブルには、看板に書かれている料金が分かりにくい、思っていた料金と違ったというものがあります。
コインパーキングによっては、時間ごとに細かく料金を設定したり、車室によって料金が違ったりすることも珍しくありません。
それらが合わさって複雑な料金体系になっていると、利用者とのトラブルになる可能性が高いと考えらえます。
対策方法
月極駐車場のトラブルを回避するためには、駐車場料金を一括で前払いにしてもらう、保証人を用意してもらうといった対策が考えられます。
地方では1ヶ月の利用料金が1万円未満の月極駐車場も珍しくありません。
そのような場合、半年分もしくは1年分をまとめて支払ってもらうと、支払い忘れなどの心配がなくなるでしょう。
コインパーキングの場合は、看板に書かれている料金の表示を分かりやすくする、料金設定を複雑化しないといった対策を講じることによって、トラブルを未然に回避できる可能性が高まります。
看板作成を依頼する時に、利用する人の視点になって分かりやすいかしっかりと確認することも大切です。
不正利用によるトラブル
不正利用によるトラブルも駐車場経営の大きなリスクになります。
では、どのようなトラブルがあるのかみていきましょう。
月極の場合
月極の場合は、契約者以外の人が勝手に車を停めてしまう、車以外のものを置かれてしまうといったトラブルが発生しやすいです。
基本的には無人なので不正利用されていてもなかなか気が付けないケースも少なくありません。
コインパーキングの場合
コインパーキングの場合は、長時間車両が放置されてしまうことが多く見られます。
車両の撤去費用は駐車場のオーナーが負担しなければいけなかったり、放置していた期間の駐車料金を請求しても支払ってもらえなかったりすることもあります。
そうなった場合、個人経営だと泣き寝入りするしかなくなってしまうケースも珍しくありません。
対策方法
月極の場合は、定期的に巡回を行う、防犯カメラを設置する、契約書に注意書きを追加するといった対策が求められます。
契約者にも大きな迷惑がかかってしまうため、きちんと対策を講じるようにしましょう。
コインパーキングの場合は、空きスペースをなくすようにする、定期的に巡回を行う、防犯カメラを設置するといった対策を講じるのがおすすめです。
デッドスペースには自販機を設置するなどの工夫をすると良いでしょう。
近所の住民からのクレーム
駐車場経営をしていると、近所の住民からのクレームが寄せられることがあります。
駐車場の看板が眩しすぎる、エンジンの音やドアを開け閉めする音がうるさい、排気ガスのにおいが臭すぎるといったクレームが特に多くなっています。
看板の関するクレームは街の雰囲気に調和するように変えることで避けられ、排気ガスはフェンスで駐車場を覆うことで避けられるでしょう。
そしてエンジンの音やドアを開け閉めする音がうるさいといった騒音に関するクレームが多い場合は、騒音に注意してほしいという旨を記した掲示板を設置すると避けられる可能性が高まります。
利用者からのクレーム
利用者からのクレームが寄せられることも少なくありません。
利用者からのクレームには、6と9を見間違えたから返金してもらいたい、当て逃げされてしまった、料金表示が分かりにくいといったものがあります。
6と9を見間違えたから返金してもらいたいといった問い合わせは、コインパーキングに多く、迅速な対応が求められます。
当て逃げされてしまったという問い合わせに対しては、警察を介して解決に臨む必要があるでしょう。
証拠を残せるように防犯カメラの設置は必要不可欠です。
料金表示が分かりにくいというクレームは、看板の表示を変更することで解決するので、利用者の立場に立って見やすい看板へと変更するようにしましょう。
ゴミトラブルも忘れてはいけない
駐車場は、基本的に経営者が不在になっているため、粗大ゴミを不法投棄されたり、たばこの吸い殻や車内で出たゴミを捨てられたりすることもあります。
自動販売機を設置している駐車場の場合は、空き缶や空きペットボトル用に設置しているゴミ箱に生活ごみが捨てられてしまうケースもないとは言い切れません。
ゴミを不法投棄されてしまうと、景観を損ねてしまうだけではなく、臭いが発生する場合もあるため、近所の住民や利用者からのクレームにもつながってしまう可能性が高いです。
このトラブルを回避するためには、不法投棄の禁止を伝える看板を設置したり、防犯カメラを設置したりするのがおすすめです。
また、定期的な巡回を行って、状況を把握することも大切なポイントになるでしょう。駐車場の管理会社に委託するのであれば、清掃などもこまめに行ってくれるところを選ぶことが大切です。
まとめ
駐車場経営は土地活用の有効な方法として知られています。
そのため、空いている土地を駐車場にしたいと考える人も多いでしょう。
しかし、駐車場経営にありがちなトラブルやその対策について知らないまま始めてしまうと、大きな問題に発展してしまう可能性もあるので注意しなければいけません。
駐車場経営を検討しているのであれば、今回紹介したトラブルやクレーム、その対策についてきちんと理解を深めておきましょう