マンションでの生活には防犯対策も必須!防犯対策や長期不在時の注意点などを解説

防犯対策

マンションなどに住んでいる場合、防犯対策にどのようなことを行えばいいのか気になる方もいるでしょう。
もちろん、マンション独自の防犯対策も行われていますが、個人での対策を怠ったことで空き巣に狙われてしまうケースもあります。
この記事では、マンションでの生活に欠かせない防犯対策についてご紹介します。
長期不在にする場合の注意点もご紹介するので、参考にしてみてください。

マンションで起こる侵入窃盗

防犯対策

マンション被害の中で、最も多いのが空き巣によるものです。
戸建ての方が空き巣も入りやすいのでは?と考える方もいるかもしれませんが、マンションだからこそ空き巣に狙われやすい場合があります。

令和4年8月に警察庁から公表された「令和3年の刑法犯に関する統計資料」では、空き巣などの侵入窃盗のうち、3階建て以下の共同住宅では2,541件、4階建て以上の共同住宅では1,226件認知されています。
マンションのように高層階の建物なのに、なぜ狙われやすいのかと感じるかもしれませんが、そこにはマンション特有の様子が関係しています。
マンションでは近隣の住民との関わりが少なく、隣に誰が住んでいるのかわからないケースも多いです。
また、マンションだからといって施錠をしないで外出する人もいるため、このような要素が空き巣に狙われやすくなっているのです。

マンションなどの場合、夜になると電気が付いている部屋とそうでない部屋が一目瞭然となることも空き巣にしたら狙いやすくなります。
マンションでセキュリティ対策をしていても、個人で何もしていない状態であれば結果的には空き巣に入られる可能性が高いです。
できるだけ、マンションでも自分自身で防犯意識を高く持つ必要があるでしょう。

参考:警察庁「令和3年の刑法犯に関する統計資料」
https://www.npa.go.jp/toukei/seianki/R03/r3keihouhantoukeisiryou.pdf

空き巣に狙われる傾向にあるマンションの特徴

防犯対策

実際に空き巣に狙われやすいマンションには、どのような特徴があるのでしょうか?
ここでは、空き巣に狙われやすいマンションの特徴を見ていきましょう。

明かりが少ない

周辺に明かりが少ない環境では、空き巣にとって狙いやすいと判断されます。
周辺に明るさがないため、空き巣が潜んでいても周辺からは確認されにくいです。

このような隠れられる環境は空き巣にとって潜んでいても見つかりにくく、空き巣に入りやすい環境ということです。
周囲を高い建物に囲まれて、さらに光が届きにくい場所も注意してください。

人通りがまばら

人通りの少ない地域や環境にあるマンションも気を付けましょう。
一見、静かな環境だから住みやすいと感じるかもしれませんが、空き巣にとっては周囲に人が少ない=空き巣に入っても誰かに見られにくいとなるのです。

このように、人から見えにくい場所にあるマンションでは空き巣被害も多くなっています。

周辺に背の高い樹木や植木が多い

マンション周辺に背の高い樹木や植木など緑の多い環境がある場合は、視界を遮る可能性が高くて空き巣が増えやすいです。
マンションの場合、専用の庭を設けているところもありますが、この共用部分に多くの植栽が並んでいると緑の植木などが目隠しとなって空き巣が狙いやすくなります。
特に緑の多い時期は、空き巣にとって絶好のチャンスになるので注意しましょう。

オートロック

オートロックが付いているだけで安心と感じるかもしれませんが、オートロックがあったとしても各部屋での防犯対策は必要です。
マンションでは周囲との交流が少なく、オートロックに安心しすぎて鍵をかけ忘れるケースも少なくありません。

異変に気付かれにくいことも空き巣に狙われやすい部分となり、不審者に見られにくいです。
また、日中仕事に出ていて留守にしているケースも多く、このような生活サイクルが狙われやすくなっています。
オートロックだからと安心することなく、出かける前の戸締りはしっかり行いましょう。

外階段付き

外階段が付いているマンションは、空き巣に狙われやすいです。
なぜ外階段?と考えるかもしれませんが、外階段がないマンションは古い建物なので、オートロックなどの防犯対策が甘いと認識されています。

各自で防犯対策を講じて入れば特に問題がありませんが、マンションそのものの防犯対策が少なくなっているので空き巣も狙いやすいのです。

繁華街の近く

周辺に繁華街があると年中賑やかで楽しい雰囲気がありますが、実はこの環境が空き巣につながるケースもあります。
繫華街には多くの人が訪れて、週末や休日には多くの人が訪れる状態になっています。
周辺がこのような状態になっているのを逆手に取り、多くの人ごみに揉まれながら犯行の下見をする空き巣も存在しています。

このような状態だと、周囲に不審者と思われにくいからです。

公園の隣

公園がマンションの隣にあると、とても良い環境に感じやすいです。
しかし、人が長時間公園に滞在していても特に違和感がないことから、空き巣が犯行前に下見をしている可能性もあります。
不在の時間帯や部屋を監視していても、公園にいれば周囲から不審に思われにくいです。
また夜に公園にいたとしても、特に変な感じに見えないことから公園の隣のマンションは狙われやすいとされています。

マンションの代表的な防犯設備

防犯対策

空き巣は、様々な環境を逆手にとって空き巣に入る部屋を狙っていますが、このような場合に求められるのがマンションの防犯対策です。
マンションでは、どのような防犯設備を揃えているのでしょうか?
ここでは、マンション特有の防犯設備について解説します。

防犯カメラ

マンションセキュリティとして代表的な存在が防犯カメラです。
防犯カメラは、今では戸建て住宅にも用いられるポピュラーなものです。
マンションに設置することで建物内の各場所の様子を確認できます。
マンションへ出入りする人間を記録するだけでなく、万が一空き巣が侵入した場合は全てを細かく記録していることから犯人の行動を把握できます。

防犯カメラは周囲から見える位置に設置するだけでなく、裏口の非常階段、駐輪場、ゴミステーションなど周囲から見えにくい位置にも最適です。

オートロック

オートロックは、入居者以外の人間の出入りを制限するための設備です。
オートロックタイプのマンションでは、専用のキーや暗証番号でロックを解除できます。
生体認証やカードで開けますが、暗証番号や専用キーを使うとより安心です。

不審者侵入を防いで安心性が高いオートロックですが、この機能に頼って何も防犯対策を取らないのはよくありません。
オートロックであっても日頃から、防犯意識を持って考えるとより空き巣被害を防げるでしょう。

モニター付きインターホン

モニター付きインターホンがあるマンションでは、玄関を開けることなく、来訪者を確認できるため防犯対策に役立ちます。
モニターが付いているので、直接インターホンを押す訪問者を確認できます。
全く知らない人なら応答しなくても問題なく、不審なセールスなどもシャットアウトできるでしょう。

防犯センサー

防犯センサーは、侵入者が入らないように検知するタイプです。
玄関や窓に設置し、不在時に侵入があった場合に検知できます。
センサーは異常を感知すると、警備員や管理センターに通報される仕組みです。

センサー機能を活用するには、事前に警備会社にお願いしなければなりません。
このような手間や費用がかかることがデメリットに感じるかもしれませんが、何よりの防犯対策になるので一人暮らしの方には最適の防犯対策でしょう。

合わせガラス

窓の防犯を強化したいなら、合わせガラスがおすすめです。
本来、窓のガラスは1枚になっていますが、このガラスを2枚にすることで厚みを持たせて物理的な衝撃にも割れにくい構造になっています。

簡単に割れないだけでなく、頑丈さや強度を増したことで窓からの侵入を防ぎやすいです。
2枚ガラスの場合、挿入された中間膜もガラスを頑丈にしてくれます。
空き巣は窓からの侵入も多くなっているので、窓ガラスを変えるだけで侵入しにくく安全な環境に変えられます。

有人管理

警備員や管理人が24時間常駐しているマンションは、防犯性にも優れています。
警備員や管理人が常にカメラを監視して、定期的に見回りも行ってくれます。
このような巡回によってセキュリティレベルは向上するので、安心して生活できるでしょう。

エレベーター専用キー

マンションには、エントランス以外にもエレベーター専用キーを使っているところもあります。
これは、エレベーターホールに専用のキーで解錠するものです。
これによってマンションのエントランスから住んでいる階まで一直線で行けます。
他にも同じエレベーター専用キーでも、一時的に特定の階に停止しないように運転できるものもあり、夜間の無人フロアなどのセキュリティ対策としても利用できます。

エレベーターは、知らない人と2人きりの密室になる可能性があり、これが苦手な方もいます。
このような場合は、エレベーター専用キーなどエレベーター内の防犯機能を利用すると安心できるでしょう。

マンション暮らしで実践する防犯対策

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どんなに防犯設備が整っていたとしても、個人の防犯意識が低いと空き巣などの被害に遭う可能性が高くなります。
そのためには、マンション暮らしで実践すべき防犯対策を取ることが重要です。
ここでは、マンション暮らしで実践する防犯対策をご紹介します。

施錠を忘れない

オートロックのマンションなどに住んでいる場合、「ちょっとポストまで」や「ちょっとゴミ出し」などといって数分間無施錠の状態で家を空けることがあります。
これも、マンションの機能に過信しすぎたため起こりやすい状態です。
マンションには部外者は入ってこないだろうという安心感もあるでしょうが、機能性の高さを信じすぎることなく、家から出る時は必ず施錠することを心がけましょう。

侵入者が室内を物色し終えるまでの平均時間は5分とされていて、5分以上かかる場合は諦めることが多いというデータもあります。
実際に警視庁「住まいる防犯110番」でも5分以上耐えることは防犯性能の基準とされているのです。
少しの時間であっても、玄関の施錠を確認して隙を作らないようにしましょう。

バルコニーに物を置かない

マンションは高さがあるから侵入しにくいと考えている方もいるでしょう。
しかし、このような思い込みが空き巣のターゲットになる可能性もあるのです。
特にマンションのバルコニーに物を置いている場合は要注意です。
マンションの空き巣侵入経路として、玄関の次に多いのがバルコニーです。

4階以上の中高層階マンションでは、外部の非常階段を使って最上階へ行き、屋上からロープを使ってバルコニーに降りる手口も使われています。
隣接する部分からバルコニーへ飛び乗り、手すりを使って他の住宅に移動するケースが過去にあり、今ではベランダからの防犯性にも注意しなければなりません。
窓の施錠を忘れないのは基本ですが、バルコニーの使い方にも意識してみましょう。
例えば、バルコニーで観葉植物を育てたり大きな荷物を置かないようにしたりしましょう。
外からの死角や人から見えにくい部分を作ってしまうことで、ガラス破りなどの侵入をしやすくしてしまいます。

身を隠せるのは、侵入者によって都合のよい環境なので、できるだけバルコニーはスッキリさせておくのが良いでしょう。
また、バルコニーに物を置いたままにするのもおすすめできません。
大型のテーブル、いす、キャンプ用品などは室内に置くスペースが限られる場合、バルコニーに置いたままにしがちです。
このような物も死角を作ってしまうので要注意です。
他にも、バルコニーに洗濯物を干すことがありますが、空き巣犯はこの洗濯物から家族構成を割り出そうとします。

洗濯物から何人家族か、どんな人が暮らしているのかなどをチェックするため、一人暮らしの女性などは干し方にも気を付けてください。
できるだけ部屋干しにするか、男女の区別がつかないものだけ外に干す、ダミーの洗濯物を用意するなど狙われない工夫も必要です。

防犯グッズを使う

マンションの入り口やエレベーターなど、正面側は比較的防犯性が高いのですが、ベランダ側は自分で工夫するしかありません。
そこで、防犯グッズを使って泥棒が嫌がる家にしてみましょう。
例えば、人の動きでライトが付く人感センサーライトを付けたり、窓に防犯フィルムを貼って部分的に割れにくいガラスにしたりできます。

5分の耐性ができれば空き巣も諦めるので、できるだけ5分間耐えられるようなグッズを探してみましょう。

防犯性の高いマンションを選ぶ際のポイント

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防犯性の高いマンションを選ぶためには、部屋と共用部分はもちろんのこと、周辺環境や住民同士のコミュニケーションについても確認しておくことが大切です。
マンションの防犯性を見極める上で重要なチェックポイントを、部屋・共用部分・周辺環境・住民同士のコミュニケーションの4つに分けてご紹介するので、参考にしてください。

部屋の防犯性を見極めるためのチェックポイント

部屋の内見時にまずチェックすべき部分が、玄関扉の鍵の種類です。
同じ差し込み式の鍵でも、シリンダーキーではなくディンプルキーやウェーブキーであれば、ピッキングや複製が困難なため、防犯性が高いと言えます。

また、リモコンキーやカードキー、暗証番号キーなどのキーレス錠なら、そもそも扉に鍵穴がないのでピッキング被害に遭う心配がありません。
ただし、キーレス錠でも暗証番号を知られてしまうと一気に防犯性が失われてしまうため、暗証番号の取り扱いには十分注意してください。
玄関鍵と同じくらいに外せないチェックポイントが、インターホンの防犯機能です。

最低でも、インターホンを鳴らした人の顔を確認できるモニター機能が必須となりますが、死角が多いと防犯効果が薄れてしまうため、広角レンズ搭載のものが良いでしょう。
そこに録画機能も付いていれば、防犯カメラの役割も果たしてくれてより安心です。
他にも、窓は防犯ガラスを使用しているか、ベランダにアクセスしやすい配管などが壁に這っていないか、といったところが重要なチェックポイントです。

共用部分の防犯性を見極めるためのチェックポイント

部屋だけでなく、共用部分の防犯性についても確認が必要です。
共用部分の主なチェックポイントは、以下の通りです。

・エントランス…オートロックや防犯カメラ、管理人の有無
・エレベーター…防犯カメラの有無、非接触キーや行き先階制御などのセキュリティーシステムが備わっているか
・駐車場…防犯カメラの有無、見通しの良さ、マンション内までのアクセス
・ポスト…鍵や宅配ボックスの有無、周辺にチラシが散らばっていないか
・共用廊下…照明の明るさは十分か、掃除が行き届いているか、住民の荷物が放置されていないか
・ゴミ置き場…きちんと管理されているか、ゴミ出しのルールが守られているか

オートロックや防犯カメラなどの防犯設備はもちろんのこと、建物の管理状態も防犯性に大きく影響します。
共用部分の管理・清掃が行き届いている物件では、管理員による巡回が頻繁に行われていることが多いため、侵入犯罪も起きにくくなっています。
一方で、共用部分が汚かったり、消えたままの照明があったりするような物件では、管理体制の甘さが伺えるため侵入犯罪の被害に遭いやすくなります。
内見時は、共用部分の防犯性もしっかりとチェックするようにしましょう。

周辺環境の防犯性を見極めるためのチェックポイント

マンションの防犯性は、周辺環境によっても大きく左右されます。
いくらセキュリティ機能が充実しているマンションでも、犯罪が多発しているエリアにある場合は、犯罪被害に遭うリスクが高まります。
周辺環境の防犯性を確かめるには、周辺で過去に起きた犯罪や頻度などを調べておく必要があります。

また、侵入犯罪をもくろむ人は、人目に付きにくい建物を好むため、人通りの少ない道路に出入り口が面するマンションや、道路から死角になる位置に裏口や非常階段があるマンションは空き巣などのターゲットになりやすいです。
マンションを選ぶ際は、見通しの良い環境に位置していることと、建物内部に通じる全ての扉がしっかりと施錠されていることを確認してください。

住人同士のコミュニケーションもチェック!

マンションに住んでいると、近所付き合いが希薄になりがちなことから、隣の部屋に住んでいる人の顔も知らないという話も珍しくありません。
しかし、近所付き合いは時に非常に大きな防犯効果を発揮するため、住人同士のコミュニケーションは無視できません。
例えば、建物内に犯罪者が侵入してきても、住人同士が顔見知りであれば見慣れない顔を不審に思った住人がすぐに管理員や警察に知らせてくれることが予測されます。
そのため、犯罪を未然に防げる可能性が高いのです。
反対に、住人同士の関わりが少ないマンションでは、住人と犯罪者の見分けがつかずに、犯罪を見逃してしまうリスクが高まります。
とは言え、必要以上に近隣住人のプライバシーに踏み込む必要はありません。
すれ違った際にきちんとあいさつを交わし、お互いの顔を把握しておくだけでも防犯に役立ちます。

住人同士のコミュニケーションをチェックするためにも、内見時にすれ違った住人の対応をよく見ておくようにしましょう。

長期間不在にする場合に注意すべきこと

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侵入犯罪の多くは、住人が不在の留守中に起きています。
そのため、旅行や帰省、出張などで部屋を長期間不在にする際は、普段以上に防犯対策に気をつけなければなりません。
以下では、長期間不在にする際に有効な防犯対策をいくつかご紹介します。

新聞や郵便物の配達をストップする

ポストに数日分の郵便物が溜まった状態になっていると、部屋を長期間空けていることが外からバレてしまい、空き巣に狙われやすくなります。
新聞を定期購読している方は、事前に購読先へ連絡して不在期間中の配達をストップしてもらいましょう。
また、郵便局に期間を指定した不在届を出すことで最長30日間、郵便物を配送せずに保管してもらえるサービスもあります。
長期旅に出る際はこれらのサービスを利用して、ポストの状態から留守を悟られないようにすることが大切です。

管理人や近隣住人に声をかけておく

前章でもご紹介した通り、住人同士のコミュニケーションがしっかりと取れているマンションは不審者に気付きやすく防犯性が高いことから、空き巣から狙われにくいとされています。
そのため、長期間不在にする際は管理人や信頼できる近隣住民に一声かけておくことも防犯対策として有効です。
不審者の出入りだけでなく、ガス漏れや水漏れといった部屋の異変にも気を配ってもらえるので安心して出かけられます。

IoT対応の照明器具を利用する

長期間不在時の防犯対策として、IoT対応の照明器具を利用して在宅を装う方法もおすすめです。
IoT対応の照明器具を導入すると、スマートフォンなどによる遠隔操作で部屋に居なくても照明のオン・オフの切り替えができるようになります。

暗くなる時間帯に合わせて外出先から照明の電源を入れれば、在宅中であるかのよう見せかけられるため、犯罪者を寄せ付けにくくする効果があります。

転送電話サービスを利用する

空き巣の中には、固定電話に電話をかけて不在かどうかを確かめる者もいます。
部屋に固定電話を設置している場合、「ただいま留守にしております」といった自動応答メッセージを設定すれば、部屋に誰もいないことを空き巣に教えているようなものです。
防犯性を高めたいのであれば自動応答メッセージではなく、転送電話サービスを利用して携帯電話にて対応することをおすすめします。

タイマー付き雨戸を活用する

雨戸は、窓の防犯性を高められるアイテムのひとつですが、ずっと閉まったままになっていると長期不在に気づかれてしまう恐れがあります。
だからと言って雨戸を開けて外出するのは、防犯上さらに危険です。
そんな時は、遠隔操作やタイマー設定が可能な雨戸を活用して在宅を装うことで、雨戸の防犯性をそのままに保てます。

IoT対応照明のようにスマートフォンなどのデバイスを使って、外出先からの開閉操作が可能になるため、長期間不在にしていることがバレにくくなるのです。

安心のマンション生活を実現する「ホームセキュリティ」とは?

防犯対策

マンションの防犯性を高めてより安心した暮らしを実現したい場合は、ホームセキュリティを導入することもおすすめです。
ここでは、ホームセキュリティの内容や費用、導入するメリットを解説します。

ホームセキュリティとは

ホームセキュリティとは、警備会社が住まいや暮らしの安全を守るために提供しているサービスです。
サービス内容には、異常を検知した時にプロの警備員が駆け付けるフルサポートタイプと、警備会社のセキュリティを利用しながらも基本的には自分で対応するセルフタイプの2種類があります。
ホームセキュリティは、防犯以外にも火災やガス漏れの検知、子供や高齢者の見守りなど、依頼者の要望に応じて日常生活の様々な困りごとをサポートしています。

ホームセキュリティの費用

ホームセキュリティ費用は、セキュリティ機器を買い取るか、それともレンタルするかによって大きく異なります。
例えば、ホームセキュリティの中でも最も防犯性が高いオンラインセキュリティを選択して機器をレンタルする場合、5,000円~1万円程度の初期費用で始められます。
一方、購入する場合は初期費用だけで20万円以上になることが一般的です。
ただし、レンタル式よりも買い取り式の方が初期費用は高額でも、月々の費用を考えると買い取り式の方が割安になることもあるため、トータルコストで換算するようにしましょう。

ホームセキュリティを導入するメリット

ホームセキュリティを導入すると、以下のようなメリットが得られます。

・侵入犯罪から身を守れる
ホームセキュリティを導入する最大のメリットは、導入前よりも防犯性を各段に高められることです。
部屋の異常を検知した際に、必要に応じて警備員が駆け付けるサービスを契約していれば、留守中に空き巣が侵入してもセンサーが反応すると同時に警備会社へ連絡がいきます。
それに伴って警備員が部屋へと急行し、速やかに状況確認や警察への通報を行ってくれるため、旅行や出張などですぐには帰宅できない状況でも安心です。
侵入犯罪の被害に遭うのは、不在中だけとは限りません。
実際に、住人が寝静まる深夜などを狙って侵入するケースもあり、無理に自分で対応しようとすれば、命の危険にさらされる可能性もあります。
しかし、ホームセキュリティに加入している場合、侵入者に気付いた段階で非常ボタンを押せば、そのまま警備会社へ自動通報される仕組みとなっています。
いち早く警備員が駆け付けてくれるため、むやみに動かず静かに待っているだけで良いのです。
侵入者を検知してから警備員が駆け付けるまでの時間が早いため、犯人を取り逃す心配も少なく、何より自分の身を危険にさらずに済むことが、ホームセキュリティのメリットと言えるでしょう。

・防犯対策が整っていることをアピールできる
ホームセキュリティの契約内容でセルフタイプを選択した場合、有事の際に警備員が駆け付けるサービスはありませんが、警備会社が提供するセンサーやカメラ、防犯ステッカーなどを利用することができます。
警備会社のステッカーを玄関に貼り付けておくだけでも、収入犯罪の抑止には非常に有効です。
空き巣の多くは、事前に下見を行い防犯対策が手薄な家をターゲットに後日、不在時などを狙って侵入しようとします。
しかし、ホームセキュリティのステッカーが貼ってあれば、それだけで防犯対策が整っている家だと判断し、警戒心を抱かせられるため、空き巣のターゲットになりにくいです。
このように、侵入被害を未然に防げるところも、ホームセキュリティのメリットです。

・火災やガス漏れにも素早く対応してもらえる
火災やカス漏れなどが起きた際に素早く検知してもらえることも、ホームセキュリティを導入するメリットです。
利用者の部屋で火災やガス漏れを検知した場合、警備員が駆け付けて安全確認を行った上で、状況に応じて消防車や救急車の手配にまで対応してくれます。
もし、ホームセキュリティに加入しておらず、就寝中や留守中にこれらの異常がした場合、発覚が遅れて大惨事になってしまうことも予想されます。
だからこそ、火災やガス漏れが発生した際には、一刻も早い対応が求められるのです。
ホームセキュリティを導入するにはもちろん一定のコストがかかりますが、万が一の事故から命を守れると考えれば、決して無駄な費用ではないでしょう。

今回は、マンションの防犯対策について解説しました。
マンションの高層階に住んでいれば、空き巣などの侵入犯罪とは無関係と考えてしまいがちですが、実際はマンションの3階以上の部屋でも空き巣被害が発生しています。
マンションのどの部屋であっても安心できないため、この記事を参考にしっかりと防犯対策を施すようにしましょう。
それでも自身の部屋の防犯性に不安がある方は、ホームセキュリティの導入を検討することもおすすめです。