信託口口座とは?開設する際のポイント&手順を解説

口座

老後生活で困ることがないように、お金は上手に管理したいものです。
家族信託を考える人も多い中、信託口口座の開設を視野に入れている人もいます。
今回は、信託口口座を開設するメリットや押さえておくべきポイント、開設の手順などについて詳しくご紹介します。
口座開設を考えている人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

信託口口座とは?

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まずは、どのような口座なのかについて詳しくご紹介します。
信託口口座とは、家族信託用の金融機関口座のことを言い、預けた財産を管理・運用するための専用口座です。

家族信託用の口座には、信託口口座と信託専用口座の2種類があります。
現在、信託口口座を開設できる金融機関は限られており、今後取り扱う金融機関が増えると言われています。
法律上、開設は義務化されておらず、希望する人のみが開設している口座です。
では、信託口口座にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
以下では詳しい内容やメリット、2つの口座の違いなどについて詳しくご紹介します。

信託口口座のメリット

普通預金であれば口座の名義人が死亡した場合その口座は凍結されてしまいますが、信託財産の場合だと凍結されることはありません。
信託法34条1項によると、受託者は自己の固有財産と信託財産を分別して管理しなければいけないと定められています。
これにより、受託者が死亡したとしても口座が凍結することはありません。
破産や差し押さえにあった場合でも、信託財産は受託者の財産ではないため没収されることもないのです。

大きな影響が出ないのが信託口口座の特徴です。
また、受託者には分別管理義務があり、信託財産によって方法が異なります。
財産が不動産または金銭であるかによって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

「信託専用口座」と何が違う?

信託専用口座とは、受託者が信託財産を管理・運用するために、個人名義で作成された普通預金口座のことを言います。
信託口口座を取り扱う金融機関が少ないことや、開設するにあたって困難が伴う可能性があることにより、信託専用口座を開設するケースがあります。
ただ、信託専用口座は受託者と委託者の財差を明確には分離できません。
信託専用の口座であることが第三者の目からもわかるよう、家族信託契約書に金融機関名、口座名義、口座番号を記しておきましょう。

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信託口口座を開設する際のポイント

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通常の口座とは違い、受託者の身に何か起こっても信託財産を守ることができるのが信託口口座の特徴です。
ここでは、口座を開設する際に押さえておくべきポイントについてご紹介します。
開設する上で重要になるため、必ずチェックしておきましょう。

利用しやすい口座を選ぶ

任意後見制度を利用しない場合は、自動送金サービスを利用しましょう。
しかし、自動送金サービスは利用するごとに手数料が発生したり、金融機関によって利用できなかったりするため、注意してください。
また、日常的に口座から入出金することも考えられます。
近くの金融機関、ATMで入出金が可能か、24時間対応しているかなど、利用する上での利便性を考慮して選ぶのがおすすめです。

手数料はなるべく抑えた方が良い

口座を開設するにあたって、手数料として5~10万円が必要になる場合もあります。
場所によっては無料で開設してくれることもあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
加入するプランや信託契約書の作成、不動産・金融機関によって、別途費用が発生する可能性があります。
そのため、なるべく手数料を抑えられるようにすることが重要です。

口座開設の条件をクリアする

金融機関によって、最低預入金額や毎月の口座維持手数料が決まっており、場合によって開設できないことがあります。
また、信託契約書は公正証書で作成する、家族の同意を得ている、受託者が1人であるなど、他にも様々な条件が設けられています。
各金融機関が提示している口座を開設するための条件は厳しいため、あらかじめ確認し、その条件をクリアしているかどうかチェックしておきましょう。

信託口口座を開設する手順

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近年、認知度が高まっている信託口口座ですが、実際はどのように開設しているのでしょうか?
ここでは、信託口口座を開設する手順について、詳しくご紹介します。

金融機関に問い合わせる

口座を開設するためには、審査を通過しなければいけません。
詳しい内容について金融機関に問い合わせ、どうすれば審査に通過するか話し合いをする必要があります。
この際、弁護士や司法書士といった専門家に依頼するのがおすすめです。
依頼する前に、信託する時期、内容、財産など、希望する条件を明確にしておくと、スムーズに進められます。

必要書類を準備する

口座を開設する際には、信託契約書(公正証書)、戸籍謄本、住民票、本人確認書類(免許証・マイナンバー等)、印鑑が必要です。
財産の中に不動産がある場合は、不動産の権利書、不動産の評価書も必要になります。
あらかじめ準備しておきましょう。

審査を受ける

上述した必要書類が受理された後、金融機関による審査が行われます。
なぜ口座を開設するのか、トラブルはないか、受託者と委託者の関係性はどうなのか、といった内容が審査の対象になります。
審査には1週間~1ヶ月ほど時間を要するため、計画的に進めるようにしましょう。

口座開設

審査を通過すると、信託口口座が開設されます。
入金の準備ができたら、信託財産を開設した口座に移し、管理・運用を行いましょう。
以上で、信託口口座の開設は完了です。

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まとめ

今回は、信託口口座の特徴や開設する際のポイント、開設する際の手順などを詳しくご紹介してきました。
普通預金口座とは異なる性質を持つ口座であり、受託者の身に何か起きたとしても、財産が守られるため安心です。
現在、信託口口座を取り扱っている金融機関は限られていますが、認知度が高まっているため、今後普及し始め、開設しやすい環境が整うと予想されています。
家族、財産を守るためにも、計画的に行うようにすることが大切です。
信託口口座の開設を検討しているのであれば、ぜひこの記事を参考にしてみてください。