マンションで生活をしていても、ペットを飼いたいと思う人は少なくありません。
疲れを癒してくれる猫を飼いたいと考えている人もいるでしょう。
しかし、マンションの場合はペット可の物件でなければ飼うことができないなどの注意点があります。
そこで今回は、マンションでペットを飼うなら猫がおすすめの理由や猫を飼うメリット・デメリット、マンションで飼いやすい猫の種類、飼う時に揃えておきたいアイテム、飼い始める前に確認すべきことを解説していきます。
目次
マンションでペットを飼うなら猫がおすすめ!
ペットとして飼える動物は、鳥や観賞魚、小動物など多岐にわたります。
その中で猫はマンションで飼うペットとしておすすめだと言われています。
まずは、その理由からみていきましょう。
留守番をさせやすい
猫は犬と違って散歩の必要がなく、トイレの粗相も起こりにくいです。
また、置いてある餌を一気に食べてしまうリスクも低いため、留守番をさせやすいと言われています。
集団行動をする動物でもないので、1匹で留守番をさせても不安を感じる可能性も低いと考えられます。
個体差も当然あるため、飼い猫の性格を理解した上で少しずつ留守番に慣れてもらう練習は必要です。
散歩をしなくても問題ない
犬は、運動不足を解消させるなどの目的から散歩をしなければいけません。
しかし猫は、基本的に散歩をしなくても問題ありません。
キャットタワーなどを室内に設置するなどして運動できる環境が整っていれば、完全室内飼いも可能です。
散歩には一定の時間が必要になるので、しなくて済むだけで飼いやすいと感じる人は多いと考えられます。
鳴き声が大きくない
猫も全く鳴かないわけではありませんが、犬のように吠えることはありません。
鳴き声も犬よりは小さいです。
そのため、マンションで猫を飼っていても近隣トラブルは起こりにくいです。
しかし、発情期のメス猫は大きい鳴き声を出す場合もあるので、避妊や去勢手術はしておきましょう。
乳腺腫瘍などの病気を予防するためにも、避妊・去勢手術はやっておくべきです。
サイズが小さめ
一般的な猫であれば、大型犬や中型犬のようなサイズにはなりません。
体重は重くても6~8kg程度、通常であれば3~5kg程度となっています。
犬よりもサイズが小さいという点も、マンションで飼いやすいと感じる理由の1つです。
猫をマンションで飼うメリット
猫をマンションで飼うことで得られるメリットもたくさんあります。
続いては、猫をマンションで飼うメリットを3つピックアップしてご紹介します。
どの年代でも飼いやすい
猫は犬と比較してみると、しつけや散歩の必要がないので、どの年代でも飼いやすいです。
しかし、猫の平均寿命は14~15年程度、長ければ20年程度生きるケースもあります。
そのため、一緒にいる年数が長くなると病院に行く機会は増えてしまいます。
これは猫だけではなく、犬などの他のペットでも同様です。
癒し効果が期待できる
家に猫がいると癒し効果も期待できます。
相棒やパートナーといったペット以上の関係になれる可能性も大いにあります。
マンションで一人暮らしをしている場合は、自分以外に動く存在と息遣いを感じられることで、生活にも張り合いが生まれるでしょう。
子どもの情操教育にも適している
ペットと共に暮らして世話をしたり、触れ合ったりすることで、責任感や思いやりを育めます。
命についてしっかりと考えるきっかけにもなります。
赤ちゃんの頃から一緒にいる猫だと、子どもが成人する前に亡くなるケースが多いです。
ペットの死を目の当たりにすることで、命の尊さをより実感しやすくなります。
猫をマンションで飼うデメリット
猫をマンションで飼うことで得られるメリットもありますが、デメリットだと感じる部分も当然あるものです。
次は、猫をマンションで飼うデメリットを3つピックアップしてご紹介します。
抜け毛やニオイが気になる
猫を飼う上で一番大変だと感じるのは、抜け毛の掃除です。
抜け毛が少ない種類の猫もいますが、長毛タイプや毛の密度が高いタイプだと、抜け毛や毛の手入れに手間がかかってしまいます。
家具を置くと裏側に毛が入り込んでしまうので、より掃除が大変だと感じる可能性が高いです。
また、絨毯は毛が絡まりやすいので、掃除機をこまめにかける必要があります。
フローリングの場合は掃除機を使うと毛が舞い上がってしまうので、モップを使った清掃を行うのが望ましいです。
猫はそこまで体臭がきつくありませんが、トイレのニオイが気になりやすいです。
避妊や去勢手術をすると尿のニオイは軽減されるのですが、去勢していないメス猫の尿は臭ってしまいます。
ニオイを少しでも軽減するには、トイレの猫砂を頻繁に変えたり、トイレ掃除をこまめにしたりするのがおすすめです。
消臭効果が高い猫砂を使うのも良いでしょう。
マンションは一戸建てよりも気密性が高くて面積も小さいので、ニオイが余計気になりやすいです。
トイレを置く場所をできるだけ目のつくところにして、尿の量や回数を確認できるようにすると掃除もしやすくなります。
猫は膀胱炎など尿にかかわる病気にかかる可能性も高いので、早期発見のためにも効果的です。
電気代がかかる
猫は全身毛で覆われているので、汗をかいて体温を下げることができません。
そのため、暑さに弱いです。
暑さに弱いということは、夏になったら冷房をつけっぱなしにしておかなければいけません。
完全室内飼いの猫だと飼い主が出かける時に窓をすべて密室にするので、冷房は24時間つけたままになります。
こうした理由から、猫を飼う前以上に電気代はかかってしまうでしょう。
壁や床などに傷がついてしまう
猫は生理現象の一環として爪とぎをします。
爪とぎ用のスタンドなどを用意するケースもありますが、飼い主が想定した使い方をしてくれるとは限りません。
壁やフローリング、家具などで爪とぎをしてしまう可能性もないとは言い切れないでしょう。
ソファがボロボロになってしまうといったパターンもあります。
マンションで猫を飼う場合は、そのような可能性も考慮しておかなければいけません。
マンションでの生活に適している猫の種類
猫の種類によって特徴が異なります。
続いては、マンションでの生活に適している猫の種類についてみていきましょう。
マンションで猫を飼いたいと考えている人は、参考にしてみてください。
ロシアンブルー
ロシアンブルーは、飼い主に対して忠誠心を持ち、従順な行動をとる傾向があります。
まるで犬のような性格だと言えるでしょう。
ただし、臆病で人見知りの部分も持ち合わせているので、来客が多いとストレスになってしまう可能性が高いです。
愛猫がストレスを抱えないための配慮は必要不可欠になります。
ボイスレスキャットと呼ばれるほど小さい鳴き声も特徴の1つです。
鳴き声が小さいため、マンションでも飼いやすいと言えます。
ロシアンブルーを飼う場合、運動が好きなので体を動かせる環境を作ってあげることが大切です。
肥満を防ぐためにも、適度な運動量を確保してあげましょう。
子猫の頃から遊びグセをつけておくのがおすすめです。
ロシアンブルーは体を動かすのが好きなこともあり、誘ってみると一緒にあそんでくれるはずです。
肥満症になりやすいと言われているので、太り過ぎを防ぐためにも運動がてら遊ぶ時間を設けるのは大切でしょう。
アビシニアン
アビシニアンは、野性的な雰囲気を感じられる端正な顔立ちと優雅な立ち姿が魅力的な猫です。
体は筋肉質で引き締まっています。
毛は短毛で、まるで絹のような手触りです。
性格は優しくて、飼い主の愛情にしっかりと応えてくれるのも魅力の1つだと言えるでしょう。
また、野性味あふれる見た目とは裏腹に人懐っこくて、人の注意を引きたがります。
運動神経も良くて遊ぶのも大好きです。
アビシニアンは毛が短いので抜けにくいですが、換毛期にはブラッシングをしてあげましょう。
飼い主とのコミュニケーションをとるのが好きなアビシニアンに対して何かご褒美をあげる際にブラッシングをしてあげるのもおすすめです。
換毛期は抜け毛も多くなってしまうので、シャンプーもしてあげてください。
アビシニアンがかかりやすい病気は、拡張性心筋炎や尿路細菌感染症、アミロイドーシス症などです。
ペルシャ
ペルシャは、基本的に穏やかで落ち着きのある性格をしています。
皮毛の柄によって性格が異なるという特徴も持ち合わせています。
シルバー&ゴールデンは、飼い主に対する信頼が厚くてプライドが高めです。
タビーは、明るくて物怖じしない性格です。
個体差もありますが、皮毛の柄によって異なる特徴を有していることを把握した上で飼うようにしましょう。
ペルシャは長い被毛が魅力の猫です。
その美しさを維持するには、手入れをこまめに行う必要があります。
ブラッシングを怠ると毛玉ができてしまったり、皮膚炎になったりする可能性があるので注意しなければいけません。
特にあごや胸、お腹周りは毛玉ができやすいため、念入りにブラッシングするようにしましょう。
ブラッシングをする際は、長毛種の猫用ブラシを使うのがおすすめです。
ペルシャがかかりやすい病気は、流涙症や潰瘍性口内炎、肥大性心筋症などです。
バーミーズ
バーミーズは社交性が高いため、話し上手な猫と称されています。
飼い主の問いかけに対して、かわいく「ニャー」と返事をしてくれる場面も珍しくありません。
かわいらしい容姿とがっちりとした体つきのギャップも魅力の1つです。
毛は短くて、まるで絹のような光沢があります。
バーミーズを飼うのであれば、一緒にいられる時間をできるだけ作ってあげてください。
人懐っこくて遊ぶのが好きだからです。
猫とスキンシップを取るのが好きで一緒に遊べる時間をたくさん作りたいと考えている方にもおすすめです。
バーミーズがかかる可能性が高い病気には、糖尿病や前頭鼻骨異形成、低カリウム血症などが挙げられます。
ラグドール
ラグドールは、ふさふさの毛と透明感のあるブルーの瞳が印象的な猫です。
その可愛らしさから、ぬいぐるみみたいと言われることもあります。
体は比較的大きくなるのですが、性格面で飼いやすいと言われています。
人懐っこく動きも穏やかなことから、手入れもしやすいです。
人間に抱っこされるのが好きな特性も人気の秘訣でしょう。
被毛は長いですが、抜け毛はそこまで多くありません。
そのため、長毛種でありながら手入れはしやすい方だと言われています。
性格もおとなしくて手入れもしやすいので、マンションでも飼いやすいと言われているのも納得です。
ラグドールがかかりやすい病気は、肥大型心筋症や多発性嚢胞腎炎、膵炎などです。
スコティッシュ・フォールド
スコティッシュ・フォールドは、たれ耳の印象が強い猫です。
しかし、実際は個体による差が大きいので、すべてたれ耳というわけではありません。
そんなスコティッシュ・フォールドの性格は、穏やかで甘えるのが好きです。
愛猫と一緒に遊びたいと思っている人に適した種類だと言えるでしょう。
また、運動量は他の猫と比べると少なめです。
激しい運動をすることは基本的にないので、おとなしい猫という印象が強い猫でもあります。
たれ耳のスコティッシュ・フォールドは、被毛の手入れだけではなく、耳掃除も必要不可欠です。
なぜなら耳の内部に湿気が溜まりやすく、トラブルの原因になってしまうケースが多いからです。
定期的に耳をチェックし、少しでもおかしいと思う部分があれば、早めの動物病院へ連れていくようにしてください。
スコティッシュ・フォールドがかかりやすい病気は、耳の病気以外に関節炎や軟骨異形成症候群などがあります。
エキゾチック・ショートヘア
エキゾチック・ショートヘアは、やや離れている大きな目が特徴的な猫です。
鼻が小さいのも、エキゾチック・ショートヘアならではの特徴だと言えます。
短毛ではありますが、ダブルコートなのでふわふわで触り心地の良さは抜群です。
性格に関しては、マイペースでおとなしいです。
猫が嫌がるような爪切りやシャンプーも嫌がらずにさせてくれる傾向があるので、初めてペットを飼う場合にもおすすめだと言えるでしょう。
甘えん坊で孤独が苦手な性格でもあるので、お留守番の時間が長い場合はあまり向いていません。
孤独を抱えすぎるとストレスになってしまうので、スキンシップを大切にできる人に適しています。
また運動能力がそこまで高くありませんが、肥満を防止するために1日5~10分ほど遊んであげるのも大切です。
エキゾチック・ショートヘアがかかりやすい病気は、流涙症や白内障、尿石症などです。
メイン・クーン
メイン・クーンは、猫の中でもサイズが大きい種類です。
ジェントル・ジャイアント(優しい巨人)と呼ばれるほどおっとりとした性格をしています。
大型種ならではの落ち着きだけではなく、人懐っこさも兼ね備えているのが人気のポイントです。
性格はかなり穏やかなので、マンションで大型の猫を飼いたい場合にもおすすめです。
ただし、オスとメスで性格が異なります。
オスの方が温厚で人になつきやすく、メスはオスよりも活発で動き回るのが好きです。
おとなしく暮らしたいならオス、おもちゃを使って一緒に遊びたいならメスを選ぶと良いでしょう。
メイン・クーンがかかりやすい病気は、肥大型心筋症や多発性嚢胞腎などです。
猫をマンションで飼う時に揃えておきたいアイテム
ここでは、猫を飼う際に揃えておきたいアイテムをご紹介します。
必ず用意しておきたいアイテムや、あると便利なおすすめグッズをお伝えするので、これから猫を飼うことを考えている方は、ぜひチェックしてください。
用意しておきたい必須アイテム
まずは、必ず用意しておきたいアイテムをご紹介します。
どれも猫の生活に直結するものなので、飼い始める前に準備しておきましょう。
キャットフード
キャットフードは、その名のとおり猫のご飯です。
ドライフードとウェットフードがあり、どちらが好みかは猫によって変わります。
数種類用意しておくのも方法の1つですが、心配な方は譲渡前ではどんなものを食べていたのか、確認しておくと安心です。
なお、猫は魚が好き、人間のご飯の残りで良いと思われている方もいますが、人間と同じ食べ物は栄養の偏りや体調不良の原因になる場合があります。
健やかな生活をサポートするためにも、総合栄養食と書かれたキャットフードを用意してあげましょう。
猫用の食器
猫が食事や水分補給をする際に使用する食器です。
ご飯用と水飲み用の2つ用意しましょう。
プラスチック製や陶器製、ステンレス製など素材は様々ですが、猫が嫌がらずに使えるようなら特にこだわる必要はありません。
ただし、深すぎる食器はうまく食べられないこともあるため、特に子猫のうちは避けた方が無難です。
また、猫はお皿を手で押さえることはできないため、動きにくく安定感があるものがおすすめです。
爪とぎ用グッズ
爪とぎは、爪のケアやストレス発散、マーキングなどの意味があり、猫にとって欠かせない行動のひとつです。
用意したからといって必ずしも使ってくれるとは限りませんが、壁やドアなどで爪とぎをされないためにも、準備しておくと安心です。
なお、爪とぎには段ボール製や布製、木製など様々な素材や形状のものがあります。
違うものに変えたら使ってくれたというケースもあるため、猫が気に入るものを根気よく探してあげてください。
トイレとトイレ用砂
猫は砂がある場所でおしっこやうんちをする習性があります。
猫用のトイレと、そこに入れるトイレ用の砂を用意しましょう。
最初にトイレですることを覚えれば、粗相をする可能性を低くできます。
最近は、屋根付きのものや自動で掃除をしてくれるものなど、サイズや機能は様々です。
設置場所や猫に合わせて選びましょう。
キャリーバッグ
病院に行く際やお出かけ時に猫を入れる移動用バッグです。
主な種類として、強度が高く壊れにくい素材を使用したハードタイプと、布製のソフトタイプがあります。
どちらが合っているかは、猫の種類や性格、使用目的によって変わります。
猫にとって快適な広さを確保できているか、通気性に問題ないかもチェックしながら、安心して使えるものを選びましょう。
あると便利な猫グッズ
続いては、あると便利な猫グッズをご紹介します。
ただし、猫によっては嫌がって使ってくれない可能性もあります。
飼い猫の性格や環境に合わせて、適宜用意するのが望ましいでしょう。
首輪
首輪はおしゃれとしてはもちろんですが、身分証明的な役割を果たします。
首輪をつけていれば一目で飼い猫とわかるため、外に遊びに行ったとしても、保護対象になりにくいです。
また、万が一迷子や災害に遭った場合でも、首輪にGPSや連絡先を書いておけば、時間がかかっても自分の元に帰ってくる可能性があります。
そのため、できれば付けておきたいものですが、猫によっては嫌がってつけてくれないこともあります。
猫用クッション
猫が寝たり、くつろいだりする時用のクッションです。
最近はおしゃれなデザインのものも多く、ぜひ使ってほしいものですが、使ってくれるかどうかは猫次第です。
おもちゃ
ねこじゃらしやボールなどの猫用のおもちゃは、運動不足の解消に効果的です。
飼い主にとっても、飼い猫と遊ぶ時間は癒しの時間となるでしょう。
ただし、猫によって好きな遊びは異なります。
また、小さいうちは遊んでくれても、成長するにつれ興味を持たなくなることもあるため、購入前に飼い猫の好みをチェックしておくことをおすすめします。
ケージ
柵で囲われた猫を入れておくためのアイテムです。
怖がりな性格だったり、先住猫がいたりする場合、猫の避難場所として使えます。
ただし、自由に動き回りたい猫の場合、ケージを嫌がることもあるため、使うのであれば飼い始めた時から使用するのが望ましいです。
キャットタワー
猫の遊び場となるキャットタワーは、遊ぶ場はもちろん、寝床や爪とぎなど、多目的な用途に使えます。
種類やサイズは様々のため、お部屋のサイズや猫の性格に合ったものを選ぶと良いでしょう。
猫を飼い始める前に確認すべきマンションのこと
多くの人が暮らすマンションの場合、ペットを巡ってトラブルになることも珍しくありません。
他の住民とのトラブルを避けるために、事前に確認しておきたいポイントをご紹介します。
ペットOKのマンションか確認
マンションで猫を飼う場合、何よりも大切なのは「ペットOKのマンションか」という点です。
ペット不可の物件で猫を飼った場合、万が一バレてしまえば退去を迫られる可能性があります。
急に住む場所がなくなるのは精神的にも負担が大きいため、ペットを飼う際は必ずペット可であるかを確認してください。
最近は賃貸でもペット可の物件は増えています。
ペット不可に比べて家賃相場は高い傾向にあるものの、後々のトラブルを回避したいのなら、定められたマンション規約をしっかり守ることが大切です。
防音性があるか確認
犬に比べて鳴くことも少なく、鳴き声も小さい猫ですが、それでも全く鳴かないかといえばそんなことはありません。
特に小さいうちは、お腹が空いている、ケージから出してほしいなど様々な理由から鳴くことも多いです。
また、室内を走り回ったり、高いところから飛び降りたりすることも多く、足音が階下に響く可能性があります。
鳴き声や足音がうるさい場合、いくらペットOKの物件であっても、隣室や階下の住民からクレームがくる可能性があるため注意が必要です。
猫を飼う場合、事前に防音性を確認し、必要であれば吸音マットや防音マットを敷くといった対策をすることが望ましいです。
ある程度の広さがあるか確認
トイレやエサ置き場、ケージなど、猫を飼うには様々な道具を置くスペースが必要になります。
自分一人では問題なくても、猫用のスペースを確保するには不十分なこともあるため、事前に猫との暮らしを想定し、本当に問題ないかシミュレーションしておくことをおすすめします。
近くに動物病院があるか確認
怪我や病気の際にすぐに行ける距離に動物病院があるかどうかも重要なポイントです。
歩いていける距離にない場合、夜間や早朝など電車が動いていない時間に体調不良になった時、慌てることになります。
ペットはいつ具合が悪くなるかわかりません。
何かあった時にすぐに行ける距離か、夜間や早朝でも対応してもらえるか、事前に確認しておくと、いざという時でも落ち着いて対処できるでしょう。
飼育にかかるお金を払えるか確認
エサ代やトイレの砂代、予防接種代など、猫を飼うことはお金がかかります。
例えば、具合が悪くなれば動物病院に行くことになりますが、基本的に全額自己負担のため、治療内容によっては大幅に費用がかさみます。
いざという時に備えたペット保険もありますが、加入すれば毎月保険料を支払う必要が出てきます。
さらに、暑さに弱い猫は、不在時でも冷房をつけておく必要があるため、電気代もかかります。
猫を飼うと経済的負担も大きくなります。
猫を飼えるだけの経済力があるか、事前にしっかり考えることも大切です。
猫をマンションで飼う時に気を付けたいこと
マンションで猫を飼う場合、一戸建てとは気を付けたいポイントが異なります。
ここでは、マンションならではの気を付けたいポイントをご紹介するので、近隣トラブルを避けるためにも、ぜひ参考にしてください。
猫をベランダに出さない
一戸建てと違い、すぐに外に遊びにいける環境ではないマンションでは、「せめて外の空気を吸わせてあげたい」と、ベランダに猫を出す人も少なくありません。
しかし、高い所も平気で好奇心旺盛な猫の場合、手すりに飛び乗って落下事故を起こしたり、隙間をすり抜けて隣室に侵入したりと、トラブルを招く可能性があります。
また、猫には帰巣本能があるとはいうものの、迷子になって帰ってこられなくなることもあります。
マンションで猫を飼う際は外に出さず、室内で遊ばせるようにしましょう。
ベランダでブラッシングしない
春や秋になると毛が生え変わるため、大量の抜け毛が発生します。
ついつい外でブラッシングをしたくなりますが、ベランダでするのはマナー違反です。
抜けた毛が他の住戸の洗濯物に付着したり、抜けた毛のかたまりが排水口に詰まったりするなど、トラブルを引き起こす原因になります。
管理会社から注意を受ける可能性もあるため、ブラッシングは室内でするように気を付けましょう。
トイレに猫砂を流さない
猫のトイレに必須の猫砂は、紙製や木製、シリカゲルやおからを原料としたものなど、様々な種類があります。
中にはトイレに流せる水溶性の猫砂も登場しています。
しかし、いくらトイレに流せると謳っていても、トイレに流すのは止めた方が無難です。
戸建てと違い、マンションの排水管は複数の住戸で共有しているため、万が一詰まらせた場合、水漏れなどのトラブルを引き起こす可能性があります。
そうなれば、階下や他の住戸に迷惑をかけることになるだけでなく、多額の費用を請求されるかもしれません。
トイレに使用した猫砂は、各自治体のルールに従い、適切に処分することが望ましいです。
猫をマンションで飼う時のポイント
最後に、マンションで猫が快適な日々を送るためのポイントをお伝えします。
猫と人間がお互いに気持ちよく暮らすためにも、ぜひチェックしておきましょう
トイレトレーニングをする
猫を飼ったら、トイレの場所を覚えさせましょう。
猫が床の匂いを嗅いだり、そわそわしたりしたら、それはトイレのサインです。
準備しておいたトイレに連れていき、静かに見守ってあげてください。
ちなみに、猫は匂いでトイレの場所を覚えます。
成功した場合は、トイレの砂をすべて変えるのではなく、少し残しておくとトイレの場所を覚えやすいです。
うまくいけば、1週間前後できちんとトイレで排泄できるようになります。
もしもトイレとは違う場所でした場合、消臭スプレーや掃除スプレーを使って、徹底的に匂いを消してください。
少しでも匂いが残っていると、そこがトイレだと覚えてしまう可能性があるので要注意です。
猫の落ち着ける場所を作ってあげる
猫は日向ぼっこが大好きです。
外に出るのが難しい場合は、室内でも日向ぼっこができるよう、日当たりの良い場所に猫用スペースを確保してあげましょう。
また、猫は狭い場所や高い場所、暗い場所も大好きです。
高さのあるキャットタワーなどを設置し、落ち着けるスペースを作ってあげると喜びます。
近隣住民に挨拶をする
新しく猫を飼い始める場合、両隣と上下階の方に挨拶するのが望ましいです。
事前に挨拶をしておくのとしていないのとでは、鳴き声や足音で迷惑をかけた際に、相手に与える心象が大きく異なります。
大きなトラブルに発展させないためにも、事前に伝えておくと良いでしょう。
また、廊下やエレベーター、エントランスなど、マンションの共用部分を通る際は必ずキャリーバッグに入れてください。
いくらペット可の物件であっても、皆が猫好きとは限りません。
万が一脱走するのを防ぐためにも、マナーを守ることが大切です。
今回は、マンションで猫を飼うためのポイントや注意点をご紹介しました。
散歩をする必要がなく、留守番もさせやすい猫は、マンションでも飼いやすいペットのひとつです。
ペット可の物件であれば、たとえマンションでも猫を飼うことはできるため「ペットを飼いたい」「猫を飼いたい」と考えている方は、物件の条件を確認した上で検討してみてください。
ただし、マンションで猫を飼うには、一戸建てとは違うマンションならではの注意点も存在することをしっかり覚えておくことが大切です。